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第2章 ロザリア王国編
049 ハウフマン子爵領
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#049 ハウフマン子爵領
オークの襲撃の翌日の夕方、ハウフマン子爵領についた。
子爵は優しい感じの細い男性でいかにも文官です、という感じだ。
「クロイゼ伯爵、ようこそおいでくださいました」
クロイゼさんは行きにもこの領地に寄ったようで、面識があるようだ。
「おや、従者を増やされたのですかな?部屋は用意出来ますのでご安心ください」
使用人の顔まで覚えてるってすごいね。人数だけかな?
「ご配慮いたみいります」
なんだかんだと貴族らしい会話が続くが要はよろしくって話だな。この辺になると国境が近いらしく、どっちの貴族とも仲良くやる必要があるらしい。
「ところで子爵、くる途中でオークに襲われたんですが、間引きはされてないのですかな?」
「そうですか。襲われましたか。申し訳ありません。一応冒険者に討伐依頼は出してあるのですが、近くにギルドが無いのもあって数が増えると対応しようがありませんでして。
申し訳ありません」
部屋に案内されてからクロイゼさんに聞くと、こういった田舎の領主は自分のところではあまり兵力を持たないそうだ。税収も多くないので雇えないというのもある。
それに冒険者ギルドは大きな街にはあるが、この領地にはない。つまり移動してでもオークを討伐してくれるだけの報酬を積む必要があるのだ。そして田舎の領主にそれほどの費用を用立てる余裕はない。
「商人とかはどうしてるのですか?この道を通るんですよね?」
「商人は独自に冒険者を雇います。それに国をまたぐ場合はキャラバンを構成してまとめて移動することが多いですから護衛の冒険者も多くなります。あのくらいのオークなら対応できるでしょうな」
なるほど、俺たちが連れていた騎士の人数が少ないから苦労したと。ならもっと多くの騎士を連れて行くのが必要なのでは?
「私程度の使者ではこのくらいの騎士でも過剰です。これでもジン殿がおられるので多いのですよ?私一人のための護衛ならこの半分程度です。
あれだけのオークに襲われたら騎士も無事では済まなかったでしょう」
「クロイゼさんは国の使者ですよね?それも伯爵家当主。もっと護衛がついてもおかしくないのでは?」
「今回のお話は元々は事前協議ですのであまり公ではないのですよ。なので公式な謁見も行っておりません。ジン殿が公式な訪問を選ばれたのでしたらもっと護衛がついたでしょうが。
それに今回のようにオークとはいえ集団で襲われるのは滅多にありません。今回は運が悪かったですな」
これでも多かったのか。なんか国同士の話だから使者ももっと万全の対策を練ってるのかと思ってたけど、必要最低限らしい。
特にこの街道は商人も使うのでそれほど危険だとは思われてなかったようだ。
出された食事はハルマン男爵領とそれほど変わりはない。オークのステーキがついたくらいか。それも俺たちが持ち込んだオーク肉なんだが。
柔らかいパンが出てきたが、それでも気を遣ってくれてるそうだ。田舎の子爵ではこの位らしい。貴族だからといって全員が全員金持ちではないそうだ。
「特にこの領地は特産品もなく、大きな街からも離れていますからな。商人が通る際にはほとんどがキャラバンです。街の外で野営するでしょうから街にもそれほどお金は落ちません。行商人が街に泊まることはあるでしょうが、税収としてはそれほどではないでしょうな」
田舎はあくまで田舎ってことか。
俺は何日かぶりにベッドで寝れて満足だ。クレアと一緒の部屋だが、ベッドは別だし大丈夫。久しぶりにぐっすり寝れたよ。
朝は鶏の鳴く声で目が覚めた。鶏って本当に日が出るとすぐに鳴くのね。田舎では鶏を飼うのが当然なので普通に目覚ましになってるらしい。
「クロイゼ伯爵、またこの道を通られる場合は寄ってください。大したもてなしは出来ませんが、ベッドくらいは提供できますので」
「ありがとうございます。久しぶりにゆっくりと寝れました。またご縁がありましたらよろしくお願いします」
うん、俺もぐっすり寝れて満足だ。
オークの襲撃の翌日の夕方、ハウフマン子爵領についた。
子爵は優しい感じの細い男性でいかにも文官です、という感じだ。
「クロイゼ伯爵、ようこそおいでくださいました」
クロイゼさんは行きにもこの領地に寄ったようで、面識があるようだ。
「おや、従者を増やされたのですかな?部屋は用意出来ますのでご安心ください」
使用人の顔まで覚えてるってすごいね。人数だけかな?
「ご配慮いたみいります」
なんだかんだと貴族らしい会話が続くが要はよろしくって話だな。この辺になると国境が近いらしく、どっちの貴族とも仲良くやる必要があるらしい。
「ところで子爵、くる途中でオークに襲われたんですが、間引きはされてないのですかな?」
「そうですか。襲われましたか。申し訳ありません。一応冒険者に討伐依頼は出してあるのですが、近くにギルドが無いのもあって数が増えると対応しようがありませんでして。
申し訳ありません」
部屋に案内されてからクロイゼさんに聞くと、こういった田舎の領主は自分のところではあまり兵力を持たないそうだ。税収も多くないので雇えないというのもある。
それに冒険者ギルドは大きな街にはあるが、この領地にはない。つまり移動してでもオークを討伐してくれるだけの報酬を積む必要があるのだ。そして田舎の領主にそれほどの費用を用立てる余裕はない。
「商人とかはどうしてるのですか?この道を通るんですよね?」
「商人は独自に冒険者を雇います。それに国をまたぐ場合はキャラバンを構成してまとめて移動することが多いですから護衛の冒険者も多くなります。あのくらいのオークなら対応できるでしょうな」
なるほど、俺たちが連れていた騎士の人数が少ないから苦労したと。ならもっと多くの騎士を連れて行くのが必要なのでは?
「私程度の使者ではこのくらいの騎士でも過剰です。これでもジン殿がおられるので多いのですよ?私一人のための護衛ならこの半分程度です。
あれだけのオークに襲われたら騎士も無事では済まなかったでしょう」
「クロイゼさんは国の使者ですよね?それも伯爵家当主。もっと護衛がついてもおかしくないのでは?」
「今回のお話は元々は事前協議ですのであまり公ではないのですよ。なので公式な謁見も行っておりません。ジン殿が公式な訪問を選ばれたのでしたらもっと護衛がついたでしょうが。
それに今回のようにオークとはいえ集団で襲われるのは滅多にありません。今回は運が悪かったですな」
これでも多かったのか。なんか国同士の話だから使者ももっと万全の対策を練ってるのかと思ってたけど、必要最低限らしい。
特にこの街道は商人も使うのでそれほど危険だとは思われてなかったようだ。
出された食事はハルマン男爵領とそれほど変わりはない。オークのステーキがついたくらいか。それも俺たちが持ち込んだオーク肉なんだが。
柔らかいパンが出てきたが、それでも気を遣ってくれてるそうだ。田舎の子爵ではこの位らしい。貴族だからといって全員が全員金持ちではないそうだ。
「特にこの領地は特産品もなく、大きな街からも離れていますからな。商人が通る際にはほとんどがキャラバンです。街の外で野営するでしょうから街にもそれほどお金は落ちません。行商人が街に泊まることはあるでしょうが、税収としてはそれほどではないでしょうな」
田舎はあくまで田舎ってことか。
俺は何日かぶりにベッドで寝れて満足だ。クレアと一緒の部屋だが、ベッドは別だし大丈夫。久しぶりにぐっすり寝れたよ。
朝は鶏の鳴く声で目が覚めた。鶏って本当に日が出るとすぐに鳴くのね。田舎では鶏を飼うのが当然なので普通に目覚ましになってるらしい。
「クロイゼ伯爵、またこの道を通られる場合は寄ってください。大したもてなしは出来ませんが、ベッドくらいは提供できますので」
「ありがとうございます。久しぶりにゆっくりと寝れました。またご縁がありましたらよろしくお願いします」
うん、俺もぐっすり寝れて満足だ。
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