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閑話 リコット王女の後悔
第六十八話・リコット王女の本音 その2
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ハァ~。
それにしても、恋というものは何とも素晴らしいものですね!
この初めて抱く、恍惚と情欲。
ハァア~~!
もうドキドキが高鳴り過ぎて、心と思考が制御出来ずに堕ちて
しまいそうですわっ!
―――この御方の事をもっと知りたいっ!
――お歳は?
――身長は?
――体重は?
――好きなものは?
――嫌いなものは?
――独身なのか?
もし独身ならば、一体どんなタイプの女性が好みなのか?
はわわああぁあ~~!
他にも聞きたかった事が、山の如しですわっ♪
それでも私はその欲望を必死に抑え、王女としての体を頑張って
取り繕い、その場を進行しましたよ。
しかし王女としての取り繕いに必死になってしまったばっかりに、
まさか回りの兵士や神官達が、よもやあんな事をしでかしていた
なんて、全く以て気づけなかった。
「......くっ!この様な不祥事に気づけなかった事、私の人生の中で
最大級の汚点であり、不覚の至りでございますわっ!」
勇者様にこの衝撃事実を聞かされた時、私は思わずそのショックで
卒倒してしまいそうになった事を、決して忘れはしません!
しかもその衝撃事実だけじゃありませんでした。
勇者様が言うには、私もその兵士や神官と同様、あの御方を蔑視の
目線や蔑んでいたと言われてるじゃありませんか!?
ちょっと、何を言っているんですか、この勇者様 はっ!?
...と目を見開き、喫驚してしまいましたが、
後から冷静になって考えてみると。
その1...あの御方に緊張のあまり、目線を殆ど合せない。
その2...他の勇者には悠長に語りかけたにも関わらず、あの御方には
言葉足らずのままならず。
その3...あまりの気持ちの高鳴りで、私の心ここに有らず状態だった
せいで、そのあの御方を兵士や神官達が蔑んでいる事に全く気づかず、
それを注意もせずの完全無視。
その4...そして気持ちのまま、鑑定の部屋に入った為、御方が部屋へ
入る前にドアを閉めてしまい、しかも入ってくるなと言わんばかりに
鍵をロックするという大失態。
「嗚呼ぁぁぁあああっ!!?勇者様の言うように、これだけの事を
やらかしたら、あの御方に私が冷酷無比な女だと勘違いされても、
仕方のない事ではありませんかぁぁああぁぁあっ!!」
リコット王女は頭を抱えて、叫声を荒らげて思いっきり苦悶する。
「ぐぬぬぅぅぅう。こ、この盛大なる勘違いだらけの大失態を
解きほぐし、あの御方に私のこの胸の内を伝えるには、一体全体
どうしたら良いものでしょうか......」
リコット王女がそんな後悔の念を飛ばし、悶々としていると、
コンコン、コンコン。
部屋のドアをノックする音が響く。
「ドア越しで失礼します、リコット王女様。そろそろお時間で
ございますので、準備の方をお願いいたします!」
「あ、あら?もうそのようなお時間なのですか?お知らせの報、
ありがとうございますね。では私も直ぐに赴きますと、お父様と
お母様にお伝え下さいませ!」
「ハッ!了解しましましたっ!」
兵士がドアの向こうでビシッと敬礼をすると、急ぎ王の間へ足を速める。
「しかしアリアとサキリ皇后の来訪ですか......この魔物が溢れ増えて
いるという時期に、王族が危険を省みずの来訪とは...帝国で一体何か
あったのかしら?」
リコット王女は神妙な面持ちで、何故王族がそんな危ない中に来訪を
するのだろうかと、首を傾げる。
「まぁ、いいですわ。そこら辺の事はお父様達が知れば良い事ですしねぇ。
よし、取り敢えず、今日はここまでで良いでしょう!」
書類をある程度書き終えたリコット王女がペンをテーブルの上にトンと
置くと、フォーラム帝国の皇后様と皇女様に会う準備をする為、急ぎ
部屋を出るのだった。
それにしても、恋というものは何とも素晴らしいものですね!
この初めて抱く、恍惚と情欲。
ハァア~~!
もうドキドキが高鳴り過ぎて、心と思考が制御出来ずに堕ちて
しまいそうですわっ!
―――この御方の事をもっと知りたいっ!
――お歳は?
――身長は?
――体重は?
――好きなものは?
――嫌いなものは?
――独身なのか?
もし独身ならば、一体どんなタイプの女性が好みなのか?
はわわああぁあ~~!
他にも聞きたかった事が、山の如しですわっ♪
それでも私はその欲望を必死に抑え、王女としての体を頑張って
取り繕い、その場を進行しましたよ。
しかし王女としての取り繕いに必死になってしまったばっかりに、
まさか回りの兵士や神官達が、よもやあんな事をしでかしていた
なんて、全く以て気づけなかった。
「......くっ!この様な不祥事に気づけなかった事、私の人生の中で
最大級の汚点であり、不覚の至りでございますわっ!」
勇者様にこの衝撃事実を聞かされた時、私は思わずそのショックで
卒倒してしまいそうになった事を、決して忘れはしません!
しかもその衝撃事実だけじゃありませんでした。
勇者様が言うには、私もその兵士や神官と同様、あの御方を蔑視の
目線や蔑んでいたと言われてるじゃありませんか!?
ちょっと、何を言っているんですか、この勇者様 はっ!?
...と目を見開き、喫驚してしまいましたが、
後から冷静になって考えてみると。
その1...あの御方に緊張のあまり、目線を殆ど合せない。
その2...他の勇者には悠長に語りかけたにも関わらず、あの御方には
言葉足らずのままならず。
その3...あまりの気持ちの高鳴りで、私の心ここに有らず状態だった
せいで、そのあの御方を兵士や神官達が蔑んでいる事に全く気づかず、
それを注意もせずの完全無視。
その4...そして気持ちのまま、鑑定の部屋に入った為、御方が部屋へ
入る前にドアを閉めてしまい、しかも入ってくるなと言わんばかりに
鍵をロックするという大失態。
「嗚呼ぁぁぁあああっ!!?勇者様の言うように、これだけの事を
やらかしたら、あの御方に私が冷酷無比な女だと勘違いされても、
仕方のない事ではありませんかぁぁああぁぁあっ!!」
リコット王女は頭を抱えて、叫声を荒らげて思いっきり苦悶する。
「ぐぬぬぅぅぅう。こ、この盛大なる勘違いだらけの大失態を
解きほぐし、あの御方に私のこの胸の内を伝えるには、一体全体
どうしたら良いものでしょうか......」
リコット王女がそんな後悔の念を飛ばし、悶々としていると、
コンコン、コンコン。
部屋のドアをノックする音が響く。
「ドア越しで失礼します、リコット王女様。そろそろお時間で
ございますので、準備の方をお願いいたします!」
「あ、あら?もうそのようなお時間なのですか?お知らせの報、
ありがとうございますね。では私も直ぐに赴きますと、お父様と
お母様にお伝え下さいませ!」
「ハッ!了解しましましたっ!」
兵士がドアの向こうでビシッと敬礼をすると、急ぎ王の間へ足を速める。
「しかしアリアとサキリ皇后の来訪ですか......この魔物が溢れ増えて
いるという時期に、王族が危険を省みずの来訪とは...帝国で一体何か
あったのかしら?」
リコット王女は神妙な面持ちで、何故王族がそんな危ない中に来訪を
するのだろうかと、首を傾げる。
「まぁ、いいですわ。そこら辺の事はお父様達が知れば良い事ですしねぇ。
よし、取り敢えず、今日はここまでで良いでしょう!」
書類をある程度書き終えたリコット王女がペンをテーブルの上にトンと
置くと、フォーラム帝国の皇后様と皇女様に会う準備をする為、急ぎ
部屋を出るのだった。
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