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本編
第84話 ワルキューレの末路②
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マイトとかいう人だけ、まだ諦めてないみたいだし、今まで通り普通の生活を送れると思っているみたいだけど、何かあるのかな?
その前にマロンさんを保護してもらわないと
「リットさん。アイリスさんと一緒にマロンさんがいる宿……宿の名前は……」
「宿の名は、憩いの宿です」
「憩いの宿って所に行って、マロンさんを保護してください」
「わかりました」
私は、リットさんにお願いして、マロンさんを保護してもらうよう指示を出した。
マーガレット義姉様の専属騎士に許可なく指示してごめんなさい。
何も言われないのでOKってことだよね。
リットさんは、アイリスさんを連れてギルドを出て、宿に向かった。
「マイトさんは、このような状況でも元の生活に戻れるつもりでいるようですが、なぜでしょうか?」
「特別に教えてやるよ。俺は、侯爵家の当主の息子なんだよ。親父に頼めば俺の罪はなかったことにしてもらえるからな」
「!!」
坊っちゃんが驚いていますね。知らなかったのでしょう。
「マイトは、侯爵令息だったのか。だが、初めて会ったのは、ギルドだよな。
貴族の令息、令嬢が集まる場で見かけたことはないが……それならなぜ、下位貴族の男爵家の私のパーティーに入ったのだ?」
「ああ、お袋は正妻じゃなく、妾だからな。もう死んじまったけどな。
俺は親父から認知してもらっていたが、何かの登録はしてないから、令息、令嬢が集まるやつには参加できないって言われていた。
だが、正妻の子は、親父の命令に従わないし、役立たずだから、俺を次期当主にしてくれると言っていた。
リーダーのパーティーに入ったのは、万が一親父の手にも負えないときにリーダーとリーダーの家に罪を全部押し付けるためだな」
「……」
何かの登録って、貴族登録のことかな?
あれに登録されていないと、例え親が自分の子だと認知しても、貴族の令息、令嬢とは認められないんだけどな。
だから、次期当主になるなんて不可能。
私は、家族たちから疎まれていたけど、カイル兄様のお陰で、登録はしてもらえている。
ということはマイトさんは、侯爵家の血は流れていて、父親から認知はしてもらえているけど、貴族登録されていない次期当主になると言っているただの平民だ。
「えっと……登録というのは、貴族登録のことですかね?」
「おお、それそれ」
「ちなみに家名は?」
「ハメツイード侯爵家だ。手紙書いても返事来なくなったんだよな」
「……」
居たな。アリステラ侯爵派に……そりゃあ手紙書いても返事来ないでしょうよ。
今の当主は、あなたの異母兄なんだから家族に隠していたなら知らない人からの手紙なんだから処分しているよ。
「えっと……まず第一に、あなたは父親から認知されていたらしいですが、貴族登録されていないので、貴族ではないので、次期当主にはなれません。身分は平民ですね。
第二にあなたの父親である前ハメツイード侯爵は罪を犯し処罰されたので、もう当主ではありません。
そして現ハメツイード侯爵は、あなたの異母兄に当たるかたですね。
第三に現当主や前当主夫人があなたの存在を知らないのであれば手紙は処分されているでしょうね。
あなたが助けてくれると期待していた前ハメツイード侯爵は、助けてくれません。というか……助けることができないですね」
「そんな……今までのことは謝る許してくれ。あとできたら最後に親父に会わせてくれ」
揉み消してくれるはずの父親がもう当主ではないと知ったマイトさんは、媚びるように許してもらおうとしてきましたが、父親に会いたいのですか……
じゃあ、最後に会わせてあげるどころか、いつまでも一緒に居れるようにしてあげましょう。
絶対に反省などしておらず、この場をどうにか乗り切れればいいと思っているだろうし、また同じようなことをする可能性もありますからね。
「マーガレット義姉様。私は、心打たれましたわ」
「えっえ!どうしたのアイリス?」
「私、マイトさんの最後に父親に会いたいという言葉に心打たれたのです。
だからいつまでもマイトさんと前ハメツイード侯爵が一緒に居られるようにしてあげたいです」
「ああ、そういうことね。国王陛下に言っておくわ」
「よかったですね。マイトさん。これからはいつまでも父親である前ハメツイード侯爵と一緒に居られますよ」
「ありがとうございます。王女殿下」
マイトさんは、マーガレット義姉様に感謝しているみたいだですが、前ハメツイード侯爵と一緒にいるってことは、結界の維持の供給源としていつまでも老いることなく死ぬことも出来ず、狂うことも出来ず魔力を吸われ続けるってことなんですけどね。
ワルキューレですが、わかっていると思いますが、マイトさんは、旧アリステラ公爵本邸行きとなりました。感動の親子の再会は出来ましたかね。
妹がいるとか言っていましたが実在せず、助かるための嘘だったようです。
ラルフさんともう一人は、三十年間の犯罪奴隷となりました。
お坊っちゃん改め、リーダーのダメクさんは、今回のことには関わってはいないが、パーティーメンバーがしでかしたことなので、新たにパーティーを作ったり、別のパーティーに加入するのは困難です。
冒険者を続けるのは無理だから引退するつもりだと言っていた。
なので反省しているようだったから、アリステラ公爵家の騎士見習いからですが、雇い入れることにしました。
マロンさんは無事保護されました。
マロンさんとアイリスさんは、王都を離れ、ファミーユにくることになりました。
マロンさんは、私たちのパーティーに加入し、アイリスさんは、私がオーナーで、マリアンナさんが店長の食堂マンジェで働いてもらうことにしました。
冒険者の方は、協力者はいなかったけど、ギルド職員からギルマスにも秘密の依頼だと言われて、アイリスさんの世話?をしていたそうです。
あと、アイリスさんからの依頼申請をもみ消したギルド職員は、マイトさんの協力者だったらしく、ギルドに不利益をもたらそうとしたことと横領で、ギルドをクビになり、五年間の犯罪奴隷となりました。
冒険者たちへの報酬は、横領したお金で賄っていたらしいです。
その前にマロンさんを保護してもらわないと
「リットさん。アイリスさんと一緒にマロンさんがいる宿……宿の名前は……」
「宿の名は、憩いの宿です」
「憩いの宿って所に行って、マロンさんを保護してください」
「わかりました」
私は、リットさんにお願いして、マロンさんを保護してもらうよう指示を出した。
マーガレット義姉様の専属騎士に許可なく指示してごめんなさい。
何も言われないのでOKってことだよね。
リットさんは、アイリスさんを連れてギルドを出て、宿に向かった。
「マイトさんは、このような状況でも元の生活に戻れるつもりでいるようですが、なぜでしょうか?」
「特別に教えてやるよ。俺は、侯爵家の当主の息子なんだよ。親父に頼めば俺の罪はなかったことにしてもらえるからな」
「!!」
坊っちゃんが驚いていますね。知らなかったのでしょう。
「マイトは、侯爵令息だったのか。だが、初めて会ったのは、ギルドだよな。
貴族の令息、令嬢が集まる場で見かけたことはないが……それならなぜ、下位貴族の男爵家の私のパーティーに入ったのだ?」
「ああ、お袋は正妻じゃなく、妾だからな。もう死んじまったけどな。
俺は親父から認知してもらっていたが、何かの登録はしてないから、令息、令嬢が集まるやつには参加できないって言われていた。
だが、正妻の子は、親父の命令に従わないし、役立たずだから、俺を次期当主にしてくれると言っていた。
リーダーのパーティーに入ったのは、万が一親父の手にも負えないときにリーダーとリーダーの家に罪を全部押し付けるためだな」
「……」
何かの登録って、貴族登録のことかな?
あれに登録されていないと、例え親が自分の子だと認知しても、貴族の令息、令嬢とは認められないんだけどな。
だから、次期当主になるなんて不可能。
私は、家族たちから疎まれていたけど、カイル兄様のお陰で、登録はしてもらえている。
ということはマイトさんは、侯爵家の血は流れていて、父親から認知はしてもらえているけど、貴族登録されていない次期当主になると言っているただの平民だ。
「えっと……登録というのは、貴族登録のことですかね?」
「おお、それそれ」
「ちなみに家名は?」
「ハメツイード侯爵家だ。手紙書いても返事来なくなったんだよな」
「……」
居たな。アリステラ侯爵派に……そりゃあ手紙書いても返事来ないでしょうよ。
今の当主は、あなたの異母兄なんだから家族に隠していたなら知らない人からの手紙なんだから処分しているよ。
「えっと……まず第一に、あなたは父親から認知されていたらしいですが、貴族登録されていないので、貴族ではないので、次期当主にはなれません。身分は平民ですね。
第二にあなたの父親である前ハメツイード侯爵は罪を犯し処罰されたので、もう当主ではありません。
そして現ハメツイード侯爵は、あなたの異母兄に当たるかたですね。
第三に現当主や前当主夫人があなたの存在を知らないのであれば手紙は処分されているでしょうね。
あなたが助けてくれると期待していた前ハメツイード侯爵は、助けてくれません。というか……助けることができないですね」
「そんな……今までのことは謝る許してくれ。あとできたら最後に親父に会わせてくれ」
揉み消してくれるはずの父親がもう当主ではないと知ったマイトさんは、媚びるように許してもらおうとしてきましたが、父親に会いたいのですか……
じゃあ、最後に会わせてあげるどころか、いつまでも一緒に居れるようにしてあげましょう。
絶対に反省などしておらず、この場をどうにか乗り切れればいいと思っているだろうし、また同じようなことをする可能性もありますからね。
「マーガレット義姉様。私は、心打たれましたわ」
「えっえ!どうしたのアイリス?」
「私、マイトさんの最後に父親に会いたいという言葉に心打たれたのです。
だからいつまでもマイトさんと前ハメツイード侯爵が一緒に居られるようにしてあげたいです」
「ああ、そういうことね。国王陛下に言っておくわ」
「よかったですね。マイトさん。これからはいつまでも父親である前ハメツイード侯爵と一緒に居られますよ」
「ありがとうございます。王女殿下」
マイトさんは、マーガレット義姉様に感謝しているみたいだですが、前ハメツイード侯爵と一緒にいるってことは、結界の維持の供給源としていつまでも老いることなく死ぬことも出来ず、狂うことも出来ず魔力を吸われ続けるってことなんですけどね。
ワルキューレですが、わかっていると思いますが、マイトさんは、旧アリステラ公爵本邸行きとなりました。感動の親子の再会は出来ましたかね。
妹がいるとか言っていましたが実在せず、助かるための嘘だったようです。
ラルフさんともう一人は、三十年間の犯罪奴隷となりました。
お坊っちゃん改め、リーダーのダメクさんは、今回のことには関わってはいないが、パーティーメンバーがしでかしたことなので、新たにパーティーを作ったり、別のパーティーに加入するのは困難です。
冒険者を続けるのは無理だから引退するつもりだと言っていた。
なので反省しているようだったから、アリステラ公爵家の騎士見習いからですが、雇い入れることにしました。
マロンさんは無事保護されました。
マロンさんとアイリスさんは、王都を離れ、ファミーユにくることになりました。
マロンさんは、私たちのパーティーに加入し、アイリスさんは、私がオーナーで、マリアンナさんが店長の食堂マンジェで働いてもらうことにしました。
冒険者の方は、協力者はいなかったけど、ギルド職員からギルマスにも秘密の依頼だと言われて、アイリスさんの世話?をしていたそうです。
あと、アイリスさんからの依頼申請をもみ消したギルド職員は、マイトさんの協力者だったらしく、ギルドに不利益をもたらそうとしたことと横領で、ギルドをクビになり、五年間の犯罪奴隷となりました。
冒険者たちへの報酬は、横領したお金で賄っていたらしいです。
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