606 / 744
ハース領三兄弟!
しおりを挟む
朝早くから千春の部屋の外には沢山の人とドラゴンが作業をしていた。
「おはようございますぅ~。」
「おはようチハル。」
「えぇ~もう居るじゃーん。」
「まだ準備中だから大丈夫よ?」
サフィーナは微笑みながら答える、千春は庭に出ると周りを見渡す。
「おぉ・・・過剰戦力。」
「おはようございますチハル王女殿下。」
「おはようございますエーデルさん、こんなに連れて行くの?」
竜騎士団13名、人を乗せていないドラゴンも10頭居た。
「はい、海は広範囲で調べることになるので。」
「あーそりゃそうかー、潜ってたらわからないもんね。」
「はい、それからチハル王女殿下の目的である魚の探索も必要ですから。」
「あー、それは多分だけど大丈夫だよ。」
「そうなのですか?」
「うん、人魚さん達に探索お願いするつもりだから。」
「あぁ、その手がありましたか、しかしあの魚の泳ぐ速度は物凄く早いとの事です、多い方が良いでしょう。」
「りょ!そこらへんは任せます!」
「はっ!」
千春とエーデルが話しているとフェアリーリングから日葵が出て来る。
「ただいまー。」
「おはよヒマリ。」
「おはようございます!チハルさま!」
「元気だねールペタちゃんおはよー♪」
元気いっぱいの幼女を見てニコニコになる千春。
「妖精5人居たら子供達は大丈夫っしょ?」
ルペタとシュシュはテコテコと歩き部屋に入り春恵に挨拶をしている、その姿を見ながら2人は話す。
「そだね、ま~浅瀬にはクラーケンも来ないだろうし来たとしてもルプ達いるから。」
千春はそう言うと日葵と部屋に入る。
「おぃーっす、早いなードラゴン達。」
「ねー、準備中らしいから朝ごはんにしようか。」
「ほいほい、手伝うよー。」
千春と頼子、日葵は厨房に入る、侍女達が既に朝食の準備をしていたが一緒に料理を始めた。
--------------------
「ごちそうさまでした。」
手を合わせる千春。
「みんな揃ったっぽいねー。」
頼子は庭を見ると整列したドラゴン、竜騎士団、千春達の護衛なのか騎士団も数名並んでいた。
「チハル、準備出来たぞ。」
「はーい、こっちもおっけー。」
「フェアリーリングか?」
「うん、リリ達にお願いするよー。」
庭で楽しそうに飛んでいるリリ、クゥクゥ、ルル、ポポ、そしてシュシュを見る。
「ハース卿には連絡済だ。」
「はーい、それじゃ行きますかー。」
「はーい!」
「千春気を付けてねー。」
「はーぃおかぁさん。」
「何か有ったらすぐ呼びなさいよ?」
「何も無くても呼ぶかもね、マグロだよマグロ!」
「楽しみにしてるわね♪」
千春は春恵に手を振り庭にでる、そして皆とフェアリーリングに入るとハース領へ飛んだ。
--------------------
「いらっしゃいませ、エンハルト殿下。」
移動するとハース伯爵が挨拶をする。
「状況を聞こうか。」
エンハルトが言うと千春は首を傾げる。
「・・・チハル、クラーケンの討伐だからな?」
「・・・あ。」
完全にクラーケンの事を忘れていた千春は思わず声をだす。
「うん、知ってたよ?」
「そうか。」
笑いをこらえながら肩を震わすエンハルト、横で見ていたアリンハンドも笑いをこらえている。
「それではこちらへ。」
ハース伯爵は竜騎士団や騎士団が到着した事を確認すると館へ促す、エンハルトに続きエーデル達も入っていく。
「私達はどうしようか。」
「チハル、一緒に話を聞けばアレの動きも分かるかもしれないぞ。」
「行くわ。」
千春は即答で返事をすると頼子達も一緒に館へ入った。
--------------------
「どうぞこちらへ。」
広い応接間にエンハルトと千春が座る、後ろにはエーデル達や頼子達が立っている。
「では改めて、ヴァサー・ハースと申します。」
ハース伯爵の後ろに立つ3人の男性も挨拶をする。
「ヒュアツ・ハースと申しますこの度は御足労頂き恐悦至極で御座います。」
「シュテッヒ・ハースと申します。」
「バジェス・ハースと申します。」
3人は姿勢を正し挨拶をする。
「息子さん?」
「あぁ、ヒュアツは長男、シュテッヒは次男、バジェスは三男だ。」
エンハルトは千春に紹介する。
「それでは現状ですが・・・。」
領主ヴァサー・ハースはクラーケンが目撃される場所を地図に指差しながら説明を始めた。
-------------------
「マグロは?」
「この海域からこちらの島あたりまでを周回しております。」
「あーだからここら辺とココに出るのかー。」
「はい、特に島の近辺でよく現れます。」
「・・・ねぇこの島ってあの島?」
「あぁシーサーペントが居た島だな。」
「・・・もしかしてシーサーペント居なくなったから増えたとか?」
「可能性はあるな。」
「ロイロ、あの島のシーサーペント残ってないの?」
「あぁ殲滅したのぅ。」
「ん~~~~~・・・うちらのせい?」
ポツリと呟く千春。
「王女殿下、決してそう言う事ではありません。」
「シーサーペントの被害と比べるまでもないです。」
「近づかなければ問題ありませんので。」
伯爵、そしてヒュアツ、シュテッヒが答える。
「わかった、エーデル問題は?」
「今の話ですと数匹居るようですがクラーケンに関しては問題無いでしょう。」
「ふむ、それでは早速調査に入る、ハース卿構わないか?」
「はっ、よろしくお願い致します。」
ハース卿と息子3人は頭を下げる。
「私達は海で遊んで良い感じ?」
「あぁイッカクマグロは討伐後に調査しよう。」
「はーい♪」
元気よく返事をする千春、思わず笑みになるハース卿。
「それではチハル王女殿下お楽しみくださいませ。」
「はーい♪」
話が終わり千春達は海へ向かう。
「ハースさんの息子かっこよかったね。」
「なー、イケメン多いなぁコッチ。」
「確かに・・・でも残念なのも多い。」
「顔が?」
「いや、性格。」
「それアレじゃん?冒険者の。」
「そそ、狼の牙の・・・パトリオット?」
「パトラッシュって言って無かった?」
ワイワイと話しているとアリンハンドが話す。
「長男のヒュアツ殿とシュテッヒ殿は結婚してますよ。」
「まぁそうですよね~。」
「ん?三男の・・・ば・・・ばじ・・・バジ・・・。」
「バジェスですか、まだ1人ですね。」
「ほほ~・・・歳いくつなの?」
「確か21だったと。」
「詳しいねー、アリン。」
「・・・誰のせいでハースの事詳しくなったと思ってるんです?」
千春から塩田の話を聞き、暫くハースに滞在するはめになったアリンハンドはジト目で千春を見る。
「ん、宰相さんのせいだよ。」
「・・・そうなんですけどね。」
ガックリと肩を落とすアリンハンド。
「へぇ~21かぁ・・・。」
花音はポヤポヤした顔で呟く。
「お、気になるんか?」
「は?別に齢言っただけじゃん。」
美桜に言われ、返す花音。
「ハルト、そこんとこどうなの?」
「問題無いぞ、だから挨拶したんだからな。」
「・・・お母様の仕業?(ボソッ)」
「・・・あぁ(ボソッ)」
「カノン!水着姿で落としちゃえ!」
「えー!こっちの人水着ヤバいって言ってたじゃん!」
「だからだよー、どうせうちらも水着なんだし。」
「そうそう、ウチらが見守っててあげるよ。」
キャッキャと盛り上がるJK軍団、そして皆はいつもの砂浜に向かった。
「おはようございますぅ~。」
「おはようチハル。」
「えぇ~もう居るじゃーん。」
「まだ準備中だから大丈夫よ?」
サフィーナは微笑みながら答える、千春は庭に出ると周りを見渡す。
「おぉ・・・過剰戦力。」
「おはようございますチハル王女殿下。」
「おはようございますエーデルさん、こんなに連れて行くの?」
竜騎士団13名、人を乗せていないドラゴンも10頭居た。
「はい、海は広範囲で調べることになるので。」
「あーそりゃそうかー、潜ってたらわからないもんね。」
「はい、それからチハル王女殿下の目的である魚の探索も必要ですから。」
「あー、それは多分だけど大丈夫だよ。」
「そうなのですか?」
「うん、人魚さん達に探索お願いするつもりだから。」
「あぁ、その手がありましたか、しかしあの魚の泳ぐ速度は物凄く早いとの事です、多い方が良いでしょう。」
「りょ!そこらへんは任せます!」
「はっ!」
千春とエーデルが話しているとフェアリーリングから日葵が出て来る。
「ただいまー。」
「おはよヒマリ。」
「おはようございます!チハルさま!」
「元気だねールペタちゃんおはよー♪」
元気いっぱいの幼女を見てニコニコになる千春。
「妖精5人居たら子供達は大丈夫っしょ?」
ルペタとシュシュはテコテコと歩き部屋に入り春恵に挨拶をしている、その姿を見ながら2人は話す。
「そだね、ま~浅瀬にはクラーケンも来ないだろうし来たとしてもルプ達いるから。」
千春はそう言うと日葵と部屋に入る。
「おぃーっす、早いなードラゴン達。」
「ねー、準備中らしいから朝ごはんにしようか。」
「ほいほい、手伝うよー。」
千春と頼子、日葵は厨房に入る、侍女達が既に朝食の準備をしていたが一緒に料理を始めた。
--------------------
「ごちそうさまでした。」
手を合わせる千春。
「みんな揃ったっぽいねー。」
頼子は庭を見ると整列したドラゴン、竜騎士団、千春達の護衛なのか騎士団も数名並んでいた。
「チハル、準備出来たぞ。」
「はーい、こっちもおっけー。」
「フェアリーリングか?」
「うん、リリ達にお願いするよー。」
庭で楽しそうに飛んでいるリリ、クゥクゥ、ルル、ポポ、そしてシュシュを見る。
「ハース卿には連絡済だ。」
「はーい、それじゃ行きますかー。」
「はーい!」
「千春気を付けてねー。」
「はーぃおかぁさん。」
「何か有ったらすぐ呼びなさいよ?」
「何も無くても呼ぶかもね、マグロだよマグロ!」
「楽しみにしてるわね♪」
千春は春恵に手を振り庭にでる、そして皆とフェアリーリングに入るとハース領へ飛んだ。
--------------------
「いらっしゃいませ、エンハルト殿下。」
移動するとハース伯爵が挨拶をする。
「状況を聞こうか。」
エンハルトが言うと千春は首を傾げる。
「・・・チハル、クラーケンの討伐だからな?」
「・・・あ。」
完全にクラーケンの事を忘れていた千春は思わず声をだす。
「うん、知ってたよ?」
「そうか。」
笑いをこらえながら肩を震わすエンハルト、横で見ていたアリンハンドも笑いをこらえている。
「それではこちらへ。」
ハース伯爵は竜騎士団や騎士団が到着した事を確認すると館へ促す、エンハルトに続きエーデル達も入っていく。
「私達はどうしようか。」
「チハル、一緒に話を聞けばアレの動きも分かるかもしれないぞ。」
「行くわ。」
千春は即答で返事をすると頼子達も一緒に館へ入った。
--------------------
「どうぞこちらへ。」
広い応接間にエンハルトと千春が座る、後ろにはエーデル達や頼子達が立っている。
「では改めて、ヴァサー・ハースと申します。」
ハース伯爵の後ろに立つ3人の男性も挨拶をする。
「ヒュアツ・ハースと申しますこの度は御足労頂き恐悦至極で御座います。」
「シュテッヒ・ハースと申します。」
「バジェス・ハースと申します。」
3人は姿勢を正し挨拶をする。
「息子さん?」
「あぁ、ヒュアツは長男、シュテッヒは次男、バジェスは三男だ。」
エンハルトは千春に紹介する。
「それでは現状ですが・・・。」
領主ヴァサー・ハースはクラーケンが目撃される場所を地図に指差しながら説明を始めた。
-------------------
「マグロは?」
「この海域からこちらの島あたりまでを周回しております。」
「あーだからここら辺とココに出るのかー。」
「はい、特に島の近辺でよく現れます。」
「・・・ねぇこの島ってあの島?」
「あぁシーサーペントが居た島だな。」
「・・・もしかしてシーサーペント居なくなったから増えたとか?」
「可能性はあるな。」
「ロイロ、あの島のシーサーペント残ってないの?」
「あぁ殲滅したのぅ。」
「ん~~~~~・・・うちらのせい?」
ポツリと呟く千春。
「王女殿下、決してそう言う事ではありません。」
「シーサーペントの被害と比べるまでもないです。」
「近づかなければ問題ありませんので。」
伯爵、そしてヒュアツ、シュテッヒが答える。
「わかった、エーデル問題は?」
「今の話ですと数匹居るようですがクラーケンに関しては問題無いでしょう。」
「ふむ、それでは早速調査に入る、ハース卿構わないか?」
「はっ、よろしくお願い致します。」
ハース卿と息子3人は頭を下げる。
「私達は海で遊んで良い感じ?」
「あぁイッカクマグロは討伐後に調査しよう。」
「はーい♪」
元気よく返事をする千春、思わず笑みになるハース卿。
「それではチハル王女殿下お楽しみくださいませ。」
「はーい♪」
話が終わり千春達は海へ向かう。
「ハースさんの息子かっこよかったね。」
「なー、イケメン多いなぁコッチ。」
「確かに・・・でも残念なのも多い。」
「顔が?」
「いや、性格。」
「それアレじゃん?冒険者の。」
「そそ、狼の牙の・・・パトリオット?」
「パトラッシュって言って無かった?」
ワイワイと話しているとアリンハンドが話す。
「長男のヒュアツ殿とシュテッヒ殿は結婚してますよ。」
「まぁそうですよね~。」
「ん?三男の・・・ば・・・ばじ・・・バジ・・・。」
「バジェスですか、まだ1人ですね。」
「ほほ~・・・歳いくつなの?」
「確か21だったと。」
「詳しいねー、アリン。」
「・・・誰のせいでハースの事詳しくなったと思ってるんです?」
千春から塩田の話を聞き、暫くハースに滞在するはめになったアリンハンドはジト目で千春を見る。
「ん、宰相さんのせいだよ。」
「・・・そうなんですけどね。」
ガックリと肩を落とすアリンハンド。
「へぇ~21かぁ・・・。」
花音はポヤポヤした顔で呟く。
「お、気になるんか?」
「は?別に齢言っただけじゃん。」
美桜に言われ、返す花音。
「ハルト、そこんとこどうなの?」
「問題無いぞ、だから挨拶したんだからな。」
「・・・お母様の仕業?(ボソッ)」
「・・・あぁ(ボソッ)」
「カノン!水着姿で落としちゃえ!」
「えー!こっちの人水着ヤバいって言ってたじゃん!」
「だからだよー、どうせうちらも水着なんだし。」
「そうそう、ウチらが見守っててあげるよ。」
キャッキャと盛り上がるJK軍団、そして皆はいつもの砂浜に向かった。
759
お気に入りに追加
2,592
あなたにおすすめの小説
幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
転生王女は現代知識で無双する
紫苑
ファンタジー
普通に働き、生活していた28歳。
突然異世界に転生してしまった。
定番になった異世界転生のお話。
仲良し家族に愛されながら転生を隠しもせず前世で培ったアニメチート魔法や知識で色んな事に首を突っ込んでいく王女レイチェル。
見た目は子供、頭脳は大人。
現代日本ってあらゆる事が自由で、教育水準は高いし平和だったんだと実感しながら頑張って生きていくそんなお話です。
魔法、亜人、奴隷、農業、畜産業など色んな話が出てきます。
伏線回収は後の方になるので最初はわからない事が多いと思いますが、ぜひ最後まで読んでくださると嬉しいです。
読んでくれる皆さまに心から感謝です。
転生少女の異世界のんびり生活 ~飯屋の娘は、おいしいごはんを食べてほしい~
明里 和樹
ファンタジー
日本人として生きた記憶を持つ、とあるご飯屋さんの娘デリシャ。この中世ヨーロッパ風ファンタジーな異世界で、なんとかおいしいごはんを作ろうとがんばる、そんな彼女のほのぼのとした日常のお話。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした
月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。
それから程なくして――――
お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。
「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」
にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。
「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」
そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・
頭の中を、凄まじい情報が巡った。
これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね?
ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。
だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。
ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。
ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」
そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。
フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ!
うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって?
そんなの知らん。
設定はふわっと。
大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。
下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。
ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる