98 / 124
第4章 アレグスト帝国編
098 ミール様
しおりを挟む
#098 ミール様
それから数日はミール様は俺と顔を合わせるたびに顔を赤くしてさっとどこかに行ってしまう。食事も部屋で取っているようで食堂にもこない。
やっぱり嫌われたかな?俺にもよく分からないが裸で同じベッドに寝てたのは間違いないし。俺って手を出してないよね?下半身に疲れが残ってないから大丈夫だと思うんだが。
俺が時間を浪費している間にもミール様の出発準備はどんどんと進み、帰る時期が近づいてきた。外堀だけ埋められて本人との会話すら出来ない状況なんだがどうしろと?
同じベッドで寝てたから婚約自体断れないのは分かっているが、本人の気持ちを聞いていない。いやいやなら王国に戻った後は自由に過ごせるように手配するんだけど。どうせ手を出すつもりはないし、好きに過ごしてくれれば良いと思う。ただ立ち位置だけははっきりとして欲しい。
ーーーー
「どうしましょう。ジン様の顔を直視できませんわ。まさか私がど、同衾してしまうなんて。もし子供でも出来てたらどうしましょう?」
そう言ってベッドで転げ回る。
「お嬢様、はしたないですよ。ベッドは寝るもので転がるものではありません」
「だってだって、ジン様と同衾してしまいましたのよ?は、裸もみられてしまいましたし。もうお嫁に行けませんわ」
「そのジン様と婚約、つまり将来は結婚する訳ですから問題ありませんでしょう?」
「そう?なのかしら?そうよね!ジン様も婚約に反対してませんでしたし、きっと賛成してくれてるに違いありませんわ!
こうなったら輿入れの準備をしないと!」
「その辺りはこちらで準備しております。
お嬢様には他の婚約者様達への贈り物などを選んでいただきたく思います」
「そ、そうね。それは大事ね。ジン様に一番に愛していただくには他の婚約者たちともうまくやっていかないと。御用商人を呼んで頂戴。それとお父様にお小遣いをもらえるように頼んで頂戴」
「承知しました」
ーーーー
「バレてはいないだろうな?」
「もちろんでございます。お嬢様もジン様も寝る前の記憶が曖昧ですので、何故、とは思っているでしょうけれどもはっきりとは否定できないでしょう」
「うむ。なら良い。
まあ元から婚約者として送るつもりだったからここまでしなくても良かったのだが、やはり他の国の婚約者よりも一歩先にいかんとな。事実がどうであれ一番最初に手をつけたという評判は侮れんからな。
本人たちの意識もそうなるだろうしな。これでミールが正妻になる可能性が上がったな」
「誠に。正妻になれば女神様からの恩寵も得られるかもしれませんな」
「うむ。次にジン殿が女神様とお会いになられた時には婚約者の話もするだろうし、そこで我が国の名前でも出てくれれば御の字だな」
「陛下も悪うございますな」
「お主がけしかけたのだろうが」
「ははは」
ーーーー
「ふむ、婚約者ですか。さすがはジンさんという言うべきでしょうが、ジンさんには私がいるというのに。しかし人間の理で動いている以上神罰を与えるわけにもいきませんしどうしてくれようかしら。
リスモット!」
「はっ!こちらに!」
「神託を与えなさい。
内容は・・・・・・です」
「承知しました」
「これで多少は時間が稼げるでしょう。やはり最初は私でないと。一番は私ですからね」
ーーーー
作者(注)
視点が変わりすぎて分かりにくくなってしまいすいません。
それから数日はミール様は俺と顔を合わせるたびに顔を赤くしてさっとどこかに行ってしまう。食事も部屋で取っているようで食堂にもこない。
やっぱり嫌われたかな?俺にもよく分からないが裸で同じベッドに寝てたのは間違いないし。俺って手を出してないよね?下半身に疲れが残ってないから大丈夫だと思うんだが。
俺が時間を浪費している間にもミール様の出発準備はどんどんと進み、帰る時期が近づいてきた。外堀だけ埋められて本人との会話すら出来ない状況なんだがどうしろと?
同じベッドで寝てたから婚約自体断れないのは分かっているが、本人の気持ちを聞いていない。いやいやなら王国に戻った後は自由に過ごせるように手配するんだけど。どうせ手を出すつもりはないし、好きに過ごしてくれれば良いと思う。ただ立ち位置だけははっきりとして欲しい。
ーーーー
「どうしましょう。ジン様の顔を直視できませんわ。まさか私がど、同衾してしまうなんて。もし子供でも出来てたらどうしましょう?」
そう言ってベッドで転げ回る。
「お嬢様、はしたないですよ。ベッドは寝るもので転がるものではありません」
「だってだって、ジン様と同衾してしまいましたのよ?は、裸もみられてしまいましたし。もうお嫁に行けませんわ」
「そのジン様と婚約、つまり将来は結婚する訳ですから問題ありませんでしょう?」
「そう?なのかしら?そうよね!ジン様も婚約に反対してませんでしたし、きっと賛成してくれてるに違いありませんわ!
こうなったら輿入れの準備をしないと!」
「その辺りはこちらで準備しております。
お嬢様には他の婚約者様達への贈り物などを選んでいただきたく思います」
「そ、そうね。それは大事ね。ジン様に一番に愛していただくには他の婚約者たちともうまくやっていかないと。御用商人を呼んで頂戴。それとお父様にお小遣いをもらえるように頼んで頂戴」
「承知しました」
ーーーー
「バレてはいないだろうな?」
「もちろんでございます。お嬢様もジン様も寝る前の記憶が曖昧ですので、何故、とは思っているでしょうけれどもはっきりとは否定できないでしょう」
「うむ。なら良い。
まあ元から婚約者として送るつもりだったからここまでしなくても良かったのだが、やはり他の国の婚約者よりも一歩先にいかんとな。事実がどうであれ一番最初に手をつけたという評判は侮れんからな。
本人たちの意識もそうなるだろうしな。これでミールが正妻になる可能性が上がったな」
「誠に。正妻になれば女神様からの恩寵も得られるかもしれませんな」
「うむ。次にジン殿が女神様とお会いになられた時には婚約者の話もするだろうし、そこで我が国の名前でも出てくれれば御の字だな」
「陛下も悪うございますな」
「お主がけしかけたのだろうが」
「ははは」
ーーーー
「ふむ、婚約者ですか。さすがはジンさんという言うべきでしょうが、ジンさんには私がいるというのに。しかし人間の理で動いている以上神罰を与えるわけにもいきませんしどうしてくれようかしら。
リスモット!」
「はっ!こちらに!」
「神託を与えなさい。
内容は・・・・・・です」
「承知しました」
「これで多少は時間が稼げるでしょう。やはり最初は私でないと。一番は私ですからね」
ーーーー
作者(注)
視点が変わりすぎて分かりにくくなってしまいすいません。
0
お気に入りに追加
4,941
あなたにおすすめの小説
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる