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第七章 ダンジョン探索テスト開始

12話・ザック、ユニークモンスターを追い込んでいく

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「平凡三下!こっちはこっちで準備しておくから、貴方は取り敢えず
そいつの相手をひとりでしておきなさいっ!」

「わ、分かりました、サーシュ先輩っ!」

アンネ先輩の変わりように、俺はどうしたんだろうと心配してしまうが、
しかし今はテスト中なので、サーシュ先輩達にアンネ先輩は任せる事にした。

「そ、それにしても......」

アンネ先輩、一体どうしたんだろう?

いつもの穏やかなアンネ先輩とは思えない程、怒りを露にしているけど?

ひょっとして、あのモンスターと何か因縁でもあるのかな?

「......まぁいい。その事は後でアンネ先輩から聞くとして、今はどうやって
あいつの相手をするかだよな......」

正直いって、俺だけであれの相手をするのは、実力が足りない過ぎる。

かといって、このまま黙って見ていてもしょうがないしなぁ。

「......よし!取り敢えず攻撃してみるか!もし何かあった場合、先輩達が
上手くフォローをしてくれるだろうしっ!」

俺そう呟くと、先輩達に視線をチラッと向ける。

すると、未だに暴れているアンネ先輩を、サーシュ先輩とミカリ先輩が
懸命に抑えていた。

「......だ、大丈夫だよね?ち、ちゃんとフォローしてくれるよね?」

そんな先輩達の状況を見て、俺は少し一抹の不安に刈られてしまう。

「まずは小手先の技で......行くぞ、熊野郎っ!」

≪うりゃ!音速斬りぃぃいッ!≫

「グギャァアアァッ!??」

水平に構え、ジャイアントベアに接近すると、スキル技...音速斬りを
発動させ、ジャイアントベアの土手っ腹に素早い剣斬を叩き込む。

≪続けて!二段斬りぃぃぃい――――っ!!≫

俺は間を入れずに次の一手、二段斬りのスキルを発動させると、大きく
剣を振り上げる。

そして、

「うりゃぁああああっ!」

ジャイアントベアを上段から勢い良く斬り込むと、素早く剣を反し、

「おりゃぁぁぁああっ!!」

今度は下から上に向かって、ジャイアントベアを斬り込んだ。

「グルギャァァァアアアッ!!?」

「......まだだ!更に追撃、行くぞっ!」

≪切り裂け、斬撃破ッ!≫

「グルギャァアアアァァッ!!??」

俺は再び剣を上段に構え、ジャイアントベアから離れると、スキル技...
斬撃波を発動させ、弧月状の斬撃をジャイアントベアの土手っ腹に
思いっきり叩き込む。

それと同時にバックステップで、ジャイアントベアから更に離れて行く。

「ハァ、ハァ。ど、どうだ!今のは中々良い攻撃コンボだったと思―――」

―――あ。

全然、効いていない。

目の前で何事もなかった様に、自分の身体を払うジャイアントベアを
見て、唖然としてしまう。

参ったな。

今のコンボは、サキナ達にも絶賛だったんだけどなあ。

そんな嘆きを吐いていると、

「グルルルル......グルギャァァァアアアッ!」

今度は自分の番だと言わんばかりに、ジャイアントベアが俺に向かって
咆哮すると、鋭い爪を振り上げながら、こっちにドカドカと足音を響かせて
突進してくる。

「グルギャァァアア―――っ!!」

そして振りかぶった鋭い爪を、俺に目掛けて連続で振り下ろしてくる。

「く、速い!」

俺は素早く仰け反って、ジャイアントベアの爪攻撃を寸で間隔で
次々と躱していく。

が、躱した先にあった石に蹴躓いてしまい、バ俺はランスを崩してしまう。

「し、しまった!?」

その隙を逃すかと、ジャイアントベアが両手を振り上げて、両手の爪で
俺を斬り裂こうと攻撃してくる。

「......く!こ、これは回避できそうもないかっ!」

俺はバランスを崩しながらも、盾で身を隠してジャイアントベアからの
攻撃に備えていたその時、

「あいにくですが、平凡三下はやらせませんわよっ!」

≪穿け!ファイア・ボォォォルッ!≫

「グルギャァァァァアアッ!!!?」

ジャイアントベアの攻撃に備え、盾を身構えていると、背後から無数の
炎の弾が飛んできて、ジャイアントベアに次々と当たっていく。

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