もし学園のアイドルが俺のメイドになったら

みずがめ

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本編

彩音視点②

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「彩音ちゃん、最近また綺麗になったよねぇ」
「え? 急に何よ」

 最近学校で友達からそう言われることが多くなった。
 それが始まりとばかりに、数人の女子生徒が私の周りに集まっていた。みんなニコニコしている。

「そうそう、前からすごい美人だったけどさらに輪をかけてっていうかさ」
「だよねー。なんていうか色気みたいな? こう溢れてる感じ」
「それあるー」

 みんなで私を囲んで褒めてくる。褒められるのに慣れていないわけじゃないけれど、意味ありげな視線が気になってしまう。

「そりゃもうあれだよね」
「そうそう、ねー?」
「やっぱり女は男が出来れば変わるというわけですよ」
「は? いや男って……」

 またみんなは何を言っているのやら。ニコニコしている表情がニヤニヤしているように見えてきた。

「またまたー。隠さなくてもいいんだよ。彼氏なんでしょ?」
「そうそう、あの……あい……なんだっけ?」
「相沢君でしょ」
「会田君! 会田祐二君でしょっ。クラスメイトの男子くらい憶えてなさいよ」

 私が指摘すると、みんなニターという顔になった。なんか嫌な顔だなぁ。

「な、何よ?」
「いやぁ、やっぱり彼氏が大事なんだなーって思ってさ」
「だから彼氏じゃないってばっ」
「本当に?」
「本当……よ」
「うーん。なんか怪しい反応だけど。まっいいでしょう」

 なぜかみんな腕を組んでふむふむと頷いている。本当になんなのかしら。

「まあひとまず彩音ちゃんの彼氏じゃないということにしてあげましょう。でも、気にはなってるんでしょ?」
「う……」

 ここでそんなことはないと否定するのは難しかった。
 私自身、学校でも祐二君といっしょにいる時間が増えたのは自覚している。
 別に学校でまでいっしょにいる必要はないはずなのだけれど。彼だってそう言ってくれていたはずなのだけれど。なんていうか……ちょっと放っておけないように思えてしまうのだ。
 祐二君は大体は井出君と行動することが多いのだけれど、そうでなければ一人でいる。それがちょっと寂しそうに見えてしまって、どうにも放っておけなく思ってしまうのだ。
 別に好きになったとかそういうのじゃない。もちろん私は祐二君なんて嫌いだ。けれどそれとこれとは話が別というか……ああもうっ、私何考えているんだろ。
 わけのわからない感情に支配されてしまっている。きっと彼に言わせればメイドの精神が育まれたからだろう、なんて言うんだろうな。そんなわけないでしょっ!

「ち、違うのっ。とにかく違うったら違うんだからっ!」

 あーあ、自分でも失敗したと思った。こんな子供のような否定したって無駄なのに。むしろみんなの顔が余計に生温かいものになった。うぅ、だから違うのに。
 最近の私は学校でいじられ役となっていた。全部祐二君のせいだ。もう……。


  ※ ※ ※


「じゃーん! 夏用のメイド服が届いたぞー」

 帰宅してから、私と琴音の前でメイド服を広げる祐二君。学校の彼とは思えないほどうきうきとした笑顔になっている。

「新しいメイド服ですかー? 可愛いー」

 琴音はノリノリで祐二くんが持つメイド服を眺めている。

「……」

 対する私はどう反応していいものか迷っていた。だってこれ……祐二君の趣味って思えるほど露出が激しいじゃない!
 当たり前のようにミニスカートになっている。二の腕をさらすような半袖。何より胸元が見えるようになっている上に背中だって守るものがなくなっている。見ているだけでいやらしかった。
 これはメイド服ではないのでは? と思いつつ矯めつ眇めつしていると、形状は認められないものの、確かにメイド服らしい部分がいくつも見受けられた。彼にとってメイド服であることは大切なことのようだった。
 じと目でご主人様を見ると、わたわたと手振りを加えながら説明してくる。

「ほら暑くなってきたしさ、通気性を考えたわけさ。これだけ肌が露出していれば家事をがんばったってそんなに暑くないはず。いやあ、俺って気が利いているなぁ。メイドのことを考えられるご主人様最高だね」

 と、早口でまくし立てる。ため息を漏らさないように口を開く。

「私達の露出した肌が見たいんでしょう」
「そんな下心で用意したわけじゃないよ」
「本音は?」
「これで胸チラとかパンチラとかしたらすげえ興奮すると思いました」
「まあ正直」

 それこそ今さらな気がするのだけれど。だってもっと恥ずかしいところまで見られているのに……。だというのに今さらそんなことで興奮すると言う。彼の考えることはよくわからない。
 わかっているのは彼がエッチなご主人様ということだけ。ただそれだけ。

「というわけだから、二人とも着替えて着替えて。俺はここで見守っているから」
「堂々と覗き宣言するのね」

 彼の態度に嘆息する。こうなってしまうと何を言っても聞き入れてくれないのだ。仕方がない。

「おおっ」

 メイド服を脱いでいくと、祐二君の感嘆の声が届く。何度も裸を見ている割にこうやって服を脱ぐだけでも彼は目を輝かせる。それを指摘すれば「好きな子の裸は何度見ても飽きないんだよ」と言われてしまうのだけれど。
 彼の嬉しそうな声を聞く度に身体が熱くなる。白い肌に赤みが差す。

「ふんふふーん♪」

 対する琴音は鼻歌混じりに着替えをしている。祐二君に見せつけるように身体をくねらせて見せつけるようだった。そんな琴音の顔は嬉しそうにしていた。
 琴音はどうして彼に好感を持っているのだろう。姉の私でも不思議でたまらない。
 祐二君に目を向ける。私達を眺めながら鼻を伸ばしている。だらしのない顔。お世辞にもカッコいいと呼べるものではない。
 モテる顔ではない。前だったら琴音の好みの男子に当てはまらなかった、はずなのだけれど。

「……」

 それでも許容できないほどではないし。別に近くにいて不快に思うほどでもない。そこまでブサイクというほどでもないと思う。笑うと愛嬌があるし……エッチな顔をするのも男の子なら仕方がないから許してあげることだってできる。
 つまり……つまりなんだろう? 私が祐二君をどう思っているのか自分でもわからなくなってきた。

「どうですか祐二様っ」

 琴音が両手を広げて着用したばかりのメイド服を祐二君に見せつける。彼は「似合うな。俺の目に狂いはなかったぜ」と洩らしている。
 ちょっとぼんやりしていたらしい。途中で手が止まっていたので慌てて着替えを再開させる。

「ど、どう?」

 ようやくメイド服を着用して祐二君の方を向く。布面積が狭まり心もとない。それが恥ずかしくて彼から視線をずらしてしまう。

「すっっっっげえ可愛い」
「……そ、そう」

 顔が熱くなって余計に彼を見られなくなってしまう。それでも祐二君が私を凝視するのがわかってしまう。視線から外れたくてもできなかった。
 私の抵抗は目を伏せることだけだった。そんな私を包み込む。はっと目を開ければ祐二君に抱きしめられていた。

「んっんー。肌もスベスベだぁ。これなら触りやすいよね」
「ちょっ……手つきがやらしいわよ」
「それが俺だからな」

 いっそ開き直ってしまった態度。私はやれやれと息を吐いた。

「もう……」

 私は諦めて彼のされるがままになる。ご主人様にとやかく言うのはメイドらしくない。

「う~、お姉ちゃんばっかりずるい」

 気がつけば琴音が恨みがましい目でこっちを見ていた。小さい頃の駄々をこねる琴音を思い出してしまう。
 けれど今の状況を考えれば可愛いだけの仕草ではない。すでに琴音は子供ではいられないほどの快楽を知ってしまっているのだから。
 そして、そんな快楽に支配されてしまったとしか思えないご主人様は口の端を上げる。

「よしよし、琴音も触ってやろう。そこの壁に手をついて尻を突き出せ」
「はいっ」

 嬉々として言うことを聞く琴音。恥じらいなんてなく、祐二君に自分を差し出すことが至上の喜びとでも言わんばかりの表情だった。

「ほらほら彩音も。琴音と並んで同じポーズをするんだ」
「……はい」

 だと思った。こんな物を着せてエッチなことをしないなんてあり得ない。
 私は壁に手を付いてお尻を突き出した。隣では琴音も同じ格好をしている。屈辱的なポーズのはずなのに琴音はうっとりとした瞳をしている。
 これからされることを思うと、お腹の奥底が熱くなってしまう。否応なく身体がわかってしまっていた。
 短いスカートがお尻を突き出すことによって太ももをほとんど隠さないようになってしまった。少し下から見るだけでショーツが丸見えになっているだろう。

「んっんー。絶景かな」

 それを迷わずするのが彼だったりする。振り返れば私と琴音の後ろで座って眺めている。下から覗かれてしまって恥じらいから身体が震える。

(あう……っ!?)

 身体の奥底からじゅん、とした感覚。股間が湿り気を帯びてきた気がして顔が熱くなる。
 触られてもいないのに私の身体がビクビクと震える。汗ばんできて反応を示している。
 それを祐二君に知られたくなくて、無駄だとわかっていても私は目を伏せた。

「もうっ、祐二様ぁ。じらさないで早く触ってくださいよぉ」

 熱っぽい吐息を零しながら、琴音が懇願めいた言葉を祐二君に向ける。彼は「うんうん」と頷きを言葉にしながらスカートをめくった。

「あれ? もう濡れてるんだな」

 そうぽつりと零した彼の言葉に、身体がビクンと跳ねた。
 羞恥心が鷲掴みにされてかぁと顔が自分でもわかるくらい赤くなった。

「んきゃあっ。ああぁん、だってぇ……祐二様ったらあたしをじらすからいけないんですよ」

 グチュグチュと隣から聞こえる水音。どうやら琴音の膣が彼の手でかき回されているようだった。
 祐二君が言ったのは琴音のことだった。私はほっと気づかれないように安堵の息を吐く。

「ふわあああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 それもつかの間。私のアソコに祐二君の指が入れられた。かき回すように刺激してくる動きは私の身体を知りつくしているようだった。
 いや、事実知っている。祐二君の指は的確に私の感じる場所を刺激してくる。何度も何度も交わり合ったのだ。彼が私の体で触れていないところはないくらいに……。

「んくぅ……んあああっ! ふわっ! ああっ!」

 声を洩らさないように唇を閉じようとするのに上手くいかない。身体の奥底からせり上がる快感に喉が震える。

「ひゃあああっ! にゅあああああんっ!」

 それは琴音も同じようで、喉を反らして喘いでいた。私と違って声を押さえようとする様子はなかったのだけれど。
 押さえられない嬌声が室内を響かせる。水音も大きくなっていき最初の恥じらいが嘘のように気にならなくなる。
 気にならないというより気にする暇がないと言うべきだろうか。簡単に快楽に支配されてしまった身体がせつなくなってまともに考えられなくなってしまった。

「ゆ、祐二様ぁ……指じゃなくて、祐二様のオチンチンがほしいですぅ……」

 先に根を上げたのは琴音だった。もう少し遅ければ快楽漬けにされた身体が何を口にするのか、想像しただけで身震いする。助かった、というには微妙な心境だ。
 自覚してただでさえ赤い顔がさらに赤くなるのを感じる。熱っぽい身体は私の思考力を奪おうとしていた。

「しょうがねえなぁ」

 背後からすとんとズボンを下ろした音。彼に顔を見られたくなくて耳だけで祐二君の接近に注力する。

「ああああああああぁぁぁぁぁぁんっ! ゆ、祐二様のが入ってくるぅぅぅぅっっ!」

 パァン、と肌と肌がぶつかる音。祐二君は容赦なく琴音の腰に自分の腰を打ち付けているようだった。おそらく彼の両手は琴音を掴んでいるのだろう。誰にも触られない私の身体が震える。
 すぐ隣で響く嬌声。肌がぶつかる音、粘着した水音。いやらしい興奮が私の心を乱しにかかる。
 彼の温もりが感じられないアソコが収縮を繰り返す。せつなさが心を占めるようで涙が出そうになる。
 なんでこんな気持ちになるんだろう……。自分の心がわからなくなって頭がおかしくなりそうだった。

「待たせたな彩音」
「んっくぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!」

 不意打ちみたいにアソコにオチンチンが挿入された。予期していないところだったのでまともに快楽を身体の芯に打ち込まれてしまった。
 パンッパンッと腰がぶつけられている。出し入れされるオチンチンに私の膣が翻弄されてしまう。

「あぁん。あたしもっとしてほしかったのに」

 隣から何か聞こえる。けれど今はそれどころじゃなくて、身体が震えるほどの気持ち良さが私を支配していた。

「琴音は俺の手で我慢してろ」
「にゃあああああんっ」

 規則正しいピストン。隣からも同じく規則正しい水音がしている気がする。今はどうでもいいことだけれど。

「あ……?」

 アソコから温もりが消失した。思わず振り返ると彼が琴音に挿入するところだった。
 琴音の甘い嬌声。虜になってしまっている女の声だった。

「美少女姉妹のオマンコを交互に味わうのってよく考えなくても贅沢だよなぁ」

 感慨深そうに祐二君は息を漏らす。ぼんやりする頭では意味をよく理解できなかった。
 ただ、気持ち良かったモノがなくなってしまい、せつなさで身体がうずく。身体が沸騰しそうになるのが耐えられなくてお尻を振ってしまう。

「おっ、彩音ももっとしてほしかったのか? だけど今は手で勘弁してくれ」

 彼の声が聞こえた。それからすぐにアソコに何かが入ってくる。オチンチンほどではないけれど、熱くなった身体を少しは押さえられそうだ。
 しばらく細かい感覚が続く。何もないよりはいい。そう思っていたのにまた抜かれてしまう。抗議しようと振り返ると祐二君の腰が接近していた。

「はああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!」

 再び身体の芯へと打ち込まれる熱い杭。それを抜き差しされるだけなのに、私の体は喜びに振るえる。
 そうだ。認めるしかない。私は祐二君とエッチして、とても気持ち良いと思っている。どうしようもなく感じているのだ。
 ズチュズチュとしたアソコからの水音がなくなる。また琴音に挿入したのだ。ちょっと不服になって頬を膨らませそうになるが寸前で押し止める。ぼんやりしながらもこんな顔を彼に見られたくないと思ったから。

「ああああぁぁぁん! 祐二様! 出したかったらあたしの中に出してください!」

 琴音の言葉にはっとしてしまう。その言葉で自分が安全日だったことを瞬時に思い出す。
 今日は中に出されても大丈夫なはず。私だって遠慮しなくていい。そう伝えようとして、口をつぐんだ。
 わ、私は何を口にしようとしていたのかしら。少し前だったらあり得ないことを口走ろうとしていた。そのことが恥ずかしくなって目をぎゅっと閉じる。
 そうすると行為の音がとても大きく聞こえて、平常心ではいられないようになってしまう。
 だけどそんな私の逡巡の間に彼は選択肢を決定していた。

「よし! じゃあ琴音の中に出してやる。俺の精液いっぱい注いでやるからなっ!」

 祐二君が宣言するとアソコから指の感触が消えてしまった。彼は琴音に覆い被さると胸を揉みながら腰を振る。
 欲望丸出しの光景。なのに、それを自分にぶつけてもらえなくて寂しくなる。
 目に涙が溜まる。それを零さないようにしながらも祐二君の射精の瞬間まで目を逸らせずにいた。

「くああああああああああああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁっっ!!」

 ひと際大きい嬌声だった。絶叫と言っても過言ではなかっただろう。それほどに琴音は盛大に絶頂していた。羨ましくなるほど気持ち良さそうな顔をしていて思わずゴクリと喉が鳴る。
 しばらく祐二君は腰を押しつけた状態で琴音を抱きしめていた。それからオチンチンを抜くと私の方を向いた。

「彩音、綺麗にしてくれ」

 私に下された命令。トクンと胸が鳴るのを自覚しつつその命令に従う。
 彼の目の前で膝を下り、色々な液体で濡れたオチンチンに舌を這わせる。

「ご主人様のオチンチン、しっかり舐めて綺麗にしますね」

 祐二君は満足そうに頷いた。男性器をオチンチンと言うと彼は喜ぶ。もともと彼に教え込まれたことだけれど、それでもそんな嬉しそうにされるならこれくらいの恥じらいは我慢できた。

「れろ……んちゅ、あむ」

 何度も舌を這わせる。目立った汚れがなくなったのを確認すると口内へとオチンチンを導いた。
 精液と愛液が混ざり合った味がする。それらを全部舐め取り、代わりに私の唾液をまぶしていく。オチンチンの全部を私で染めると達成感めいたものが胸に落ちる。
 最後にちゅっと先端にキスをすると頭を撫でられた。ほんのちょっとだけ頬が緩んでしまう。
 すぐそこで妹が精液を垂らしているお尻を向けているというのに、今の私にはそれほど気にならなかった。それほどにこういった交わりが日常と化しているのであった。
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