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千春の誕生日!⑥
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ピピッ!ピピッ!ピピッ!ピッ・・・
「ううぅ・・・。」
「おはよう千春。」
「おはようルプ。」
「サフィーが様子を見に来てたぞ。」
「うっそぉん、早いなぁ。」
ルプに言われ急いで服を着替える、そして応接間に行くと文恵とサフィーナ、サリナがお茶を飲んでいた。
「おはようございます。」
「おはようチーちゃん、誕生日おめでとう。」
「チハルおはよう、よく眠れた?」
「ありがとうおばぁちゃん、うん、枕が良いからね。」
千春と一緒に入って来たルプを見ながら千春は言う。
「さ、準備しましょうか。」
「まってーまだ顔も洗って無いよ!」
「大丈夫よ、まずは湯浴みからだから。」
「え?お風呂はいんの?」
「えぇ、綺麗になりましょうね。」
ニッコリ笑うサフィーナ、そして手をパンパンと叩くと、新しく侍女メンバーになったナッテリー率いる侍女軍団がズラッと並ぶ。
「さぁ、王女殿下。」
最年長レナエが千春を促し浴室に拉致する、そして皆に隅から隅まで綺麗に洗われた。
---------------
「・・・。」
「チハルどうしたの?」
「久しぶりに洗われた。」
「慣れたでしょ?」
「慣れないよぉぉ!」
「これから毎日洗ってもらったら?」
「だが断る!」
「はいはい、それじゃ行きましょうか。」
サフィーナはそう言うと千春と文恵を引き連れマルグリットの部屋に移動した。
----------------
「おはようございますお母様!」
「おはようチハル、元気ね。」
「空元気ですけれど。」
アハハハと笑い答える千春。
「お婆様朝食はまだですよね?」
「サフィーちゃんにこちらで食べると聞いてましたから。」
「えぇ、今準備させますので。」
マルグリットは付き人のエリーナに声を掛けると朝食の準備が始まる、サンドイッチやサラダ、スープと並べられ皆は満足そうに朝食を取る。
「美味しいねぇ。」
「これも全部チハルがレシピを教えてくれたんですよ。」
「チーちゃん料理上手だもんね。」
「おばぁちゃんの方が上手だよ。」
照れながらサンドイッチを頬張る千春、そして食事が終わると着替えが始まった、服は新しく仕立てられた豪華なドレスだ。
「チーちゃんお人形さんみたいだね。」
文恵はニコニコと楽しそうに着替えを見る。
「お婆様はこちらをご用意させて頂きましたわ。」
マルグリットが言うとアルベルが腕にかけた服を広げる。
「ローブ?」
「えぇ、年配の方が着る王族のローブよ。」
「私は王族じゃないよ?」
「チハルのお婆様ですもの、構いませんわ、国王陛下からも是非との事ですので。」
「王様からも言われてるなら着るしかないねぇ。」
「そう言えばおじぃちゃんは?」
「お爺様はセバスが準備しているわ、出る時に会えるわよ。」
ニッコリ微笑むマルグリットは千春を椅子に座らせる、そして化粧と髪を結われ装飾されていく。
「如何でしょうか。」
メイク専門の侍女がニッコリ微笑みながら問いかける、千春は鏡を見ながら自分を見る。
「・・・誰これ。」
「チハル王女殿下で御座いますよ。」
メイクこそナチュラルに仕上がっているものの、髪は綺麗に編まれティアラを付けられ品の良いイヤリングとネックレス、そして普段する事の無い口紅を塗られた顔を見て驚く。
「良いわね、それじゃ行きましょうか。」
湯浴みから始まり着替えや化粧と結構な時間が経っていた、そしてマルグリットは立ち上がり颯爽と歩き出す。
「このまま馬車に乗るんですか?」
千春はロングトレーンのドレスを引き摺りながら問いかける。
「勿論よ、侍女がフォローするから大丈夫よ。」
マルグリットもいつもより豪華なドレスを着ている。
「チー!」
「おじぃちゃん!」
「かわいいな!」
「・・・ありがと。」
顔を真っ赤にしながらお礼を言う千春。
「チー、誕生日おめでとう。」
「・・・ありがと。」
「良い誕生日になりそうだなぁ。」
何故か目が潤んでいる源治は誤魔化すように前を向き歩き出す。
「さ、チーちゃんいきましょうかね。」
文恵は瀟洒な模様が編みこまれたローブから手をだし千春の手を握る。
「うん。」
一言返事をすると千春も歩き出す、そして廊下をすれ違う貴族や使用人が頭を下げ道を空ける、暫く歩くと大きな扉があり、兵士が開く、そして目の前には豪華な馬車が並んでいた。
「おぉぉ・・・すごい。」
「この馬車の上の段よ。」
マルグリットが言うと侍女達がドレスの裾を手に取り千春が乗るのを手伝う、そして千春が乗り込むとエイダン国王陛下が城から出て来た。
「待たせたか?」
「今来た所よ。」
「ふむ、今日も可愛いのぅ。」
エイダンは微笑みながら千春を見る、そして馬車に乗り込むと兵士が声を掛け馬車が動き出す、千春達の前には竜騎士とドラゴンが歩き左右にも馬に乗った兵士、そして後ろから数台の馬車が付いて来る。
「後ろの馬車って何ですか?」
「ヨリ達が乗ってるわよ。」
「へ?ヨリ達乗ってるんですか!?」
ちょうど千春が後ろを見下ろした時窓からヨリ達が顔を出していた。
「やほー!千春可愛いじゃん!」
「ひゅー!最高じゃん!」
「すっごいなぁ、チハル別人じゃん。」
「お人形さんみたい。」
「ソレな。」
後ろはキャッキャはしゃぎながら声を掛けて来る。
「千春!前見てピースして!」
頼子が言うと千春は前を見る、するとスマホを持ったリリとルルが動画を取っていた。
「チハル!こっちみてー!」
「こっちもみてー!」
リリとルルはノリノリで撮影している。
「ルル!ユラは?」
「この馬車に乗ってるわよ?」
千春は馬車の二階から下を見下ろすと窓からピョコっと顔を出すユラが見えた。
「チハルおねえちゃん!」
パタパタとしっぽを振りながら手を振るユラが真下に居た、千春は思わず微笑む。
「顔出したらあぶないからねー。」
「はーい!」
「チハル、あなたもよ、座ってなさいな。」
マルグリットは苦笑いで千春に言う、千春は『はーい♪』と返事をしチョコンと座る、そして大きな門を抜け、馬車は王都へ走って行った。
「ううぅ・・・。」
「おはよう千春。」
「おはようルプ。」
「サフィーが様子を見に来てたぞ。」
「うっそぉん、早いなぁ。」
ルプに言われ急いで服を着替える、そして応接間に行くと文恵とサフィーナ、サリナがお茶を飲んでいた。
「おはようございます。」
「おはようチーちゃん、誕生日おめでとう。」
「チハルおはよう、よく眠れた?」
「ありがとうおばぁちゃん、うん、枕が良いからね。」
千春と一緒に入って来たルプを見ながら千春は言う。
「さ、準備しましょうか。」
「まってーまだ顔も洗って無いよ!」
「大丈夫よ、まずは湯浴みからだから。」
「え?お風呂はいんの?」
「えぇ、綺麗になりましょうね。」
ニッコリ笑うサフィーナ、そして手をパンパンと叩くと、新しく侍女メンバーになったナッテリー率いる侍女軍団がズラッと並ぶ。
「さぁ、王女殿下。」
最年長レナエが千春を促し浴室に拉致する、そして皆に隅から隅まで綺麗に洗われた。
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「・・・。」
「チハルどうしたの?」
「久しぶりに洗われた。」
「慣れたでしょ?」
「慣れないよぉぉ!」
「これから毎日洗ってもらったら?」
「だが断る!」
「はいはい、それじゃ行きましょうか。」
サフィーナはそう言うと千春と文恵を引き連れマルグリットの部屋に移動した。
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「おはようございますお母様!」
「おはようチハル、元気ね。」
「空元気ですけれど。」
アハハハと笑い答える千春。
「お婆様朝食はまだですよね?」
「サフィーちゃんにこちらで食べると聞いてましたから。」
「えぇ、今準備させますので。」
マルグリットは付き人のエリーナに声を掛けると朝食の準備が始まる、サンドイッチやサラダ、スープと並べられ皆は満足そうに朝食を取る。
「美味しいねぇ。」
「これも全部チハルがレシピを教えてくれたんですよ。」
「チーちゃん料理上手だもんね。」
「おばぁちゃんの方が上手だよ。」
照れながらサンドイッチを頬張る千春、そして食事が終わると着替えが始まった、服は新しく仕立てられた豪華なドレスだ。
「チーちゃんお人形さんみたいだね。」
文恵はニコニコと楽しそうに着替えを見る。
「お婆様はこちらをご用意させて頂きましたわ。」
マルグリットが言うとアルベルが腕にかけた服を広げる。
「ローブ?」
「えぇ、年配の方が着る王族のローブよ。」
「私は王族じゃないよ?」
「チハルのお婆様ですもの、構いませんわ、国王陛下からも是非との事ですので。」
「王様からも言われてるなら着るしかないねぇ。」
「そう言えばおじぃちゃんは?」
「お爺様はセバスが準備しているわ、出る時に会えるわよ。」
ニッコリ微笑むマルグリットは千春を椅子に座らせる、そして化粧と髪を結われ装飾されていく。
「如何でしょうか。」
メイク専門の侍女がニッコリ微笑みながら問いかける、千春は鏡を見ながら自分を見る。
「・・・誰これ。」
「チハル王女殿下で御座いますよ。」
メイクこそナチュラルに仕上がっているものの、髪は綺麗に編まれティアラを付けられ品の良いイヤリングとネックレス、そして普段する事の無い口紅を塗られた顔を見て驚く。
「良いわね、それじゃ行きましょうか。」
湯浴みから始まり着替えや化粧と結構な時間が経っていた、そしてマルグリットは立ち上がり颯爽と歩き出す。
「このまま馬車に乗るんですか?」
千春はロングトレーンのドレスを引き摺りながら問いかける。
「勿論よ、侍女がフォローするから大丈夫よ。」
マルグリットもいつもより豪華なドレスを着ている。
「チー!」
「おじぃちゃん!」
「かわいいな!」
「・・・ありがと。」
顔を真っ赤にしながらお礼を言う千春。
「チー、誕生日おめでとう。」
「・・・ありがと。」
「良い誕生日になりそうだなぁ。」
何故か目が潤んでいる源治は誤魔化すように前を向き歩き出す。
「さ、チーちゃんいきましょうかね。」
文恵は瀟洒な模様が編みこまれたローブから手をだし千春の手を握る。
「うん。」
一言返事をすると千春も歩き出す、そして廊下をすれ違う貴族や使用人が頭を下げ道を空ける、暫く歩くと大きな扉があり、兵士が開く、そして目の前には豪華な馬車が並んでいた。
「おぉぉ・・・すごい。」
「この馬車の上の段よ。」
マルグリットが言うと侍女達がドレスの裾を手に取り千春が乗るのを手伝う、そして千春が乗り込むとエイダン国王陛下が城から出て来た。
「待たせたか?」
「今来た所よ。」
「ふむ、今日も可愛いのぅ。」
エイダンは微笑みながら千春を見る、そして馬車に乗り込むと兵士が声を掛け馬車が動き出す、千春達の前には竜騎士とドラゴンが歩き左右にも馬に乗った兵士、そして後ろから数台の馬車が付いて来る。
「後ろの馬車って何ですか?」
「ヨリ達が乗ってるわよ。」
「へ?ヨリ達乗ってるんですか!?」
ちょうど千春が後ろを見下ろした時窓からヨリ達が顔を出していた。
「やほー!千春可愛いじゃん!」
「ひゅー!最高じゃん!」
「すっごいなぁ、チハル別人じゃん。」
「お人形さんみたい。」
「ソレな。」
後ろはキャッキャはしゃぎながら声を掛けて来る。
「千春!前見てピースして!」
頼子が言うと千春は前を見る、するとスマホを持ったリリとルルが動画を取っていた。
「チハル!こっちみてー!」
「こっちもみてー!」
リリとルルはノリノリで撮影している。
「ルル!ユラは?」
「この馬車に乗ってるわよ?」
千春は馬車の二階から下を見下ろすと窓からピョコっと顔を出すユラが見えた。
「チハルおねえちゃん!」
パタパタとしっぽを振りながら手を振るユラが真下に居た、千春は思わず微笑む。
「顔出したらあぶないからねー。」
「はーい!」
「チハル、あなたもよ、座ってなさいな。」
マルグリットは苦笑いで千春に言う、千春は『はーい♪』と返事をしチョコンと座る、そして大きな門を抜け、馬車は王都へ走って行った。
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