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二章 新たな出会い

第十四話・ドラゴン少女

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「エヘヘ...どうかな、この姿♪これなら大きさの問題はクリア出来て
いるよねぇ~♪」

少女に変身したドラゴンがくるりと回って、この姿なら大丈夫だろうと
俺に見せつける。

「.........」

「ど、どうしたのよ?そんな小難しい顔をしてさ!?」

「ふ。まず、ひとつだけ言わせてくれ......」

俺は人差し指で額をちょんちょんと叩き、目を細める。


そして目を大きくカッと見開くと、

「なんでドラゴンが女の子の姿に変わちゃうんだよっ!?それに性格も
印象も、何かさっきと全く違っているよね、キミッ!?」

叫声を荒らげながら、目の前で起きている奇妙で不思議な展開に
喫驚してしまう。

「はぁ?そんな事を言われてもなぁ~。あたしってば最初から女だし。
それに性格は元々こんな感じだよ!」

俺の放つ素朴な疑問に対し、ドラゴン少女が膨れっ面でプンプンと
怒り、そう言い返してくる。

「そ、それがマジで素......なんだ?じ、じゃあ、さっきまでの威厳
あふれる鞭撻は......」

「んなの、作りごとに決まってるじゃん!あの姿がこんな喋り方をしたら
ドン引きモノでしょう♪」

「た、確かに、あの迫力あるグラでこんな喋り方されたら、威風堂々も
へったくれも、あったもんじゃないか......」

「でしょう~♪でもまぁ、この喋り方で登場して、相手の吃驚仰天な
姿をほくそ笑むのも悪くはないか?あははは~♪」

ドラゴン少女がそれを想像しながら、屈託のない笑顔でケラケラ笑う。

ふう。よ、良かったぁ~~俺の時、そんな登場をされなくて。

もしそんな登場をされようものなら、俺の中の何かが色々と壊れて
いた気がする。

「そ、それじゃ、本当にその姿と性格が本来のキミなんだね?」

俺が再度ドラゴンの少女にそう問うと、

「うん。そだよ♪」

ドラゴン少女がニコッとした笑顔を見せ、俺に答えをそう返す。

「あ!そうそう。素と言えばさ、あんたって......おっと、そういえば
まだあんたの名前を聞いていなかったっけ?」

「ん?俺の名前か?俺の名前は『城川練矢しろかわれんや』。見ての通り、
どこにでもいる普通の中年男性さ!」


「ふむふむ、城川練矢って言うんだねぇ♪あたしの名前はルコール。
フルネームは『ルコール・ア・ジョッキン』だよ!気楽に名前の方で
呼んでいいからねぇ♪」

「おう分かった。あ、俺の事も気楽に名前の方のレンヤと呼んでくれ!」

「名前がレンヤ?...って事は、名字が前なんだ?へえ~珍しいね?ま、
どっちでもいっか♪そんじゃ、レンヤ。これからよろしくねぇ♪」

「ああ。こちらこそよろしく頼むよ、アルコール!」

ルコールがニコッと微笑み八重歯をキラリと光らせると、俺に手を
差し出す。

そして俺もルコールに手を差し出し、握手を交わす。

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