悪役令嬢になりましたので、自分好みのイケメン近衛騎士団を作ることにしました

葉月キツネ

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騎士と派閥と学園生活と

第133話-オーランの作戦-

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 料理は確かに美味かった。ただ、何気なく食べることができればもっと美味しかったと思う。
 どうしても相手の意図が気になって仕方ない。

「やっぱり私の近衛騎士は嫌?」

 「知っているくせに」と心の中で舌打ちをした。
 俺があんたと敵対していることを分かっているんだろ。そうじゃないと護衛をわざわざ隠してついて来させないだろ。
 交流会の時にいた女の騎士と入口で別れていたのは知っている。
 護衛を隠すのはこちらの油断を誘っているからこそだ。

「嫌と言うよりかは……不安ですね。なぜ自分なのか。分からないことに対する……。すみません」

 ある意味本心だ。明確に相手の出方がわからないことに対する不安がある。
 今日の俺の任務はある場所へと相手を誘導すること。そこから先は俺の関与する所じゃない。協力者の采配に期待するしかない。

「貴方がいつもお昼は1人で食べてるとか、あんまり友好関係を作らないとか、貴方の好きな食べ物は口がスッキリするものだとか、貴方はもっと口が悪いところとか、家の家業もね。あまり言いにくいのは分かるけどさ」

 ここで観念するしかなかった。少なくとも俺のことは全て調べられている。
 俺がここで足掻くよりも諦めたように見せかけて相手の油断を誘う。
 それが1番この場では効率的だと判断した。
 
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