追放されたらSランククランから勧誘された

紅 蓮也

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第2話 ユリからの話とアルトの決断

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 話も終わり、ソフィアさんは俺らから離れていったので俺もパーティ抜けたし、四人と一緒にいる理由もないので、去ろうとしたらユリが話しかけてきた。

「アルト……二人で話したいんだけどちょっといいかな?」

 ああ……それを聞いてカレンとユリの事が好きなダンが睨んできたよ。面倒臭い……

 ダンは好きならさっさとコクればいいのにな……
 図体デカいのに小心者が

「いいよ」

 二人とついでにジョンが気になるけどユリと話をするのを断る理由もないのでそう答えた。

「ありがとう。じゃああっち行こう。三人は先に宿に戻っていていいよ」

「ダメだ。俺ら全員もしくは俺だけでも一緒に話を聞く」

「そうよそうよ」

 言ってくると思いましたよ。はぁ……
 好きなユリが俺と二人だけで話したいと言っているんだからおとなしく帰ればいいのに……

 ユリが俺のことが嫌いで、俺から二人で話そうって言ったなら兎も角、カレンな俺のことを嫌っているのはわかる。

 けどユリから言ってきてことで、俺と二人で話をさせないようにする意味がわからない。

「二人ともやめてよ。私はアルトと二人で話したいの。先に戻っていて」

 おぉ、引っ込み思案でいつも周りにながされて行動や発言をしていたユリが怒ったように大きめな声でそう言った。

「わぁわかった。嫌な思いしたらちゃんと報告するんだぞ」

「わかったわ。私たちは先に戻っているわね。気を付けるのよ」

「二人にするのは心配だが、仕方ないけど先に戻るか。ギルド内で話すのなら他の冒険者たちの目もあるからな」

 不満そうではあったが、ユリに言われたので渋々三人でギルドを出て宿に戻っていた。

「でぇ、話ってなにかな?」

「うん。個室借りてからそこで話すよ」

 冒険者は拠点や宿の部屋で基本話し合うがギルドに来てから他の冒険者などに聞かれたくない話をする場合やギルド職員通しで話し合いするときの為に大きい会議室と小さい個室がいくつかある。

「わかった。じゃあ受付に行って個室借りれるか聞いてみよう」

 ジョンが他の冒険者の目があるとか言っていたが個室で話をするとなると他の冒険者の目や耳はあてにできないな。

 まあ、ユリの嫌がることをするつもりは全くないけどね。

「個室借りたいんですけどいいですか」

「はい。二番・三番・五番は使用中ですし、四番はこの後利用予約が入っているので、一番の個室なら大丈夫ですよ。」

「「ありがとうございます」」

 ユリと一番の個室に入り、テーブルといくつか椅子が設置されているので向かい合わせに座るとユリががいきなり謝ってきた。

「ごめんなさい」

「何がだ?」

 まあ、俺がパーティ抜けることになったことについて謝ってきたのだろうけど聞いてみた。

「アルトがパーティ抜けることになったことをまず謝りたくって……私、言いたいこと言えなくって、本当は抜けて欲しくなかったのにアルトがパーティ抜けることになっちゃったから……」

「決めごとは多数決で決めるからな。ユリが反対しても三対一で結果は変わらなかっただろう」

 いくらダンがユリが好きでも反対側につき二対二になることは絶対にないからな。

 俺がいなくなれば邪魔者がいなくなり万々歳だろうしな。

「そうかもだけど、謝りたかったんだ。エヘヘ」

 そう言ってユリは笑った。

「ユリの謝罪の気持ちは受け取った。この件に関しては解決だ。三人を帰して、抜けた俺と二人で話したいってことは他にもあるんだろう。」

 もしかして、俺に愛の告白かぁ……何てことは思わない(笑)

 確かに三人がいてはできないし、ダンとカレンはもう反対するだろうが告白ならギルドの個室ではなくそれらしい適した場所にするからな。

「うん。アルトがパーティ抜けたから私もパーティ抜けて冒険者辞めようと思っているの」

 ああ……それは三人がいたら話せないな。
 幼馴染でパーティ組んで、パーティ抜けると言われたら反対するな。

 三人とも反対するし、特にダンとカレンが……
 まあパーティ追い出された俺も幼馴染なんだけどね。 

 三人が反対する一番の理由はこれじゃないけどね。
 そんなことを考えている間もユリの話は続く

「三人はアルトを役立たずで荷物持ちの癖にお荷物っていうけど、ここまであっという間に苦労なくBランクまでなれたのは、アルトのお陰だと思うんだ。収納の容量も凄いし、支援魔法も初級なのに強力だしね。
 私たちのパーティは今の実力ならアルトがいなかったらいいとこCランクだよ。しかも何度も何度も失敗してやっとCランクになれるってくらいのレベルだよ」

 ユリは、ちゃんと自分達の実力把握できているみたいだ。

「Cランクになるのも大変だし、Cランクで上を目指してずっと頑張っている人もいるからその人たちには悪いど一生Cランクままで終わるなら冒険者辞めて他の仕事した方が安全に稼げるよ。
 あとパーティ名がイタいから嫌。アルトが抜けたら更に実力が伴わない名前まけのパーティ名だからいたくない」

 うん。安全に稼ぐなら冒険者辞めた方がいいね。
 Cランクは冒険者としてやっと一人前と認められるランクだからね。

 普通の仕事よりは稼げることもあるけど凄く稼げるわけでもないし、危険を伴うからね。

 回復魔法や治癒魔法、ポーションですぐ治せる怪我ならいいけど、これ以上の怪我だったり、ポーション買うのもそうだけど、パーティに回復士や治癒士がいなければ、回復士や治癒士にお金払って治してもらわないとならない。

 だからお金が必要だし、酷い怪我と治るまで稼ぎゼロだし、引退しなければいけないくらい酷い怪我で酷い後遺症や欠損があれば他の仕事もできないし、最悪野垂れ死にだもんな。

 確かに個室じゃなきゃ話せないことだね。
 他の冒険者の前で話したらトラブルになるね。 

 パーティ名がイタいというのは納得。

 パーティ名決めるときに俺とユリは反対だったが、三人が賛成だったので多数決で英雄の頂きに決まってしまったという経緯がある。

「そうだね。辞めてどうするかは決めているの?」

「うん。ギルドに回復師や治癒師のいない怪我したパーティの治療をする治癒師として雇ってもらおうかと思っているの」

 回復士は仲間の体力や魔力を回復させるのが役目で擦り傷や多少の切り傷程度であれば治せるがこれ以上の怪我となると治癒魔法が使える治癒師でなければ治せない。

 治癒魔法が使える者は多くないし、冒険者になろうという治癒師は更に少ない。

 普通は、医療師ギルドに入るか教会に入る。

 教会に入れるのは、基本貴族だけで、平民の場合は、上級治癒魔法が使えるずば抜けた治癒魔法適正がある者だけである。

 教会にはお金が入るが、治癒士は緊急時以外教会から出られないし、衣食住は保障されているが給料は貰えないし、自由に結婚できず、まあ外に出られないので出会いの場もないが結婚すると教会にいられなくなる。

 なので、治癒魔法の使える平民のほとんどは医療師ギルドに入る。

 治療を受ける場合は教会はとても高額なので王族・貴族や大富豪くらいで、平民は医療師ギルドを利用する。

 冒険者は、怪我をよくする治療師ギルドでは冒険者は怪我に限り通常より割高となり、金遣いが荒いので稼ぎが良くないと頻繁に利用出来ない。

 ランクが低いと稼ぎが少ないので治療費が払えず利用できないので、冒険者を辞めた治癒師などを冒険者ギルドが雇い冒険者の怪我限定で医療ギルドの通常料金より若干安い金額で治療してもらえる。 

 金払って治療してもらうよりユリがパーティにいれば無料で治療してもらえるというのが三人がユリがパーティを抜けることに反対する一番の理由である。

 なので三人はポーションすら買っていない。俺とユリは個人で各種ポーションを買っていて俺の収納に入っている。

 ああ、そういえば三人帰っちゃったけど三人の荷物俺の収納に入ったままだな。

 俺も忘れてたけど、俺を抜けさせて自分たちの荷物回収するの忘れているとかアホだな。

 まあ、金掛かるけど受付に預ければいいか。

「医療ギルドの方が稼げるのにその選択はないのか?」

「うん。冒険者やっていたし、冒険者ギルドで治癒師になろうかと思っているんだ」

「そっか。ユリらしくっていいんじゃないか」

 ユリらしいちゃユリらしい選択だな。

「うん。それよりアルトは、奇蹟の薔薇に入るつもりあるの?」

「ユリの話聞いて、俺もどこまでやれるかわからないど頑張ろうって思えたから奇蹟の薔薇に入ることに決めたよ」

「そっか。頑張ってね」

 幼馴染に応援されたのだし頑張らなきゃだな。
 そう思っているとドアをノックする音が聞こえた。

「はい。どうぞ入ってください」

 入室を許可するとソフィアさんが入ってきた。

「ソフィアさん。どうしたんですか?」

「アルトくんとユリちゃんが二人だけで話していると聞いたからね」

 おお、これはやはりユリも勧誘って感じなのかな?

「そうなんですか。俺、奇蹟の薔薇に入れてもらうことに決めました」

「そうかそうか。これからよろしくね。それでユリちゃんとどんな話していたか聞いてもいいかな?」

 俺はユリを見るとユリが頷いたので話していていた事をソフィアさんに説明した。

「アルトくんがパーティ抜けたからユリちゃんは冒険者辞めて、冒険者ギルドの治癒師として働くつもりなのか。
 ユリちゃんは、アルトくんと一緒なら冒険者続けるつもりはあ…る…」

「あります」

 ユリがソフィアさんが全部言いきる前に食いぎみに答えた。

「そうか。じゃあ、ユリちゃんもアルトくんと一緒に奇蹟の薔薇においで」

「はい。よろしくお願いします」

 俺だけでなくユリも奇蹟の薔薇に加入することになった。

 そして、三人で受付に行きユリのパーティ英雄の頂きからの脱退手続きと俺とユリのSランククラン奇蹟の薔薇加入の手続きをした。

 パーティの他のメンバーが脱退手続きをする場合は脱退者の受付での了承が必要だが脱退者本人が脱退を希望し、脱退手続きする場合は他のパーティメンバーの承諾は必要ないのである。

 これは昔、邪魔なメンバーを勝手に他のメンバーが手続きして脱退させたり、こき使おうと脅してパーティから脱退させないようにしていたパーティやクランがありそれを防止するために決められたものである。

 まあ、脱退者が他のメンバーの承諾なしに脱退手続きするとトラブルになる場合もあるが冒険者登録時やパーティ登録時にちゃんと説明されるので、ちゃんと覚えていれば普通はトラブルになることはない。

 脱退したことを後から知った他のメンバーは活動に支障がでて困るだろうが脱退者は脱退したい理由があり規約通りに手続きしただけだ。

 他のパーティメンバーも規約を覚えてれば問題ないし、そもそも脱退者が脱退を希望するようなことをしたりしていなければ脱退されることはないのである。

 そして、一時保管料の銀貨八枚を払い俺の収納に入っている三人の荷物を受付に預けたので、奇蹟の薔薇のクランホームに移動するためにギルドを後にした。

 保管料は保管する量で金額が決まるので、俺の収納は自分でもどれだけ入るか把握してないくらい入るので、何でもかんでも俺の収納に入れていたので保管料は銅貨二枚からなのにかなりの量があったので銀貨八枚もかかった。

 受付から荷物を回収すると保管料の半分が返還されるので、銀貨四枚が三人に対する俺とユリからの手切れ金がわりである。
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