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本編
第44話 残党を連れてファミーユへ
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険悪だったが、野菜や果物を食べさせたら、あっさりと話を聞いてくれることになった。
「皆さんには、二つの選択のうちどちらかを選んでいただきます」
出来れば、みんなファミーユ行きを選んでもらいたい。
アリステラ公爵本邸だった所に行くと見たくもない者たちが出てくる可能性があるからだ。
罵倒されようとも結界に防音機能があるので、私が許可しなければ聞こえることはないから、何か騒いでいるなって感じで済むんだけどね。
「一つ目は、ルシフェルを含めた多くの魔族たちが人族をはじめ他種族暮らしているファミーユという町で、ルールを守り一緒に暮らすということです」
「もう一つは、お前たちと手を組んで、世界征服を企んでいた愚かな人族と過激派の魔王をはじめとした高位魔族と共に結界の中で、死ぬこともできず、いつまでも魔力を吸われ続けるかだ」
「!!」
ルシフェルさんや……私の代わりに説明するのは、いいんだけど、言い方があるでしょうが!!
みんな顔を真っ青にしていた。
これなら、ファミーユで暮らす一択になりそうだし、いいのか?
「魔力を吸われ続けますが、痛みとかはないですし、結界の外に出ることはできませんが、結界内で生活はできますよ。
貴族の屋敷ですが、それなりの人数が結界内にいるので、少し窮屈な暮らしになるとは思いますけどね」
「罪人ってことですよね。結界内での食事はどうなのですか?」
「食事を取らなくても死ぬことがないので、結界内に食事を差し入れることはありません」
この中のまとめ役らしい魔族が質問してきたので、質問に答えた。
食べなくても死なないのに、差し入れる意味ないからね。
前世だったら、人権侵害だとか騒がれるけど、この世界では、罪を犯した者に人権はないらしいからね。
「結界内がどういう状況になっているかわかりませんが、貴族の屋敷でしたので、既に入れられている者たちが食べ尽くしていなければ、多少は残っているでしょう」
食事を取るのが当たり前だったし、食べなくても死なないと言われても当たり前のように食事をしているだろう。
アリステラ公爵家の料理人だった者たちもいるし、調理場もあるのだから料理はできるので、既に食べ尽くされている可能性が高いですけどね。
「こちらの野菜や果物を持って、結界に入られても構いませんよ。追加はないですけどね」
「魔国に残るという選択はできないのですか?」
「皆さんは、人族の国を侵略しょうと考えていた過激派の方たちなので、また同じ事を考える可能性があるので、魔国で暮らすという選択は選べません」
「そうですか……もう魔国にいることはできないのですね。
しかし、私たちが行って、迫害されたりしないのですか?」
「種族に対する迫害はないですよ。
でも皆さんは、過激派だったので……はじめは、わだかまりがあるかもしれませんが、ルールを守って暮らしていくうちになくなると思いますよ」
これは、仕方がないことだよね。
自分たちの国を侵略しようとしていた者たちなんだから、わだかまりもなく、素直に受け入れるなんて不可能だ。
でも暴力を振るわれるなど、危害を加えられたりすることはないと思うよ。
ちょっとした喧嘩くらいなら、事情や経緯を聞いて、注意されるくらいで済むだろうけど、やり過ぎれば、捕まって犯罪者となり、罰を受けることになるからね。
「皆さんが先ほど食べた野菜や果物の中には、ファミーユの住民が育てた物もあります。
皆さんと同じ、ルシフェルと共にファミーユに来た魔族の方も畑仕事をして、野菜を育てたりしてる者もいますよ」
魔国では、育たないから畑仕事に興味を持って、野菜を育てたりしている魔族が多かったんだよね。
「皆さんの中にもし畑仕事に興味のある方がいれば、住民たちが教えてくれるでしょうから、やられてみたらいいと思います。
魔国には、ここにしかいない魔獣やいい武器や防具の素材になる魔物がいるらしいので、いい狩り場となりますから冒険者になれば住めなくても、また魔国に来ることは出来ますよ」
私から説明を聞いて、魔族たちはどうするか相談し始めた。
「それが本当であるならば、考えを改め、皆さんと一緒にファミーユの町に行こうと思います。
これからよろしくお願いします」
『よろしくお願いします』
「はい。こちらこそよろしくです。
ただ、種族関係なく法を破れば、裁かれ罪人となりますので、ファミーユに着いたら人族の法律を学んでください」
『はい。アイリス様』
皆、ファミーユへ来る選択をされたので、これで一件落着ですね。
気になるので、勇者のことを詳しく聞きたいから、サクヤを連れて近いうちに王城に行こう。
過激派魔族に加え、予定外のサクヤも連れてファミーユに戻った。
「皆さんには、二つの選択のうちどちらかを選んでいただきます」
出来れば、みんなファミーユ行きを選んでもらいたい。
アリステラ公爵本邸だった所に行くと見たくもない者たちが出てくる可能性があるからだ。
罵倒されようとも結界に防音機能があるので、私が許可しなければ聞こえることはないから、何か騒いでいるなって感じで済むんだけどね。
「一つ目は、ルシフェルを含めた多くの魔族たちが人族をはじめ他種族暮らしているファミーユという町で、ルールを守り一緒に暮らすということです」
「もう一つは、お前たちと手を組んで、世界征服を企んでいた愚かな人族と過激派の魔王をはじめとした高位魔族と共に結界の中で、死ぬこともできず、いつまでも魔力を吸われ続けるかだ」
「!!」
ルシフェルさんや……私の代わりに説明するのは、いいんだけど、言い方があるでしょうが!!
みんな顔を真っ青にしていた。
これなら、ファミーユで暮らす一択になりそうだし、いいのか?
「魔力を吸われ続けますが、痛みとかはないですし、結界の外に出ることはできませんが、結界内で生活はできますよ。
貴族の屋敷ですが、それなりの人数が結界内にいるので、少し窮屈な暮らしになるとは思いますけどね」
「罪人ってことですよね。結界内での食事はどうなのですか?」
「食事を取らなくても死ぬことがないので、結界内に食事を差し入れることはありません」
この中のまとめ役らしい魔族が質問してきたので、質問に答えた。
食べなくても死なないのに、差し入れる意味ないからね。
前世だったら、人権侵害だとか騒がれるけど、この世界では、罪を犯した者に人権はないらしいからね。
「結界内がどういう状況になっているかわかりませんが、貴族の屋敷でしたので、既に入れられている者たちが食べ尽くしていなければ、多少は残っているでしょう」
食事を取るのが当たり前だったし、食べなくても死なないと言われても当たり前のように食事をしているだろう。
アリステラ公爵家の料理人だった者たちもいるし、調理場もあるのだから料理はできるので、既に食べ尽くされている可能性が高いですけどね。
「こちらの野菜や果物を持って、結界に入られても構いませんよ。追加はないですけどね」
「魔国に残るという選択はできないのですか?」
「皆さんは、人族の国を侵略しょうと考えていた過激派の方たちなので、また同じ事を考える可能性があるので、魔国で暮らすという選択は選べません」
「そうですか……もう魔国にいることはできないのですね。
しかし、私たちが行って、迫害されたりしないのですか?」
「種族に対する迫害はないですよ。
でも皆さんは、過激派だったので……はじめは、わだかまりがあるかもしれませんが、ルールを守って暮らしていくうちになくなると思いますよ」
これは、仕方がないことだよね。
自分たちの国を侵略しようとしていた者たちなんだから、わだかまりもなく、素直に受け入れるなんて不可能だ。
でも暴力を振るわれるなど、危害を加えられたりすることはないと思うよ。
ちょっとした喧嘩くらいなら、事情や経緯を聞いて、注意されるくらいで済むだろうけど、やり過ぎれば、捕まって犯罪者となり、罰を受けることになるからね。
「皆さんが先ほど食べた野菜や果物の中には、ファミーユの住民が育てた物もあります。
皆さんと同じ、ルシフェルと共にファミーユに来た魔族の方も畑仕事をして、野菜を育てたりしてる者もいますよ」
魔国では、育たないから畑仕事に興味を持って、野菜を育てたりしている魔族が多かったんだよね。
「皆さんの中にもし畑仕事に興味のある方がいれば、住民たちが教えてくれるでしょうから、やられてみたらいいと思います。
魔国には、ここにしかいない魔獣やいい武器や防具の素材になる魔物がいるらしいので、いい狩り場となりますから冒険者になれば住めなくても、また魔国に来ることは出来ますよ」
私から説明を聞いて、魔族たちはどうするか相談し始めた。
「それが本当であるならば、考えを改め、皆さんと一緒にファミーユの町に行こうと思います。
これからよろしくお願いします」
『よろしくお願いします』
「はい。こちらこそよろしくです。
ただ、種族関係なく法を破れば、裁かれ罪人となりますので、ファミーユに着いたら人族の法律を学んでください」
『はい。アイリス様』
皆、ファミーユへ来る選択をされたので、これで一件落着ですね。
気になるので、勇者のことを詳しく聞きたいから、サクヤを連れて近いうちに王城に行こう。
過激派魔族に加え、予定外のサクヤも連れてファミーユに戻った。
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