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天使と悪魔とドラゴンと!
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「ただいまーっと!お母様!?」
「お帰りなさいチハル・・・その大きな生き物は何?」
ジブラロールに戻って来た千春、部屋にはマルグリットが居たが異形の者を見て問いかけて来る。
「遺跡で拾いました!」
「・・・はぁ、で?どうするの?」
「えっと、今この子の中に天使と悪魔の魂二つあるんですよ、この体も邪神の失敗作らしくて。」
「・・・。」
「で!魂をドラゴンの卵に移し変えるので行って来ます!」
「・・・アリンハンド。」
「はい!」
「あなたここに残って説明しなさいな。」
「・・・はい。」
アリンハンドはウキウキで歩いて行く千春をジト目で見送り、マルグリットに事の経緯を説明した。
-------------------
「それでは先に準備してきますので。」
「うん!ミリカにもよろしく言っといて!」
「はい!」
レフトは返事を返すとドラゴンに変化し飛び立つ、他のドラゴンと竜騎士も飛び立つ。
「天使ちゃんと悪魔くんは空飛べるの?」
「今は無理です。」
『マナが足りないから無理だな。』
「魔力が足んないのか。」
城の中では無く外から回る千春達、3mもの巨体がのしのしと千春達の後ろから歩く姿は人の目を引いた。
「・・・ねぇ、みんなさぁ。」
「うん、ウチも思った。」
「思ったより驚かないよね。」
「こんな姿だよ?まさに悪魔!って感じなんだけど。」
青空達が異形と回りを見回し呟く。
「今更でしょ、先頭歩いてるの誰よ。」
クスクスと頼子が皆に言うと、皆は納得する。
「チハルだね。」
「通常運転だな。」
「ま、何か有ればチハルを疑えが王宮の合言葉。」
麗奈の言葉に千春が反応する。
「ちょっと!?何その合言葉!初めて聞いたんだけど!!!」
「え?知らなかったの?王宮に住んでるのに。」
「えー?おくれてるぅ~♪」
「ジブラロールの常識だよ、じょ・う・し・き♪」
「確かに王都でも同じ事言われてたよね。」
「ま、流石に本人が居る所では言わないか。」
JKの話を聞き、エンハルトは肩を揺らし笑いを堪えている。
「はーるーとー。」
「ん、まぁ良いじゃないか、皆が驚いて面倒な事が起こるよりは。」
「・・・良い様に言ってるけど、今笑ってたよね?」
「気のせいだキノセイ、ほら、ドラゴンが待ってるぞ。」
話を逸らすエンハルト、横ではエーデルとホーキンが真顔で歩いていた。
-------------------
「はーい到着ぅ~♪」
ドラゴンが好きなように寛ぐ中、厩舎の方にレフトとミリカ、そしてアルとサイマスが待っていた。
「お待たせ!」
「ご準備出来ております。」
ペコリと頭を下げるレフトとミリカ、アルとサイマスも同じく頭を下げる。
「えっと、本当に良いんだよね?」
「はい。」
「ミリカ達も大丈夫?」
「はい、話はお聞きしました、問題御座いません。」
「そっか、アルとサイマスもゴメンね、大事な卵なのに。」
「問題ありませんチハル様。」
本当に気にしていないのか、笑みを浮かべるドラゴン達。
「えっと何処でやろっか。」
「こちらへどうぞ。」
厩舎の横にいつの間にか建っていた家に迎え入れられる。
「こちらが私の卵です。」
「これは私の方です。」
テーブルの上に大事に置かれた卵を見せる2人。
「モートさん大丈夫ですか?」
「あぁ、生命力の高い卵だ問題無い。」
モートは後ろを見ると、家に入って来た3mの異形、ドラゴンが出入りする為か大きな玄関は問題無く通れた。
パチン!
指を鳴らすモート、すると異形は倒れる、そして死体は靄となり消えた。
「これが魂?」
「あぁ、どっちに入れる?」
「レフト、ミリカ、どっち?」
「そうですね、悪魔の方は教育のし甲斐がありそうですから私の方へ。」
レフトはニコッと笑い卵を差し出す、モートは頷き死体が消えた所に残った魂を卵に入れる、そして天使の方も卵に入れた。
「上手くいったのかな?」
「あぁ。」
『問題無いわね、融合したわ。』
アイトネもウンウンと頷き卵を手に取る。
『あら、この子凄いわね。』
「どうしたの?」
天使が入った方を手に取ったアイトネ、千春は何かと問いかける。
『もう体を構築しているわ、マナ足りるのかしら。』
「えー!?足りなかったらどうなるの?!」
『どうもしないわよ?普通に体が出来上がれば卵から孵るわ。』
「こっちは?」
千春は悪魔の入った卵を指差す。
『そっちも進んでるわね。』
「マナって補給できる?」
『出来るわよ~、前卵に祝福付けてたでしょ?』
「うん、つけまくった。」
『その要領で魔力を送れば大丈夫・・・でも千春の魔力じゃすぐ尽きちゃうわよ?』
「えぇ~意味無いかぁ。」
「ねぇ千春、アレは?あの魔力たっぷりの石。」
「ん!?あ!これか!」
千春はアイテムボックスから精霊の涙を取り出す。
バラバラバラバラ
「ちょ、千春どん?」
「うぇっ!なんでこんなにいっぱい有んの?!」
「これ国宝じゃなかったっけ?」
頼子達はバラバラと取り出す精霊の涙に驚く。
「いやぁ~、妖精ちゃん達がさ~、よく来るじゃん?お菓子あげるじゃん?コレくれるんよ。」
「国宝の価値!」
「大暴落!」
後ろでは目を手で覆い天井を仰ぐエンハルト、目が点になったエーデルとホーキンが居た。
「アイトネこれ使える?」
『勿論、チハルと卵の間にそれを置いて魔力を軽く流しなさい。』
「ほーい。」
千春は言われた通りに天使の卵へ魔力を通す、するとうっすら光りヒビが入る。
「げ!魔力多すぎた!?割れちゃう!」
『大丈夫、孵るだけよ。』
「早すぎでしょ!」
そう言っている間にもヒビが増え卵が割れる、すると可愛い真っ白なドラゴンが顔を出す。
「・・・キャ・・・きゃわいい!!!」
「ドラゴンの赤ちゃんってこんなに可愛いんだ。」
美桜と麗奈はドラゴンを見てキャッキャと騒ぐ。
「次は悪魔くんね~。」
同じ様にやると悪魔の卵もヒビが入る、そして。
「生まれたぁ!」
「こっちは黒いね。」
「悪魔だから?」
「さぁ?両親の色では無いよね。」
両親であるレフト、アルの色とは違う鱗の色で生まれた悪魔ドラゴンは大きくあくびをする、すると天使ドラゴンと悪魔ドラゴンが光り始める。
「・・・何?」
『あら、もう変身出来るのね、流石ドラゴンの素体ねぇ。』
「変身って何?」
『以前の姿に戻るみたいよ。』
説明をするアイトネ、そして天使のドラゴンの光が止まると床に膝まづく。
「有難うございますチハル様、モート様、アイトネ様。」
「礼を言う、チハル様、モート様、アイトネ様。」
「・・・天使ちゃうやん。」
「悪魔のイメージしてたけど・・・普通に人だ。」
千春と頼子は天使と悪魔を見て感想を呟く。
『それはそうよ、チハルのイメージしている天使は地球の人が創った天使像ですもの。』
「悪魔も?」
『そうよ?言ってたでしょう?天使と悪魔と言う表現もモートが分かりやすく説明しただけ、本来別の世界の種族の一つなのよ。』
「そっか、うん、そうだね。」
不満げだが納得する千春、そして天使が話始める。
「チハル様、チハル様の魔力を頂いた時に天使のイメージを受けております変身致しましょうか?」
「へ?出来るの?」
「はい。」
「俺も要望に応えよう。」
2人は立ち上がると変身する、そして。
「天使だ!」
「悪魔!すごぉい!ってこれ千春のイメージなんだよね?」
「・・・うぃ。」
天使は大きな真っ白な羽が3対、悪魔には大きな蝙蝠の羽の様な翼が、そして天使の頭には丸い輪が、悪魔には羊の角が有った。
「天使ちゃん、悪魔くん、こっちが天使ちゃんのお父さんとお母さん、こっちが悪魔くんのお父さんとお母さんだよ。」
「お父様、お母様有難うございます。」
「ありがとう、この恩はどうやって返せば宜しいか。」
「チハル様に仕えて恩を返してね。」
「貴方もそうしてね。」
「「はい、承りました。」」
天使と悪魔は深々と頭を下げる、そして千春はポカンとした顔で2人を見る。
「へ?」
「チハル、面倒みてやれよ。」
エンハルトは呆れた様に千春に声を掛けた。
「お帰りなさいチハル・・・その大きな生き物は何?」
ジブラロールに戻って来た千春、部屋にはマルグリットが居たが異形の者を見て問いかけて来る。
「遺跡で拾いました!」
「・・・はぁ、で?どうするの?」
「えっと、今この子の中に天使と悪魔の魂二つあるんですよ、この体も邪神の失敗作らしくて。」
「・・・。」
「で!魂をドラゴンの卵に移し変えるので行って来ます!」
「・・・アリンハンド。」
「はい!」
「あなたここに残って説明しなさいな。」
「・・・はい。」
アリンハンドはウキウキで歩いて行く千春をジト目で見送り、マルグリットに事の経緯を説明した。
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「それでは先に準備してきますので。」
「うん!ミリカにもよろしく言っといて!」
「はい!」
レフトは返事を返すとドラゴンに変化し飛び立つ、他のドラゴンと竜騎士も飛び立つ。
「天使ちゃんと悪魔くんは空飛べるの?」
「今は無理です。」
『マナが足りないから無理だな。』
「魔力が足んないのか。」
城の中では無く外から回る千春達、3mもの巨体がのしのしと千春達の後ろから歩く姿は人の目を引いた。
「・・・ねぇ、みんなさぁ。」
「うん、ウチも思った。」
「思ったより驚かないよね。」
「こんな姿だよ?まさに悪魔!って感じなんだけど。」
青空達が異形と回りを見回し呟く。
「今更でしょ、先頭歩いてるの誰よ。」
クスクスと頼子が皆に言うと、皆は納得する。
「チハルだね。」
「通常運転だな。」
「ま、何か有ればチハルを疑えが王宮の合言葉。」
麗奈の言葉に千春が反応する。
「ちょっと!?何その合言葉!初めて聞いたんだけど!!!」
「え?知らなかったの?王宮に住んでるのに。」
「えー?おくれてるぅ~♪」
「ジブラロールの常識だよ、じょ・う・し・き♪」
「確かに王都でも同じ事言われてたよね。」
「ま、流石に本人が居る所では言わないか。」
JKの話を聞き、エンハルトは肩を揺らし笑いを堪えている。
「はーるーとー。」
「ん、まぁ良いじゃないか、皆が驚いて面倒な事が起こるよりは。」
「・・・良い様に言ってるけど、今笑ってたよね?」
「気のせいだキノセイ、ほら、ドラゴンが待ってるぞ。」
話を逸らすエンハルト、横ではエーデルとホーキンが真顔で歩いていた。
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「はーい到着ぅ~♪」
ドラゴンが好きなように寛ぐ中、厩舎の方にレフトとミリカ、そしてアルとサイマスが待っていた。
「お待たせ!」
「ご準備出来ております。」
ペコリと頭を下げるレフトとミリカ、アルとサイマスも同じく頭を下げる。
「えっと、本当に良いんだよね?」
「はい。」
「ミリカ達も大丈夫?」
「はい、話はお聞きしました、問題御座いません。」
「そっか、アルとサイマスもゴメンね、大事な卵なのに。」
「問題ありませんチハル様。」
本当に気にしていないのか、笑みを浮かべるドラゴン達。
「えっと何処でやろっか。」
「こちらへどうぞ。」
厩舎の横にいつの間にか建っていた家に迎え入れられる。
「こちらが私の卵です。」
「これは私の方です。」
テーブルの上に大事に置かれた卵を見せる2人。
「モートさん大丈夫ですか?」
「あぁ、生命力の高い卵だ問題無い。」
モートは後ろを見ると、家に入って来た3mの異形、ドラゴンが出入りする為か大きな玄関は問題無く通れた。
パチン!
指を鳴らすモート、すると異形は倒れる、そして死体は靄となり消えた。
「これが魂?」
「あぁ、どっちに入れる?」
「レフト、ミリカ、どっち?」
「そうですね、悪魔の方は教育のし甲斐がありそうですから私の方へ。」
レフトはニコッと笑い卵を差し出す、モートは頷き死体が消えた所に残った魂を卵に入れる、そして天使の方も卵に入れた。
「上手くいったのかな?」
「あぁ。」
『問題無いわね、融合したわ。』
アイトネもウンウンと頷き卵を手に取る。
『あら、この子凄いわね。』
「どうしたの?」
天使が入った方を手に取ったアイトネ、千春は何かと問いかける。
『もう体を構築しているわ、マナ足りるのかしら。』
「えー!?足りなかったらどうなるの?!」
『どうもしないわよ?普通に体が出来上がれば卵から孵るわ。』
「こっちは?」
千春は悪魔の入った卵を指差す。
『そっちも進んでるわね。』
「マナって補給できる?」
『出来るわよ~、前卵に祝福付けてたでしょ?』
「うん、つけまくった。」
『その要領で魔力を送れば大丈夫・・・でも千春の魔力じゃすぐ尽きちゃうわよ?』
「えぇ~意味無いかぁ。」
「ねぇ千春、アレは?あの魔力たっぷりの石。」
「ん!?あ!これか!」
千春はアイテムボックスから精霊の涙を取り出す。
バラバラバラバラ
「ちょ、千春どん?」
「うぇっ!なんでこんなにいっぱい有んの?!」
「これ国宝じゃなかったっけ?」
頼子達はバラバラと取り出す精霊の涙に驚く。
「いやぁ~、妖精ちゃん達がさ~、よく来るじゃん?お菓子あげるじゃん?コレくれるんよ。」
「国宝の価値!」
「大暴落!」
後ろでは目を手で覆い天井を仰ぐエンハルト、目が点になったエーデルとホーキンが居た。
「アイトネこれ使える?」
『勿論、チハルと卵の間にそれを置いて魔力を軽く流しなさい。』
「ほーい。」
千春は言われた通りに天使の卵へ魔力を通す、するとうっすら光りヒビが入る。
「げ!魔力多すぎた!?割れちゃう!」
『大丈夫、孵るだけよ。』
「早すぎでしょ!」
そう言っている間にもヒビが増え卵が割れる、すると可愛い真っ白なドラゴンが顔を出す。
「・・・キャ・・・きゃわいい!!!」
「ドラゴンの赤ちゃんってこんなに可愛いんだ。」
美桜と麗奈はドラゴンを見てキャッキャと騒ぐ。
「次は悪魔くんね~。」
同じ様にやると悪魔の卵もヒビが入る、そして。
「生まれたぁ!」
「こっちは黒いね。」
「悪魔だから?」
「さぁ?両親の色では無いよね。」
両親であるレフト、アルの色とは違う鱗の色で生まれた悪魔ドラゴンは大きくあくびをする、すると天使ドラゴンと悪魔ドラゴンが光り始める。
「・・・何?」
『あら、もう変身出来るのね、流石ドラゴンの素体ねぇ。』
「変身って何?」
『以前の姿に戻るみたいよ。』
説明をするアイトネ、そして天使のドラゴンの光が止まると床に膝まづく。
「有難うございますチハル様、モート様、アイトネ様。」
「礼を言う、チハル様、モート様、アイトネ様。」
「・・・天使ちゃうやん。」
「悪魔のイメージしてたけど・・・普通に人だ。」
千春と頼子は天使と悪魔を見て感想を呟く。
『それはそうよ、チハルのイメージしている天使は地球の人が創った天使像ですもの。』
「悪魔も?」
『そうよ?言ってたでしょう?天使と悪魔と言う表現もモートが分かりやすく説明しただけ、本来別の世界の種族の一つなのよ。』
「そっか、うん、そうだね。」
不満げだが納得する千春、そして天使が話始める。
「チハル様、チハル様の魔力を頂いた時に天使のイメージを受けております変身致しましょうか?」
「へ?出来るの?」
「はい。」
「俺も要望に応えよう。」
2人は立ち上がると変身する、そして。
「天使だ!」
「悪魔!すごぉい!ってこれ千春のイメージなんだよね?」
「・・・うぃ。」
天使は大きな真っ白な羽が3対、悪魔には大きな蝙蝠の羽の様な翼が、そして天使の頭には丸い輪が、悪魔には羊の角が有った。
「天使ちゃん、悪魔くん、こっちが天使ちゃんのお父さんとお母さん、こっちが悪魔くんのお父さんとお母さんだよ。」
「お父様、お母様有難うございます。」
「ありがとう、この恩はどうやって返せば宜しいか。」
「チハル様に仕えて恩を返してね。」
「貴方もそうしてね。」
「「はい、承りました。」」
天使と悪魔は深々と頭を下げる、そして千春はポカンとした顔で2人を見る。
「へ?」
「チハル、面倒みてやれよ。」
エンハルトは呆れた様に千春に声を掛けた。
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