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おまけ編
if もしマジカルチンポで女の子を魅了できるようになったら①
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「マジカルチンポがあれば苦労はないよなぁ」
最近読み始めたエロ漫画の感想である。
どんな美女が相手でも、主人公のチンポで即オチ展開。逆に清々しくて、ある種の爽快感すら感じさせてくれる。
相手が嫌がっていようが関係ない。主人公にゴミを見るような目を向けてくる悪役令嬢だろうが、高慢ちきな悪の女幹部だろうが、清廉潔白清純そのもののような存在である聖女様だろうが、主人公の一物の前では皆等しくメス顔をさらさずにはいられない。
それこそが人類の男が望んでいる、マジカルチンポなのだ!
「あ~あ。実は俺、マジカルチンポ持ちでしたって展開にならねえかなぁ。ならないよなぁ……」
どんな女でも即オチさせられるマジカルチンポさえあれば、片っ端から学園の美少女を犯しまくるってのにな。もちろん妄想だよ。んなフィクションでしか存在しない現象が起こるわけがないってわかっている。
わかっていても、美少女に「あなたのオチンポ様に逆らえないのおおおおおぉぉぉぉぉぉーーっ!!」と言われてみたい男の願望を抱かずにはいられない。俺もそんな夢を抱いている一人だ。だって男の子だもん。
「それよりまずは童貞を卒業したいもんだ」
そもそもセックスしなければ「しゅごいのおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーっ!!」って言ってもらえない。経験がなければ自分の戦闘力すら測れない。誰かスカウターを持ってきてくれ。
「うーん……。特別小さいわけじゃないとは思うんだけど……」
エロ漫画を読みながら、パンツを脱いで下半身を露出させる。チンポをしこしこしてみれば、ムクムクと立ち上がり戦闘モードになった。
おそらく平均サイズはあるはずだ。決して小さくはないはずだ。お手頃サイズのはずなのだ!
「大きすぎるのも敬遠されるらしいし……。きっと、俺の程よい大きさでガチガチに硬いカリ高チンポはウケが良いはずだ」
成長したムスコに自信を持つ。エロ漫画の世界に浸りながら、一発抜いてから寝た。
※ ※ ※
「どうぞ。これさえ飲めばあなたも今日からマジカルチンポの持ち主です。どんな女性だろうとも、一目見ればあら不思議。骨抜きのメロメロになること間違いなしですな」
怪しい脂ギッシュの中年男が、俺に怪しげな瓶を差し出してきた。怪しさ大爆発の状況である。
休日。家でゴロゴロしていたら来客を知らせるチャイムが鳴った。
出てみれば堂本と名乗る怪しげな中年男。早々にお引き取り願おうかと思ったが、口から飛び出すのは「マジカルチンポは欲しくありませんか?」というぶっ飛んだ内容だった。
ご近所さんの耳に入れば一大事。俺は慌てて怪しい脂ギッシュな中年男を家に招き入れたというわけだ。
そしてじっくりと話を聞いてみる。これはあれだ、興味をそそられたというわけじゃなくて、外で話をするのは相手に悪いかなと考えた俺なりの配慮だ。
「わかっていますとも。会田様がとてもお優しい方なのは、痛いほど伝わってきていますよ」
堂本は滲み出る汗を拭いながら訳知り顔で頷く。ちょっとイラッときた。
まあなんやかんやあって、堂本は怪しげな液体の入った瓶を差し出してきたというわけだ。
これを飲めば今日から俺もマジカルチンポ持ちになる? そんなエロ漫画みたいな都合の良い展開があるはずがない。バカめ、俺はその辺のカモとは違うのだよ。
「でも、こういうのって高いんですよね?」
「ご安心を。初回は無料でお試しできますよ」
「無料……?」
ぐらりと心の天秤が傾いた。
だって無料だよ? つまりタダってことだろ? ゼロ円ってことなんだよな?
頭の中で「〇」の魅力的な数字が躍り始める。タダより高いものはない? いやいや、タダは言葉通りの意味だろうがよ。
あくまでお試しだ。何も効果がなければやめればいいだけの話だ。何の問題もない。うん、ちょっとだけ……ちょっとだけだから。
「じゃあ、お試しだけなんだからねっ」
「はい。ありがとうございます」
堂本のセールストークにやられたわけではない。マジカルチンポ化するというふざけた商品が本物なのかどうか、その真偽を確かめるために俺自ら立ち上がらなければならないと思ったのだ。
こうして、俺はマジカルチンポドリンクを手に入れたのである。
※ ※ ※
マジカルチンポの能力。それは女を魅了し、セックスをすればするほど病みつきにしてしまうという、男にとっては夢のようなチート能力である。
神様からチートスキルをもらえるとすれば、間違いなく候補の一つに入る。それほどの優れた力だ。夢そのものと言っても言い過ぎではないだろう。
「しかし、問題はどうやってセックスに持ち込むのかってことだ」
堂本の説明によれば、マジカルチンポ状態なら一物を見せるだけでも女を発情させられるらしい。何その最高の一目ぼれは!
だが、それを実行するには勇気が必要すぎる。
女子の目の前で下半身を丸出しにする……。もしマジカルチンポの効果が嘘だった場合、俺は確実に社会的に抹殺されてしまう。
「あの堂本っておっさんを信じていいものか……」
俺にマジカルチンポになる薬をくれた中年男。脂ギッシュの顔でニヤニヤしている姿を思い出すと、なぜだか無性に殴りたくなった。
「あのニヤニヤした顔を思い出すと胡散臭いんだけども……」
脂でテカった顔。たるんだ腹。汗をかきすぎて濡れたワイシャツには不快感しかなかった。あんなのが営業をする会社とか、人材不足が嘆かわしくてしょうがない。
「でも……」
でも、不思議と信じかけている自分がいる。
まさかセールストークってやつにやられてしまったのか? 大人はいつだって子供を騙すんだ! と、テキトーなことを言ってみる。
そうだ。悪いのは堂本だ。俺が奇行に走るのも、奴が俺を騙したからなんだ!
よし。騙されていたら責任はすべて堂本に押しつけよう。俺はいたいけな思春期の男子学生なんだからな。
てなわけで、俺はマジカルチンポドリンクを一気飲みした。
※ ※ ※
ドリンクの効果は丸一日効くらしい。
「はぁ……はぁ……」
下半身がやけに熱い。俺のモノがマジカルチンポに作り替えられているのだろうか?
呼吸が荒くなっていく。これはドリンクのせい……、じゃなくて緊張しすぎているせいだ。
マジカルチンポドリンクを飲んでしまった以上、効果を試さずのんびり過ごしてなんかいられない。スクールカースト底辺の俺が、強制的に美少女にアプローチしなければならなくなったってわけだ。
「はぁ……はぁ……」
今日はセックスするつもりでいく。目ぼしい女子がうっかり一人になったら……マジカルチンポの力で童貞を卒業してやるのだ!
やり方は簡単だ。俺のマジカルチンポ化した一物を見せればいい。それだけで目にした女子は発情する。俺のチンポが欲しくてたまらなくなるはずだ。
そう、見せるだけでいいんだ。そんな簡単なことのはずなのに、勇気を振り絞らなければならないことだった。
「女子にチンポを見せる……勇気!」
「会田くん? 独り言がうるさいわよ」
「うひょおっ!?」
いきなり背後から話しかけられて、飛び上がりそうなほど驚いた。
振り向けばそんじょそこらではお目にかかれないほどの美少女。我が校のアイドルと名高い藤咲彩音が立っていた。
大きくてパッチリとした、男を狂わせるような魔性の目が俺に向けられている。制服越しでもわかるほどの胸の膨らみには、男の夢をこれでもかと詰め込まれていた。くそっ、どこに目を向ければいいんだ!
「な、なんで藤咲さんがこんなところに?」
「なんでって……ここ、私のクラスでもあるのだけれど」
ここは俺が所属する教室だ。クラスメイトである藤咲さんがいてもおかしくはない。
「いやだって、今ってけっこう早い時間だろ? 他の連中は誰も来ていないのに、なんで藤咲さんがいるのさ?」
「その質問をそっくりそのまま会田くんに返したいのだけれど」
現在、教室にいるのは俺と藤咲さんだけだ。部活の朝練すら始まっていない早すぎる時間帯。
チャンスをうかがおうと気持ちが逸って、登校するのが早すぎてしまったかと思っていたけど、まさか学園のアイドルと二人きりになる状況になるとは思ってもみなかった。
あれ……これって、チャンス到来か?
「いやー、俺は集中して勉強に取り組めるかと思って早く来てみたんだよ。家よりも教室や図書室の方が集中できるって聞いたからさ」
「そう。会田くんは意外と勉強熱心だったのね」
「あははー……意外とは余計かな」
藤咲さんが自分の席に鞄を置く。ただそれだけの動作が洗練されているかのように美しい。所作の一つ一つに目を奪われる。これが学園のアイドルか。
「で、藤咲さんはどうしてこんなに早くに登校したんだ?」
「私も同じ理由よ。もうすぐ中間考査でしょう。家よりも集中できると思ったの」
「あ、テスト……」
「……まさか会田くん、忘れていたわけじゃないでしょうね?」
「あははー……。そんなわけないじゃないか。勉強するためにわざわざ朝早く教室に来たんだから」
話を合わせながら、耳に意識を集中させて周囲に人がいないかと確認する。部活すら始まっていない時間だからか、人の気配どころか物音ひとつ聞こえなかった。
正直、女友達の一人もいない俺が、女子と二人きりになれるシチュエーションを作るなんて難しいと思っていた。
一応いろいろと作戦を考えてはいたが、まさかいきなり最高のシチュエーションが転がり込んでくるとはな……。神は俺の味方ってことか。
この千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかねえ! バックンバックンとうるさい鼓動を意志の力で抑え込み、俺は作戦を実行した。
「じゃ、じゃあ藤咲さんが良かったらなんだけど──」
俺は座っていた席から立ち上がる。藤咲さんは長い黒髪をふわりとなびかせながら振り向いて俺を真っすぐに見つめる。
「おおおお……俺とっ……い、一緒に勉強を……、ヤラないか?」
そう言いながら、顔が熱くなるのも無視して藤咲さんに歩み寄っていく。
「っ!?」
藤咲さんが目を見開き、息を呑む。というか恐怖で喉が引きつっただけかもしれない。
なぜなら、俺の社会の窓は全開になっており、そこからポロリとは可愛らしく表現できないほどに、チンポが堂々とさらされていたのだから。
これが俺の練り上げた作戦の一つ。「うっかり社会の窓が開いちゃっていたぜ☆」大作戦である。
あくまでうっかりしていただけだ。つまりこれは事故である。もしマジカルチンポなんて嘘だと騙されていただけだとしても、俺のダメージは最低限に抑えられる! え、浅はかな作戦だって? ……うっせ。
「ふ、藤咲さん? どどど、どうしたんだい?」
チンポをプラプラさせながら女子に近づく。まるで変態みたいだ。だが不可抗力なので決して変態ではない。
ああ恥ずかしい……。だけど変な気持ち良さも確かに感じていた。もうちょっとで新たな性癖に目覚める予感……っ。
「あ、会田くん……その……待って……それ以上はっ」
藤咲さんは声を震わせる。彼女の反応次第で、俺の運命が決まるだろう。
俺はあくまで何も気づいていないという態度で彼女と向かい合う。羞恥心で内心のたうち回りながらも、顔には出さないように力を込める。
「もう……っ!」
藤咲さんの雪のように白い肌が真っ赤に染まる。これは……どっちだ?
じっと様子をうかがっていると、スイッチが切り替わったかのように藤咲さんの目がトロンと緩む。それからフラフラと俺に近づき、ストンと目の前で跪いた。
「え……ふ、藤咲さん?」
信じられなかった。
なぜなら藤咲さんがおもむろに俺のチンポに顔を寄せて、まだ勃起もしていないチンポをパクリと咥えてしまったのだ。あまりのことに、ゆっくりとした動きだったにもかかわらず俺は身動き一つできずにいたのだった。
最近読み始めたエロ漫画の感想である。
どんな美女が相手でも、主人公のチンポで即オチ展開。逆に清々しくて、ある種の爽快感すら感じさせてくれる。
相手が嫌がっていようが関係ない。主人公にゴミを見るような目を向けてくる悪役令嬢だろうが、高慢ちきな悪の女幹部だろうが、清廉潔白清純そのもののような存在である聖女様だろうが、主人公の一物の前では皆等しくメス顔をさらさずにはいられない。
それこそが人類の男が望んでいる、マジカルチンポなのだ!
「あ~あ。実は俺、マジカルチンポ持ちでしたって展開にならねえかなぁ。ならないよなぁ……」
どんな女でも即オチさせられるマジカルチンポさえあれば、片っ端から学園の美少女を犯しまくるってのにな。もちろん妄想だよ。んなフィクションでしか存在しない現象が起こるわけがないってわかっている。
わかっていても、美少女に「あなたのオチンポ様に逆らえないのおおおおおぉぉぉぉぉぉーーっ!!」と言われてみたい男の願望を抱かずにはいられない。俺もそんな夢を抱いている一人だ。だって男の子だもん。
「それよりまずは童貞を卒業したいもんだ」
そもそもセックスしなければ「しゅごいのおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーっ!!」って言ってもらえない。経験がなければ自分の戦闘力すら測れない。誰かスカウターを持ってきてくれ。
「うーん……。特別小さいわけじゃないとは思うんだけど……」
エロ漫画を読みながら、パンツを脱いで下半身を露出させる。チンポをしこしこしてみれば、ムクムクと立ち上がり戦闘モードになった。
おそらく平均サイズはあるはずだ。決して小さくはないはずだ。お手頃サイズのはずなのだ!
「大きすぎるのも敬遠されるらしいし……。きっと、俺の程よい大きさでガチガチに硬いカリ高チンポはウケが良いはずだ」
成長したムスコに自信を持つ。エロ漫画の世界に浸りながら、一発抜いてから寝た。
※ ※ ※
「どうぞ。これさえ飲めばあなたも今日からマジカルチンポの持ち主です。どんな女性だろうとも、一目見ればあら不思議。骨抜きのメロメロになること間違いなしですな」
怪しい脂ギッシュの中年男が、俺に怪しげな瓶を差し出してきた。怪しさ大爆発の状況である。
休日。家でゴロゴロしていたら来客を知らせるチャイムが鳴った。
出てみれば堂本と名乗る怪しげな中年男。早々にお引き取り願おうかと思ったが、口から飛び出すのは「マジカルチンポは欲しくありませんか?」というぶっ飛んだ内容だった。
ご近所さんの耳に入れば一大事。俺は慌てて怪しい脂ギッシュな中年男を家に招き入れたというわけだ。
そしてじっくりと話を聞いてみる。これはあれだ、興味をそそられたというわけじゃなくて、外で話をするのは相手に悪いかなと考えた俺なりの配慮だ。
「わかっていますとも。会田様がとてもお優しい方なのは、痛いほど伝わってきていますよ」
堂本は滲み出る汗を拭いながら訳知り顔で頷く。ちょっとイラッときた。
まあなんやかんやあって、堂本は怪しげな液体の入った瓶を差し出してきたというわけだ。
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「はい。ありがとうございます」
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こうして、俺はマジカルチンポドリンクを手に入れたのである。
※ ※ ※
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神様からチートスキルをもらえるとすれば、間違いなく候補の一つに入る。それほどの優れた力だ。夢そのものと言っても言い過ぎではないだろう。
「しかし、問題はどうやってセックスに持ち込むのかってことだ」
堂本の説明によれば、マジカルチンポ状態なら一物を見せるだけでも女を発情させられるらしい。何その最高の一目ぼれは!
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女子の目の前で下半身を丸出しにする……。もしマジカルチンポの効果が嘘だった場合、俺は確実に社会的に抹殺されてしまう。
「あの堂本っておっさんを信じていいものか……」
俺にマジカルチンポになる薬をくれた中年男。脂ギッシュの顔でニヤニヤしている姿を思い出すと、なぜだか無性に殴りたくなった。
「あのニヤニヤした顔を思い出すと胡散臭いんだけども……」
脂でテカった顔。たるんだ腹。汗をかきすぎて濡れたワイシャツには不快感しかなかった。あんなのが営業をする会社とか、人材不足が嘆かわしくてしょうがない。
「でも……」
でも、不思議と信じかけている自分がいる。
まさかセールストークってやつにやられてしまったのか? 大人はいつだって子供を騙すんだ! と、テキトーなことを言ってみる。
そうだ。悪いのは堂本だ。俺が奇行に走るのも、奴が俺を騙したからなんだ!
よし。騙されていたら責任はすべて堂本に押しつけよう。俺はいたいけな思春期の男子学生なんだからな。
てなわけで、俺はマジカルチンポドリンクを一気飲みした。
※ ※ ※
ドリンクの効果は丸一日効くらしい。
「はぁ……はぁ……」
下半身がやけに熱い。俺のモノがマジカルチンポに作り替えられているのだろうか?
呼吸が荒くなっていく。これはドリンクのせい……、じゃなくて緊張しすぎているせいだ。
マジカルチンポドリンクを飲んでしまった以上、効果を試さずのんびり過ごしてなんかいられない。スクールカースト底辺の俺が、強制的に美少女にアプローチしなければならなくなったってわけだ。
「はぁ……はぁ……」
今日はセックスするつもりでいく。目ぼしい女子がうっかり一人になったら……マジカルチンポの力で童貞を卒業してやるのだ!
やり方は簡単だ。俺のマジカルチンポ化した一物を見せればいい。それだけで目にした女子は発情する。俺のチンポが欲しくてたまらなくなるはずだ。
そう、見せるだけでいいんだ。そんな簡単なことのはずなのに、勇気を振り絞らなければならないことだった。
「女子にチンポを見せる……勇気!」
「会田くん? 独り言がうるさいわよ」
「うひょおっ!?」
いきなり背後から話しかけられて、飛び上がりそうなほど驚いた。
振り向けばそんじょそこらではお目にかかれないほどの美少女。我が校のアイドルと名高い藤咲彩音が立っていた。
大きくてパッチリとした、男を狂わせるような魔性の目が俺に向けられている。制服越しでもわかるほどの胸の膨らみには、男の夢をこれでもかと詰め込まれていた。くそっ、どこに目を向ければいいんだ!
「な、なんで藤咲さんがこんなところに?」
「なんでって……ここ、私のクラスでもあるのだけれど」
ここは俺が所属する教室だ。クラスメイトである藤咲さんがいてもおかしくはない。
「いやだって、今ってけっこう早い時間だろ? 他の連中は誰も来ていないのに、なんで藤咲さんがいるのさ?」
「その質問をそっくりそのまま会田くんに返したいのだけれど」
現在、教室にいるのは俺と藤咲さんだけだ。部活の朝練すら始まっていない早すぎる時間帯。
チャンスをうかがおうと気持ちが逸って、登校するのが早すぎてしまったかと思っていたけど、まさか学園のアイドルと二人きりになる状況になるとは思ってもみなかった。
あれ……これって、チャンス到来か?
「いやー、俺は集中して勉強に取り組めるかと思って早く来てみたんだよ。家よりも教室や図書室の方が集中できるって聞いたからさ」
「そう。会田くんは意外と勉強熱心だったのね」
「あははー……意外とは余計かな」
藤咲さんが自分の席に鞄を置く。ただそれだけの動作が洗練されているかのように美しい。所作の一つ一つに目を奪われる。これが学園のアイドルか。
「で、藤咲さんはどうしてこんなに早くに登校したんだ?」
「私も同じ理由よ。もうすぐ中間考査でしょう。家よりも集中できると思ったの」
「あ、テスト……」
「……まさか会田くん、忘れていたわけじゃないでしょうね?」
「あははー……。そんなわけないじゃないか。勉強するためにわざわざ朝早く教室に来たんだから」
話を合わせながら、耳に意識を集中させて周囲に人がいないかと確認する。部活すら始まっていない時間だからか、人の気配どころか物音ひとつ聞こえなかった。
正直、女友達の一人もいない俺が、女子と二人きりになれるシチュエーションを作るなんて難しいと思っていた。
一応いろいろと作戦を考えてはいたが、まさかいきなり最高のシチュエーションが転がり込んでくるとはな……。神は俺の味方ってことか。
この千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかねえ! バックンバックンとうるさい鼓動を意志の力で抑え込み、俺は作戦を実行した。
「じゃ、じゃあ藤咲さんが良かったらなんだけど──」
俺は座っていた席から立ち上がる。藤咲さんは長い黒髪をふわりとなびかせながら振り向いて俺を真っすぐに見つめる。
「おおおお……俺とっ……い、一緒に勉強を……、ヤラないか?」
そう言いながら、顔が熱くなるのも無視して藤咲さんに歩み寄っていく。
「っ!?」
藤咲さんが目を見開き、息を呑む。というか恐怖で喉が引きつっただけかもしれない。
なぜなら、俺の社会の窓は全開になっており、そこからポロリとは可愛らしく表現できないほどに、チンポが堂々とさらされていたのだから。
これが俺の練り上げた作戦の一つ。「うっかり社会の窓が開いちゃっていたぜ☆」大作戦である。
あくまでうっかりしていただけだ。つまりこれは事故である。もしマジカルチンポなんて嘘だと騙されていただけだとしても、俺のダメージは最低限に抑えられる! え、浅はかな作戦だって? ……うっせ。
「ふ、藤咲さん? どどど、どうしたんだい?」
チンポをプラプラさせながら女子に近づく。まるで変態みたいだ。だが不可抗力なので決して変態ではない。
ああ恥ずかしい……。だけど変な気持ち良さも確かに感じていた。もうちょっとで新たな性癖に目覚める予感……っ。
「あ、会田くん……その……待って……それ以上はっ」
藤咲さんは声を震わせる。彼女の反応次第で、俺の運命が決まるだろう。
俺はあくまで何も気づいていないという態度で彼女と向かい合う。羞恥心で内心のたうち回りながらも、顔には出さないように力を込める。
「もう……っ!」
藤咲さんの雪のように白い肌が真っ赤に染まる。これは……どっちだ?
じっと様子をうかがっていると、スイッチが切り替わったかのように藤咲さんの目がトロンと緩む。それからフラフラと俺に近づき、ストンと目の前で跪いた。
「え……ふ、藤咲さん?」
信じられなかった。
なぜなら藤咲さんがおもむろに俺のチンポに顔を寄せて、まだ勃起もしていないチンポをパクリと咥えてしまったのだ。あまりのことに、ゆっくりとした動きだったにもかかわらず俺は身動き一つできずにいたのだった。
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