96 / 114
本編
第93話 いってらっしゃい
しおりを挟む
昨夜の夕食でカイル兄様のデザートにホールケーキを出し、ワンホール食べ終えると次を出す感じで、さながらわんこそばのようにホールケーキを出し続けていった。
カイル兄様は、頑張ってホールケーキを七つ食べ終えたところでギブアップした。
嫌がらせでやったのだが、凄いなーと感心してしまった。私だったらワンホール食べきれないよ。
「カイル兄様。おはようございます」
「ああ……おはよう」
朝の挨拶をするとカイル兄様が元気なさげに挨拶を返してきた。
何かカイル兄様体調悪そうだな。
「カイル兄様。体調お悪いんですか?」
「ああ、何か胸焼けがして、胃がもたれている」
そりゃあ。料理をたくさん食べたあとにホールケーキを七つも食べれば当然そうなるよね。
「アイリス。機嫌は直ったかい?」
「はい。昨夜、料理をたくさん作りましたし、カイル兄様に嫌がらせにたくさん食べさせたので、今はスッキリしています」
「そうか……それはよかったね。私の胃もたれと引きかえに機嫌を直してくれたなら良しとしよう。
うぅ……気持ち悪い」
可哀想に思えてきたな。ちょっとやり過ぎちゃったかな。
「カイル兄様。ポーションいりますか?」
「治癒魔法で治してくれるんじゃないんだね。
ポーションは、無理だ。今は何も口にしたくないから大丈夫だ。
治癒魔法で治してくれるんなら大歓迎なんだけどね」
「それはできません」
「!!」
私の拒否の言葉にカイル兄様は、大変驚き口を大きく開けて固まった。
カイル兄様……驚かれたのでしょうが、そんなことをしていると吐いちゃいますよ。
「なぜ……なぜなんだい?」
「王妃殿下とマーガレット義姉様からやるなら徹底的に、もし辛そうにしていても魔法で治しちゃダメだと言われました」
「ポーションは、いいんだね。ああ、ポーションを口にできる状態じゃないだろうと予想してポーションだけは、許可したのか」
「その通りです」
「うぅ……こんなことなら許可しておけばよかったかな……いいや!!まだ小さく可愛いアイリスをどんな危険があるかわからないダンジョンには行かせるわけにはいかない。私の判断は正しい。
うぅ……気持ち悪い……私の判断は正しい……私の判断は正しい……気持ち悪い……私の判断は正しい……」
カイル兄様は、かなり葛藤しておりますね。
そして自分の判断が正しいことを自分に言い聞かせるように何度もつぶやき続けてます。
ダンジョンの調査に行くのは、王女殿下、サクヤ、アナリスさん、ルシフェル、マロンさん、ギルマスだ。
パーティーメンバーは、私以外全員行くし、サクヤも参加するのになんで私だけ行けないんだと叫びたいが、カイル兄様から許可されなかったので、どうすることもできない。
見送りのためにカイル兄様、マーガレット義姉様、王妃殿下、サクヤ、ルシフェルとギルドまで一緒に向かった。
既にギルマス、アナリスさん、マロンさんは、ギルドに来ていた。
みんなが揃ったので出発するみたいだ。
「いってらっしいませ。私は結局行けませんが、気をつけて行ってきて来てくださいね」
『ああ、ありがとう。行ってくるよ(きます)』
私は、ダンジョンに向かうみんなに見送りの言葉を掛けた。
カイル兄様は、頑張ってホールケーキを七つ食べ終えたところでギブアップした。
嫌がらせでやったのだが、凄いなーと感心してしまった。私だったらワンホール食べきれないよ。
「カイル兄様。おはようございます」
「ああ……おはよう」
朝の挨拶をするとカイル兄様が元気なさげに挨拶を返してきた。
何かカイル兄様体調悪そうだな。
「カイル兄様。体調お悪いんですか?」
「ああ、何か胸焼けがして、胃がもたれている」
そりゃあ。料理をたくさん食べたあとにホールケーキを七つも食べれば当然そうなるよね。
「アイリス。機嫌は直ったかい?」
「はい。昨夜、料理をたくさん作りましたし、カイル兄様に嫌がらせにたくさん食べさせたので、今はスッキリしています」
「そうか……それはよかったね。私の胃もたれと引きかえに機嫌を直してくれたなら良しとしよう。
うぅ……気持ち悪い」
可哀想に思えてきたな。ちょっとやり過ぎちゃったかな。
「カイル兄様。ポーションいりますか?」
「治癒魔法で治してくれるんじゃないんだね。
ポーションは、無理だ。今は何も口にしたくないから大丈夫だ。
治癒魔法で治してくれるんなら大歓迎なんだけどね」
「それはできません」
「!!」
私の拒否の言葉にカイル兄様は、大変驚き口を大きく開けて固まった。
カイル兄様……驚かれたのでしょうが、そんなことをしていると吐いちゃいますよ。
「なぜ……なぜなんだい?」
「王妃殿下とマーガレット義姉様からやるなら徹底的に、もし辛そうにしていても魔法で治しちゃダメだと言われました」
「ポーションは、いいんだね。ああ、ポーションを口にできる状態じゃないだろうと予想してポーションだけは、許可したのか」
「その通りです」
「うぅ……こんなことなら許可しておけばよかったかな……いいや!!まだ小さく可愛いアイリスをどんな危険があるかわからないダンジョンには行かせるわけにはいかない。私の判断は正しい。
うぅ……気持ち悪い……私の判断は正しい……私の判断は正しい……気持ち悪い……私の判断は正しい……」
カイル兄様は、かなり葛藤しておりますね。
そして自分の判断が正しいことを自分に言い聞かせるように何度もつぶやき続けてます。
ダンジョンの調査に行くのは、王女殿下、サクヤ、アナリスさん、ルシフェル、マロンさん、ギルマスだ。
パーティーメンバーは、私以外全員行くし、サクヤも参加するのになんで私だけ行けないんだと叫びたいが、カイル兄様から許可されなかったので、どうすることもできない。
見送りのためにカイル兄様、マーガレット義姉様、王妃殿下、サクヤ、ルシフェルとギルドまで一緒に向かった。
既にギルマス、アナリスさん、マロンさんは、ギルドに来ていた。
みんなが揃ったので出発するみたいだ。
「いってらっしいませ。私は結局行けませんが、気をつけて行ってきて来てくださいね」
『ああ、ありがとう。行ってくるよ(きます)』
私は、ダンジョンに向かうみんなに見送りの言葉を掛けた。
36
お気に入りに追加
5,671
あなたにおすすめの小説
記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される
マー子
ファンタジー
ある日魔の森で異常が見られ、調査に来ていた冒険者ルーク。
そこで木の影で眠る幼女を見つけた。
自分の名前しか記憶がなく、両親やこの国の事も知らないというアイリは、冒険者ギルドで保護されることに。
実はある事情で記憶を失って転生した幼女だけど、異世界で最強冒険者に溺愛されて、第二の人生楽しんでいきます。
・初のファンタジー物です
・ある程度内容纏まってからの更新になる為、進みは遅めになると思います
・長編予定ですが、最後まで気力が持たない場合は短編になるかもしれません⋯
どうか温かく見守ってください♪
☆感謝☆
HOTランキング1位になりました。偏にご覧下さる皆様のお陰です。この場を借りて、感謝の気持ちを⋯
そしてなんと、人気ランキングの方にもちゃっかり載っておりました。
本当にありがとうございます!
巻き込まれて気づけば異世界 ~その配達員器用貧乏にて~
細波
ファンタジー
(3月27日変更)
仕事中に異世界転移へ巻き込まれたオッサン。神様からチートもらってやりたいように生きる…
と思ってたけど、人から頼まれる。神から頼まれる。自分から首をつっこむ!
「前の世界より黒くないし、社畜感無いから余裕っすね」
周りの人も神も黒い!
「人なんてそんなもんでしょ? 俺だって黒い方だと思うし」
そんな元オッサンは今日も行く!
異世界転生は、0歳からがいいよね
八時
ファンタジー
転生小説好きの少年が神様のおっちょこちょいで異世界転生してしまった。
神様からのギフト(チート能力)で無双します。
初めてなので誤字があったらすいません。
自由気ままに投稿していきます。
異世界でチート能力貰えるそうなので、のんびり牧場生活(+α)でも楽しみます
ユーリ
ファンタジー
仕事帰り。毎日のように続く多忙ぶりにフラフラしていたら突然訪れる衝撃。
何が起こったのか分からないうちに意識を失くし、聞き覚えのない声に起こされた。
生命を司るという女神に、自分が死んだことを聞かされ、別の世界での過ごし方を聞かれ、それに答える
そして気がつけば、広大な牧場を経営していた
※不定期更新。1話ずつ完成したら更新して行きます。
7/5誤字脱字確認中。気づいた箇所あればお知らせください。
5/11 お気に入り登録100人!ありがとうございます!
8/1 お気に入り登録200人!ありがとうございます!
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
森だった 確かに自宅近くで犬のお散歩してたのに。。ここ どこーーーー
ポチ
ファンタジー
何か 私的には好きな場所だけど
安全が確保されてたらの話だよそれは
犬のお散歩してたはずなのに
何故か寝ていた。。おばちゃんはどうすれば良いのか。。
何だか10歳になったっぽいし
あらら
初めて書くので拙いですがよろしくお願いします
あと、こうだったら良いなー
だらけなので、ご都合主義でしかありません。。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる