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本編

40話目

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 おふくろの味。そんな表現をする食べ物を、俺は一度たりとも口にしたことはなかった。
 もしかしたら口にしたことがあるのかもしれないが、記憶にないのなら食べたことがないのと同義だ。記憶にございませんって便利な言葉。

「ほぉ……」

 ただの味噌汁。そう、どこにでもありそうななんの変哲もない味噌汁を口に入れた瞬間に広がるほっこりとした気持ち。頭に浮かんだのは、これこそおふくろの味だ、という確信めいたものだった。

「あの、お口に合いますでしょうか?」

 おずおずと尋ねてくるのは味噌汁を作った料理人。母属性の音々さんであった。
 料理上手の藤咲姉妹である。その母親がさらに上をいくのは当たり前だったのだろう。学園のアイドルの手料理というだけで美味しく感じたものだったけど、音々さんの料理はそれすら超えてきた。それほどの味でありながら懐かしさを感じてしまうだなんて不思議だ。

「うん。美味い」

 なんだろうねこの感じ。安心するというかなんというか。上手い表現が思いつかないけど、好きな味だ。
 ほっこりしながらずずずっと味噌汁をすすっていると、同じく食卓にいる彩音の目が細まった。

「私のお味噌汁よりも美味しそうね」

 彩音が唇を尖らせる。おやおや、お可愛い反応だこと。

「お母さん、あたしに料理を教えて!」

 琴音はいつになく真面目な顔で料理の指導を頼んでいた。女のプライドがそうさせるのか。それともメイドとして俺に尽くすために全力ご奉仕したいのか。
 音々さんが加わったことで食卓が和やかになった気がする。琴音が来た時には明るくなったものだと思ったものだけど、これまた別の空気を運んできてくれたらしい。

 一人での食事は静かなのが当たり前だった。彩音が来た時は欲望を発散させたり、そうじゃない時は気まずさを覚えていた。
 そこへ琴音が加わり賑やかになった。今は音々さんがほんわかとした緩やかな時間を与えてくれる。
 食事ってのは、誰かがいると味が良くなるんだな、と。実感してしまっている自分がいた。


  ※ ※ ※


「暑っ……」

 真夜中。気持ちよく寝ていたはずなのに暑さを感じて目が覚めてしまった。
 おかしい。冷房をかけていたはずなのに気温が高いんじゃないか? エアコン壊れてんじゃないだろうな。

「……壊れてるし」

 タイマーをしていたわけじゃないのにエアコンは切れていた。切れてるっていうか変な音がしているわりにまったく涼しい風が出てきやしない。
 去年も夏はほぼつけっぱなしだったしな。つーかこのエアコン何年使っているんだっけ? もしかして過労死しちゃった? ……そろそろ替え時か。
 しかし買い替えるにしても今夜どうするか。こんなに暑いと自室で睡眠なんてろくに取れやしない。
 なら別の部屋で寝るしかない。こんなこともあろうかと思ってはいないが、全部屋エアコンを設置している。それはメイド各々の部屋もそうだ。
 今夜はこのまま寝るつもりだったけど、暑さで目が覚めてしまったのだからしょうがない。いっしょに寝させてもらうついでに襲っちゃおう。
 さて、そうなると誰の部屋に行くかだが……。
 彩音の部屋に行こうか。最近は最初の頃に比べてとげとげしさがなくなってきた。それがちょっとだけ嬉しかったりしている。
 いや、だがここで寝込みを襲うようなことをしては好感度が下がってしまうのではなかろうか。好感度がどれほどあるのかは知らないが、せっかくエロいことを頼んでもなんだかんだ言いつつも心の底からの嫌な顔をされなくなったのだ。こんなことで嫌われたくない。
 だったら琴音の部屋に行こうか。あいつなら俺に襲われたって嫌がるどころか喜んでくれるだろう。最初から俺への好感度が高かったのが、俺が抱く琴音の好感度も上げていた。
 いやダメだ。琴音はこの間俺が寝ているところを襲ってきやがったのだ。熟睡していた俺はそのことにまったく気づかなかった。快楽への耐性が高くなってしまった自分が憎らしいぜ。
 それを黙っておかずにカミングアウトしたから許してやったが、ここで琴音の寝込みを襲えば味を占めてしまうかもしれない。知らないうちに搾り取られて、大事なところで役立たずになってしまったら大変だ。
 と、理由付けした結果、消去法で音々さんの部屋に行くことになった。いやぁ、しょうがないなぁ。うん、しょうがないね。

 そんなわけで、こっそりと音々さんの部屋に侵入した。まだ来たばかりというのもあり、娘達よりもだいぶ物が少ない。夜目が利いているのもあって何かに躓くことなく彼女のベッドへと辿り着く。
 こんなこともあろうかと大きめのベッドを置いてある。音々さんがメイドになったのでプレゼントしたのだ。これでいつでもこの部屋でエッチなことができる。

「うーん……」

 音々さんが寝返りを打つ。暗闇に白い太ももが浮かび上がる。艶めかしいな。
 彼女の寝巻はなんとネグリジェである。なんだか上品な感じ。おっとりした雰囲気もあって、どこぞのお嬢様みたいである。
 エアコンが働いてくれているようで部屋は涼しくなっている。そんな室内でネグリジェがまくりあがってムッチリとした脚が丸見えだ。
 風邪でも引いたら大変だ。俺は音々さんのネグリジェを直してあげる。白い脚が見えないのはちょっと残念。

「夏とはいえあまり身体を冷やすのはよくないからな」

 全裸になった俺は音々さんのネグリジェに潜り込んだ。

「ほうほう……」

 脚からお腹。それから胸へと辿り着く。しっとりお肌ですな。……本当に娘が二人もいるとは思えんな。
 ネグリジェの下は下着だけだった。これでも脱がすのは慣れている。てなわけでブラとショーツは簡単に脱がしてやった。

「すぅすぅ……」

 下着を脱がされたにも拘わらず、音々さんは目を覚ます様子がない。深い眠りについているようだ。

「では、このままいただきます」

 おっぱいをぱくん。べろりと舌を這わせればスベスベの触感。美味である。
 せっかくなので乳首もいただこう。ぺろぺろちゅぱちゅぱ……。なんだか赤ん坊になった気分だね。

「ぷはっ……、ちょっと大きくなってきたか?」

 乳首が勃ってきたようだ。一応確認してみたが、音々さんはまだ眠っている。

「ちゅうー……。ちゅぱ、ちゅー……」

 興味本位で乳首を吸いまくる。母乳って出るのかなと思ったのだ。
 だが、いくら吸っても何かが出てくるということはなかった。まあ娘も大きいし、母乳なんて今は必要ないか。
 うーん、でも興味があったんだけどな。これもまたおふくろの味ってやつだろうって思ったのだ。イマイチ覚えてないし。いや、赤ちゃんだったんだから覚えてなくて当然か。
 いっぱい吸った後は舌を突き出して乳首を押し込む。コリコリした感触に気分が良くなる。レロレロと舌を動かして乳首の感触を楽しむ。

「ふ、あ、ん……」

 頭の上から音々さんの吐息が聞こえる。ネグリジェの中にいるからどんな顔をしているかわからない。
 眠っているところに、それもネグリジェの下に潜り込んで悪戯をしている。それはとてもいけないことのようで、俺は興奮した。
 二つの大きな果実を食べた後はデザートだ。最初から最後までデザートしかないけどな。
 身体を下へとずらしていく。舌だけは這わせたままだ。胸から腹へ。すっきりしたお腹でありながらも柔らかい。
 ふにふにの腹。ベロベロと舐めるだけじゃなく、ちゅっと唇も押しつけてみる。ふにょんとした感触が良くて、頬ですりすりもしてみた。
 胸もいいが、腹もこれまたいい。彩音と琴音にはまたない感触である。
 さて、いつまでもふにふにお腹に顔を埋めている場合じゃない。今度は陰部、ではなく白くムッチリとした太ももへと舌を這わせる。
 柔らかい太ももだ。張りは娘の方があるのだろうが、この柔らかさは埋もれてしまいたくなる。
 太ももからふくらはぎへ。ペロペロと舐めまくる。これで上から下まで俺の唾液まみれだ。
 一仕事終えたみたいにふぅと額の汗を拭う。がんばったら汗かいちゃったよ。冷房が効いているってのになぁ。
 でも、これからもっと汗かいちゃうんだけどね。
 俺は音々さんの両脚を開かせる。もう一度確認するが、寝息は一定の速度を保ったままだった。

「んっ……はっ……」

 べろりとオマンコを舐める。すると寝息のリズムが狂ってきた。
 起きる様子はないけど感じてはいる。ネグリジェの下でほくそ笑みながらクンニを続けた。

「ふっ……はぁっ……んふぅっ……」

 娘達を相手に培われたクンニである。母親にも通じるようで安心した。
 ……それにしても起きないな。最初の時もそうだったけど、音々さんは鈍感な人なのかもしれない。
 起きないならそれでよし。ちゃんと濡れているし、俺としては問題は何もない。
 ネグリジェの中で挿入態勢となる。音々さんの身体は準備オッケー、俺も準備オッケー。何も問題ないな。

「ふわぁ……ん……!」

 にゅるりとチンポがマンコの中へと入る。優しく包み込んでくれる。まるで良い子良い子してくれているみたいにやわやわとうねって甘い刺激を与えてくれた。
 奥にこつんと先端を当てる。そこでじっとして音々さんの様子をうかがう。

「ん、ふぅ……。すぅすぅ……」

 奥までチンポを入れたところまでは吐息が荒くなっていたが、しばらくじっとしていたらまた一定のリズムに戻る。……これでも起きないか。

「……」

 別に起きてもらっても構わないのだが、ここまでくると声を出すのが躊躇われた。まあ別にいっかと腰を振る。

「あっ、はぁんっ、や……ふああっ!」

 ピストン運動を続けていると、音々さんの喘ぎ声が段々と大きくなる。これ起きたんじゃないの?
 ネグリジェをめくって音々さんの顔に近づく。喘ぎ声を上げてはいるが、それでも目を覚ましているわけではなさそうだ。

「……」
「はあぁんっ!」

 腰を振りながら乳首にしゃぶりつく。母性の味が口の中に広がった、気がした。
 腰を叩きつけるようにしてパンパンとぶつけていく。そんな最中でもちゅうちゅうと口を離さない。
 乳首の感触は彩音と琴音以上にはっきりしていた。舐め甲斐がある。

「ふぅー、ふぅー……」

 おっぱいで口を塞いでいるせいで呼吸がしづらい。頭がぼーっとしてくると下半身の快楽が脳内で感じられた。
 ああ……ダメだこりゃ。もう我慢できん!
 興奮の塊がせり上がってくる。煮えたぎるものを発散しようと腰のスピードを速めた。

「あんっ! あんっ! ああああああくぅぅぅぅぅっ!!」

 音々さんの喘ぎ声も大きくなっていく。聴覚まで刺激されると限界に達してしまう。

 ドクンッ! ドピュドピュドピュピュッピュッブビュビュルルルルルルーーッ!!

「あっ、中に出しちゃった」

 頭がぼーっとしていたせいで外に出すのを忘れてしまっていた。アチャー。
 今日って危険日だったりするのかな? 彩音と琴音のは覚えているけど(琴音が姉の分含めて教えてくれる)まだ俺のメイドになって日が浅い音々さんのことはわからないや。
 とはいえ出してしまったものはしょうがない。せっかくなので中出しを堪能させてもらう。膣が優しく抱きしめるようにチンポをしごいてくれた。

「ふぅ……」

 出し終わると頭がクリアになってきた。音々さんへの初挿入がまさか眠っている時に行われるとは想像してなかったな。
 さて、このパターンは音々さんがすでに起きている。そう思って顔を上げた。

「……くぅ」

 と思ったらまだ眠っていた。あれー?
 まさか音々さんの眠りがここまで深いものだとは……。予想外だ。

「……どこまでやったら起きるんだろうな」

 やわやわと刺激し続けてくれるオマンコの中にいると復活は早い。再び勃起したモノを落ち着けるためにも腰を動かし始めた。
 エアコンが壊れて涼みにきたはずなのに、俺は眠っている女性相手に汗だくになるまでセックスに没頭したのであった。
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