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11.二人は類友
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『とにかくあたしもすぐにそっち行くから。詳しいことはそん時に聞かせて。くれぐれも紗良に手を出しちゃダメだかんね!』
アスカさんはそう言って一方的に電話を切った。そろそろこっちの言い分を聞けるようになってもらいたいものだ。
流されるまま昨晩と同じ状況になりつつあった。理由は違うけど、これでアスカさんが来たら、また俺の家に女子二人が揃ってしまう。
だからって男に襲われたばかりの紗良さんを放ってはおけないし。でも俺一人だとどう接すればいいのかわからないし……。結局、アスカさんに来てもらわなければ状況を打開できないのも事実だ。
「アスカはなんの用件だったの?」
「紗良さんが心配だからここに来るって。……あの、電話の相手がアスカさんだって、俺言ったかな?」
「言っていないわ。カマをかけたのよ」
まんまと引っかかった俺はバカだったってことか……。そういうの慣れてないから素直に答えちゃうって。正直者がバカを見る世の中は間違ってると思います。
「落ち込まないで和也くん。ぼっちの和也くんに電話をしてくれる奇特な人がいるだなんてすごいことよ。しかも女子。良い思い出になったわね」
「そういうことで落ち込んでるわけじゃないというか。ていうかぼっちどころか非モテ扱いしてるよね? え、何? もしかして俺いじめられてるの?」
「和也くんをいじめるのは楽しいわ」
「そこはちゃんと否定してよ!」
おかしそうに笑う紗良さんだった。どうやら調子を取り戻したみたい。良いことだろうに、いじられた俺は嬉しくないです。
とっくに三分は経っていた。紗良さんはカップ麺を食べ始める。別に俺が電話している間に食べていれば良かったのにね。
「食事は朝以来ね。空腹の辛さを思い知らされたわ」
「そういえば昼は食べてなかったもんね。ダイエットだっけ?」
「……デリカシーがないわよ和也くん」
「ご、ごめんっ」
素で怒られた。思春期の女子に面と向かって「ダイエット」と言うのは禁句らしい。
「……本当は手持ちがなかったのよ。和也くんにおごった素うどん、私にとってはなけなしのお金を出したんだから。ごめんなさいね、あまり良いものをおごってあげられなくて」
「え、そうだったの? なんかこっちこそごめん……」
そうならそうと先に言ってくれたら良かったのに。女子におごられることに対してなんの疑問も持たなかった俺にも問題があるんだろうけども。
あまり現金を持ち歩いていないのはお嬢様だからか。きっと支払いはカードで済ませるのが当たり前なのだろう。学校の食堂でカード払いはできないしな。
「美味しいわ……」
しみじみと呟く紗良さん。お嬢様の口にインスタント食品は新鮮だったのだろう。
はふはふと本当に美味しそうに食べている紗良さんを眺めているとほっこりする。なんだろう、小動物の食事シーンを見ている気分だ。ここだけ見ればちゃんと可愛げがあるじゃないか。
そんな紗良さんを眺めながら伸び切ったカップラーメンを食べた。美味しくなかったけれど、なぜだか満足感があった。
食事を終えてしばらくまったりしていると、インターホンが鳴った。
「紗良ー! 大丈夫だった? ケガはしてない?」
アスカさんは部屋に入って一番に紗良さんへと駆け寄った。駆け寄ったというか抱きついていた。これ、俺が見ていい場面なのかな? ちょっと見ちゃいけない気がするのはなんでなんだろうね。
「心配かけたわねアスカ。ごめんね、アスカのところに行くとすぐばれちゃうと思ったから」
「うぅ~。紗良の親からうちに来てないかって電話があった時はびっくりしたよ~。紗良も紗良でカズっちの家ならばれないだろうって言うし。でも紗良の親がマジな感じだったし……。もうどうなっちゃうかって気が気じゃなかったよ~」
紗良さんは抱きつくアスカさんの背中をぽんぽんと優しく叩いて落ち着かせる。どっちが被害に遭ったのかわかんなくなりそうだ。
「あのさ、そろそろ事情を聞かせてもらってもいい?」
アスカさんも来たことだし、気になっていたことを聞かせてもらおうと口を開いた。
こうなったら俺にも事情を聞く権利があると思う。突発的に頼られても困るし、何よりこんなことを繰り返して、また強面の男に誘拐されそうになったらと想像するだけで怖い。二度も助けられる自信はないのだ。
「……そうね。和也くんには迷惑をかけてしまったわ。説明くらいしないと筋が通らないわね」
紗良さんが俺の方に向き直る。いつもの微笑みではなく、真剣な表情だった。さっきされたばかりの謝罪が頭を過る。
「私、許嫁がいるのよ」
紗良さんから飛び出た単語は、普通の高校生である俺には聞き慣れないものだった。
つまりはこういうことらしい。
先日、紗良さんは親に勝手に婚約者を決められてしまった。それに反抗していたが、ついに我慢の限界がきて家を飛び出してしまったのだとか。昨晩のあれは家出中だったってことだ。
そうして本日、改めて親と話し合いを試みたが、ケンカになってまたもや家を飛び出す結果になったと……。
紗良さんにとって、こうやってざっくりまとめられる感情ではなかったのだろう。そりゃそうか、結婚相手だなんて人生を左右する重大なことだ。それを勝手に決められたとなれば反抗したくもなるか。
それにしても許嫁って……。一般家庭だとまず縁のない単語だ。紗良さんってやっぱりお嬢様だったんだなぁ。
お嬢様の初めての反抗期。そう考えると無計画な感じも納得である。
一緒にいたのもアスカさんだったし、家出を止めてくれる人はいなかったんだろうな。アスカさんじゃなきゃ家出に付き合ってくれそうな友達はいなさそうだし。優等生グループに相談していたら説得されるとでも思ったのだろう。たぶん正解だ。
俺がふむふむと納得していると、紗良さんの胸に顔を押しつけていたアスカさんががばりと顔を上げた。
「そうだ!」
名案を思いついたとばかりにアスカさんが声を上げる。直感からか、俺は嫌な予感がした。
「カズっちに紗良の彼氏役をやってもらって、許嫁の件を諦めてもらえばいいんだ!」
やっぱり、ろくでもない思いつきだった。紗良さんも呆れて──
「な、なるほど……。それは名案ねっ」
「でしょ!」
……嘘だろ?
アスカさんの案に紗良さんも興奮したのだろう。顔が赤くなっていた。そして期待するように俺をチラチラとうかがってくる。本気で俺に彼氏役をやれと?
乗り気になった様子の紗良さんを見て、タイプが違うように見えても二人は類友なんだと確信させられてしまった。
アスカさんはそう言って一方的に電話を切った。そろそろこっちの言い分を聞けるようになってもらいたいものだ。
流されるまま昨晩と同じ状況になりつつあった。理由は違うけど、これでアスカさんが来たら、また俺の家に女子二人が揃ってしまう。
だからって男に襲われたばかりの紗良さんを放ってはおけないし。でも俺一人だとどう接すればいいのかわからないし……。結局、アスカさんに来てもらわなければ状況を打開できないのも事実だ。
「アスカはなんの用件だったの?」
「紗良さんが心配だからここに来るって。……あの、電話の相手がアスカさんだって、俺言ったかな?」
「言っていないわ。カマをかけたのよ」
まんまと引っかかった俺はバカだったってことか……。そういうの慣れてないから素直に答えちゃうって。正直者がバカを見る世の中は間違ってると思います。
「落ち込まないで和也くん。ぼっちの和也くんに電話をしてくれる奇特な人がいるだなんてすごいことよ。しかも女子。良い思い出になったわね」
「そういうことで落ち込んでるわけじゃないというか。ていうかぼっちどころか非モテ扱いしてるよね? え、何? もしかして俺いじめられてるの?」
「和也くんをいじめるのは楽しいわ」
「そこはちゃんと否定してよ!」
おかしそうに笑う紗良さんだった。どうやら調子を取り戻したみたい。良いことだろうに、いじられた俺は嬉しくないです。
とっくに三分は経っていた。紗良さんはカップ麺を食べ始める。別に俺が電話している間に食べていれば良かったのにね。
「食事は朝以来ね。空腹の辛さを思い知らされたわ」
「そういえば昼は食べてなかったもんね。ダイエットだっけ?」
「……デリカシーがないわよ和也くん」
「ご、ごめんっ」
素で怒られた。思春期の女子に面と向かって「ダイエット」と言うのは禁句らしい。
「……本当は手持ちがなかったのよ。和也くんにおごった素うどん、私にとってはなけなしのお金を出したんだから。ごめんなさいね、あまり良いものをおごってあげられなくて」
「え、そうだったの? なんかこっちこそごめん……」
そうならそうと先に言ってくれたら良かったのに。女子におごられることに対してなんの疑問も持たなかった俺にも問題があるんだろうけども。
あまり現金を持ち歩いていないのはお嬢様だからか。きっと支払いはカードで済ませるのが当たり前なのだろう。学校の食堂でカード払いはできないしな。
「美味しいわ……」
しみじみと呟く紗良さん。お嬢様の口にインスタント食品は新鮮だったのだろう。
はふはふと本当に美味しそうに食べている紗良さんを眺めているとほっこりする。なんだろう、小動物の食事シーンを見ている気分だ。ここだけ見ればちゃんと可愛げがあるじゃないか。
そんな紗良さんを眺めながら伸び切ったカップラーメンを食べた。美味しくなかったけれど、なぜだか満足感があった。
食事を終えてしばらくまったりしていると、インターホンが鳴った。
「紗良ー! 大丈夫だった? ケガはしてない?」
アスカさんは部屋に入って一番に紗良さんへと駆け寄った。駆け寄ったというか抱きついていた。これ、俺が見ていい場面なのかな? ちょっと見ちゃいけない気がするのはなんでなんだろうね。
「心配かけたわねアスカ。ごめんね、アスカのところに行くとすぐばれちゃうと思ったから」
「うぅ~。紗良の親からうちに来てないかって電話があった時はびっくりしたよ~。紗良も紗良でカズっちの家ならばれないだろうって言うし。でも紗良の親がマジな感じだったし……。もうどうなっちゃうかって気が気じゃなかったよ~」
紗良さんは抱きつくアスカさんの背中をぽんぽんと優しく叩いて落ち着かせる。どっちが被害に遭ったのかわかんなくなりそうだ。
「あのさ、そろそろ事情を聞かせてもらってもいい?」
アスカさんも来たことだし、気になっていたことを聞かせてもらおうと口を開いた。
こうなったら俺にも事情を聞く権利があると思う。突発的に頼られても困るし、何よりこんなことを繰り返して、また強面の男に誘拐されそうになったらと想像するだけで怖い。二度も助けられる自信はないのだ。
「……そうね。和也くんには迷惑をかけてしまったわ。説明くらいしないと筋が通らないわね」
紗良さんが俺の方に向き直る。いつもの微笑みではなく、真剣な表情だった。さっきされたばかりの謝罪が頭を過る。
「私、許嫁がいるのよ」
紗良さんから飛び出た単語は、普通の高校生である俺には聞き慣れないものだった。
つまりはこういうことらしい。
先日、紗良さんは親に勝手に婚約者を決められてしまった。それに反抗していたが、ついに我慢の限界がきて家を飛び出してしまったのだとか。昨晩のあれは家出中だったってことだ。
そうして本日、改めて親と話し合いを試みたが、ケンカになってまたもや家を飛び出す結果になったと……。
紗良さんにとって、こうやってざっくりまとめられる感情ではなかったのだろう。そりゃそうか、結婚相手だなんて人生を左右する重大なことだ。それを勝手に決められたとなれば反抗したくもなるか。
それにしても許嫁って……。一般家庭だとまず縁のない単語だ。紗良さんってやっぱりお嬢様だったんだなぁ。
お嬢様の初めての反抗期。そう考えると無計画な感じも納得である。
一緒にいたのもアスカさんだったし、家出を止めてくれる人はいなかったんだろうな。アスカさんじゃなきゃ家出に付き合ってくれそうな友達はいなさそうだし。優等生グループに相談していたら説得されるとでも思ったのだろう。たぶん正解だ。
俺がふむふむと納得していると、紗良さんの胸に顔を押しつけていたアスカさんががばりと顔を上げた。
「そうだ!」
名案を思いついたとばかりにアスカさんが声を上げる。直感からか、俺は嫌な予感がした。
「カズっちに紗良の彼氏役をやってもらって、許嫁の件を諦めてもらえばいいんだ!」
やっぱり、ろくでもない思いつきだった。紗良さんも呆れて──
「な、なるほど……。それは名案ねっ」
「でしょ!」
……嘘だろ?
アスカさんの案に紗良さんも興奮したのだろう。顔が赤くなっていた。そして期待するように俺をチラチラとうかがってくる。本気で俺に彼氏役をやれと?
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