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1か月後、僕とミーアは結婚式を挙げた。2日がかりで狩った獲物を使ってご馳走を作り。ミーアには聖都から取り寄せた花嫁衣装を着せた。
村には教会なんてものは無く、当然結婚式を取り仕切っていただける司祭様もいない。なので司祭様代理として村長が結婚の誓いの儀式を行ってくれた。
「汝、フェイウェルはミーアを妻とし愛し慈しみ死がふたりを分かつまで共に生きることを誓うか」
「はい、誓います」
「汝、ミーアはフェイウェルを夫とし愛し慈しみ死がふたりを分かつまで共に生きることを誓うか」
「はい、誓います」
「指輪の交換を」
村の子供が天使を模した衣装をまとい恭しく捧げもった小箱を差し出してくる。そこにあるのはシンプルなデザインの結婚指輪。ミスリルを混ぜ込んだ銀製で夫婦の祝福が掛かっている。ささやかだけれど健康な子供の出来るような祝福だそうだ。僕たちは指輪を手にするとお互いの左手の薬指にはめる。
「では、誓いの口づけを」
村長の宣言に従い、ミーアを抱き寄せ口づけを交わした。お互いの体温を感じミーアも僕の背中に腕を回して抱きついている。時間にして数秒か数十秒か、そっとどちらからともなくお互いを離し見つめあう。
「ミーア、これから、よろしくね」
「フェイ、あたしこそ、よろしくね」
「神の名のもとにフェイウェルとミーアが夫婦となったことを認める。神が結んだものを人が分かってはいけない。二人の愛が永遠なることをここに宣言する」
司祭代理としての村長の言葉を最後に結婚式は幕をとじ、そこからは村の皆からの祝福の時間で、
「「「おめでとう」」」
「早くふたりの子供の顔を見せてね」
アーセルの事は誰も口にしない。この村では、もう僕とアーセルの関係はなかったことになっているから。そして
「聖都にはいつ行くんだ」
ギルべさんが皆を代表するように聞いてくる。
「明日には立つつもりです。少し観光がてら見て回るつもりなので多分10日くらい留守にします。なのですみませんがその間よろしくお願いします」
事情が許す限り結婚すると二人で聖都の教会で祝福を受けてくるのが慣例になっている。ついでに新婚旅行として楽しんでくる夫婦も多い。僕たちも、そのつもりで聖都に行ってくることにしている。聖都旅行から帰ってくると子供を授かっていることが多いのでそういう祝福もあるなんて噂もあるくらいだ。
結婚式も滞りなく済み僕とミーアは新居で二人きり。新居といっても新しく建てた訳ではない。人数が増えて大きめの家に越していった家族があり、空き家になっていた家を買い取った形だ。それぞれが独身時代に持っていた私物と最低限の家財道具があるだけの家。まだまだよそよそしい顔を見せる家だけれど、そのうち僕たちの色に染まってくれるだろう。
手分けして晩御飯の片付けを終えると、僕たちはどちらが誘ったというわけでもなく自然に寄り添ってベッドに座っていた。ミーアはいつの間にか僕の肩に頭を載せていた。僕はミーアの髪を撫でる。いつもは狩りの獲物に気付かれないように香油などをつけていないミーアも、今日は結婚式だということで髪を整え良い匂いの香油をつけている。
「色々あったけれど、今日から僕たちふたりは夫婦だ」
「うん、幸せで夢みたいよ」
ここで僕はミーアの顔を見ながら
「あらためて、これから一生よろしくね」
「はい、あたしは一生フェイの隣にいます」
僕は、そっとミーアをベッドに押し倒す。
「あたし、初めてでよくわからないけど……」
真っ赤になって照れるミーアが愛おしい
「大丈夫、僕に任せて」
柔らかなミーアを抱きしめ初めて二人きりの夜を過ごした。
村には教会なんてものは無く、当然結婚式を取り仕切っていただける司祭様もいない。なので司祭様代理として村長が結婚の誓いの儀式を行ってくれた。
「汝、フェイウェルはミーアを妻とし愛し慈しみ死がふたりを分かつまで共に生きることを誓うか」
「はい、誓います」
「汝、ミーアはフェイウェルを夫とし愛し慈しみ死がふたりを分かつまで共に生きることを誓うか」
「はい、誓います」
「指輪の交換を」
村の子供が天使を模した衣装をまとい恭しく捧げもった小箱を差し出してくる。そこにあるのはシンプルなデザインの結婚指輪。ミスリルを混ぜ込んだ銀製で夫婦の祝福が掛かっている。ささやかだけれど健康な子供の出来るような祝福だそうだ。僕たちは指輪を手にするとお互いの左手の薬指にはめる。
「では、誓いの口づけを」
村長の宣言に従い、ミーアを抱き寄せ口づけを交わした。お互いの体温を感じミーアも僕の背中に腕を回して抱きついている。時間にして数秒か数十秒か、そっとどちらからともなくお互いを離し見つめあう。
「ミーア、これから、よろしくね」
「フェイ、あたしこそ、よろしくね」
「神の名のもとにフェイウェルとミーアが夫婦となったことを認める。神が結んだものを人が分かってはいけない。二人の愛が永遠なることをここに宣言する」
司祭代理としての村長の言葉を最後に結婚式は幕をとじ、そこからは村の皆からの祝福の時間で、
「「「おめでとう」」」
「早くふたりの子供の顔を見せてね」
アーセルの事は誰も口にしない。この村では、もう僕とアーセルの関係はなかったことになっているから。そして
「聖都にはいつ行くんだ」
ギルべさんが皆を代表するように聞いてくる。
「明日には立つつもりです。少し観光がてら見て回るつもりなので多分10日くらい留守にします。なのですみませんがその間よろしくお願いします」
事情が許す限り結婚すると二人で聖都の教会で祝福を受けてくるのが慣例になっている。ついでに新婚旅行として楽しんでくる夫婦も多い。僕たちも、そのつもりで聖都に行ってくることにしている。聖都旅行から帰ってくると子供を授かっていることが多いのでそういう祝福もあるなんて噂もあるくらいだ。
結婚式も滞りなく済み僕とミーアは新居で二人きり。新居といっても新しく建てた訳ではない。人数が増えて大きめの家に越していった家族があり、空き家になっていた家を買い取った形だ。それぞれが独身時代に持っていた私物と最低限の家財道具があるだけの家。まだまだよそよそしい顔を見せる家だけれど、そのうち僕たちの色に染まってくれるだろう。
手分けして晩御飯の片付けを終えると、僕たちはどちらが誘ったというわけでもなく自然に寄り添ってベッドに座っていた。ミーアはいつの間にか僕の肩に頭を載せていた。僕はミーアの髪を撫でる。いつもは狩りの獲物に気付かれないように香油などをつけていないミーアも、今日は結婚式だということで髪を整え良い匂いの香油をつけている。
「色々あったけれど、今日から僕たちふたりは夫婦だ」
「うん、幸せで夢みたいよ」
ここで僕はミーアの顔を見ながら
「あらためて、これから一生よろしくね」
「はい、あたしは一生フェイの隣にいます」
僕は、そっとミーアをベッドに押し倒す。
「あたし、初めてでよくわからないけど……」
真っ赤になって照れるミーアが愛おしい
「大丈夫、僕に任せて」
柔らかなミーアを抱きしめ初めて二人きりの夜を過ごした。
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