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異世界文明との接触
第28話 食事
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”コンコンコン”
部屋でしばらく瑶さんとお話をしていると、ドアをノックする人が来たわね。
「はい」
あ、瑶さんがドアから2歩くらい離れて返事してるわね。ドアは開けないの?。
「お食事の準備ができました。1階レストランまでおいでください」
「わかりました。すぐに行きます」
「さて、朝未。食事の事だけど、一応予想と注意を言っておくね」
あら、何かあるのかしら?
「えと、一応小説なんかだと、黒くて硬いパンと、野菜スープに肉がひと切れかソーセージが入っているくらいなイメージなのだけど?」
「うん、この宿は少し裕福な人向けみたいだから多少はマシだと思いたいけど、おそらくメニューはそれにデザートとして季節が良ければ生のフルーツが、季節がズレていればドライフルーツあたりがつくんじゃないかな。でも味は期待しちゃだめだよ。パンは恐らく硬くてすっぱい。スープはほとんど味がない。そんなもののはずだからね。食べ方も、パンをスープに浸してふやかしたうえで食べて、スープはパンですくい取って食べきる感じじゃないかと思うから。多分塩や砂糖は高級品。香辛料は銀と同じくらいの価値がある感じなはずだからね」
あたしもそのくらいは予想しているけれど、何かしら?
「どういう意味かって顔してるね。単にあまり派手に驚かないようにって程度のことだよ。多少なら私達は自分たちで狩りをして肉を食べてきたから一般の人と感覚が違うってことで済ませられるだろうけど、あまり派手にやると違和感を持たれる可能性もあるからね。そういうところで目立つのは今のところ得じゃないと思う」
そういう事ね。そう思ってあたしは頷いた。
「ま、それはそれとして食事にいこうか」
「ああ、まあ。予想通りだね」
「そうですねえ」
あたしも瑶さんも夕食のメニューに苦笑してるのよね。
黒パン、試しにそのまま齧ってみたけれど、硬くて無理。
スープ、野菜を水で煮ただけね。一応気持ち塩けがあるのはお金持ち向けならではでしょうね。
予想と違ったのは、小さいけれどステーキっぽいお肉がついていたことかしら。
それでもある程度のボリュームがあって、暖かい食事を安全な家の中で食べられるのは嬉しいわね。
「食後に飲み物はいかがですか?」
食べ終わってホッとしているとウェイトレスが各テーブルを回って飲み物の注文を受けているわね。
「何がありますか?」
「ビールとワイン、果実水、それにお水ですね」
ああ、やっぱり水も有料なのね。
「では、私にワインを、この子には果実水をお願いします」
む?何も言わないでいたらお子様向けにされたわね。この世界ならお酒も行けそうな気がするのだけど。
あたしはちょっと好奇心を刺激されて瑶さんを軽く睨んでしまったわ。これは仕方ないと思うの。だって異世界よ、日本じゃないのだもの。宿っていう安全な場所でなら少しくらい好奇心を満足させてくれても良いと思うの。
「ね、ねえ。瑶さん。あたしもワイン飲んでみたいわ」
「今は、やめておきなさい。もう少し色々整ったらためさせてあげますから」
「ええ?こんな安全な場所で試すことが出来る機会は中々無いと思うの。お願い」
あ、瑶さんのこれ駄々をこねる子供を見る目だわ。
「はあ、しかたない。ただしスプーン1杯分だけだよ。私のを少しだけわけてあげるから、今回はそれで我慢しなさい」
「わーい、ありがとうございます。瑶さん大好き」
そしてあたし達の前に並んでいるのは木のマグカップに入ったワインと果実水ね。樽みたいなジョッキで出てくるのかと思ったけど、これは普通に可愛いわ。
「やはり時代的にガラスや陶器はこのくらいの宿では使われていないか。まあ鉛のゴブレットじゃなかっただけマシかな」
瑶さんが何か物騒なことをつぶやいているわね。あたしだって鉛の器は怖いわ。
「ほら、ひと舐めだけだよ」
瑶さんがそう言ってワインの入ったカップを渡してきたわね。
「あ、瑶さんありがとうございます」
あたしはついウキウキしてペロリとひとなめ。
「う、渋い、酸っぱい、薬っぽい」
あたしは顔を顰めてすぐにカップを瑶さんに返したわ。
「だから言ったのに。ほら、こちらで口直しをしなさい」
瑶さんに手渡された果実水を口に含んでやっと落ち着いたわ。
「はあ、当分ワインはいいわ」
そういうあたしをニコニコと見ながら瑶さんもワインを口にしてちょっと顔を顰めたわね。
「こういうタイプね。ハーブを混ぜ込んだタイプのワインみたいだね。ちょっとこれは日本人には辛いな。朝未も懲りただろう」
「ええ、ちょっとこの国の食事レベルを舐めていたわ」
「じゃあ、食事も終わったことだし、部屋で休ませてもらおうか」
あたし達はミーガンさんに『お先に失礼します』と伝えて部屋に戻ったのよね。
「さて、当面の資金も手に入ったし、明日はミーガンさんによさそうな店を紹介してもらって必要な装備を揃えようか」
「装備、ですか?」
「うん、日本から持ち込んだものは温存したいし、いつまでも私の手作りの弓と石の手斧って訳にはいかないでしょう。防具も何か考えないとケガをしてからでは遅いからね。装備の手配が出来たらハンターギルドに登録して活動予定を考えよう」
「はーい」
「じゃあ、おやすみ朝未」
「おやすみなさい、瑶さん」
あしたも忙しそうね。久しぶりのベッドにあっという間にあたしの意識が途切れた。
部屋でしばらく瑶さんとお話をしていると、ドアをノックする人が来たわね。
「はい」
あ、瑶さんがドアから2歩くらい離れて返事してるわね。ドアは開けないの?。
「お食事の準備ができました。1階レストランまでおいでください」
「わかりました。すぐに行きます」
「さて、朝未。食事の事だけど、一応予想と注意を言っておくね」
あら、何かあるのかしら?
「えと、一応小説なんかだと、黒くて硬いパンと、野菜スープに肉がひと切れかソーセージが入っているくらいなイメージなのだけど?」
「うん、この宿は少し裕福な人向けみたいだから多少はマシだと思いたいけど、おそらくメニューはそれにデザートとして季節が良ければ生のフルーツが、季節がズレていればドライフルーツあたりがつくんじゃないかな。でも味は期待しちゃだめだよ。パンは恐らく硬くてすっぱい。スープはほとんど味がない。そんなもののはずだからね。食べ方も、パンをスープに浸してふやかしたうえで食べて、スープはパンですくい取って食べきる感じじゃないかと思うから。多分塩や砂糖は高級品。香辛料は銀と同じくらいの価値がある感じなはずだからね」
あたしもそのくらいは予想しているけれど、何かしら?
「どういう意味かって顔してるね。単にあまり派手に驚かないようにって程度のことだよ。多少なら私達は自分たちで狩りをして肉を食べてきたから一般の人と感覚が違うってことで済ませられるだろうけど、あまり派手にやると違和感を持たれる可能性もあるからね。そういうところで目立つのは今のところ得じゃないと思う」
そういう事ね。そう思ってあたしは頷いた。
「ま、それはそれとして食事にいこうか」
「ああ、まあ。予想通りだね」
「そうですねえ」
あたしも瑶さんも夕食のメニューに苦笑してるのよね。
黒パン、試しにそのまま齧ってみたけれど、硬くて無理。
スープ、野菜を水で煮ただけね。一応気持ち塩けがあるのはお金持ち向けならではでしょうね。
予想と違ったのは、小さいけれどステーキっぽいお肉がついていたことかしら。
それでもある程度のボリュームがあって、暖かい食事を安全な家の中で食べられるのは嬉しいわね。
「食後に飲み物はいかがですか?」
食べ終わってホッとしているとウェイトレスが各テーブルを回って飲み物の注文を受けているわね。
「何がありますか?」
「ビールとワイン、果実水、それにお水ですね」
ああ、やっぱり水も有料なのね。
「では、私にワインを、この子には果実水をお願いします」
む?何も言わないでいたらお子様向けにされたわね。この世界ならお酒も行けそうな気がするのだけど。
あたしはちょっと好奇心を刺激されて瑶さんを軽く睨んでしまったわ。これは仕方ないと思うの。だって異世界よ、日本じゃないのだもの。宿っていう安全な場所でなら少しくらい好奇心を満足させてくれても良いと思うの。
「ね、ねえ。瑶さん。あたしもワイン飲んでみたいわ」
「今は、やめておきなさい。もう少し色々整ったらためさせてあげますから」
「ええ?こんな安全な場所で試すことが出来る機会は中々無いと思うの。お願い」
あ、瑶さんのこれ駄々をこねる子供を見る目だわ。
「はあ、しかたない。ただしスプーン1杯分だけだよ。私のを少しだけわけてあげるから、今回はそれで我慢しなさい」
「わーい、ありがとうございます。瑶さん大好き」
そしてあたし達の前に並んでいるのは木のマグカップに入ったワインと果実水ね。樽みたいなジョッキで出てくるのかと思ったけど、これは普通に可愛いわ。
「やはり時代的にガラスや陶器はこのくらいの宿では使われていないか。まあ鉛のゴブレットじゃなかっただけマシかな」
瑶さんが何か物騒なことをつぶやいているわね。あたしだって鉛の器は怖いわ。
「ほら、ひと舐めだけだよ」
瑶さんがそう言ってワインの入ったカップを渡してきたわね。
「あ、瑶さんありがとうございます」
あたしはついウキウキしてペロリとひとなめ。
「う、渋い、酸っぱい、薬っぽい」
あたしは顔を顰めてすぐにカップを瑶さんに返したわ。
「だから言ったのに。ほら、こちらで口直しをしなさい」
瑶さんに手渡された果実水を口に含んでやっと落ち着いたわ。
「はあ、当分ワインはいいわ」
そういうあたしをニコニコと見ながら瑶さんもワインを口にしてちょっと顔を顰めたわね。
「こういうタイプね。ハーブを混ぜ込んだタイプのワインみたいだね。ちょっとこれは日本人には辛いな。朝未も懲りただろう」
「ええ、ちょっとこの国の食事レベルを舐めていたわ」
「じゃあ、食事も終わったことだし、部屋で休ませてもらおうか」
あたし達はミーガンさんに『お先に失礼します』と伝えて部屋に戻ったのよね。
「さて、当面の資金も手に入ったし、明日はミーガンさんによさそうな店を紹介してもらって必要な装備を揃えようか」
「装備、ですか?」
「うん、日本から持ち込んだものは温存したいし、いつまでも私の手作りの弓と石の手斧って訳にはいかないでしょう。防具も何か考えないとケガをしてからでは遅いからね。装備の手配が出来たらハンターギルドに登録して活動予定を考えよう」
「はーい」
「じゃあ、おやすみ朝未」
「おやすみなさい、瑶さん」
あしたも忙しそうね。久しぶりのベッドにあっという間にあたしの意識が途切れた。
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