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本編
第79話 偽物さん登場です
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「今日は、何を召し上がりますか?」
「そんな奴はいいから、こっちに来てくださいよ」
何かニヤニヤしながら、冒険者たちが我先と私とアナリスさんに話しかけて来るんだけど、どうなっているの?
さっきまでの殺伐とした雰囲気は、何だったの?
サマンサさんがアイリスと名乗る子がギルドで好き勝手やっているって話だったけど、話と違う感じなんだけど、どう言うこと?
サマンサさんは、受付嬢になったばかりの新人だって言っていたから、聞いた話を勘違いしていたとかなのかな?
「アナリスさん。どう言うことだと思います?」
「全くわからないね。アイリスの話を聞いて、ギルドや冒険者たちから文句言われるのを覚悟していたんだけどね。
とりあえず、この冒険者たちは放っておいて受付に行って、ギルマスに会わせてもらおう」
王都ギルドのトップから詳しく話を聞いた方がわかりやすいもんね。
「ちょっと受付に行きたいから、退いてくれるかしら」
「わかりました。アイリス様。お前ら、食事や話しは後だ。アイリス様は、受付に用がある道を開けろ」
一人の冒険者がそう言うと、冒険者たちが左右に分かれて、受付まで私たちが通れるように道が出来た。
「私はアイリスじゃないよ。アナリスだよ」
「ええ!なんですか?」
聞き取れなかったんならいいかと言って、アナリスさんと私を先頭に受付に向かって歩いていく。
「!!……ごご用件は何でしょうか」
アーロンさんとリットさんは、近衛騎士団の鎧を着ているからね。
王族関係者だと思って受付嬢は一瞬驚いた顔をしたけど、平静を取り戻しなんとか普通の対応になったね。
「ギルマスと話がしたいんだけどいいかな」
「かしこまりました」
受付嬢は、少し慌てた様子で階段を駆け上がって行った。
ギルマスに取りつぎに行ったんだろうけど、誤解で大事にならないといいけどな。
「お待たせしました。ギルマスがお会いするそうです。どどうぞ、こちらです」
受付嬢が戻ってきて、ギルマスと会えることになったけど……ちょっと不安。
マーガレット義姉様には、来ないでもらった方がよかったかもしれないな。
「今日もやってきてあげたわ。アイリス様に感謝しない」
そんなことを思っていると、入り口の方から叫ぶ声がしたので、振り返った。
今、アイリスって聞こえたし、問題の偽者さんが来られたようですね。
『アイリス様』
「あれ!!アイリス様?じゃあ、受付に今いる二人は誰だ?」
私やアナリスさんに似ているし、あの子で間違いないみたいだね。一緒に来てもらおうかな。
「リットさん。あの子みたいですから、連れてきてもらえますか」
「わかりました」
私は、リットさんにお願いして、偽物さんを連れてきてもらうことにした。
あれ?冒険者たちは騒いでいるけど、偽物さんはすんなりとリットさんに従いこちらに来ようとしているね。
いい子っぽいんだけど……これは、サマンサさんの勘違いで確定かな。
「連れて参りました」
「お姉ちゃん!!」
「?……お姉ちゃん?」
私に妹はいませんよ。そう思って、アナリスさんを見たら、アナリスさんは、首を横に振った。
よくわからないけど、とりあえず話しはギルマスの部屋で聞くということにして、なにも答えずに受付嬢にギルマスの部屋まで案内してもらった。
偽物さんは、私たちがなにも答えないので、悲しい顔をしていた。
そして、ギルマスの部屋へ向かうために歩き始めると、どこに連れていかれるのかと不安そうな顔になった。
「そんな奴はいいから、こっちに来てくださいよ」
何かニヤニヤしながら、冒険者たちが我先と私とアナリスさんに話しかけて来るんだけど、どうなっているの?
さっきまでの殺伐とした雰囲気は、何だったの?
サマンサさんがアイリスと名乗る子がギルドで好き勝手やっているって話だったけど、話と違う感じなんだけど、どう言うこと?
サマンサさんは、受付嬢になったばかりの新人だって言っていたから、聞いた話を勘違いしていたとかなのかな?
「アナリスさん。どう言うことだと思います?」
「全くわからないね。アイリスの話を聞いて、ギルドや冒険者たちから文句言われるのを覚悟していたんだけどね。
とりあえず、この冒険者たちは放っておいて受付に行って、ギルマスに会わせてもらおう」
王都ギルドのトップから詳しく話を聞いた方がわかりやすいもんね。
「ちょっと受付に行きたいから、退いてくれるかしら」
「わかりました。アイリス様。お前ら、食事や話しは後だ。アイリス様は、受付に用がある道を開けろ」
一人の冒険者がそう言うと、冒険者たちが左右に分かれて、受付まで私たちが通れるように道が出来た。
「私はアイリスじゃないよ。アナリスだよ」
「ええ!なんですか?」
聞き取れなかったんならいいかと言って、アナリスさんと私を先頭に受付に向かって歩いていく。
「!!……ごご用件は何でしょうか」
アーロンさんとリットさんは、近衛騎士団の鎧を着ているからね。
王族関係者だと思って受付嬢は一瞬驚いた顔をしたけど、平静を取り戻しなんとか普通の対応になったね。
「ギルマスと話がしたいんだけどいいかな」
「かしこまりました」
受付嬢は、少し慌てた様子で階段を駆け上がって行った。
ギルマスに取りつぎに行ったんだろうけど、誤解で大事にならないといいけどな。
「お待たせしました。ギルマスがお会いするそうです。どどうぞ、こちらです」
受付嬢が戻ってきて、ギルマスと会えることになったけど……ちょっと不安。
マーガレット義姉様には、来ないでもらった方がよかったかもしれないな。
「今日もやってきてあげたわ。アイリス様に感謝しない」
そんなことを思っていると、入り口の方から叫ぶ声がしたので、振り返った。
今、アイリスって聞こえたし、問題の偽者さんが来られたようですね。
『アイリス様』
「あれ!!アイリス様?じゃあ、受付に今いる二人は誰だ?」
私やアナリスさんに似ているし、あの子で間違いないみたいだね。一緒に来てもらおうかな。
「リットさん。あの子みたいですから、連れてきてもらえますか」
「わかりました」
私は、リットさんにお願いして、偽物さんを連れてきてもらうことにした。
あれ?冒険者たちは騒いでいるけど、偽物さんはすんなりとリットさんに従いこちらに来ようとしているね。
いい子っぽいんだけど……これは、サマンサさんの勘違いで確定かな。
「連れて参りました」
「お姉ちゃん!!」
「?……お姉ちゃん?」
私に妹はいませんよ。そう思って、アナリスさんを見たら、アナリスさんは、首を横に振った。
よくわからないけど、とりあえず話しはギルマスの部屋で聞くということにして、なにも答えずに受付嬢にギルマスの部屋まで案内してもらった。
偽物さんは、私たちがなにも答えないので、悲しい顔をしていた。
そして、ギルマスの部屋へ向かうために歩き始めると、どこに連れていかれるのかと不安そうな顔になった。
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