68 / 127
三章 冒険者編
第60話 わたしはただの冒険者の一人
しおりを挟む
「た、ただいまー……」
夜更けに帰宅した。音を立てないようにドアを開けて中へと侵入する。なんか泥棒みたいに足音を消してしまう。
「遅かったじゃないかい」
「ほわあっ!? ヨ、ヨランダさん? 起きていたんですか」
中に入ってすぐにカウンターの向こう側からの声に驚いてしまった。
ヨランダさんは八十歳は超えているであろうほどのしわを顔に刻んでいるお婆ちゃんである。現役で薬屋をしており、わたしはこの人の家の屋根裏部屋を借りているのだ。
「明日の仕込みをしていただけだよ。戸締りは忘れるんじゃないよ」
「は、はい。あのっ、しびれ玉はゴブリンにも効果がありました……です」
「そうかい」
仏頂面で一言。わたしは邪魔にならないうちに階段を上がって屋根裏部屋へと向かった。
最初は埃っぽかった屋根裏部屋も掃除をすればけっこう住みやすいものである。
荷物を置いて帽子をかける。今日は疲れた。さっさと寝てしまおう。
服を脱いで裸になると、水魔法で簡単に体を清めた。魔法が便利過ぎて手放せないよ。
体を拭いて備え付けているベッドへと横になる。すぐにまぶたが重くなってきた。
「アウス……」
呼びかけてみるが返事はない。いつものことだ。
存在だって感じられないのだ。これじゃあ幽霊に話しかけようとしている痛い子みたいだな。
でも、やらずにはいられない。毎日の日課になるほどに、わたしはそんな無意味なことを続けている。
「……おやすみ」
返ってくる言葉がないとわかっていながら、わたしはそう言って眠りについた。
※ ※ ※
朝になって冒険者ギルドへと訪れた。
朝早くから冒険者ギルドは賑わっていた。働き者が多いようだ。
「ゴブリン討伐終わりました。これ、倒した数のゴブリンの耳が入ってます」
受付でゴブリンの耳が入った袋を渡す。
「エルさん、いつもお疲れ様です。確認して参りますので少々お待ちくださいね」
受付嬢の営業スマイルを受けて椅子に座って待たせてもらうことにする。今回の依頼は村から出る報酬だし額は変わらないだろうに。先に報酬を渡してくれればいいのにな。
座ってのんびりしていると、冒険者の男達に見られているのがわかってしまった。なんかいやらしい目だ。駆け出しかな?
「なあそこの姉ちゃん。俺達とパーティー組まないか?」
目が合って運命とでも思われたのか話しかけられた。
「組みません。間に合ってますので」
断って体ごとそっぽを向く。ついでに話しかけるなオーラを出しておく。魔法とはまったく関係ないけど、空気が読めるのなら効果はあるはずだ。
「そんなこと言うなよ。こっちもあと一人いれば六人ぴったりになるんだ」
効果はいま一つのようだ。男は距離を詰めてくる。
冒険者は仲間を集ってパーティーが組めるのだが、基本的には六人までと人数制限があったりする。
理由としてはあまり人数が多いと連係に支障をきたすとのことだ。それに洞窟などの狭い場所を考えればそれくらいの人数しかまともに戦闘はできないだろう。それに報酬だって人数分で分けなければならないことを忘れてはいけない。と、全部登録をする時に受付嬢から言われたことだったり。
まあ、冒険者に徒党を組まれないようにするためかもしれないけれど。気性の荒い連中が集まると何しでかすかわからないからね。
「別に六人いなきゃいけないもんでもないでしょ。どうしても六人目が欲しいのなら他を当たってください」
わたしが頑として仲間に加わらないのがお気に召さないのか、他の男達が席を立ってわたしを囲んだ。
なんかこういう連中に絡まれるスキルかなんかがわたしに備わっているんじゃないだろうか。
ため息をつきたくなる。ていうかついた。
「なんだその態度は! せっかく誘ってやってんのによ!」
怒りたいのはこっちだ。他の冒険者はいつの間にか隅の方で避難している。
わたしを囲んでいる男達は気づいていない。すぐ後ろにわたしが作ったゴーレムがいるということを。
「ぐえっ!? な、なんだ?」
「しつこくせずにさっさとどこかに行ってしまえばよかったのに」
男達は五人。ゴーレムは五体。
指先を動かせば、わたしの命令に従ってゴーレムが男達を取り押さえる。女一人を囲むような奴等は床に這いつくばっているがいい。
とんがり帽子をトントンと叩いて、わたしはもう一度ため息をついた。
「相手は選ぶべきだったね」
右手の指を動かす。するとゴーレムの無機質な目に光が灯り、男達を取り押さえる力が増していった。
「ぐぎゃあああああああっ!!」
一人が声を漏らせば連鎖するかのように悲鳴が広がった。
このゴーレムは一般的な自律型とは違ってわたしがリアルタイムで命令を送っている。それでもアウスとのゴーレムよりは調整はしづらいんだけどね。
これくらいの力加減なら問題ない。行動事態は全部いっしょだし。ややこしくなくて助かる。
死なない程度に痛みを与えていく。とりあえず、もう二度とわたしに声をかけたくなくなるくらいには痛めつけておこう。
「黒いの、それくらいにしておけ」
背後から止めるようにと声をかけられる。振り返れば立派な鋼鉄の鎧を身につけた男がいた。
この人は、確かサイラスといったか。年季の入った風格のある冒険者だ。
「……わかりましたよ」
ゴーレムを消して男達を解放する。解放された男達はすがりつくようにサイラスの足へとしがみついた。
「お前等新顔だろ。あいつに近づくならケガする覚悟を持っておくんだな」
威勢良く返事した男達は逃げて行った。これに懲りたらもうわたしに関わることはないだろう。
「黒いの、別にケンカは止めるつもりはねえがあまり見せつけてやるな。お前を怖がっている連中だっているんだ」
「ケンカを売られたからって殺すつもりなんてないですよ。ただ、何度も絡まれるのも面倒でしょう?」
「……まあいい」
サイラスは仲間の元へと戻る。冒険者ギルドの建物の中には酒場もいっしょになって営業中である。どうやら飲んでいたところを邪魔してしまったがために注意されたようだ。
あと黒いのって呼び方はいい加減やめてもらえないかな。まあ全身真っ黒な格好をしているわたしも悪いんだろうけどもさ。
髪の毛も黒色だしなぁ。肩にかかる程度の長さの髪をなんとなく払ってみる。長い髪だった頃に比べれば様にならない仕草だが、手入れが楽になったのでよしとしている。
「エルさーん、確認終わりましたので来てくださーい」
受付嬢に呼ばれた。近づくと身を乗り出して「めっ」と怒られる。
「ダメですよエルさん。ギルド内で問題を起こさないでください」
「ごめんなさい。でも冒険者同士のケンカなんてしょっちゅうでしょ?」
「それはそうですけど……。こっちも後始末が大変なんですよ」
「あー……、わかりました。今度からは外で始末つけるようにします」
「わかってないですよね!」
受付嬢は「もー!」と怒りを露わにする。美人さんがかわいくぷりぷりしているようにしか見えない。
くどくどと説教されて、報酬をもらうまでに時間がかかってしまった。この人わたし相手にこんなに時間かけてもいいのかな。他にも仕事があるでしょうに。
「なんで俺が冒険者になれないんだよ!」
横の受付からの大声にびっくりしてしまった。見ればまだ子供だろう男の子が憤慨していた。
現代日本で考えれば中学生になるかならないくらいの年齢に見える。一体何を騒いでいるんだ?
「ハドリーくん、また来ているんですね……」
「ハドリーくん? あの子の名前ですか?」
「あっ、すみません。……ハドリーくん冒険者になりたいそうなんですが、試験に通らなくて依頼を受けられないんですよね。危険な依頼もありますし、簡単に命を落としてしまうような、それも子供を冒険者として認めるわけにもいかないですからね。諦めるか実力をつけてからもう一度試験を受けるかしかないんですが、なかなか聞き入れてもらえなくて……」
受付嬢は困ったような顔をする。相手が小さい子とあってか心配の感情が大きいように見える。
「そうですか。報酬も受け取ったのでわたしはこれで失礼します」
「今日は依頼を受けないのですか?」
「ええ、今日は約束がありますので」
「えっ!? まさか男性の方とですか?」
なんだその期待に満ちた目は。こんなんで冒険者ギルドの受付嬢なんてやってていいのかね。
「……まあ、そうです」
受付嬢が「きゃー!」と黄色い声を上げた。うるさい。
それに彼女が考えているような甘い関係では断じてない。わたしにそんな相手がいるわけがない。
※ ※ ※
日が暮れてから待ち合わせの酒場へと訪れた。
冒険者ギルドに隣接されている酒場と違って、ここは町で働く人が利用していることが多い。客は住み分けされているのだ。
わたしは冒険者ではあるのだけど、酒を飲むために利用することがないのでたまにしか見かけない客としか認識されていないだろう。
目的の人物はまだ来ていないようだ。店に入った以上何も頼まないわけにもいかないので適当に食事を注文する。
席に着いてゆっくりと食事を楽しむ。
「待たせてしまいましたかねぇ」
「んぐ……、大丈夫」
気配もなく待ち合わせをしていた男が現れる。ちょっと喉につっかえそうになってしまった。
フードを被った小男が対面の席へと座る。すぐに酒と食事を注文していた。おごりだと思っているのか遠慮がない。
「今回はちゃんと情報を入手できたの?」
「もちろんでさ」
出っ歯を見せて上機嫌に笑っている。これは期待できるかな。
飲み物に口をつけて喉を潤す。周囲の人がこちらに注目している気配はない。
「それじゃあゾラン。仕入れた情報を教えてもらおうか」
夜更けに帰宅した。音を立てないようにドアを開けて中へと侵入する。なんか泥棒みたいに足音を消してしまう。
「遅かったじゃないかい」
「ほわあっ!? ヨ、ヨランダさん? 起きていたんですか」
中に入ってすぐにカウンターの向こう側からの声に驚いてしまった。
ヨランダさんは八十歳は超えているであろうほどのしわを顔に刻んでいるお婆ちゃんである。現役で薬屋をしており、わたしはこの人の家の屋根裏部屋を借りているのだ。
「明日の仕込みをしていただけだよ。戸締りは忘れるんじゃないよ」
「は、はい。あのっ、しびれ玉はゴブリンにも効果がありました……です」
「そうかい」
仏頂面で一言。わたしは邪魔にならないうちに階段を上がって屋根裏部屋へと向かった。
最初は埃っぽかった屋根裏部屋も掃除をすればけっこう住みやすいものである。
荷物を置いて帽子をかける。今日は疲れた。さっさと寝てしまおう。
服を脱いで裸になると、水魔法で簡単に体を清めた。魔法が便利過ぎて手放せないよ。
体を拭いて備え付けているベッドへと横になる。すぐにまぶたが重くなってきた。
「アウス……」
呼びかけてみるが返事はない。いつものことだ。
存在だって感じられないのだ。これじゃあ幽霊に話しかけようとしている痛い子みたいだな。
でも、やらずにはいられない。毎日の日課になるほどに、わたしはそんな無意味なことを続けている。
「……おやすみ」
返ってくる言葉がないとわかっていながら、わたしはそう言って眠りについた。
※ ※ ※
朝になって冒険者ギルドへと訪れた。
朝早くから冒険者ギルドは賑わっていた。働き者が多いようだ。
「ゴブリン討伐終わりました。これ、倒した数のゴブリンの耳が入ってます」
受付でゴブリンの耳が入った袋を渡す。
「エルさん、いつもお疲れ様です。確認して参りますので少々お待ちくださいね」
受付嬢の営業スマイルを受けて椅子に座って待たせてもらうことにする。今回の依頼は村から出る報酬だし額は変わらないだろうに。先に報酬を渡してくれればいいのにな。
座ってのんびりしていると、冒険者の男達に見られているのがわかってしまった。なんかいやらしい目だ。駆け出しかな?
「なあそこの姉ちゃん。俺達とパーティー組まないか?」
目が合って運命とでも思われたのか話しかけられた。
「組みません。間に合ってますので」
断って体ごとそっぽを向く。ついでに話しかけるなオーラを出しておく。魔法とはまったく関係ないけど、空気が読めるのなら効果はあるはずだ。
「そんなこと言うなよ。こっちもあと一人いれば六人ぴったりになるんだ」
効果はいま一つのようだ。男は距離を詰めてくる。
冒険者は仲間を集ってパーティーが組めるのだが、基本的には六人までと人数制限があったりする。
理由としてはあまり人数が多いと連係に支障をきたすとのことだ。それに洞窟などの狭い場所を考えればそれくらいの人数しかまともに戦闘はできないだろう。それに報酬だって人数分で分けなければならないことを忘れてはいけない。と、全部登録をする時に受付嬢から言われたことだったり。
まあ、冒険者に徒党を組まれないようにするためかもしれないけれど。気性の荒い連中が集まると何しでかすかわからないからね。
「別に六人いなきゃいけないもんでもないでしょ。どうしても六人目が欲しいのなら他を当たってください」
わたしが頑として仲間に加わらないのがお気に召さないのか、他の男達が席を立ってわたしを囲んだ。
なんかこういう連中に絡まれるスキルかなんかがわたしに備わっているんじゃないだろうか。
ため息をつきたくなる。ていうかついた。
「なんだその態度は! せっかく誘ってやってんのによ!」
怒りたいのはこっちだ。他の冒険者はいつの間にか隅の方で避難している。
わたしを囲んでいる男達は気づいていない。すぐ後ろにわたしが作ったゴーレムがいるということを。
「ぐえっ!? な、なんだ?」
「しつこくせずにさっさとどこかに行ってしまえばよかったのに」
男達は五人。ゴーレムは五体。
指先を動かせば、わたしの命令に従ってゴーレムが男達を取り押さえる。女一人を囲むような奴等は床に這いつくばっているがいい。
とんがり帽子をトントンと叩いて、わたしはもう一度ため息をついた。
「相手は選ぶべきだったね」
右手の指を動かす。するとゴーレムの無機質な目に光が灯り、男達を取り押さえる力が増していった。
「ぐぎゃあああああああっ!!」
一人が声を漏らせば連鎖するかのように悲鳴が広がった。
このゴーレムは一般的な自律型とは違ってわたしがリアルタイムで命令を送っている。それでもアウスとのゴーレムよりは調整はしづらいんだけどね。
これくらいの力加減なら問題ない。行動事態は全部いっしょだし。ややこしくなくて助かる。
死なない程度に痛みを与えていく。とりあえず、もう二度とわたしに声をかけたくなくなるくらいには痛めつけておこう。
「黒いの、それくらいにしておけ」
背後から止めるようにと声をかけられる。振り返れば立派な鋼鉄の鎧を身につけた男がいた。
この人は、確かサイラスといったか。年季の入った風格のある冒険者だ。
「……わかりましたよ」
ゴーレムを消して男達を解放する。解放された男達はすがりつくようにサイラスの足へとしがみついた。
「お前等新顔だろ。あいつに近づくならケガする覚悟を持っておくんだな」
威勢良く返事した男達は逃げて行った。これに懲りたらもうわたしに関わることはないだろう。
「黒いの、別にケンカは止めるつもりはねえがあまり見せつけてやるな。お前を怖がっている連中だっているんだ」
「ケンカを売られたからって殺すつもりなんてないですよ。ただ、何度も絡まれるのも面倒でしょう?」
「……まあいい」
サイラスは仲間の元へと戻る。冒険者ギルドの建物の中には酒場もいっしょになって営業中である。どうやら飲んでいたところを邪魔してしまったがために注意されたようだ。
あと黒いのって呼び方はいい加減やめてもらえないかな。まあ全身真っ黒な格好をしているわたしも悪いんだろうけどもさ。
髪の毛も黒色だしなぁ。肩にかかる程度の長さの髪をなんとなく払ってみる。長い髪だった頃に比べれば様にならない仕草だが、手入れが楽になったのでよしとしている。
「エルさーん、確認終わりましたので来てくださーい」
受付嬢に呼ばれた。近づくと身を乗り出して「めっ」と怒られる。
「ダメですよエルさん。ギルド内で問題を起こさないでください」
「ごめんなさい。でも冒険者同士のケンカなんてしょっちゅうでしょ?」
「それはそうですけど……。こっちも後始末が大変なんですよ」
「あー……、わかりました。今度からは外で始末つけるようにします」
「わかってないですよね!」
受付嬢は「もー!」と怒りを露わにする。美人さんがかわいくぷりぷりしているようにしか見えない。
くどくどと説教されて、報酬をもらうまでに時間がかかってしまった。この人わたし相手にこんなに時間かけてもいいのかな。他にも仕事があるでしょうに。
「なんで俺が冒険者になれないんだよ!」
横の受付からの大声にびっくりしてしまった。見ればまだ子供だろう男の子が憤慨していた。
現代日本で考えれば中学生になるかならないくらいの年齢に見える。一体何を騒いでいるんだ?
「ハドリーくん、また来ているんですね……」
「ハドリーくん? あの子の名前ですか?」
「あっ、すみません。……ハドリーくん冒険者になりたいそうなんですが、試験に通らなくて依頼を受けられないんですよね。危険な依頼もありますし、簡単に命を落としてしまうような、それも子供を冒険者として認めるわけにもいかないですからね。諦めるか実力をつけてからもう一度試験を受けるかしかないんですが、なかなか聞き入れてもらえなくて……」
受付嬢は困ったような顔をする。相手が小さい子とあってか心配の感情が大きいように見える。
「そうですか。報酬も受け取ったのでわたしはこれで失礼します」
「今日は依頼を受けないのですか?」
「ええ、今日は約束がありますので」
「えっ!? まさか男性の方とですか?」
なんだその期待に満ちた目は。こんなんで冒険者ギルドの受付嬢なんてやってていいのかね。
「……まあ、そうです」
受付嬢が「きゃー!」と黄色い声を上げた。うるさい。
それに彼女が考えているような甘い関係では断じてない。わたしにそんな相手がいるわけがない。
※ ※ ※
日が暮れてから待ち合わせの酒場へと訪れた。
冒険者ギルドに隣接されている酒場と違って、ここは町で働く人が利用していることが多い。客は住み分けされているのだ。
わたしは冒険者ではあるのだけど、酒を飲むために利用することがないのでたまにしか見かけない客としか認識されていないだろう。
目的の人物はまだ来ていないようだ。店に入った以上何も頼まないわけにもいかないので適当に食事を注文する。
席に着いてゆっくりと食事を楽しむ。
「待たせてしまいましたかねぇ」
「んぐ……、大丈夫」
気配もなく待ち合わせをしていた男が現れる。ちょっと喉につっかえそうになってしまった。
フードを被った小男が対面の席へと座る。すぐに酒と食事を注文していた。おごりだと思っているのか遠慮がない。
「今回はちゃんと情報を入手できたの?」
「もちろんでさ」
出っ歯を見せて上機嫌に笑っている。これは期待できるかな。
飲み物に口をつけて喉を潤す。周囲の人がこちらに注目している気配はない。
「それじゃあゾラン。仕入れた情報を教えてもらおうか」
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
異世界転生騒動記
高見 梁川
ファンタジー
とある貴族の少年は前世の記憶を取り戻した。
しかしその前世はひとつだけではなく、もうひとつ存在した。
3つの記憶を持つ少年がファンタジー世界に変革をもたらすとき、風変わりな一人の英雄は現れる!

投擲魔導士 ~杖より投げる方が強い~
カタナヅキ
ファンタジー
魔物に襲われた時に助けてくれた祖父に憧れ、魔術師になろうと決意した主人公の「レノ」祖父は自分の孫には魔術師になってほしくないために反対したが、彼の熱意に負けて魔法の技術を授ける。しかし、魔術師になれたのにレノは自分の杖をもっていなかった。そこで彼は自分が得意とする「投石」の技術を生かして魔法を投げる。
「あれ?投げる方が杖で撃つよりも早いし、威力も大きい気がする」
魔法学園に入学した後も主人公は魔法を投げ続け、いつしか彼は「投擲魔術師」という渾名を名付けられた――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる