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第七章 ダンジョン探索テスト開始

1話・ダンジョン探索テストがスタートする

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―――数分後。


「よ~し!どうやら十人とも、パーティを無事に組めたようだなっ!
では最初のパーティメンバーはダンジョンの出入り口前まで移動を
開始しろ!」

「は、はいっ!」

最前列に並んでいたパーティメンバーが、教師からこちらに来いと
声を掛けられる。

「せ、先輩方!探索テストのサポートをお願いしますね!」

「おう!任せておけ、後輩!」

「探索のテストが終わったら、食堂で打ち上げと反省会をしようね!」

「その時、反省する課題があまりないよう、俺がしっかりサポートを
してやるから、大船に乗った気でいろ!」

「は、はい!頼りにしてますっ!」

最初のパーティメンバーの先輩達が、後輩のサポートを頑張るぞという
気合を入れると、先生の誘導でダンジョンの中に入って行く。


――数分後。


「では次のパーティメンバー、こちらへ!」

そして遂に7番目に並んでいた俺達に、教師からお呼びが掛かった。

「おお!いよいよ俺達のパーティメンバーの出番ですよ、先輩達っ!」

「......うぐ。あ、暑苦しいくらいにテンションが高いですわね、平凡三下は?」

「そんなの当たり前じゃないですか、サーシュ先輩!ここ…エクトス学園に
来てから初めての野外授業で、そして初めての実践テストですからねぇ!
冒険者を心指している者としては、テンションも上がりまくるのはしょうが
ありませんってっ!」

「うふふ。良く分かるよ、ザック君の気持ち♪私もこのテストを
受けた時には、興奮で心臓がドッキドキだったもん♪」

「おお!アンネ先輩もそうだったんですねぇ!」

「わたしもテンションが爆上がりなのは理解出来る。けど、なるべく
抑えてね、後輩くん。わたし、あんまり悪目立ちをしたくないからさ……」

「オッスッ!そこは任せて下さいなミカリ先輩ぃぃいっ!全身全霊を以て、
善処を致しますんでぇぇええっ!!」

「いや...それ全然善処している態度じゃないぞ、後輩くん…......」

そんな談笑なる会話を先輩達とした後、俺達は教師の待っているダンジョン前に
移動して行く。

「お、来たな。ふむふむ、キミは..….一年のザック君で間違いないかな?」

「はい!間違いありません!」

テストを担当する教師が、手に持っている生徒の確認表を見て、俺の名を
呼び、本人かどうかをチェックしてくる。

そして全部のチェックし終えた後、

「......しかし本当に大丈夫なのか?そのパーティメンバーを見るに、
キミだけしか前衛がいないようだが?」

俺の選んだ先輩達を見た担当教師が、少し不安気な表情に変わる。

そう…

俺が選んだ先輩達は、

まず、サーシュ先輩は魔法使い。

次に、アンネ先輩が回復専門。

そして最後のミカリ先輩は、バフ&デバフ専門の魔法使い。

つまり、剣と格闘のスキルを持つ俺だけが、唯一の前衛なのだ。

「はは。勿論大丈夫と思いますよ、先生。強敵と戦うとかでしたら、
いざ知らず、今回は一階層だけでの戦いですので、このメンバーで
十分いけると思います!」

「うむ、そうだね。3人の援護を駆使して無理をしなければ、大丈夫か?
あ、でもキミがもしピンチに陥りそうになったら、迷いなくテレポート
ストーンを使うんだぞ!いいね、ザック君!」

「はい!分かりました、先生!」

俺は担当教師にそう返事を返すと、みんなと一緒にダンジョン一階層の
出入り口に移動し、そして高鳴る胸の鼓動を抑えつつ、ダンジョン中へと
入って行く。

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