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第30話 アイトとクリスとケイト
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「ハーイ、アイト」
背中の中ほどまでの蜂蜜色の髪を風になびかせ、170cmの細身を躍らせて愛翔の腕を取るゲルマン系美少女クリスティーナ・エル・フランク。
「ハイ、クリス。今日も元気だな」
「カイルとのワンオンワン、連勝記録伸ばしたんだって?カイルが悔しがってたわよ」
「相性でワンオンワンは、俺の方が有利だからな」
「それにしてもね。あ、それとU18昇格おめでとう」
「ありがとう。頑張った甲斐があったよ」
「もう、相変わらずそっけないわね。そろそろもう少し距離を縮めてもいいんなじゃない」
そういうクリスティーナの腕を指さして。
「こういうことをしなければね。クリスとはステディってわけでもないのに、知らない男に文句言われたりするんだぜ」
「ならステディになってしまえばいいのよ。ね、簡単でしょ」
そう言いながら、さらに愛翔の腕に抱きつくクリスティーナに
「そういう相手が欲しいなら他を当たってくれといつも言っているだろう」
愛翔はクリスティーナの腕をそっと引きはがした。
「もう、アイトって女の子に興味ないわけ?」
「単に今はステディをつくる気持ちが無いだけだよ」
そう言ってクリスティーナの髪をひと撫でする愛翔。
「じゃ、授業があるから。またな」
「もう、そういうところよ。あ、週末応援にいくからね」
「おう、応援はいつでも歓迎だよ」
手を振り自分の受ける教室へと向かう愛翔。その愛翔を見送り
「ちぇ、今日もダメかぁ」
「残念でした。もう諦めたら?」
クリスティーナがぼやいていると、腰までの波打つストロベリーブロンドの150センチほどの小柄なアングロサクソン系の美少女ケイト・ローレン・ソーンダースが声を掛けた。
「あら、ケイトじゃない。あなたこそアイトの追っかけやめたら?」
「ふふん、あたしはあと少しだもの。諦める必要ないわ。こないだだって抱きしめてもらったのよ」
「それ、試合に勝って抱きついていったときに周りの勢いにあんたがチビすぎて潰されそうになったのを庇われただけでしょうが」
「それにしたって好きでもない女の子にあんなこと……」
「アイトは優しいからケガしそうになってたらたとえ嫌いな女の子だって庇うわよ」
「もう、少しくらい甘い想いを持たせてくれても良いじゃないの」
背中の中ほどまでの蜂蜜色の髪を風になびかせ、170cmの細身を躍らせて愛翔の腕を取るゲルマン系美少女クリスティーナ・エル・フランク。
「ハイ、クリス。今日も元気だな」
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「相性でワンオンワンは、俺の方が有利だからな」
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「ありがとう。頑張った甲斐があったよ」
「もう、相変わらずそっけないわね。そろそろもう少し距離を縮めてもいいんなじゃない」
そういうクリスティーナの腕を指さして。
「こういうことをしなければね。クリスとはステディってわけでもないのに、知らない男に文句言われたりするんだぜ」
「ならステディになってしまえばいいのよ。ね、簡単でしょ」
そう言いながら、さらに愛翔の腕に抱きつくクリスティーナに
「そういう相手が欲しいなら他を当たってくれといつも言っているだろう」
愛翔はクリスティーナの腕をそっと引きはがした。
「もう、アイトって女の子に興味ないわけ?」
「単に今はステディをつくる気持ちが無いだけだよ」
そう言ってクリスティーナの髪をひと撫でする愛翔。
「じゃ、授業があるから。またな」
「もう、そういうところよ。あ、週末応援にいくからね」
「おう、応援はいつでも歓迎だよ」
手を振り自分の受ける教室へと向かう愛翔。その愛翔を見送り
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「残念でした。もう諦めたら?」
クリスティーナがぼやいていると、腰までの波打つストロベリーブロンドの150センチほどの小柄なアングロサクソン系の美少女ケイト・ローレン・ソーンダースが声を掛けた。
「あら、ケイトじゃない。あなたこそアイトの追っかけやめたら?」
「ふふん、あたしはあと少しだもの。諦める必要ないわ。こないだだって抱きしめてもらったのよ」
「それ、試合に勝って抱きついていったときに周りの勢いにあんたがチビすぎて潰されそうになったのを庇われただけでしょうが」
「それにしたって好きでもない女の子にあんなこと……」
「アイトは優しいからケガしそうになってたらたとえ嫌いな女の子だって庇うわよ」
「もう、少しくらい甘い想いを持たせてくれても良いじゃないの」
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