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六章 おっさん、初めてのクエスト

第百三話・討伐クエストの説明

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「すいませ~ん、レンヤ様ぁ~。お、お待たせしましたぁぁ~~!
ふう...クエストの受理登録が無事に終わりましたので、レンヤ様の
ギルドカードをお返しいたしますねぇ♪」

ミュミュは息を乱しながらレンヤに駆け寄った後、深呼吸をして
乱れた息を整えると、レンヤのギルドカードをレンヤに手渡した。

「ありがと、ミュミュ。所でさ、ミュミュ。そキミににちょっと
聞きたい事があるんだけど、いいかな?」

「はい、勿論いいですよ。それで私はお聞きになられたい事というのは
一体どんな事なのでしょうか?」

「うん、今受けた討伐クエストの事なんだけどさ、クエスト達成って
どうやってギルド...つまりキミに知らせるんだい?採取とかは何となく
分かるんだけさ?」

テンプレでいうなら、魔物の部位とかを提出...かな?

「討伐のお知らせに関してですね。はい、分かりました。ではその説明を
今から致しますね。コホン...ではまず、ギルドカードの裏面を見てもらって
いいですか?」

「ギルドカードの裏面?」

俺はミュミュに言われた通り、ギルドカードを裏返す。

「そこに『クエスト』という欄があると思うんですが、そこに討伐した
魔物の討伐カウントが入ります。そして討伐数が充たされましたら、
その文字の色が『赤』から『青』に変わりますので、そこで討伐クエストは
無事終了となります!」

ミュミュはレンヤにギルドカード記載を確認させながら、ギルドカードに
搭載されている機能の詳しい説明をしていく。

「へぇ~そうなんだ?それは中々便利な機能だね!でもどうやって討伐の
確認をしているんだろう?」

「えっとですね。そのギルドカードには簡易ではありますが、魔物図鑑が
入っているんですよ。あ、魔物図鑑として見る機能はないんですけどね。
それでその簡易型魔物図鑑にて、討伐する魔物をリンクする事で達成数が
わかるという仕組みなんですよ!」

「因みにその簡易型魔物図鑑はですね、魔物の登録機能がありまして、
今まで冒険者が出会ったり、退治した魔物のデータを元に作られて
いるんですよ、レンヤさん!」

「だからね、もし未確認の魔物を登録する事ができたら、なんと!
ギルドから相当額の報酬が貰えちゃうんだよ♪」

ミュミュの説明に続けて、サオリナとランカが割って入り、ギルドカードに
備わっている魔物図鑑の捕捉の説明をする。

「未確認の登録で報酬か...なぁ、ルコール。お前を登録したらさ、ひょっとして
報酬が貰えるんじゃないか?」

俺はミュミュ達に聞こえないくらいのか細い声で、ルコールにそう耳打ちする。

「ああ...残念だけど、あたしにそういった類いのギフト技は一切通じないから
それは無駄かな♪」

「マジでかっ!あ、そういえば、前にこいつに教えてもらったステータスに
そんなレアギフトがあったな?」

えっと、確か...『オールキャンセル』とかいう名前で...

効果は『全ての耐性を無効化させる』だったけ?

くうう、なんて羨ましいレアギフト!

俺なんてさ、耐性がオール『D』なんだぞ...結構レベルも上がったって
いうのにさ。

確かにのんびりとは言ったけど、どれかひとつくらいは上がってくれても
良いんだぞ......ぶつぶつ。

俺は未だにちっとも上がってくれない耐性たちに対し、少しだけ不満の愚痴を
こぼすのだった。

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