竜の喰わぬは花ばかり

救国の英雄となることを、神の啓示により約束され生まれてきたはずの王子ヴェルミリオ。
しかし、神託の証であるはずの刻印がひとつ異なっていたがために、周囲からは腫れ物のように扱われていた。
やがて「本物の神託の御子」が現れると、不要となったヴェルミリオに王命が下される。
誰ひとり生きて帰ってきたもののいない、竜の討伐を名目に、彼は追放されてしまうのだった。

不遇な彼の希望となるのは、死のみか、それともーー。
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