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いざ進め!海鮮ダンジョン!

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「チハル様あちらです。」
 ナラーシャの案内で海中を移動する千春達。

「あの穴?」
「はい、アレが入口です。」
 ロイロに乗った千春、ドラゴン達は海中を飛ぶように泳ぐ。

「ドラゴン達泳ぐの上手だね。」
「飛んでるみたいだね。」
「それより皆良いからだしてんねぇ。」
「アリンさんって結構良いからだしてるね。」
「でしょ~、結構体力使う事あるらしくて鍛えてるって言ってたんよ。」
 頼子が答え皆は男性陣を見る。

「でもヨリは目逸らされてるじゃん。」
「う~ん、ビキニは失敗だったか。」
「ウチはセパレートだからギリせ~ふ。」
「いや、エーデルさん恥ずかしそうにしてたじゃん。」
 ワンピース組の青空達が突っ込む、こちらの男性に水着は刺激が強いと言われた為水着を選んでいた。

「それでは中に入ります、門が有りますのでゆっくり行きます。」
 ナラーシャはそう言うと海獣に乗ったまま中へ入る、そして千春達も続く。

「暗いね、ロイロ大丈夫?」
『問題無いのぅ、見えないほどでは無い、真っ暗になるようなら魔法で明かりを作るからの。』
 グングンを奥に進む皆、後ろからはセイレーン騎士団、その後ろには槍を持った人魚が続く。

「もうすぐ見えますので。」
 そういうとナラーシャは速度を更に落とす、そして目の前には大きな扉が現れた。

「おぉー!でけぇ!」
「これ開くの?」
「無理じゃね?」
 青空、大愛、美桜は6mはあろうかと言う大きな扉を見上げる。

「この石に魔力を通すと・・・。」
 ナラーシャは壁にある石を触り説明すると、扉が砂埃を巻き上げながら開く。

「自動ドアなのかぁ。」
「初見じゃわかんないね。」
 扉が開くと綺麗にくり抜かれたような空間が現れる、そして小さな魚が中から出て来る。

「魚ー!」
「中に魚いるんだ。」
「はい、小さな穴があちこちに繋がっておりますので。」
 日葵と麗奈の問いかけに答えるナラーシャ、頼子は奥に光る物を見つける。

「あ!あそこ光ってる!」
「ランプ?」
「光有るじゃん。」
 海底を軽く泳ぐ様に移動する千春達。

「アレは魔物ではありませんが・・・。」
「え?あれ生きてるの?」
「はい、あの光に集まった魚を・・・。」
 説明していると光に近付いた大きな魚を地面から湧き出た大きな魚が一口で飲み込む。

「でっけぇぇ!!!」
「チョウチンアンコウだ!」
「いやいやいや、ロイロよりデカいじゃん!」
 成竜サイズのロイロより大きなチョウチンアンコウはまた砂に潜ると、ピョコっと光の出る触覚を出す。

「近くに寄らなければ何もしてきませんので。」
「・・・。」
「チハル様?」
「ルプ、アレ捕まえれる?」
「出来ない事は無いだろうが、動きがなぁ。」
「わっちが行くばい♪」
 水の抵抗で思った以上に動けない事にルプが苦笑いすると、ビェリーは大蛇になりスイスイと泳いでいく。

「ビェリーがウミヘビになってるわ。」
「このダンジョンで一番活躍出来そうですね。」
 美桜の頭で大人しく話すコン、すると横から金属ボディの彩葉が出て来る。

「私も活躍するわよ!」
 マネキンボディにスクール水着と言う姿で彩葉は前に出ると、足から水流を出し飛ぶように移動する。

「いくばーい!」
「私もー!」
 ビェリーは光の玉に近付くと巨大チョウチンアンコウがビェリーに飛び掛かる。

「わかっちょるけん余裕ばい!」
 ひょいっと口を避けるビェリーは上に向かってスイスイ泳ぐ、ビェリーを追いかける巨大チョウチンアンコウの腹に彩葉が体ごと突っ込んで行く。

「どーん!!!」
 両手を前に突き出したまま巨大チョウチンアンコウの腹に突っ込む彩葉、アンコウは体をうねらせもがく。

「風魔法ならイケるか?」
 ルプも慣れない海中を移動し前足を振ると風魔法が水を切りながらアンコウに当たる。

「距離があるとダメだな。」
「水魔法ならどうかな。」
 千春は手を広げいつもの様に水魔法を使う。

「・・・あれ?」
「千春水中だから見えねぇだろ。」
「あ、そっか!息出来てるし忘れてたわ。」
 千春はアハハと笑いながら発動する。

「ウォーターカッター!」
 魔法を発動するが、水がうねり数メートルほどで威力が消えた。

「ダメだ!魔法使えない!」
「まぁ使える魔法もあるんじゃがなぁ。」
「何魔法?」
「雷じゃ。」
「・・・全員感電しない?」
「するのぅ~。」
「ダメじゃん。」
「ここは私の出番かな!」
「私も~♪」
「うちもやってみよ。」
「えー!私もやる!」
 頼子、麗奈、大愛、日葵が前に出ると魔力を練る。

「土槍!」
「ハイドロボム!」
「アイススピア!」
「ウォーターガン!」
 4人はそれぞれ魔法を撃つ、地面から土で出来た槍がアンコウを拘束すると麗奈の魔法が破裂する、そして大愛の放つ氷の槍はアンコウに突き刺さり、日葵の飛ばした土の槍は水を吹き出しながらアンコウの息の根を止めた。

「よっしゃぁ!」
「結構使えるね。」
「レナの魔法はちょっと危ないわ、衝撃がここまで伝わるもん。」
「爆裂系は止めた方が良いね、うるさいわ。」
「そだねー。」
 プカプカと動かなくなった巨大チョウチンアンコウはビェリーが影に収納し戻って来る。

「ビックリしたばい!」
「レナ、この足に付けた水の噴出もう少し出力上がらない?」
 ビェリーと彩葉は何事も無かったように話しかける、それを見ていたセイレーン騎士団は目を見開いていた。

「ヨリ様達は水中の戦闘をされた事があるのですか?」
「ん?無いよ?」
「MMOでたまに?」
「あー、沈没船クエストやったねぇ。」
 麗奈達はゲーム内の話で盛り上がる。

「みんなお疲れー、私やる事ないわー。」
「ウチも無理だなぁ。」
「私も身体強化だけじゃなぁ。」
 千春、美桜、青空が呟く。

「いやいや、千春は出来るんじゃん?アイテムボックスで回収出来るじゃん。」
「ミオは火と風だもんねぇ。」 
「ソラは身体強化でイロハみたいに泳げない?」
 何が出来るか話しながら皆はシャチに乗る。

「それでは奥に進みますね。」
「はーい♪次の食材は何かなー♪」
「千春、アレは食材ではないぜよ?」
「え?アンコウだよ?アンコウ鍋食べれるよ?」
「まぁ・・・確かに。」
「イイネ!アンコウ鍋!」
「おー!アンコウ鍋!ウチも食べたい!」
「あれだけあったら何人分だろ。」
「たくさん食べれて良いじゃん。」
 もう既にJK達には食材にしか見えていなかった。

「次は蟹出ないかな。」
「伊勢海老とかよくね?」
「イイネ!」
「マグロ!マグロ居ないかな!?」
「マグロの魔物?」
「そ!マグロ食べたい!」
「まぁまぁ、ダンジョンはこれからだよ!さ!進もうか!海鮮ダンジョンに!」
「「「「「「おー!」」」」」」
 千春達が言うとキョトンとしていたナラーシャは我に返り先を進む、後ろから見ていた男性陣は皆クスクスと笑い、おこちゃま達は戻ってどんな料理が出るのかとワクワクしていた。





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