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二章 新たな出会い

第十六話・ルコールが選ぶお宝五点セット

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「よっしゃ!レンヤに対する質問タイムも無事に終了した所で、
そろそろ地上に出るとしましょうかねぇ♪」

「おい!ちょいと待たんかい、ルコールッ!お前を一緒に連れて行く
条件のお宝さんを忘れとるぞぉぉおっ!」

肝心なお宝の事を忘れて、この部屋をさっさと出て行こうとする
ルコールの肩をガッと掴んで、抗議の言葉を叫声する。

「ああ~そうそう。そうだった、そうだった。それがあたしを一緒に
連れて行くっていう条件だったっけかぁ♪」

レンヤの抗議を聞いたルコールは、これはウッカリといわんばかりに
舌をペロッと小さく出し、アハハとニガ笑いをこぼす。

「うっしゃいっ!そんじゃレンヤ。そこで暫しの間、待っててねぇ~♪
あたしの取って置きのお宝の中で、もっとも選りすぐったお宝を今直ぐ
持って来てあげるからさぁ~~っ♪」

ルコールが俺に向けてウインクをしてビシッと敬礼ポーズを取ると、
奥の部屋に向かって猛ダッシュで駆けて行った。


―――それから数十分後。


「しかしルコールの奴遅いなぁ。一体どこまでお宝を探しに行って
いるんだか......」

待てども待てども全く戻って来ないルコールに、俺が痺れを切らせて
いたその時、

「おっ待たせぇ~レンヤ♪この(こたちがレンヤの為にあたしが
チョイスしてきた、ご自慢のお宝五点セットだよぉ~~っと♪」

部屋の奥からルコールが複数のお宝を抱えて戻って来ると、それをドンと
俺の目の前のテーブル上に置いた。

「これがルコールのご自慢のお宝たちか......」

どれどれ。

ルコールの奴、一体どんなお宝を持ってきたんだろう?

俺はそれを確認するべく、テーブルに並んでいる五種類のお宝に
目線を向ける。

フムフム。

左端には指輪が二つか。

二つともこれといって特徴のない、どこにでもあるような
普通の指輪っぽいな?

その横に置いてあるのは、これは本か?

見た感じ、かなり年季の入った古びた本だな。

その横にあるのは...ブーツか?

キレイな彩りの羽毛が装飾されていて、女性が好みそうな
デザインのブーツだな。

正直おっさんの俺には少々キツイかも、これを履くのは。

そして、一番右端にある大きな袋、これはなんだろう?

お宝の中ではこれが一番大きいから、ちょっと気になるな。


「くふふ...どうよ、レンヤ!あたしが選びに選び抜いたお宝の
数々はさぁ!みんな目移りしちゃうでしょう♪」

「ああ、そうだな。そのドヤ顔は正直イラッとくるけど、確かにどいつも
こいつも凄いお宝の予感がするよ、うん!」

「くふふ。凄いお宝の予感がするじゃなく、全部凄いお宝なんだよっ!」

レンヤの興味津々な態度に、ルコールが参ったかといわんばかりに
腕を組んでドヤ顔を決める。

そして、

「コホン!では早速、あたしご自慢のお宝たちの名前とその効果を
説明していくね♪まずこの指輪は......」

ルコールが軽く咳払いをすると、テーブルの一番左に置いてある
二つの指輪の内、ひとつ目の名前と効果の説明に入っていく。
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