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六章 おっさん、初めてのクエスト
第百十一話・逆ギレもここまでくると清々しい
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「ちょ!?ま、待てぇぇえ、青年よぉぉおっ!そ、そいつは駄目だっ!
よすんだぁぁぁああっ!!」
「あははっはははははっ!必死の表情だな、おっさんよぉぉおっ!」
レンヤは必死な苦言するもののそれも虚しく、ズキンをかぶった青年
三人組のひとり...青いズキンの青年がルコールを捉えるべく、ドンドン
こちらに接近して来る。
「だがそれもこれも、てめえが俺達の言う事を訊かないのが悪―――」
「うっさいなぁ!耳触りな声をキンキンと荒らげるなぁぁあっ!!」
「――――ハゲガァアァアァアアッ!!?」
レンヤに気を取られていた相手の隙を狙って、ルコールが腰をグッと
踏ん張り、身体をグルッと回転させた回し蹴りを青いズキンの青年に
思いっきり直撃させると、青いズキンの青年は、くの字に曲がった
体勢で遠くへとぶっ飛んで行った!
「「ゴ、ゴザイィィィィィ――――ッ!!」」
それを見た残りの青年達が、目を丸くして唖然とする。
「あぁ~あ、やっぱこうなったか。そいつは俺が釘を刺さないと、
一ミリも手加減しないから迂闊に手を出すと手酷い目に合うぞって、
忠告してやりたかったのに......」
「そ、それを...早く言ってくれ...よ......ガクッ!」
「ゴ、ゴザイッ!お、おのれぇぇ!おっさんっ!よくもゴザイの奴を
やってくれたなっ!!」
「ハア!?何で俺のせいになっているのさ!?そいつをやったのは
ルコールであって、俺のせいじゃねえだろうがっ!」
「う、うるせい!子供の躾のなっていない保護者...つまりはおっさん!
てめえの責任だろうがよっ!」
「いやいやいやっ!」
子供の躾って!
こいつは俺よりもうん百歳を超えた、年上ってレベルじゃないババア
なんですけどっ!?
「こ、こうなったら、もうこっそりの暗殺なんて却下だ、却下っ!!
おい、聞け野郎どもぉぉおっ!このおっさんと小娘を血祭りにしてや――」
黒いズキンの青年が右腕を天に高々に突き上げて、隠れている仲間達に
合図をかけようとした瞬間、
「残念、それをやらせちゃう程、あたしは大甘じゃないんだよねぇ~♪」
『焼き貫け!ドラゴン・アイズ・レェェエザァァァア――――ッ!!』
ルコールがニヤリと口角を吊り上げ、そして両目を赤くキラッと
輝かせると、その瞬間、森の茂みに向かって複数の閃光が放射線を
描いて次々と発射されていく!
「な、なんだ!?ああ、あの赤い光はぁぁぁああ――――――」
「に、逃げろおおお...って、うあぁぁあぁあ、もうそこま――」
「お、俺は...俺はあの人の為に頑張――――――――――――」
「い、嫌だああ!お、俺はこんな所で死にたくは――――――」
「クソ!あいつらがしっかり騙せていたら、こんな目に―――」
「「「「「ウギャァァァァァァァ―――――――ッ!!!」」」」」
ルコールにより放たれた複数の赤いビームの光は、数ヶ所の茂みに
隠れ潜んでいたズキンの青年三人組の仲間連中を目掛けてピンポイントに
直撃すると、轟音が周囲に響き渡っていく。
そしてそれと同時に、複数の断末魔もまた同時に周囲へと響き渡っていく。
「な、なんだと...!?え、援護隊が全滅......した...だとっ!?」
「き、貴様っ!な、なんであんな正確に援護隊のいた場所を狙える事が
できたんだよっ!?」
「ええ、何々?もしかしてさ、あの森の茂みに人が隠れている事を
あたし達にバレていないとでも思ったの?でも残念無念、あんた達の
下手くそな芝居と同様、思いっきりバレバレだから♪」
「な、なん...だと!?そんな...馬鹿な......っ!?」
「お、俺達の完璧な芝居がバレていただなんて......」
「まぁ、バレるのは已然の問題だな。大体さ、何でそんな露骨に
怪しい格好は元よりも、あんな横暴な態度や見下した顔を取ってくる
お前達の戯れ言を信用してくれると思ったんだ?」
まるで信じられんとばかりに驚愕する、黒いズキンの青年と黄色い
ズキンの青年に、レンヤは呆れた表情を浮かべて苦笑をこぼす。
よすんだぁぁぁああっ!!」
「あははっはははははっ!必死の表情だな、おっさんよぉぉおっ!」
レンヤは必死な苦言するもののそれも虚しく、ズキンをかぶった青年
三人組のひとり...青いズキンの青年がルコールを捉えるべく、ドンドン
こちらに接近して来る。
「だがそれもこれも、てめえが俺達の言う事を訊かないのが悪―――」
「うっさいなぁ!耳触りな声をキンキンと荒らげるなぁぁあっ!!」
「――――ハゲガァアァアァアアッ!!?」
レンヤに気を取られていた相手の隙を狙って、ルコールが腰をグッと
踏ん張り、身体をグルッと回転させた回し蹴りを青いズキンの青年に
思いっきり直撃させると、青いズキンの青年は、くの字に曲がった
体勢で遠くへとぶっ飛んで行った!
「「ゴ、ゴザイィィィィィ――――ッ!!」」
それを見た残りの青年達が、目を丸くして唖然とする。
「あぁ~あ、やっぱこうなったか。そいつは俺が釘を刺さないと、
一ミリも手加減しないから迂闊に手を出すと手酷い目に合うぞって、
忠告してやりたかったのに......」
「そ、それを...早く言ってくれ...よ......ガクッ!」
「ゴ、ゴザイッ!お、おのれぇぇ!おっさんっ!よくもゴザイの奴を
やってくれたなっ!!」
「ハア!?何で俺のせいになっているのさ!?そいつをやったのは
ルコールであって、俺のせいじゃねえだろうがっ!」
「う、うるせい!子供の躾のなっていない保護者...つまりはおっさん!
てめえの責任だろうがよっ!」
「いやいやいやっ!」
子供の躾って!
こいつは俺よりもうん百歳を超えた、年上ってレベルじゃないババア
なんですけどっ!?
「こ、こうなったら、もうこっそりの暗殺なんて却下だ、却下っ!!
おい、聞け野郎どもぉぉおっ!このおっさんと小娘を血祭りにしてや――」
黒いズキンの青年が右腕を天に高々に突き上げて、隠れている仲間達に
合図をかけようとした瞬間、
「残念、それをやらせちゃう程、あたしは大甘じゃないんだよねぇ~♪」
『焼き貫け!ドラゴン・アイズ・レェェエザァァァア――――ッ!!』
ルコールがニヤリと口角を吊り上げ、そして両目を赤くキラッと
輝かせると、その瞬間、森の茂みに向かって複数の閃光が放射線を
描いて次々と発射されていく!
「な、なんだ!?ああ、あの赤い光はぁぁぁああ――――――」
「に、逃げろおおお...って、うあぁぁあぁあ、もうそこま――」
「お、俺は...俺はあの人の為に頑張――――――――――――」
「い、嫌だああ!お、俺はこんな所で死にたくは――――――」
「クソ!あいつらがしっかり騙せていたら、こんな目に―――」
「「「「「ウギャァァァァァァァ―――――――ッ!!!」」」」」
ルコールにより放たれた複数の赤いビームの光は、数ヶ所の茂みに
隠れ潜んでいたズキンの青年三人組の仲間連中を目掛けてピンポイントに
直撃すると、轟音が周囲に響き渡っていく。
そしてそれと同時に、複数の断末魔もまた同時に周囲へと響き渡っていく。
「な、なんだと...!?え、援護隊が全滅......した...だとっ!?」
「き、貴様っ!な、なんであんな正確に援護隊のいた場所を狙える事が
できたんだよっ!?」
「ええ、何々?もしかしてさ、あの森の茂みに人が隠れている事を
あたし達にバレていないとでも思ったの?でも残念無念、あんた達の
下手くそな芝居と同様、思いっきりバレバレだから♪」
「な、なん...だと!?そんな...馬鹿な......っ!?」
「お、俺達の完璧な芝居がバレていただなんて......」
「まぁ、バレるのは已然の問題だな。大体さ、何でそんな露骨に
怪しい格好は元よりも、あんな横暴な態度や見下した顔を取ってくる
お前達の戯れ言を信用してくれると思ったんだ?」
まるで信じられんとばかりに驚愕する、黒いズキンの青年と黄色い
ズキンの青年に、レンヤは呆れた表情を浮かべて苦笑をこぼす。
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