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第43話 エアメール(愛翔からの手紙)
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「あら?エアメール」
学校から帰宅し郵便受けを覗いた桜の声が弾む。
「愛翔からだわ」
スクールバッグを部屋に置き、部屋着に着替えると机に向かい封を切る。
「何々……」
『Dear桜
元気でいるかな。
そうそう光野高校合格おめでとう。頑張ったね。
それにしても桜が辞退した新入生の挨拶が楓に回ったって、ちょっと笑っちゃったけど、ふたりして難関光野高校の入試でワンツーフィニッシュだったてことだよね凄いな。
俺は、去年も手紙に書いたけど1年スキップ出来て10年生として過ごしています。合間合間に上級の講義も取っているので今年度末には10.5年生的な年度末を迎えそうです。
さすがにもう英語で苦労はしなくなったけど上級の講義では四苦八苦してるよ。
ただ、スキップしたから周りがほとんど年上なんだよね。ただでさえ日本人は幼く見えるのにそんなだから子供扱いされて参ってます。』
クスリと笑みを漏らす桜。
「もう、テレビに映った学校での様子は楽しそうだったけど、愛翔が子供扱いってどんな仲間なのかしらね」
『サッカーも順調です。先日U18に上がって頑張ってます。それとテレビにも映ったから知ってるかもしれないけれど、なんとMLSにスポットで参戦できたんだ。』
「うん、みたよ。凄かったね」
『ゲームが始まる前に司令塔のトビーに言われたんだよ。初招聘の15歳なんて誰も期待してないって。お前にマークを1人引きつけろ。15歳でそれが出来たら十分にヒーローだってね。なんとか後半はマークをつけられるようになって言われた課題はクリアしたんだけど。あれはきつかったよ。フィジカルもテクニックもプロってのは桁が違ってた。後半マークがついただけでゲーム終了するころにはへとへとだったよ。もうまともに何も考えられないくらいにね。そんな状態でインタビューを受けたんだ。プロはみんな平気でやってるってもうここでもあいつら普通じゃないって思ったよ。やせ我慢して笑顔でインタビューを受けたけど、足元はふらつくし正直ちゃんと受け答えで来たかどうか自信がなかったんだ。そんな俺の状態を見かねた友達がふたり横から支えてくれたんだけど、女の子だったもんだから恋人かって言われて焦ったよ。桜にだって返事してないのにってね』
「うん、愛翔信じるよ」
『あと、父さんの仕事の関係もあってまだいつ帰られるか分からないんだ。ごめんね。なんとかならないかって父さんとも話し合ってるところ。早く帰国して桜や楓の顔を見たいよ。必ず帰るから待っててね。
アメリカの空の下から
愛翔』
「あたしも、早く愛翔と会いたいよ」
桜は、そう呟き手紙を愛おしそうに抱きしめた。
学校から帰宅し郵便受けを覗いた桜の声が弾む。
「愛翔からだわ」
スクールバッグを部屋に置き、部屋着に着替えると机に向かい封を切る。
「何々……」
『Dear桜
元気でいるかな。
そうそう光野高校合格おめでとう。頑張ったね。
それにしても桜が辞退した新入生の挨拶が楓に回ったって、ちょっと笑っちゃったけど、ふたりして難関光野高校の入試でワンツーフィニッシュだったてことだよね凄いな。
俺は、去年も手紙に書いたけど1年スキップ出来て10年生として過ごしています。合間合間に上級の講義も取っているので今年度末には10.5年生的な年度末を迎えそうです。
さすがにもう英語で苦労はしなくなったけど上級の講義では四苦八苦してるよ。
ただ、スキップしたから周りがほとんど年上なんだよね。ただでさえ日本人は幼く見えるのにそんなだから子供扱いされて参ってます。』
クスリと笑みを漏らす桜。
「もう、テレビに映った学校での様子は楽しそうだったけど、愛翔が子供扱いってどんな仲間なのかしらね」
『サッカーも順調です。先日U18に上がって頑張ってます。それとテレビにも映ったから知ってるかもしれないけれど、なんとMLSにスポットで参戦できたんだ。』
「うん、みたよ。凄かったね」
『ゲームが始まる前に司令塔のトビーに言われたんだよ。初招聘の15歳なんて誰も期待してないって。お前にマークを1人引きつけろ。15歳でそれが出来たら十分にヒーローだってね。なんとか後半はマークをつけられるようになって言われた課題はクリアしたんだけど。あれはきつかったよ。フィジカルもテクニックもプロってのは桁が違ってた。後半マークがついただけでゲーム終了するころにはへとへとだったよ。もうまともに何も考えられないくらいにね。そんな状態でインタビューを受けたんだ。プロはみんな平気でやってるってもうここでもあいつら普通じゃないって思ったよ。やせ我慢して笑顔でインタビューを受けたけど、足元はふらつくし正直ちゃんと受け答えで来たかどうか自信がなかったんだ。そんな俺の状態を見かねた友達がふたり横から支えてくれたんだけど、女の子だったもんだから恋人かって言われて焦ったよ。桜にだって返事してないのにってね』
「うん、愛翔信じるよ」
『あと、父さんの仕事の関係もあってまだいつ帰られるか分からないんだ。ごめんね。なんとかならないかって父さんとも話し合ってるところ。早く帰国して桜や楓の顔を見たいよ。必ず帰るから待っててね。
アメリカの空の下から
愛翔』
「あたしも、早く愛翔と会いたいよ」
桜は、そう呟き手紙を愛おしそうに抱きしめた。
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