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第2章 ロザリア王国編
074 帰り道
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#074 帰り道
帰りの護衛は豪華だった。
ハンバルニ王国の騎士が10人、ロザリア王国の騎士が20人。メイドが2人計32人の大所帯だ。国境で人数が逆転するそうだ。
「では出発します」
マルクさんの宣言で馬車が走り出した。この馬車はロザリア王国の紋章が描かれている。国として正式な出国だと言う事だ。
俺って私的な訪問だったよね?なんで王家の馬車で戻ることになるのやら。
今回の使者はクロイゼさんではなく、ミシュラさんという名前のキツイ顔をした人だった。
ハルフェ殿下にはニコニコと話すのに俺に対しては見下した態度をとる。この平民が、という感じだった。
そんな人と同じ馬車は嫌だったのでハルフェ殿下の馬車に同乗させてもらっている。本来は女性と同じ馬車に乗るのは良くないのだが、ミシュラさんと一緒だと全く会話がない上に冷たいめで見られて居心地が悪かったのだ。
「ジン様申し訳ありません、ミシュラ様があんなので」
「構いませんよ。ただこちらに乗せてもらえたのはありがたいですね。全く会話がありませんでしたから。あれだけ長時間不機嫌そうな顔をしていられるのも珍しいですね」
「ええ、ミシュラ様はあれでも優秀な外交官なんですよ。おそらく私が貴族でもない者に嫁ぐのが気に入らないのでしょう。王族とは言っても名ばかりなのに。身分を気にされる方ですのでまだご迷惑をおかけするかもしれません。先に誤っておきますわ」
先に謝るって。ハルフェ殿下の中でも問題が起きるのは大前提なのか。
「まあそうならないように祈りますよ」
「ミシュラ様も最初はあんなんじゃなかったんですよ。ただご子息が平民と駆け落ちしてしまって。それから余計に貴族らしさを大事にするようになって。使者としてどうかとは思うのですが、お父様の決定ですので」
「そうですか、ご子息が平民と駆け落ちを。って事はミシュラ様は平民との婚姻を認めなかったって事ですか?」
「そうです。特に嫡男でしたからショックもひとしおでしょうね」
そうか長男に裏切られたとでも思ったのだろうか。ミシュラさんの爵位が何かは知らないけど、平民嫌いになって、それまでもあった貴族主義が酷くなったって感じか。
「平民も悪くないと思うんですけどねえ」
「そう言えばジン様も爵位は持たれてませんでしたね。ハンバルニ王国は爵位を与えなかったのですか?女神様と交流を持っているジン様でしたら問題なかったと思うのですが」
「断ったんですよ。国に縛られるのが嫌だったので。それに貴族の付き合いとか面倒くさいじゃないですか。
それに女神様との関係で俺は持ち上げられていますが、元々は一般人です。そもそも王様と会う機会があるの自体がおかしいんですよ」
「まあそうですわね。でも女神様と交流があると言うだけでもジン様には価値がありますわ。女神様はこの世界を作り、見守ってくださっています。神託で災害や飢饉なども教えてくださいますし。ありがたい事です」
女神の存在価値ってそんなものか?
「それに加護ですわ。おかげで魔法も使えますし」
加護ねえ。
途中、何事もなく国境に到着した。寄り道もしなかったので結構早く感じた。
国境で陣地を形成していたのは20人ほどだ。俺の護衛に10人。メイドは連れてきて人が引き続きで2人。陣地の片付けに10人。まあこの10人は俺がいなくなったら陣地を引き上げて後からハンバルニ王国に戻るんだけど。
帰りは街道をまっしぐらに進む様で、クロイゼさんと行動したときの様にあちこちの領主を歴訪すると言う事はなかった。通り道に領主がいたらハルフェ殿下が挨拶する程度で俺はそこには出ない。そう言うのはハンバルニ王国の国王と挨拶した後になるらしい。もう各国に通知が行ってるんだから構わない様な気がするけどね。まあ貴族と面倒な挨拶しないで済むならその方がいい。
「早くジン様を婚約者だと皆に紹介したいですわ。私の今回の訪問の理由に関しても適当に濁すのも辛くなってきましたわ」
すいません、完全に俺のせいですね。俺が公式に訪問してたら多分ロザリア王国で発表と同時に正式に決まってただろうに。いや、逆か?公式に訪問してたらハンバルニ王国の了承が必要だったか?俺が私的に訪問したから一方的な通知で了承を取らなくても良かった?
考えても分からないな。政治の世界は門外漢だ。
「ハルフェ殿下はそんなに俺の婚約者になりたいんですか?」
「ハルフェですわ!」
「じゃあ、ハルフェ、そんなに俺の婚約者になりたいんですか?」
「ええ!最初はお父様に言われてどんな方か不安でしたけど、ジン様は優しいですし、何よりお心が強いですわ。お父様に堂々と意見を言える人なんて少ないんですよ?」
いや、あれは俺が異世界人でこの世界の常識に馴染んでないからであって、決して俺の心が強いわけではないんですが。俺はヘタレですよ?
「それに女神様に選ばれるなんて素晴らしい事ですわ。世界初ですわよ?女神様の寵愛を受けるなんてなんてすごいのかしら」
選ばれたわけじゃないんし、寵愛も受けてないですけど。所詮巻き込まれただけだし、勇者としての力もないし。女神様と会ったのもお詫びを言われるためだしね。また来ていいとグリッドさんは言ってたけど社交辞令だろうし。俺はちゃんと社交辞令も理解しているさ。本当に会いに奥殿に行ったら神像が光りもしないんじゃないだろうかと今でも思ってる。
「ハルフェ殿下、俺はリスモット様の加護はいただいていませんよ?ご存知ないのですか?」
「え?でも女神様とお会いしたと・・・」
「ええお会いした上で今回の召喚について謝られましたがそれだけですよ?今後会える保証もないですし。周りが色々と言ってますが、俺は加護すら持たないただの一般人ですよ」
「そんな・・・いえ、でもジン様が素晴らしい方には変わりはありませんわ。ただ、加護がなくて大丈夫ですの?ご病気とか?」
「多分大丈夫じゃないでしょうか。特に病弱と言うわけでもありませんし。それに加護があっても風邪はひきますよね?」
「確かにそうですが、加護がないのは心配ですわ。体は大事にしてくださいね」
やっぱりハルフェ殿下は加護がないのを知らなかったのか。国王様が言わなかったのかな。どうせ後でわかる事なのに。
風邪は、まあ大丈夫だろう。グリッドさんの加護は上位互換だと言ってたし。死にそうになったらあの不思議パワーで直してもらおう。
順調に帰還の旅を続けるのだった。
帰りの護衛は豪華だった。
ハンバルニ王国の騎士が10人、ロザリア王国の騎士が20人。メイドが2人計32人の大所帯だ。国境で人数が逆転するそうだ。
「では出発します」
マルクさんの宣言で馬車が走り出した。この馬車はロザリア王国の紋章が描かれている。国として正式な出国だと言う事だ。
俺って私的な訪問だったよね?なんで王家の馬車で戻ることになるのやら。
今回の使者はクロイゼさんではなく、ミシュラさんという名前のキツイ顔をした人だった。
ハルフェ殿下にはニコニコと話すのに俺に対しては見下した態度をとる。この平民が、という感じだった。
そんな人と同じ馬車は嫌だったのでハルフェ殿下の馬車に同乗させてもらっている。本来は女性と同じ馬車に乗るのは良くないのだが、ミシュラさんと一緒だと全く会話がない上に冷たいめで見られて居心地が悪かったのだ。
「ジン様申し訳ありません、ミシュラ様があんなので」
「構いませんよ。ただこちらに乗せてもらえたのはありがたいですね。全く会話がありませんでしたから。あれだけ長時間不機嫌そうな顔をしていられるのも珍しいですね」
「ええ、ミシュラ様はあれでも優秀な外交官なんですよ。おそらく私が貴族でもない者に嫁ぐのが気に入らないのでしょう。王族とは言っても名ばかりなのに。身分を気にされる方ですのでまだご迷惑をおかけするかもしれません。先に誤っておきますわ」
先に謝るって。ハルフェ殿下の中でも問題が起きるのは大前提なのか。
「まあそうならないように祈りますよ」
「ミシュラ様も最初はあんなんじゃなかったんですよ。ただご子息が平民と駆け落ちしてしまって。それから余計に貴族らしさを大事にするようになって。使者としてどうかとは思うのですが、お父様の決定ですので」
「そうですか、ご子息が平民と駆け落ちを。って事はミシュラ様は平民との婚姻を認めなかったって事ですか?」
「そうです。特に嫡男でしたからショックもひとしおでしょうね」
そうか長男に裏切られたとでも思ったのだろうか。ミシュラさんの爵位が何かは知らないけど、平民嫌いになって、それまでもあった貴族主義が酷くなったって感じか。
「平民も悪くないと思うんですけどねえ」
「そう言えばジン様も爵位は持たれてませんでしたね。ハンバルニ王国は爵位を与えなかったのですか?女神様と交流を持っているジン様でしたら問題なかったと思うのですが」
「断ったんですよ。国に縛られるのが嫌だったので。それに貴族の付き合いとか面倒くさいじゃないですか。
それに女神様との関係で俺は持ち上げられていますが、元々は一般人です。そもそも王様と会う機会があるの自体がおかしいんですよ」
「まあそうですわね。でも女神様と交流があると言うだけでもジン様には価値がありますわ。女神様はこの世界を作り、見守ってくださっています。神託で災害や飢饉なども教えてくださいますし。ありがたい事です」
女神の存在価値ってそんなものか?
「それに加護ですわ。おかげで魔法も使えますし」
加護ねえ。
途中、何事もなく国境に到着した。寄り道もしなかったので結構早く感じた。
国境で陣地を形成していたのは20人ほどだ。俺の護衛に10人。メイドは連れてきて人が引き続きで2人。陣地の片付けに10人。まあこの10人は俺がいなくなったら陣地を引き上げて後からハンバルニ王国に戻るんだけど。
帰りは街道をまっしぐらに進む様で、クロイゼさんと行動したときの様にあちこちの領主を歴訪すると言う事はなかった。通り道に領主がいたらハルフェ殿下が挨拶する程度で俺はそこには出ない。そう言うのはハンバルニ王国の国王と挨拶した後になるらしい。もう各国に通知が行ってるんだから構わない様な気がするけどね。まあ貴族と面倒な挨拶しないで済むならその方がいい。
「早くジン様を婚約者だと皆に紹介したいですわ。私の今回の訪問の理由に関しても適当に濁すのも辛くなってきましたわ」
すいません、完全に俺のせいですね。俺が公式に訪問してたら多分ロザリア王国で発表と同時に正式に決まってただろうに。いや、逆か?公式に訪問してたらハンバルニ王国の了承が必要だったか?俺が私的に訪問したから一方的な通知で了承を取らなくても良かった?
考えても分からないな。政治の世界は門外漢だ。
「ハルフェ殿下はそんなに俺の婚約者になりたいんですか?」
「ハルフェですわ!」
「じゃあ、ハルフェ、そんなに俺の婚約者になりたいんですか?」
「ええ!最初はお父様に言われてどんな方か不安でしたけど、ジン様は優しいですし、何よりお心が強いですわ。お父様に堂々と意見を言える人なんて少ないんですよ?」
いや、あれは俺が異世界人でこの世界の常識に馴染んでないからであって、決して俺の心が強いわけではないんですが。俺はヘタレですよ?
「それに女神様に選ばれるなんて素晴らしい事ですわ。世界初ですわよ?女神様の寵愛を受けるなんてなんてすごいのかしら」
選ばれたわけじゃないんし、寵愛も受けてないですけど。所詮巻き込まれただけだし、勇者としての力もないし。女神様と会ったのもお詫びを言われるためだしね。また来ていいとグリッドさんは言ってたけど社交辞令だろうし。俺はちゃんと社交辞令も理解しているさ。本当に会いに奥殿に行ったら神像が光りもしないんじゃないだろうかと今でも思ってる。
「ハルフェ殿下、俺はリスモット様の加護はいただいていませんよ?ご存知ないのですか?」
「え?でも女神様とお会いしたと・・・」
「ええお会いした上で今回の召喚について謝られましたがそれだけですよ?今後会える保証もないですし。周りが色々と言ってますが、俺は加護すら持たないただの一般人ですよ」
「そんな・・・いえ、でもジン様が素晴らしい方には変わりはありませんわ。ただ、加護がなくて大丈夫ですの?ご病気とか?」
「多分大丈夫じゃないでしょうか。特に病弱と言うわけでもありませんし。それに加護があっても風邪はひきますよね?」
「確かにそうですが、加護がないのは心配ですわ。体は大事にしてくださいね」
やっぱりハルフェ殿下は加護がないのを知らなかったのか。国王様が言わなかったのかな。どうせ後でわかる事なのに。
風邪は、まあ大丈夫だろう。グリッドさんの加護は上位互換だと言ってたし。死にそうになったらあの不思議パワーで直してもらおう。
順調に帰還の旅を続けるのだった。
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