107 / 123
107.郷田晃生のトラウマ
しおりを挟む
※今回は胸糞注意です。
原作で郷田晃生の幼少期は描かれていなかった。
それもそうだろう。エロ漫画には不必要な描写だからな。まだ無垢な頃の竿役を出されても実用的(意味深)じゃない。
けれど、郷田晃生がなぜ悪の竿役なんぞになってしまったのか。その理由を知るためにはこいつの過去を振り返らなければならなかった。
「ヒーロー見参!」
幼稚園時代。この頃の郷田晃生はまだまだ子供らしい面があった。
テレビか漫画に影響されたらしく、ヒーローごっこにはまっていた。好きなヒーローのお面やマントを作って装着してはなり切っている日々を送っていた。まだまだ可愛らしいところがあったもんだ。誰にだって子供の時間ってやつがあるものだとしみじみさせられる。
「母さん聞いて聞いて! 今日たくさん楽しいことがあった!」
「そう、それは良かったわね」
この頃はまだ母親との関係も良好だった。
物心つく頃には母子家庭だったので、それが当たり前だと思っていた。父親の顔を見たことはなかったが、全然気にならなかった。そういうものなのだと、子供なりに漠然と察していたのかもしれない。
女手一つだったものの生活に不自由することなく、俺たち親子は幸せに暮らしていた。それは当たり前のことで、ずっと変わらないと思い込んでいた。
「やめて……やめてよぉ……。もう踏んづけちゃやだぁ……」
ある日の幼稚園での出来事だった。
泣いている女の子がいた。自分をヒーローだと思い込んでいる郷田晃生は咄嗟に女の子の元へと駆けつけた。
「何やってんだお前らぁーーっ!」
女の子の前には年長組であろう数人の男の子がいた。その足元にはボロボロになっているお人形さんが転がっていた。
女の子からお人形さんを取り上げた男の子たちが踏みつけてボロボロにしてしまったようだ。状況を瞬時に理解した郷田晃生は迷うことなく突っ込んだ。なぜって?
ヒーローならそうするからだ!
「うわっ!? なんだお前!?」
「年下のくせに生意気だぞ!」
「やっちまえ!」
後でわかったことではあるが、相手は一つ上だった。この時期の一つ年上はけっこう身体に差があるものだ。
だが、郷田晃生はこの頃から同年代よりも身体が大きい子供だった。
ケンカに慣れていたわけじゃなかったが、身体能力に物を言わせて男の子たちをぶっ飛ばした。自分の行いが正義だと信じていたので容赦も躊躇いもなかった。
「あなたたち何をやっているの!?」
先生が見つけた時にはすでにケンカは終わっていた。もちろん郷田晃生の勝利である。
この後こっぴどく叱られた。人助けをしたはずなのに、なんで怒られているのだろうと納得できなかったものである。
「郷田くん……助けてくれて……あ、ありがとうっ……」
それでも、助けた女の子にお礼を言われた時、もやもやが全部吹っ飛んでしまうほど嬉しかった。
振り返ってみれば、初めて助けた女の子は音無夏樹であった。今では信じられないほど引っ込み思案というか、おどおどしている女の子だったなと思い出す。繋がりというものはどこで結ばれるかわからないものである。
感謝されて、自分が本物のヒーローになれた気がした。憧れの存在に近づけたという手応えを確かに感じていたのだ。
──でも、それは大きな間違いだった。それどころかとんでもない過ちを犯してしまったのだとすぐに思い知らされることになった。
「ただいまー」
ある日、外に遊びに行っていた郷田晃生が帰宅した時のこと。
いつもはすぐに母親が「お帰り」と言ってくれるのに静かだ。おかしいなと思いながらも靴を脱いで家の中へと足を踏み入れる。
「母さん?」
耳を澄ませると奥の部屋から何か声が聞こえてくる。聞いたことのない、変な気分に襲われる音だった。
恐る恐る足を進める。響いてくる声の正体に気づかなかったのは、まだ子供だったからだ。
奥の部屋のドアが少しだけ開いていた。その隙間から中を覗く。
「よくも俺の息子にケガさせやがって! テメーの息子の責任は身体で払ってもらうからな。俺が満足するまで許してやらねえぞっ!」
「ごめんなさいごめんなさい……っ。もう許して……いやああああぁぁぁぁーーっ!!」
そこには、おぞましい光景が広がっていた。
裸の母親が知らない男に身体をぶつけられていた。肉と肉がぶつかる音がとても痛そうだった。
この時の郷田晃生は母親が何をされているのか正確なところはわからなかった。ただ、とてもひどいことをされているであろうことだけは言葉にできずとも理解していた。
母親の叫び声が聞こえて、助けないといけないと思うのに身体が動かない。その場に縫い付けられたみたいに一歩たりとも踏み出せなかった。
「あっ、あっ、あっ、ああああああぁぁぁぁーーっ!!」
母親が絶叫し涙を流す。激しく動いていた男がピタリと止まってスッキリした表情を浮かべる。
終わったのだろうかとほっとする。そんな安心感を嘲笑うかのように、再び肉がぶつかる音と母の嘆きの声が響いてきた。
郷田晃生は最後まで動けなかった。それどころかその場でしゃがみ込んでしまい、耳を塞いで時間が経つのをただひたすら震えて待つことしかできなかった。
──その後のことは記憶にない。
どうやら知らない男は、音無夏樹を助けるために郷田晃生がぶっ飛ばした男の子たちの一人の親だったらしい。
息子が殴られたからと謝罪を求めに来て、流れで肉体関係を迫ったようだ。どうやったらそんな流れになるのかと問いただしたいが、これがエロ漫画世界のトチ狂った男の常識なのだろう。
はっきり残ってしまったのは、郷田晃生の母親が性的暴行を受けたという事実だった。
「……」
……言葉にならない。
女の子を助ける。そんな幼い正義感が、巡り巡って母親を傷つける結果になってしまった。
しかもそれをただ見ているしかできなかった。罪悪感がどれほどのものだったのか、事実を知った今でもきっと推し量ることはできないだろう。
この事件をきっかけに母親は変わってしまった。
「どうしてよ……。どうしてそんな悪いことをするの? こんなの私の子じゃない……。アンタみたいな……アンタみたいな親を苦しめるような子供なんていなければっ!」
事件のきっかけを作った郷田晃生は憎まれた。母親は傷を埋めるように男を求めるようになった。
そうなれば幼い子供なんて疎まれるだけの存在だ。男を家に招いては邪魔者扱いされていた。
郷田晃生もあまりのショックに塞ぎ込んでいた。母親から暴力や罵倒を浴びようとも抵抗しなかった。そんな資格はないと思っていた。
優しい母親が変わってしまったからではない。そんな優しかった母親を守れなかった、守ろうともしなかった自分にショックを受けたのだ。
意味合いは違うが、郷田晃生は大切な人を寝取られてしまったのだ。それも目の前で。頭がおかしくなって、無意識に記憶を封印しても仕方がないと思えた。
原作で郷田晃生の幼少期は描かれていなかった。
それもそうだろう。エロ漫画には不必要な描写だからな。まだ無垢な頃の竿役を出されても実用的(意味深)じゃない。
けれど、郷田晃生がなぜ悪の竿役なんぞになってしまったのか。その理由を知るためにはこいつの過去を振り返らなければならなかった。
「ヒーロー見参!」
幼稚園時代。この頃の郷田晃生はまだまだ子供らしい面があった。
テレビか漫画に影響されたらしく、ヒーローごっこにはまっていた。好きなヒーローのお面やマントを作って装着してはなり切っている日々を送っていた。まだまだ可愛らしいところがあったもんだ。誰にだって子供の時間ってやつがあるものだとしみじみさせられる。
「母さん聞いて聞いて! 今日たくさん楽しいことがあった!」
「そう、それは良かったわね」
この頃はまだ母親との関係も良好だった。
物心つく頃には母子家庭だったので、それが当たり前だと思っていた。父親の顔を見たことはなかったが、全然気にならなかった。そういうものなのだと、子供なりに漠然と察していたのかもしれない。
女手一つだったものの生活に不自由することなく、俺たち親子は幸せに暮らしていた。それは当たり前のことで、ずっと変わらないと思い込んでいた。
「やめて……やめてよぉ……。もう踏んづけちゃやだぁ……」
ある日の幼稚園での出来事だった。
泣いている女の子がいた。自分をヒーローだと思い込んでいる郷田晃生は咄嗟に女の子の元へと駆けつけた。
「何やってんだお前らぁーーっ!」
女の子の前には年長組であろう数人の男の子がいた。その足元にはボロボロになっているお人形さんが転がっていた。
女の子からお人形さんを取り上げた男の子たちが踏みつけてボロボロにしてしまったようだ。状況を瞬時に理解した郷田晃生は迷うことなく突っ込んだ。なぜって?
ヒーローならそうするからだ!
「うわっ!? なんだお前!?」
「年下のくせに生意気だぞ!」
「やっちまえ!」
後でわかったことではあるが、相手は一つ上だった。この時期の一つ年上はけっこう身体に差があるものだ。
だが、郷田晃生はこの頃から同年代よりも身体が大きい子供だった。
ケンカに慣れていたわけじゃなかったが、身体能力に物を言わせて男の子たちをぶっ飛ばした。自分の行いが正義だと信じていたので容赦も躊躇いもなかった。
「あなたたち何をやっているの!?」
先生が見つけた時にはすでにケンカは終わっていた。もちろん郷田晃生の勝利である。
この後こっぴどく叱られた。人助けをしたはずなのに、なんで怒られているのだろうと納得できなかったものである。
「郷田くん……助けてくれて……あ、ありがとうっ……」
それでも、助けた女の子にお礼を言われた時、もやもやが全部吹っ飛んでしまうほど嬉しかった。
振り返ってみれば、初めて助けた女の子は音無夏樹であった。今では信じられないほど引っ込み思案というか、おどおどしている女の子だったなと思い出す。繋がりというものはどこで結ばれるかわからないものである。
感謝されて、自分が本物のヒーローになれた気がした。憧れの存在に近づけたという手応えを確かに感じていたのだ。
──でも、それは大きな間違いだった。それどころかとんでもない過ちを犯してしまったのだとすぐに思い知らされることになった。
「ただいまー」
ある日、外に遊びに行っていた郷田晃生が帰宅した時のこと。
いつもはすぐに母親が「お帰り」と言ってくれるのに静かだ。おかしいなと思いながらも靴を脱いで家の中へと足を踏み入れる。
「母さん?」
耳を澄ませると奥の部屋から何か声が聞こえてくる。聞いたことのない、変な気分に襲われる音だった。
恐る恐る足を進める。響いてくる声の正体に気づかなかったのは、まだ子供だったからだ。
奥の部屋のドアが少しだけ開いていた。その隙間から中を覗く。
「よくも俺の息子にケガさせやがって! テメーの息子の責任は身体で払ってもらうからな。俺が満足するまで許してやらねえぞっ!」
「ごめんなさいごめんなさい……っ。もう許して……いやああああぁぁぁぁーーっ!!」
そこには、おぞましい光景が広がっていた。
裸の母親が知らない男に身体をぶつけられていた。肉と肉がぶつかる音がとても痛そうだった。
この時の郷田晃生は母親が何をされているのか正確なところはわからなかった。ただ、とてもひどいことをされているであろうことだけは言葉にできずとも理解していた。
母親の叫び声が聞こえて、助けないといけないと思うのに身体が動かない。その場に縫い付けられたみたいに一歩たりとも踏み出せなかった。
「あっ、あっ、あっ、ああああああぁぁぁぁーーっ!!」
母親が絶叫し涙を流す。激しく動いていた男がピタリと止まってスッキリした表情を浮かべる。
終わったのだろうかとほっとする。そんな安心感を嘲笑うかのように、再び肉がぶつかる音と母の嘆きの声が響いてきた。
郷田晃生は最後まで動けなかった。それどころかその場でしゃがみ込んでしまい、耳を塞いで時間が経つのをただひたすら震えて待つことしかできなかった。
──その後のことは記憶にない。
どうやら知らない男は、音無夏樹を助けるために郷田晃生がぶっ飛ばした男の子たちの一人の親だったらしい。
息子が殴られたからと謝罪を求めに来て、流れで肉体関係を迫ったようだ。どうやったらそんな流れになるのかと問いただしたいが、これがエロ漫画世界のトチ狂った男の常識なのだろう。
はっきり残ってしまったのは、郷田晃生の母親が性的暴行を受けたという事実だった。
「……」
……言葉にならない。
女の子を助ける。そんな幼い正義感が、巡り巡って母親を傷つける結果になってしまった。
しかもそれをただ見ているしかできなかった。罪悪感がどれほどのものだったのか、事実を知った今でもきっと推し量ることはできないだろう。
この事件をきっかけに母親は変わってしまった。
「どうしてよ……。どうしてそんな悪いことをするの? こんなの私の子じゃない……。アンタみたいな……アンタみたいな親を苦しめるような子供なんていなければっ!」
事件のきっかけを作った郷田晃生は憎まれた。母親は傷を埋めるように男を求めるようになった。
そうなれば幼い子供なんて疎まれるだけの存在だ。男を家に招いては邪魔者扱いされていた。
郷田晃生もあまりのショックに塞ぎ込んでいた。母親から暴力や罵倒を浴びようとも抵抗しなかった。そんな資格はないと思っていた。
優しい母親が変わってしまったからではない。そんな優しかった母親を守れなかった、守ろうともしなかった自分にショックを受けたのだ。
意味合いは違うが、郷田晃生は大切な人を寝取られてしまったのだ。それも目の前で。頭がおかしくなって、無意識に記憶を封印しても仕方がないと思えた。
19
お気に入りに追加
385
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい
みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。
それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。
願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。
スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。
ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。
※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
恋愛
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?
みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。
普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。
「そうだ、弱味を聞き出そう」
弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。
「あたしの好きな人は、マーくん……」
幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。
よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる