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2020年 夏
夏 皐月7日 漫画『おいしいベランダ。』一巻
しおりを挟む今日は、低い位置に見事な満月が出ていた。
フラワームーンと呼ぶそうだ。
この間から、ストロベリーだのコールドだの、いったいなんなんだと検索したら、ネイティブ・アメリカンが月ごとの満月に呼び名をつけて、生活の暦としていると書いてあった。
あちらで花が咲く頃に出る満月だから、「フラワームーン」だ。
異世界もので、そういう月の呼び方をしている風習を出すのもいいかもしれないと思った。
日本は今は西暦を使っているが、昔は中国の暦の計算方法をそのまま使っていたみたいだ。合わない計算方法を数百年にわたり使い続けたせいで、江戸時代になるとずれるようになってきて、改暦のために奮闘した人物がいる。
渋川 春海(しぶかわ はるみ)という、藩お抱えの囲碁ぎしだ。
たまに見ている天文番組で紹介されていたので眺めていたが、数字が出てくると「うっ」となる私は、とりあえず見ていただけである。
この人の生涯をえがいた映画があったのか、あるんだか知らないが、番組は面白かった。
曜日が、月火水木金土日なのは、天体からきているわけだし。
わたし達の日常には、天体が必ず傍にあるのだなーと考えていた。土星があるのは昔からわかっていたんだろう。
他には、占いなんかがそうだ。
黄道十二星座というのは、黄道…太陽が通る道にある、十二の星座をもちいた占いという意味だ。
昔の人のほうが目が良かったに違いない。
昴(すばる)と呼ばれている星があるのだが、あれは視力検査の星とも呼ばれている。星がいくつも集まっており、何個見えるかで、視力をはかっていたわけだ。
天文は面白い。わざわざ天体観測するほどのオタクではないが、年に1、2度、ふらりとプラネタリウムに行く程度には好きである。
星を通して、星を見上げてそこで暮らしている人々を想像するのが楽しい。
わたしの書く小説のキャラ達は、どんな空を見ているんだろうか。
今日の読書メモは、おかざきおか著『おいしいベランダ。』の1巻だ。
キンドルアンリミテッドの一覧に出てきたから、なんの気なしに開いて読んでみた。
あらすじは、
「都内で一人暮らしする大学生の栗坂まもりはお隣のデザイナー・亜潟葉二に密かに憧れていた。 ひょんなことから距離は縮まるが、黒縁眼鏡ださジャージの葉二とベランダにところ狭しと並ぶミニ菜園に遭遇して!?」
だそうだ。
最初、お隣の男性があんまり忙しそうだし、まもりを従妹と勘違いしてきた、従妹のストーカーを押さえた時の様子から、刑事かな? と思っていたが。
デザイナーと分かってびっくりした。
大人の男でも、男を取り押さえるのは慣れていなければ難しい。
黒帯持ちなんだろうか…と、ベランダと関係ないところで、頭が疑問符だらけになった。
忙しいあまり、野菜を買いに行ってもだめにするからと、ベランダ栽培している亜潟。
まじか…。本当に忙しいと、冷凍うどんと袋サラダになるものだけど…と、またもやびっくりした。
いやいや、そういう小説だからだよと、とりあえず現実を見るのはやめにして。
ページをめくっていくと、ごはんがおいしそうだった。
でも読み終えると、なぜか小さなにんじんを抜いていたことしか思い出せなくて。
自分の記憶力にがくっときた。
この人、どこに洗濯ものを干すのかな…? と関係ないことばっかり不思議になってしまうのは、わたしがベランダで洗濯を干すのが好きだからかもしれない。
ただ、主人公が亜潟さんのどこを好きになったのかがよく分からない。見た目だけ? ストーリーが進めばわかるのかなあ。
でもたぶん、その辺じゃなくて、ベランダ園芸と料理を楽しむ漫画だと思う。
丁寧に描かれているから、ファンの人にはたまらない一冊じゃないかな。
応援ありがとうございます!
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