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魔物退治にブルーワグへ!

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『ハル、あの件初仕事になるけれど。』
「はい、大丈夫です、でもやっぱりシステムの異常は・・・。」
『えぇ、この門の影響ね、だから私達が管理する事にしたのよ、向こう側はあちらの管理者が見張ってるわ。』
「尚更私が頑張らないといけませんね。」
 アイトネと春恵は頷きながら話す。

『でもそこまで大きなバグは発生してる訳ではないから安心していいわ。』
「はい。」
「アイトネ、やはりアレか?」
『えぇ、バグを触って壊れた魔獣が魔物を森から溢れさせたわね。』
「儂が大元を潰すか?」
『バグはハルが、魔獣は私が処理するわ、ロイロはチハル達のフォローをお願い。』
「了解じゃ。」
 話を一緒に聞いていたルプ、ビェリー、コンも頷く。

「どうしたの?」
 千春がロイロに話しかける。

「ん、魔物を蹴散らすのを頑張れって事じゃよ。」
「うん!頑張って蹴散らす!」
 JK達は動き易い服に着替え銃を持つ。

「チハル・・・なんだその恰好は。」
「ん、魔物撃退スタイルだよ。」
「まぁ、なんだ、前線には行くなよ?」
「はーい、もれた魔物だけ狙いまーす。」
 エンハルトが念押ししているとエーデルとホーキン、そして竜騎士団団長フィークスが庭に現れる。

「エンハルト殿下、準備出来ました。」
「あれ?竜騎士団行くの?」
「あぁ、父上が書簡も準備してくれた。」
 大げさに見える程の包を見せるエンハルト。

「よし、それでは行くとしよう。」
「「「「「「おー!」」」」」」
 クゥクゥとリリは日葵と麗奈の周りをくるくる回りながらフェアリーリングの準備をする。

「分けて飛ぶから殿下はいってねぇ~♪」
「よろしく頼む。」
 エンハルト、アリンハンド、そして千春達が入る。

「おかぁさんとアイトネは?」
『ちょっと寄る所があるから後で合流するわね~♪』
「千春、無茶したらダメよ?」
「はーい。」
 千春が返事をすると景色が変わる、ブルーワグの庭だ。

「お帰りなさいませヒマリ様。」
「リィエンさんただいま!陛下にお伺いお願いします。」
「はっ、戻り次第お連れするよう承っております。」
 そう言うと特務部隊長であるリィエン・ゼルは日葵達を連れ王宮に入った。


--------------


「それじゃアイトネ様行きますね。」
『えぇ、座標はココね。』
 アイトネはそう言うと春恵は軽く目を瞑る。

「はい、見えました、行って来ます。」
 春恵はそう言うと手を振る、景色が変わると森の一角に歪に丸い玉が浮いていた。

「うわぁ、禍々しいわねぇ。」
 春恵は周りを見回すが何も居ない。

「魔物は移動しちゃったみたいね。」
 そう呟くとバグの両脇に手を添える。

「さて、さっさと終わらせて千春見ないとね♪」
 初めての仕事とはいえ処理方法を脳内に直接教え込まれた春恵はバグと一緒に姿を消した。


--------------


『あらら~、一匹じゃないのねぇ~。』
 アイトネは暴れ狂う魔獣を3匹見つめる。

『あなた達は悪く無いのに、ごめんなさいね。』
 そう呟きながら地上に降りる、そして一匹の魔獣と対峙する。

グルォォォォォォ・・・

『苦しいのね、直ぐに苦しくなくなるわ、来世は静かな所に連れて行ってあげるわね。』
 アイトネはそう魔獣に呟くと魔獣に近付く、魔獣は動けず唸るだけだ。

『おやすみなさい。』
 アイトネはそう話しかけ魔獣の鼻を触る、すると魔獣は霧が晴れるように消滅した。

『あと二匹も直ぐに連れて行ってあげるわ。』
 消滅した所に浮く小さな光を大事そうに手で覆う。

『モート。』
「この魂だな。」
『修復して精霊の森に連れて行ってあげて。』
「わかった。」
 モートは魂を受け取る、そしてアイトネとモートは残りの魔獣の所へ向かった。


--------------


「ヒマリ!」
「ハチェットさん!」
「皆を連れて来てくれたのか。」
「うん。」
「ハルト殿下、この度はお手数をお掛けして申し訳ありません。」
「気にしないでくれ、まぁ結果的にジブラロールとして手助けする事になったが。」
 ブルーワグ第一王子のハチェットはもう一度頭を下げる、そして一緒にファーグス国王の元へ向かった。

コンコン

「入ってくれ。」
「失礼します。」
 日葵が先頭を切り扉を抜ける。

「ヒマリ。」
「チハル達が手伝ってくれます。」
「そうか。」
 日葵の後ろからエンハルトが前に出ると書簡を渡す。

「ブルーワグ国王陛下、ジブラロール王より書簡を預かっております。」
「ありがとう、エンハルト王子。」
 ファーグスは丁寧に封蝋をナイフで落とし読む。

「・・・なんと。」
「どうしました?」
 ファーグスの呟きに日葵が問いかける。

「こういう場合、色々な制約や条件が付くのだが・・・。」
「はい。」
「一切無い。」
「え~っと、はい。」
「・・・。」
 思わず黙ってしまったファーグス王にエンハルトが答える。

「この件に関して女神の2柱が動かれております。」
「な!?」
「そしてジブラロール国としては女神2柱の眷属、そして聖女のサポートと言う形で動きます。」
「・・・。」
「へ?そうなの?」
 何も聞いてない千春が思わず声を上げる。

「チハルは気にしなくても良いとアイトネ様から伝言を貰っている、いつもの様に動けば良い。」
 エンハルトは千春に微笑みながら伝える。

「それではブルーワグ国王陛下、私達も動かせて頂きます。」
「エンハルト王子、聖女チハル様、よろしくお願い致します。」
「まかせてくださーい!」
「ヒマリ、無理する出ないぞ。」
「はい、陛下、でも頑張ります!」
 日葵はガッツポーズを取りニッコリ笑う、そして皆はファーグスの部屋から出る。

「なに?コレもしかして管理者案件なの?」
 千春はその手に詳しそうなロイロに問いかける。

「ま、そうじゃな、大元の原因はソレじゃ、森から出て来た魔物はその原因のせいで森から溢れたわけじゃ。」
「へぇ~、ま、やる事は変わらないって事だよね?」
「そうじゃ。」
「ルプも知ってた感じ?」
「あぁ、一応聞いてたが、やる事は変わんねぇだろ?」
「だね~。」
 皆は話しながら庭に向かう、既に竜騎士団とドラゴン達が準備を終わらせていた、横では疲れたのかリリとクゥクゥ、そしてブルーワグに居る妖精シュシュも座り込んでいた。

「お疲れ様、リリ、クゥクゥ、シュシュも手伝ってくれたんだね。」
「がんばったわぁ~。」
「魔力つかったわぁ~。」
「ブルーワグの為ですもの!手伝いますわ!」
「ありがと、はいコレ、スモモだよ。」
「「「ペスコの実ですわぁ!」」」
 妖精達の好物、スモモを取り出し妖精達を労う千春。

「それじゃ現場に向かいますかぁ。」
「シャルディ、誰が道案内してくれるの?」
「リィエンとその部隊が案内致します。」
 シャルディが言うとリィエンとその部隊の者が並ぶ。

「エーデル、ドラゴンに騎乗してもらってくれ。」
「はっ!」
 特務部隊は竜騎士に連れられ恐るおそるドラゴンに乗る。

「それじゃ行きますかぁ!」
 千春は意気揚々と手を上げるとJK軍団は銃を持った手を上げ声を上げた。

「「「「「「おー!!!!」」」」」」


--------------


「ユーリンどうしたの?」
「ん、ロイロちゃんから連絡あったんだけど。」
「ん?」
「今日のカエルの唐揚げパーティー遅くなると思うからゆっくり来いだって。」
「遊びにいってるのかな?」
「なのかなぁ~、チハルちゃんのお出かけ楽しいから付いて行きたかったなぁ~。」
 ユーリンとシャルルは楽し気な千春を思い浮かべながら呟いた。






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