こもごも、巣ごもり読書メモ （2020年）

2020年 秋

秋 文月25日 BL小説 『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ～手を繋いで～』

　わたしはこのメモを旧暦の季節でつけているのだが、どうやら現在と旧暦はずれているらしい。
　
　日めくりカレンダーに、7/25のところに、旧暦だと６月５日と書いてあった。
　ということは、今は水無月なのかも。

　まあ、ややこしいので、現在を古風で表現してますという形にしておく。


　わたしは騎士がヒーローのものが好きで、商業で気になっていた、『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ～手を繋いで～』を買ってみた。

　フォロワーさんから、ムーンでも読めると教えてもらったのだが、本が出ているならそちらで読むほうだ。
　修正されていて読みやすいし、まとまっているから。

　わたしは最近はあんまりオンラインで読んでいないので、ムーンの小説が出版されていても、出版されたものを見てから知ることが多い。
　
　実は金額的なところで迷っていた。

　だいたい紙の書籍が1200円くらいなら、電子書籍だと700円前後くらいで買えることが多いのに。
　こちらは紙の書籍とさほど変わらない。

　まあ、hontoの割引クーポンを使うので、1400円よりはいくらか安かったが……。
　400円くらいの差って結構大きいので、ムーンで済ませるかどうかで悩んだけれども、イラストが気になったので結局買った。

　出版不況がそこまで響いているのか？　電子書籍が紙と変わらない時代に移行しつつあるようで、はらはらしている。
　とはいえ、結局、セール中に買うんだろうな……と、未読本の冊数を眺めながら考えるが。

　
　実をいうと、電子書籍というのはデータを購入しているのではなく、電子書籍で閲覧する権利を買っているだけだから、電子書籍配信サイトがなくなったら、買っていた本は全部読めなくなる。
　だから永遠に手元に残したいなら、紙書籍のほうがいい。

　出版社にしてみれば、同じ値段にしたら、紙を選ぶという戦略かもしれないが……。
　
　わたしは電子書籍は文字を拡大できるし、行間もあけられるし、背景の紙の色は、セピアやグリーンにできて目に優しいところが気に入っているので、そういう問題じゃないんである。
　もちろん、値段も大きい。

　しかし、久しぶりに文庫本を買ったら、字が小さいは、行間はつまっているはで読みづらいったらない。（出版社とレーベルによる）

　電子書籍のほうが楽だなあ。


　前置きが長くなった。
　読書メモについて続けよう。

　花柄著『福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました ～手を繋いで～』。

　あらすじ

「高校卒業と同時に両親が音信不通。
　孤独な忍は福引で当たった異世界移住権を使って、ひとり異世界に移住し、植物チート能力をさずかる。

　持ち前の料理の腕とこの能力で、異世界生活を楽しみます！

　だが実はこの世界は生命の木が枯れて子供が生まれなくなり、人々は未来への不安を抱えていたのだった。

　どんな時も前向きに笑う忍の周りには、たくさんの人が集まってくる。奥手な忍だが、やがて唯一忍の泣き顔を知り、忍を守りたいと強く願う騎士隊長クリシュに初めての恋をして…！

　BL×異世界×植物チート、WEB発大人気ノベル！」


　実はこのラストの「植物チート」を見ていなかったので。

　最初、異世界で突然家畜を飼いながら農業をすると主人公が決めた時は、「おいおい、畜産と農業を甘く見すぎでしょ。やばいぞ！」とはらはらしていた。

　だが、ゲートを越えた時にチートをさずかっており、彼が育てると野菜がたった三日ほどで収穫できる。

　最初は、「あれ？　この世界ってそんなに野菜が育つのが速いの？　それじゃあ、価格破壊起こって、安すぎで暮らしていけないんじゃ…」とも心配したが、後でチートがわかって、「なーんだ、よかった！」とほっとした。

　だって高校を卒業したてくらいの子どもが、そんな苦労してたら、大人目線で心配してしまう。

　異世界の食べ物は大きいし、動物も大きい。
　でも、動物たちはとても賢い。異世界人よりずっと小さくて子どもと間違われる主人公でも、なんとかやっていけるのでよかった。


　わたしはてっきり両親と疎遠で、捨てられたんだと勘違いしてたので、後で両親と会えないことを悲しむ主人公を見て、プチ混乱した。
　読み返したら、ただ音信不通だったみたい。

　いやいや、離婚したからって、高校生の子どもを放置してるって、電話番号を変えたのを教えてないなんて。ほとんど虐待じゃん。なんでこの子、そんな親が好きなの…？　ちょっとなぞだったが、まあ、それは横に置いておこう。


　風呂場がないのに、トイレはある。でもトイレの中身はどうするんだろう？　というささいな謎などもちょっとあった。（読み飛ばしたのかも）。
　わたしは異世界もののトイレ事情がものすごく気になるので、どうしても注目してしまうのだ。
　トイレットペーパーは葉っぱのようだったのは覚えている。

　主人公はほのぼの楽しそうに働いているし、自分も大変なのに、他人を助けるところを見ていやされた。

　それから料理のおいしそうなこと！

　クリシュさんもかっこよかった。

　しかし生命の木問題を解決するのではないかと思ったらないので、もしかしてここで終わり？　と戦々恐々としてしまったが、次の巻に続くようだ。

　楽しみだ。