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第114話 料理男子
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昼休みには愛翔が1次選抜に招聘されたことは広まっていた。そのため愛翔はクラスメートに囲まれて質問攻めになっていた。主に女子たちに……。
「選抜されたってことは日米交流戦に出場するの?」
「まだ1次選抜だから、このあと最終選抜で選ばれて、そこでスタメンになれればね」
「住吉君はアメリカでもサッカーやってたのよね、相手チームメンバーにも知り合いがいたりするのかしら?」
「確かに少しは知り合いいるけど、どうかな?さすがにまだ向こうのメンバーの情報がないからそこまでは分からないよ」
「ひょっとして世代別代表なの?」
「いや、まだ今回の日米交流戦限定だね」
「それから……」
「ごめん、悪いけど先に弁当たべさせてもらっていいかな」
キリが無さそうに感じた愛翔がとりあえず、中断し弁当を取り出した。桜と楓も一緒に机を寄せてくる。3人が弁当を開くと、それを見たひとりのクラスメートの女子が
「あ、あれ?住吉君と華押さんと橘さん、お弁当が一緒?」
3人が開いた弁当を見れば鳥から揚げ、だし巻き卵、焼鮭、ほうれん草のおひたし、ぶどうの小さいひと房とラインナップも詰め方も同じ。その言葉に桜が胸を張り
「今日のお弁当はあたしが作ったのよ。実は、あたしが愛翔のお弁当を作るって言ったら楓が割り込んできたのよね。で結局3人で順番に作ることになったの」
「そっかぁ住吉君愛されてるわね……ん?3人?」
「あたしと、楓と愛翔の3人よ」
「え、住吉君も?」
「愛翔の料理おいしいわよ。まあ本当は愛翔のお弁当全部あたしが作りたかったんだけど……」
桜のそんなひとことが愛翔の人気をさらに後押しする。
「や、やばい。国際的スポーツマンで頭もよくて、大切な人のいざという時には自分を顧みずに助けてくれて、しかもそれでいて料理男子なんて反則」
「選抜されたってことは日米交流戦に出場するの?」
「まだ1次選抜だから、このあと最終選抜で選ばれて、そこでスタメンになれればね」
「住吉君はアメリカでもサッカーやってたのよね、相手チームメンバーにも知り合いがいたりするのかしら?」
「確かに少しは知り合いいるけど、どうかな?さすがにまだ向こうのメンバーの情報がないからそこまでは分からないよ」
「ひょっとして世代別代表なの?」
「いや、まだ今回の日米交流戦限定だね」
「それから……」
「ごめん、悪いけど先に弁当たべさせてもらっていいかな」
キリが無さそうに感じた愛翔がとりあえず、中断し弁当を取り出した。桜と楓も一緒に机を寄せてくる。3人が弁当を開くと、それを見たひとりのクラスメートの女子が
「あ、あれ?住吉君と華押さんと橘さん、お弁当が一緒?」
3人が開いた弁当を見れば鳥から揚げ、だし巻き卵、焼鮭、ほうれん草のおひたし、ぶどうの小さいひと房とラインナップも詰め方も同じ。その言葉に桜が胸を張り
「今日のお弁当はあたしが作ったのよ。実は、あたしが愛翔のお弁当を作るって言ったら楓が割り込んできたのよね。で結局3人で順番に作ることになったの」
「そっかぁ住吉君愛されてるわね……ん?3人?」
「あたしと、楓と愛翔の3人よ」
「え、住吉君も?」
「愛翔の料理おいしいわよ。まあ本当は愛翔のお弁当全部あたしが作りたかったんだけど……」
桜のそんなひとことが愛翔の人気をさらに後押しする。
「や、やばい。国際的スポーツマンで頭もよくて、大切な人のいざという時には自分を顧みずに助けてくれて、しかもそれでいて料理男子なんて反則」
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