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第4章 アレグスト帝国編
095 アロマ
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#095 アロマ
「ところで皇后様、お土産を持ってきたのですが」
「あら、嬉しいわね。どんな物かしら?」
「化粧品になります。今お使いのは油を塗って上に化粧を塗りつけると言うものだと聞いていますが、油が落ち難かったりしませんか?それを綺麗に落としてくれる石鹸になります。それと夜にも油を塗ってるとはだが痛みますので、代わりにつける保湿クリームになります」
メイドさんに預けてあった荷物を持ってきてもらった。
「あら、液体の石鹸ね。そんなに良く落ちるのですか?」
「ええ、私がお世話になっているマクダウェル公爵様は10日ほどで実感できたそうです。化粧のノリが良くなって厚く塗らなくても済むようになったと聞いています」
「まあ、それは素晴らしいわね。これは普通に石鹸として使ったら良いのかしら?」
「そうですね。基本的には適量で洗うだけなのですが、石鹸をつけてから数分そのままにしてください。すぐに流してしまうと効果が十分に出ませんので。
それから保湿クリームは夜塗る油の代わりに使ってください。油の上からつけるものではありませんので」
「油を使わないのは助かるわね。保湿クリームと言うからには保湿してくれるのかしら?」
「はい。今は油を塗って乾燥を防いでいるかと思いますが、こちらはその必要がありません。油よりも肌にいいので肌が荒れるのを防げます」
「そんなに良いものなら私の耳にも届いていてもおかしくないですけど」
「ああ、これは私の世界での化粧品になります。特別に女神様に融通していただいたものですので数に限りがあります」
一応俺のお金の範囲内だからね。こっちのお金で代行できない以上限界はある。
「まあ女神様が・・・これは大切に使わないといけませんね」
「普通に使っていただいて結構ですよ。変にケチると効果が出ませんし」
「そう?かしら。でもそうね。適量は大事よね」
「ちょっと、私にも何かないの?」
ミール様は不満そうだ。まあそうだね。婚約者予定を放っておいて皇后様にお土産渡してるんだから。
「ミール様は若いのでまだこれらは不要でしょう?代わりにこんなものを持ってきました」
俺は自作のアロマオイルを取り出した。
「あら、良い匂いね。何かの花かしら?」
「ええ、サガニハラの花と言う花のエキスを抽出したものになります。すでに油に香りをつけてありますので化粧の下地に使っていただいても結構ですし、ハンカチなどに軽くふりかけても良いかと思います」
「香水って事かしら?」
「香水は花のエキスを油に添加した物ですが、これは花のエキスその物ですので香水よりも長持ちします。なんせ油ですし。香水よりも香りが強いと思いますので量を加減してもらった方がいいかと思います」
「確かに香りは強いわね。他の油で伸ばして使った方がいいかしら?」
「いえ、どちらかと言うと、この油を薄く伸ばす感じで使っていただくのが良いかと思います。この油は花から取れた純粋な油ですので他の油と合わせると効果が低くなってしまいます。
花だけの成分ですのでお肌にもいいですよ?」
「そ、そう、なら使ってみるわ。気に入ったら褒美をあげるわ」
いや、土産に褒美をもらっても仕方ないんだけど。それにそれってお小遣いじゃないよね?多分皇族の費用からだよね?
「これも異世界のものなの?」
「いえ、これは私がこの世界で作ったものですよ。職人なら誰でも作れるでしょう」
「あなたが作ったの?!元の世界では職人だったとか?」
「そんな事はありませんよ。私は普通の一般人でしたから。何かの本で読んだ知識を試してみただけです」
「それでこれほどの物を・・・」
「手間は掛かりますが、誰にでも作れる物ですよ」
本っ当に手間がかかったけど結果は成功だと思う。
そんな感じでお茶会が進んでたんだけど、夕食の後、陛下にお酒に誘われてしまった。酒でも飲んで腹を割って話そうという事らしい。
「ジン様、私は参加できませんので言質を取られれないようにお気をつけください。ロザリア王国の王女殿下のようになりますよ?」
「そ、そうだね。気をつけるよ」
皇帝陛下との差しでの飲み会か。一言一言を慎重に選ばないとな。酒も入る事だし余計に気をつけないと。
「ところで皇后様、お土産を持ってきたのですが」
「あら、嬉しいわね。どんな物かしら?」
「化粧品になります。今お使いのは油を塗って上に化粧を塗りつけると言うものだと聞いていますが、油が落ち難かったりしませんか?それを綺麗に落としてくれる石鹸になります。それと夜にも油を塗ってるとはだが痛みますので、代わりにつける保湿クリームになります」
メイドさんに預けてあった荷物を持ってきてもらった。
「あら、液体の石鹸ね。そんなに良く落ちるのですか?」
「ええ、私がお世話になっているマクダウェル公爵様は10日ほどで実感できたそうです。化粧のノリが良くなって厚く塗らなくても済むようになったと聞いています」
「まあ、それは素晴らしいわね。これは普通に石鹸として使ったら良いのかしら?」
「そうですね。基本的には適量で洗うだけなのですが、石鹸をつけてから数分そのままにしてください。すぐに流してしまうと効果が十分に出ませんので。
それから保湿クリームは夜塗る油の代わりに使ってください。油の上からつけるものではありませんので」
「油を使わないのは助かるわね。保湿クリームと言うからには保湿してくれるのかしら?」
「はい。今は油を塗って乾燥を防いでいるかと思いますが、こちらはその必要がありません。油よりも肌にいいので肌が荒れるのを防げます」
「そんなに良いものなら私の耳にも届いていてもおかしくないですけど」
「ああ、これは私の世界での化粧品になります。特別に女神様に融通していただいたものですので数に限りがあります」
一応俺のお金の範囲内だからね。こっちのお金で代行できない以上限界はある。
「まあ女神様が・・・これは大切に使わないといけませんね」
「普通に使っていただいて結構ですよ。変にケチると効果が出ませんし」
「そう?かしら。でもそうね。適量は大事よね」
「ちょっと、私にも何かないの?」
ミール様は不満そうだ。まあそうだね。婚約者予定を放っておいて皇后様にお土産渡してるんだから。
「ミール様は若いのでまだこれらは不要でしょう?代わりにこんなものを持ってきました」
俺は自作のアロマオイルを取り出した。
「あら、良い匂いね。何かの花かしら?」
「ええ、サガニハラの花と言う花のエキスを抽出したものになります。すでに油に香りをつけてありますので化粧の下地に使っていただいても結構ですし、ハンカチなどに軽くふりかけても良いかと思います」
「香水って事かしら?」
「香水は花のエキスを油に添加した物ですが、これは花のエキスその物ですので香水よりも長持ちします。なんせ油ですし。香水よりも香りが強いと思いますので量を加減してもらった方がいいかと思います」
「確かに香りは強いわね。他の油で伸ばして使った方がいいかしら?」
「いえ、どちらかと言うと、この油を薄く伸ばす感じで使っていただくのが良いかと思います。この油は花から取れた純粋な油ですので他の油と合わせると効果が低くなってしまいます。
花だけの成分ですのでお肌にもいいですよ?」
「そ、そう、なら使ってみるわ。気に入ったら褒美をあげるわ」
いや、土産に褒美をもらっても仕方ないんだけど。それにそれってお小遣いじゃないよね?多分皇族の費用からだよね?
「これも異世界のものなの?」
「いえ、これは私がこの世界で作ったものですよ。職人なら誰でも作れるでしょう」
「あなたが作ったの?!元の世界では職人だったとか?」
「そんな事はありませんよ。私は普通の一般人でしたから。何かの本で読んだ知識を試してみただけです」
「それでこれほどの物を・・・」
「手間は掛かりますが、誰にでも作れる物ですよ」
本っ当に手間がかかったけど結果は成功だと思う。
そんな感じでお茶会が進んでたんだけど、夕食の後、陛下にお酒に誘われてしまった。酒でも飲んで腹を割って話そうという事らしい。
「ジン様、私は参加できませんので言質を取られれないようにお気をつけください。ロザリア王国の王女殿下のようになりますよ?」
「そ、そうだね。気をつけるよ」
皇帝陛下との差しでの飲み会か。一言一言を慎重に選ばないとな。酒も入る事だし余計に気をつけないと。
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