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おまけ編

after 藤咲音々は求めている⑤

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 彩音は俺と音々の遺伝子を色濃く引き継いだ最高の娘だ。
 まさに才色兼備で、ありとあらゆる分野に優れており、誰もが見惚れるほどの美しい容姿を持つ。
 それが藤咲彩音。俺の自慢の娘である。
 彩音には、いずれそれ相応の相手を用意するはずだった。藤咲家の価値を高めてくれる相手が望ましい。彩音ならば良い縁を結んでくれるはずだと信じて疑わなかった。
 彩音自身も俺の考えをよく理解しているはずだった。事実、彩音は俺の言うことを聞き、一度たりとも男女交際をしなかった。やはり処女の方が喜ばれるからな。優秀な俺の娘は親の意図を正しく察していたのだ。
 彩音は俺の思う通りに成長してくれる。価値を上げてくれる自慢の娘。安心感と期待を持って見守っていられた。

「ふざけるなぁっ!! 彩音ぇぇぇぇぇぇぇぇーーっ!! 」

 なのに、なぜだ? なんなんだこの光景は?

『あっ、あっ、んあっ! 祐二くんの……硬くてすごくて……す、好き、よ……はうぅんっ! もっと奥に、奥に入って……ああぁんっ!』

 まるで動物の交尾だ。
 手塩にかけて育ててきた愛娘は、発情しきった顔で男の上に跨がって腰を振っていた。メスの本能に突き動かされているかのように、乳房が揺れるのも構わず腰を振り続けている。
 発育の良い肢体。メイド服を着崩して胸を露出している。黒のメイド服に娘の白い肌はよく映えた。
 彩音の美しさは、もっと上等な相手を見つけるために磨いてきたものだったはずなのに……っ。決して画面の中の男のためのものではない!
 いくらやめろと叫んだところで無駄だった。俺の言うことを聞かない娘。俺の意に沿わない行為を見せつけているかのようだった。

『うおっ! ちょっ、彩音ってば締めすぎ……チンポ気持ち良くなりすぎちゃうってば』

 男の恍惚な顔が画面に大きく映される。腹立たしくて頭がおかしくなりそうだ。
 本来ならこんな男が彩音に触れていいはずがない。明らかに格が違う。彩音にはもっと相応しい男と結婚させてやれるはずだったのに……っ。

「こんなこと、あっていいはずがない……っ!」
「などと言いつつも、身体は正直なようですね」
「なんだと?」

 堂本は何が嬉しいのか、笑いながら俺を見ていた。
 いや、違う。見ているのは俺の顔じゃない。奴の視線を追いかけて下を向く。

「ば、バカな……。こ、これは何かの間違いだっ!」

 何も身につけていない俺の下半身。隠すものが何もないせいで、はっきりとわかるほどペニスが勃起してしまっていたのを見られていた。
 不本意ながら、射精は先ほどしてしまった。なのにまたすぐに勃起するなんてあり得ない。一日に二回以上勃起したことはなかった。

「貴様俺に何かしたのか!? そうだ。この触手に何か仕込んでいるんだろう!?」

 いくつもの触手が俺の脚に絡みついている。見た目の気色悪さに驚かされたが、その感触に不快感はなかった。それどころか絡みつかれているというのにあまり気にならず、彩音の姿を目にしてからは、その存在を忘れていたほどだ。
 明らかに普通の生物ではない。俺に起こった異常は、この触手に原因があるとしか思えなかった。

「いいえ。私は何もしていませんよ。この触手も触れるだけではなんの効果もありません。ただ気持ち良くしごいてくれるだけのものですな」

 だが、奴は否定する。俺の勃起は、触手が原因ではないと言い切った。
 ならばなぜ俺のペニスに異常が起こったのか? 困惑する俺を前にして、堂本の笑みが一層濃くなる。

「あなたがただ娘の痴態に欲情しただけではないですかな? 父親がそんな目で娘を見ていたとは……彩音さんもお可哀そうですなぁ」
「そんなバカなことがあるはずないだろう!」

 手足を拘束された状態では、怒声を上げたところで怯ませられるはずもない。

『ひやああぁんっ! あぁんっ! もっと突き上げてぇっ! あっ、あっ、ああっ! 祐二くんが動くと脳まで響くのっ。ゴンゴンって、子宮に響いているのぉ!』

 それどころか、彩音の嬌声にペニスが反応してしまった。触れられてもいないのに、映像と音声だけで快感が高められてしまう。
 愛する娘の淫らな声を聞く度に、ピクンピクンとペニスが喜んでいるかのように跳ねる。
 違う違う違う! 俺が彩音の痴態で興奮するはずがない! 淫乱な娘に落胆しても、絶対に興奮するはずがないっ!!
 きっと堂本が何かしたに違いない。そうじゃなければおかしいじゃないか。一回射精してからすぐに勃起できるはずがない。薬か何かを使用したに決まっている。

「……藤咲くんは変わりませんねぇ」
「な、なんだと?」
「妻や娘の心配以上に、自分の体裁ばかりを気にしている。本当に変わっていませんよ」

 気色の悪い笑みを消して、堂本は俺に冷ややかな目を向けながら言った。

『気持ちいい……最高……。ああ、おっぱいブルンブルン揺れてるの見てたら射精したくなってきた』
『あああっ! 出して! 私の中で気持ち良くなって! 私の中でご主人様のザーメンぶちまけてぇーーっ!!』

 ビュルルルルーーッ! ビュビュビューーッ! ビュルルッビュルッブビュルルルーーッ! ビュッビュッビュッ……。

 下から腰を突き上げていた男が急に動きを止めてぶるぶると震える。
 頭が理解を拒もうとする。だが嫌でもわかってしまう。奴は彩音の膣内に射精しているのだ。奴の恍惚の表情を見ているだけで目の前が真っ赤になった。

「彩音は……こんな奴に処女を散らされたのか……? こんな、程度の低い男に……っ」

 身体が小刻みに震える。震えは止めようとして止まるものではなかった。
 せっかく作り上げた芸術品を、遊び気分で壊される。そんな感覚に捉われて、頭と身体が怒りで震える。

「ははっ。苦しそうですなぁ」
「俺は怒っているんだ! こんなことをしてただで済むと思うなっ!!」

 このふざけた顔面を今すぐ殴りたかった。
 だが、そんなことをしたとしても彩音の価値は取り戻せない。どうしようもない怒りを、どこに吐き出せばいいのかもわからない。

「ん……な、なんだっ!?」

 脚に絡みついていた触手が、突然ペニスに絡みついてきた。

「おいっ! この触手は無害じゃなかったのか!?」
「あなたの勃起の原因ではないと言いましたがね。私、それが無害などとは一言も口にした覚えがないのですが?」

 触手が勃起したペニスに巻きついてくる。だというのに不快感がまったくなかった。そのこと自体が恐ろしく感じる。

「その触手はとても優しいのですよ。絶頂したいという強い念に反応します。あくまで射精のお手伝いをするだけですよ」
「て、手伝い? どういうことだっ! 何をするつもりだ!」
「藤咲くんがですねぇ……。妻が他の男に犯されているのを見ながら射精したじゃないですか。娘さんが同じ状況になって、同じように射精したいと考えてしまったのでしょうね」

 触手が俺のペニスを優しくしごく。気持ち悪いどころではない。恐ろしいことに、とんでもなく気持ち良いっ。
 しこしこしこしこしこしこしこ……。緩やかな快楽に耐えようと歯を食いしばる。しかし、徐々に脳が溶かされている感覚を味わわされていた。

『よし彩音。次はバックから犯してやろう!』

 画面の中で男の言うことを聞いて四つん這いになる彩音。こっちを向いており、だらしなくなった表情がくっきりと映される。

『んんっ、入ってきたぁ! ああっ! ひうんっ! 祐二くんの硬いのが奥に当たって気持ち良いよぉっ! さっきと擦れるところが違っていいのーー!』
『コラ彩音。ご主人様のオチンチン、だろ? 大事なとこなんだからはっきり口にしてくれなきゃ』
『はい! ご主人様の大きくて硬いオチンチンが私のオマンコの奥深くを突いてくださって、とても気持ち良いんです!! ああっ! もっと突いてくださいぃ!!』

 大きな声で卑猥な言葉を口にする彩音。男は遠慮を一切感じさせずに腰を振っていた。
 乳房が揺れ、愛液が飛び散る。娘の淫欲に歪んだ顔などこれ以上見たくもなかった。

「ああ……彩音……彩音ぇ……」

 なのに、俺は最高に興奮していた。かつてないほどペニスが膨張している。
 触手に擦られる度に快感で呼吸が苦しくなってくる。思考が朧げになり、射精したくて我慢できなくなった。

『ぐぅっ、腰が止まんねえっ。このまま中出しするからな! 彩音の中に全部出してやるからな!』
『はいぃ! 私を使って気持ち良くなってください! ご主人様の精液で私の中をいっぱいにしてぇぇぇぇーーっ!!』
「うっ!」

 ドピュドピュドピュビュビュビュドプピュピュピュビュルルルーーッ!!

 男が果てたのと同時に、俺も射精していた。
 驚くほどの量が出た。こんなにも勢いがあり、大量に出て、気持ちの良い射精は初めてだった。

「はぁはぁはぁはぁはぁ……あ、はぁ……はぁ……」

 呼吸が整わない。興奮も収まらない。意識が定まらない。
 ただ快感のことしか考えられなかった。

『あー、テステス。マイクテスト中ー』

 はっきりしない意識の中で、琴音の声がよく響いた。

『お父さん元気にしてますか? 琴音です。あたしのことは別にいいですよね。お父さんにとって、あたしがどうなろうと構わないでしょうし』

 彩音と男の結合部が画面いっぱいに広がる。

『だから、お父さんが気になってるお姉ちゃんのこと、いっぱい映してあげますからね』

 男のペニスが引き抜かれると、彩音の膣からドロリと白く濁った精液が溢れ出た。その光景に涙が滲み、自身の性器がまた反応した。

『ほらほら見てください。お姉ちゃんのオマンコ、ご主人様の精液で溢れちゃってますよ。こんなに出されちゃったら、赤ちゃんできちゃったかもしれないですね』

 琴音の言葉が、容赦なく俺を追い詰める。
 彩音が成長する度に、俺の人生が順調なのだと感じていられた。彩音を嫁にやる時は、俺がさらにステップアップする時なのだろうと信じて疑わなかった。

『お父さんはお姉ちゃんのこと大好きでしたもんね。それに比べてあたしは怒られてばかり……。だからあたしのことじゃあお父さんはショックを受けないと思うんです』
「ち、違う……そんなことはない……」
『だから、お姉ちゃんが今どんなことになっているのか教えてあげます。お父さん自慢の娘が、最高のメイドとして滅茶苦茶にされるのを最後までしっかり見ていてくださいね』

 もうダメだ。これ以上は理解を受け付けない。
 なのに映像が流れるのを止められないし、俺はこの後の痴態も見続けてしまう。

『ふぅ、ちょっとトイレ休憩っと』
『あれ? 祐二様はどこに行かれるんですか?』
『いや、だからトイレにね』
『おしっこならここですればいいじゃないですか』

 琴音が指差したのは、あられもない姿で倒れている彩音だった。

『……それ、妹としてどうなん?』
『今日は先に譲ってあげてるんだからいいじゃないですか。それにお姉ちゃんも喜びますよ。でも、あたしも最後にちゃんと相手してくださいね?』
『体力が残ってたらな』
『それなら安心ですね』
『信頼されてんな、俺』
『あたし達のご主人様ですからね』

 琴音が彩音を起こす。少しぼんやりした表情で、彩音は横座りした。

『ほらお姉ちゃん。お口あーんして』
『あーん……』

 肩を支えられながら、彩音は口を大きく開けた。

『なんか背徳感すげえな』

 男が彩音の前に立つ。
 男のペニスの位置が、ちょうど座っている彩音の顔の高さになっていた。
「やめてくれ」という言葉は出なかった。声そのものを発することができなかった。

『んじゃあ彩音。俺の小便飲んでくれな』

 その言葉のすぐ後に、男から尿が放たれた。
 黄色い尿が放物線を描き彩音の口の中へと入っていく。嚥下する音がはっきりと聞こえてきた。耳障りな音に耳を塞ぎたくてたまらなかったが、それすら叶わなかった。

『ふわぁ……、間近で見るとすごい……。お姉ちゃんのお口、ご主人様のおしっこで臭くなっちゃったね』

 楽しげな声色で事実を伝える琴音。わざと俺に聞こえるようにはっきり言っているようだった。

『あっ。お口の周りが汚れてる。しぶきが散ったんだね。あたしが綺麗にしてあげる……』

 琴音が舌を伸ばして彩音の口周りを舐める。男の汚らしい尿を、嬉しそうに舐め取っていた。
 されるがままの彩音。こんな形の姉妹が許されていいはずがない。

『よし。次はべとべとになったオチンチンをお掃除しなきゃだね。がんばってお姉ちゃん!』
『うん。ご主人様のオチンチン……綺麗にしてあげたいわ』

 琴音に促されて、彩音は小便を出したばかりのペニスにしゃぶりついた。

『根元までしゃぶって……そうそう良い感じ。咥えたまま尿道に何も残らないように全部吸ってくれ……うほぉっ!』

 じゅぽっ、じゅぽっ、じゅずずずー……。
 男の言う通りに奉仕する。彩音のそんな姿に、怒りを通り越して悲しみしかなかった。

『わたくしも……ご奉仕して差し上げたいですわ……』

 今まで大人しくしていた音々が四つん這いで男の背後へと近づいた。
 画面からでも肌が紅潮し、汗ばんでいるのがわかる。行為の余韻を感じさせる姿に、溢れるほどの色気があった。

『んー……、れろっ、れろー……ちゅっ、ちゅっ、ちゅぶっ、れろれろれろ……』
『うはぁっ! ケツ穴はらめぇー!』

 男の高い声に悪寒が走る。音々が男のアナルを舐めているのを見せられて、また涙が零れた。
 彩音はフェラチオをし、音々はアナル舐めをする光景。悪夢の光景だ。
 吐き気がするほどの怒りがあるはずなのに、もう大声を上げる気力はなくなっていた。ただただ早く終わってくれと願うばかりだった。

『あー……こんなん最高かよ……。親子でエロすぎるって……』

 男は恍惚の表情をこちらに向けた。

『お父様。彩音と琴音を作ってくださりありがとうございます! 娘さんだけじゃなく奥さんまで美人でエロくて、俺には勿体ないくらいですよ。そんな彼女達をメイドとして、これからも可愛がっていくので見守っていてくださいねっ!』

 ──脳が、考えることを拒絶した。
 この後も、彩音と音々が代わる代わる犯されるのを見せつけられ続けた。二人も嫌がる素振りすらなく、それどころか男に奉仕するのを俺に見せつけているかのようだった。

『お姉ちゃんとお母さん寝ちゃいましたね。最後にあたしを可愛がってください♪』

 彩音と音々が意識を失った後は琴音の番だった。メイド服をはだけながら男へと近づいていく。
 ダメだ。行かないでくれ琴音っ。お前だけは汚されないでくれ!
 声すら発することができなかったのに、俺の存在に気づいたように琴音が振り向いた。

『そうそうお父さん。言い忘れていたけれど、お姉ちゃんは本当にご主人様の赤ちゃんを妊娠したよ。おめでとうって言ってあげてね』
「あへ?」
『いずれはあたしとお母さんもご主人様の赤ちゃん出来たらと思っているの。元気な赤ちゃんが生まれたらまた報告するね』

 琴音は笑顔で手を振った。そして、男の元へと行ってしまった。
 もうどうすることもできない。何もかも元に戻ることはなくなった。それが真実で、紛れもなく現実だった。
 最後に琴音が犯されるところを見せられて、映像が終わった。脳が拒絶していたからか、見ていたはずなのに琴音の姿が上手く認識できなかった。そんなこと、救いにもならない。

「どうでしたかな? まあお楽しみいただけたのは間違いないようですが」

 堂本の声。何を言っているんだ? 奴の言葉も上手く頭に入ってこない。

「計六回の射精ですか。藤咲くんにとっては決して破られることのない記録になりましたかな?」

 なんでもいいか。気持ち良いなら、それでいい。
 ああ……気持ち良かったぁ~~。

「今日はもう返事も無理そうですな。あなたにはまだまだこれからがんばってもらわなければならないのですから。まだ、壊れてもらっては困りますよ」

 気持ち良ければ、他のことはどうだっていい。それなら、楽だ……。すべてがどうでもいいくらいに気持ち良くて……最高だ。

「ふふふふ。そう簡単に壊れないでくださいね? お楽しみはこれからですからな」

 どこかから笑い声が聞こえる気がする。
 でもどうでもいいんだ。だって気持ちいいから。気持ち良ければ何も考えられないでいられるから。
 頭からっぽでいられる今この時が、最高に幸せな瞬間だった。
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