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第一章・幼馴染の怪しげな情報
4話・コンナーの洞窟
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「や、やっと...やっと着いたぁぁぁあっ!」
ホント遠かったな。
ここへ辿り着くまでの間、何度モンスターと戦った事だろうか?
俺は袋に入っている魔石を見ながら嘆息を吐く。
「まぁ、レベルも上がったし、それは別に良いんだけどね」
さて...洞窟の中に入って、中で待機しているであろうテンと合流しなきゃな。
.....あ、でも。
洞窟の中に入る前に、戦闘続きで疲れている身体を休憩させてから入った方が
いいよな?
「お、丁度良い腰掛け場所が!では、よっこいしょっと―――――はぎゃ!?」
俺は洞窟の中に前に、少しだけ休憩をしてからと思い立ち、その辺にあった
石の上に腰を降ろそうとしたその瞬間、
「よっこいしょっと、じゃぇぇぇえ!貴様ぁ、何を洞窟に入らずに休憩しようと
しとんのじゃぁぁぁああぁぁいっ!」
誰かが突如、大きな声を叫びながら俺の背中を蹴りあげ、その反動で俺の身体は
洞窟の岩壁へと思いっきり叩きつけられた。
「それに来るのが遅いんじゃぁあ、ボケがぁぁあぁいっ!いつまで私をここで
待たせるつもりなんじゃぁぁあっ!!」
「こ、このや...ろ......」
まさに理不尽なる怒りで放ってきた、飛び蹴り&説教を食らった俺は、文句の
ひとつでも目の前の幼馴染みに返してやろうかと口を開くが、こいつに文句を
返したら、物理的な反撃が即座に返ってきそうだなとそう直感すると、
言いたかった事をグッと堪えて我慢する。
そして不満全開な気持ちを横へ置いておき、
「......で、俺をこんな場所に呼び出したその用件は何なんだよ、テン?」
ここに俺を呼び出した、その理由をテンに問う。
がしかし、
何故かテンが「え?なんでそれを聞くのかな?」という顔をして、
こっちを見てくる。
なので俺は、
「な、何だよ、そのどういう事っていう顔はさ?だから、何で俺をここに
呼び出したのか、その理由を言いやがれって言ってんだよっ!」
眉をひくひくとさせながら、再度ここに俺を呼んだ理由をテンに聞く。
「ええ~!何でここに呼ばれた理由を知らないのよぉぉおっ!?確か、
その事をリナちゃんに伝えておいたと思うんだけど??」
「全然伝えてねぇぇえよっ!全くっ!これぽっちもなぁぁあっ!!大体お前!
今の今まで、呼び出した理由を詳しく伝えた事なんぞ、ただの一度もねえじゃ
ないかぁぁあっ!!」
「お、おい!失礼だな、キミィ~ッ!た、偶に内容を伝え忘れちゃうっていう
凡ミスをするだけじゃんか~っ!」
俺の文句という名の図星に覚えが有り過ぎるのだろうか、テンは否定しつつも
その表情は焦りで思いっきり狼狽えていた。
「ハァ!何が偶に内容を伝え忘れちゃうだけだぁあっ!嘘をつくんじゃねぇぇ、
嘘をよぉおっ!!お前の内容伝え忘れ率は、絶対数の100%じゃねえかぁあっ!」
いつも、いつも、いっつもよぉぉぉおっ!
「呼び出す用件だけを伝え終わったら、その用件の詳しい内容も呼び出す理由も
一切告げず、猪突猛進の如く、さっさと去りやがる癖にぃぃぃぃぃいいっ!!」
「たは...たはは。も、もうイヤだなぁ~そんなに目くじらを立ててこっちを
ジロリと見ないでよ~!ほ、ほら機嫌を治して、機嫌をさ♪そうしないと
せっかく手に入れた良い情報を教えてあげないぞぉ~♪」
「ふん。良い情報って、どうせいつものガセネタだろうがっ!」
「ガ、ガセネタって、なんだあぁぁああぁぁ―――――っ!!」
「――――ひゃぎ!!?」
ガセネタという言葉を聞いた瞬間、激昂したテンが俺の頭上を目掛けて、
めり込む勢いで踵をガンッと落してきた。
「口を開けばさ、ガセネタ、ガセネタって......ホント、プンプンだよっ!」
そしてテンは頬をプクゥっと膨らませ、思いっきり不貞腐れてしまう。
ホント遠かったな。
ここへ辿り着くまでの間、何度モンスターと戦った事だろうか?
俺は袋に入っている魔石を見ながら嘆息を吐く。
「まぁ、レベルも上がったし、それは別に良いんだけどね」
さて...洞窟の中に入って、中で待機しているであろうテンと合流しなきゃな。
.....あ、でも。
洞窟の中に入る前に、戦闘続きで疲れている身体を休憩させてから入った方が
いいよな?
「お、丁度良い腰掛け場所が!では、よっこいしょっと―――――はぎゃ!?」
俺は洞窟の中に前に、少しだけ休憩をしてからと思い立ち、その辺にあった
石の上に腰を降ろそうとしたその瞬間、
「よっこいしょっと、じゃぇぇぇえ!貴様ぁ、何を洞窟に入らずに休憩しようと
しとんのじゃぁぁぁああぁぁいっ!」
誰かが突如、大きな声を叫びながら俺の背中を蹴りあげ、その反動で俺の身体は
洞窟の岩壁へと思いっきり叩きつけられた。
「それに来るのが遅いんじゃぁあ、ボケがぁぁあぁいっ!いつまで私をここで
待たせるつもりなんじゃぁぁあっ!!」
「こ、このや...ろ......」
まさに理不尽なる怒りで放ってきた、飛び蹴り&説教を食らった俺は、文句の
ひとつでも目の前の幼馴染みに返してやろうかと口を開くが、こいつに文句を
返したら、物理的な反撃が即座に返ってきそうだなとそう直感すると、
言いたかった事をグッと堪えて我慢する。
そして不満全開な気持ちを横へ置いておき、
「......で、俺をこんな場所に呼び出したその用件は何なんだよ、テン?」
ここに俺を呼び出した、その理由をテンに問う。
がしかし、
何故かテンが「え?なんでそれを聞くのかな?」という顔をして、
こっちを見てくる。
なので俺は、
「な、何だよ、そのどういう事っていう顔はさ?だから、何で俺をここに
呼び出したのか、その理由を言いやがれって言ってんだよっ!」
眉をひくひくとさせながら、再度ここに俺を呼んだ理由をテンに聞く。
「ええ~!何でここに呼ばれた理由を知らないのよぉぉおっ!?確か、
その事をリナちゃんに伝えておいたと思うんだけど??」
「全然伝えてねぇぇえよっ!全くっ!これぽっちもなぁぁあっ!!大体お前!
今の今まで、呼び出した理由を詳しく伝えた事なんぞ、ただの一度もねえじゃ
ないかぁぁあっ!!」
「お、おい!失礼だな、キミィ~ッ!た、偶に内容を伝え忘れちゃうっていう
凡ミスをするだけじゃんか~っ!」
俺の文句という名の図星に覚えが有り過ぎるのだろうか、テンは否定しつつも
その表情は焦りで思いっきり狼狽えていた。
「ハァ!何が偶に内容を伝え忘れちゃうだけだぁあっ!嘘をつくんじゃねぇぇ、
嘘をよぉおっ!!お前の内容伝え忘れ率は、絶対数の100%じゃねえかぁあっ!」
いつも、いつも、いっつもよぉぉぉおっ!
「呼び出す用件だけを伝え終わったら、その用件の詳しい内容も呼び出す理由も
一切告げず、猪突猛進の如く、さっさと去りやがる癖にぃぃぃぃぃいいっ!!」
「たは...たはは。も、もうイヤだなぁ~そんなに目くじらを立ててこっちを
ジロリと見ないでよ~!ほ、ほら機嫌を治して、機嫌をさ♪そうしないと
せっかく手に入れた良い情報を教えてあげないぞぉ~♪」
「ふん。良い情報って、どうせいつものガセネタだろうがっ!」
「ガ、ガセネタって、なんだあぁぁああぁぁ―――――っ!!」
「――――ひゃぎ!!?」
ガセネタという言葉を聞いた瞬間、激昂したテンが俺の頭上を目掛けて、
めり込む勢いで踵をガンッと落してきた。
「口を開けばさ、ガセネタ、ガセネタって......ホント、プンプンだよっ!」
そしてテンは頬をプクゥっと膨らませ、思いっきり不貞腐れてしまう。
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