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四章 リタイの町

第四十六話・冒険者ギルド

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冒険ギルドに向かってしばらくダッシュする事、幾数分後。

俺とルコールは、冒険者ギルドの前へと無事に辿り着いた。


「おおぉぉぉっ!デ、デケェェェェエエッ!?」


いや~遠くから見て、結構大きな建物だとは思ったはいたけれどもよ、
こんなにも大きいんだ!

「なぁ、ルコール。この大きな建物が冒険者ギルドで間違いないんだよな?」

「うん。ここで間違いないけどさ。何かあんた、テンション高くない?」

「そりゃ、テンションも高くなるってもんさ!だってギルドだぞ、冒険者ギルド!
昔、愛読していた様々の物語りに出てくる、冒険者ギルドが俺の目の前に
あるんだぞ!」

さっきまではあやふやな感じだったけど、実際、冒険者ギルドの存在を
この目に確認しちゃうとさ、

これは夢なんかじゃないとばかりに、おっさんになった事で消えかけていた
童心感情というものが沸々と沸き上がってきて、それが一気に高ぶってきやがる!

「うおぉぉぉっ!これでテンションが上がらない方が、どうかしてるって話
だぜぇぇぇえっ!」

「はは...そ、そうなんだ。それは良かったね...。そ、それじゃ時間もない事だし、
取り敢えず、ギルドの中に入ろうか......」

「了解ですっ♪」

ニガ笑いを浮かべながら思いっきりドン引きしているルコールを他所に、
俺は興奮が冷めやらぬまま、ギルドの内へと入って行く。


ざわざわ...ワイワイ...


冒険ギルド内に入った瞬間、あっちこっちから冒険者達の談笑や喧談が
俺の耳に聞こえ入ってきた。

「おお!中も結構広いんだな。それに色んな格好をした人がいるぞっ!」

あれは剣を背中に背負っているから、戦士か剣士か?

あのとんがり帽子に身体を覆う程のマント...多分、魔法を使ったりする
職業の子かな?

あれは変わった格好をしているな?職業は一体なんだろ?

おおぉお!あの女性ってば、良い谷間をしていらっしゃ――

「こほん!レンヤさん。一体どこを見ているのかな~?」

「―――はう!?」

俺の目線の先に勘づいたルコールが、少しムッとした顔で俺の前に立ち、
ジト目をしてジィィーとガン見をしてくる。

「何か、めっちゃエロい目をしていたみたいけど?」

「い、いや、違うぞ!?お、俺は色んな職業の人がいるなって思っだけだ!」

「ええ~本当に~?あの女の谷間を見ていた気がするんだけど、あたしの
気のせいだった?」

「そう!気のせい、気のせい!ささ、そんな事よりもルコールさんよ!
お、俺はこの後、どうすればいいのかな?その説明を頼むよ!」

「お、上手く誤魔化したね、レンヤさん。ま、いっか。んじゃ説明してあげる!
まず...あそこに見える登録所で、ギルド登録の為の記入をするの!」

ルコールが指を差した場所に、登録を記入する為の紙とペンが置いてあった。

「そしてそこで記入を済ませたら、あそこに見える数人の受付嬢の内、
誰にでもいいからその記入した紙を渡すの。後は受付嬢が色々と説明をして
くれるから、それにしたがってね♪」

次に指を差した場所には数名の受付嬢が、受付の為に待機しているのが見えた。

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