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企てる者、見破る者!
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とある屋敷で貴族が集まり話をしていた。
「集まったようだな。」
片眼鏡を付けた男は皆を見まわす。
「話とは王宮で噂の件か?」
顔色の悪い男が答える。
「そうだ、第二王女殿下の誕生祭らしい。」
「それは本当なのですかな?」
目つきの悪い男はニヤニヤしながら問いかけると片眼鏡の男は直ぐに話す。
「間違いない、私の手の者が確認した、第一王女殿下の庭でパーティーを開いているそうだ。」
「この寒いのに、庭で?」
「どうも女神様が関わってるらしい、庭には花が咲き乱れているそうだ。」
「また聖女の力か!?」
顎髭を生やした男は誰に言うでもなく声を荒げる。
「そのパーティーには誰が来ているのだ?」
顔色の悪い男が発言すると、片眼鏡の男は目を瞑り思い出すように話す。
「第一王女と懇意にしている者、そしてブルーワグ国の王妃と王子だな。」
「他国からも来ているのか!?」
「あぁ、どういう経路で連絡を取ったのかは分からぬ、王妃と王子だジブラロールに来た事が分かればすぐに耳に入るはずだが一切情報は来なかった。」
片眼鏡の男は思案気に呟き目を開く。
「懇意にしている貴族・・・ショナル伯爵、リヴィル男爵の嫡男あたりか?」
「あぁ、他にもゴールマン伯爵とウォーレス伯爵、ダグーレン侯爵だな。」
「王族派が勢揃いだな。」
「ウォーレスとダグーレンは中立派だったが・・・気付けば王族派に取り入っておったな。」
目つきの悪い男、顎髭の男、そして片眼鏡の男は忌々しいと言わんばかりに言う。
「クソッ、インゴール侯爵は何をしておるのだ!」
顎髭の男が吠える。
「大きな声を出す出ないわ、インゴール卿も言っていた、今は手を出す事は出来ないとな。」
「私達は見てる事しか出来ないのか。」
顔色の悪い男がポツリと呟く。
「王族派に寝返るのか?」
「ま!まさかそう言う事では!しかしただ見ているだけと言うのも問題ではないか!?」
「仕方あるまい?第二王女の誕生祭に呼ばれておらぬ以上、のこのこと足を運ぶわけにもいかぬだろ。」
「・・・第一王女殿下へのお茶会招待はどうなった?」
「忙しいと却下された。」
悲しそうに呟く顔色の悪い男。
「ドリケリー子爵もダメか、私の所も断られている。」
「ディスカ子爵もか。」
ディスカ子爵と言われた顎鬚の男はテーブルを叩く。
「クソッ!何処かで監視されているのか!?インゴール侯爵派の者はだれ一人王女殿下とお会いすら出来ぬではないか!」
「それは無いだろう、監視しようにもこの部屋の周りにも護衛が守っている、そして屋敷に入るにも複数の家から地下を通り出入りもすべて護衛と見張りを付けている、王族の特殊部隊でも監視は無理だ。」
「では何故!」
「わからぬ、まさか女神の・・・。」
「それは無いだろう、人の政には関心を持たないと聞いているからな。」
片眼鏡の男はそう言うとゴールマン伯爵の話を始める。
「二日後にゴールマン伯爵家長女の誕生祭がある。」
「あぁイーレンだったか。」
「そうだ、そこにロドラス男爵を送る。」
「ロドラスは目を付けられていないからな。」
「あぁ、長女イーレンと同級生の娘が居る、そこでゴールマンに一泡吹かせてやる。」
「バレたら私達も危ないのでは?」
「問題無い、手は打ってある。」
ニヤリと笑う片眼鏡、そして男達は今後の派閥の話を進めた。
-----------------
「イーナ楽しそうね。」
不意にイーナの影から現れたのはヴァンパイアのアルデアだ。
「アル!楽しいのです!」
「よかったわねー、あまり羽目を外してはダメよ?」
「わかってるのです!」
ニパッっと笑みを浮かべるとそのままユラ達と花を摘んで遊ぶ。
「ユラ、誕生日おめでとう、あとでプレゼントあげるわね。」
「アルデアおねえちゃんありがとう!」
微笑みながらアルデアは手を振り部屋に入ると、マルグリットの横に当たり前の様に座る。
「メグ、はいコレ。」
アルデアはアルデアに紙を一枚手渡す。
「あら・・・へぇ、ありがとう。」
「こういう場で渡すのもアレなのだけれど、早い方が良いでしょ?」
「助かるわ。」
マルグリットは手をパンパンと軽く叩く、すると一人の女性が気配を消したまま現れる。
「警告しておきなさい。」
「はっ。」
「ロドラス男爵は注意で良いわ、次は無いとだけ言っておいて。」
「了解しました。」
マルグリットが言うと女性は扉から出て行った。
「中々良い人材使ってるわねぇ。」
「アルデアには負けるわよ、いくらあの子達でも諜報出来ない事も有るわ。」
アルデアはフフッと笑う。
「報酬は何が良いかしら?」
「必要ないわよ、至れり尽くせりで面倒見てもらって、チハルやヨリ達の血まで貰ってるのよ?私がやってるのはメグが気になる貴族の家に蝙蝠を忍ばせてるだけだもの。」
「それがどれだけ助かってるか分かってるでしょう?」
「さぁ?」
クスクス笑いながらアルデアは庭を見る、千春達がケーキを運び頼子達もそれを手伝う、日葵はユラ達の面倒を見ている。
「私もこの中に入れる事が有難いのよ?ずっと1人だったから。」
自分の分身であるイーナはチラリとアルデアを見てニッコリ笑う。
「あの子もね。」
「イーナにもお礼しないといけないわねぇ、気付けばユラ達の護衛をしてるでしょう?」
「好きでやってるから良いのよ、あの子も楽しんでるわ。」
「・・・ありがとうアルデア。」
横に座るアルデアの手にマルグリットは手を重ねお礼を言う。
「アルデア!いらっしゃい♪」
「チハル、大変そうね。」
「そうでもないよ?楽しいからね!」
「見たら分かるわよ。」
「今日は血居る?」
「今は忙しいでしょ。」
「準備終わったから大丈夫だよ~、血あげるの私の番だからいつでも言ってね~♪」
パタパタと厨房に入っていく千春を見てアルデアは微笑む。
「ヴァンパイアに喜んで血をくれる人間って変よね。」
「あら、私があげても良いわよ?」
「若い子が良いわ。」
「失礼ね、まだ若いわよ。」
2人は目が合うとクスクス笑いあった。
「集まったようだな。」
片眼鏡を付けた男は皆を見まわす。
「話とは王宮で噂の件か?」
顔色の悪い男が答える。
「そうだ、第二王女殿下の誕生祭らしい。」
「それは本当なのですかな?」
目つきの悪い男はニヤニヤしながら問いかけると片眼鏡の男は直ぐに話す。
「間違いない、私の手の者が確認した、第一王女殿下の庭でパーティーを開いているそうだ。」
「この寒いのに、庭で?」
「どうも女神様が関わってるらしい、庭には花が咲き乱れているそうだ。」
「また聖女の力か!?」
顎髭を生やした男は誰に言うでもなく声を荒げる。
「そのパーティーには誰が来ているのだ?」
顔色の悪い男が発言すると、片眼鏡の男は目を瞑り思い出すように話す。
「第一王女と懇意にしている者、そしてブルーワグ国の王妃と王子だな。」
「他国からも来ているのか!?」
「あぁ、どういう経路で連絡を取ったのかは分からぬ、王妃と王子だジブラロールに来た事が分かればすぐに耳に入るはずだが一切情報は来なかった。」
片眼鏡の男は思案気に呟き目を開く。
「懇意にしている貴族・・・ショナル伯爵、リヴィル男爵の嫡男あたりか?」
「あぁ、他にもゴールマン伯爵とウォーレス伯爵、ダグーレン侯爵だな。」
「王族派が勢揃いだな。」
「ウォーレスとダグーレンは中立派だったが・・・気付けば王族派に取り入っておったな。」
目つきの悪い男、顎髭の男、そして片眼鏡の男は忌々しいと言わんばかりに言う。
「クソッ、インゴール侯爵は何をしておるのだ!」
顎髭の男が吠える。
「大きな声を出す出ないわ、インゴール卿も言っていた、今は手を出す事は出来ないとな。」
「私達は見てる事しか出来ないのか。」
顔色の悪い男がポツリと呟く。
「王族派に寝返るのか?」
「ま!まさかそう言う事では!しかしただ見ているだけと言うのも問題ではないか!?」
「仕方あるまい?第二王女の誕生祭に呼ばれておらぬ以上、のこのこと足を運ぶわけにもいかぬだろ。」
「・・・第一王女殿下へのお茶会招待はどうなった?」
「忙しいと却下された。」
悲しそうに呟く顔色の悪い男。
「ドリケリー子爵もダメか、私の所も断られている。」
「ディスカ子爵もか。」
ディスカ子爵と言われた顎鬚の男はテーブルを叩く。
「クソッ!何処かで監視されているのか!?インゴール侯爵派の者はだれ一人王女殿下とお会いすら出来ぬではないか!」
「それは無いだろう、監視しようにもこの部屋の周りにも護衛が守っている、そして屋敷に入るにも複数の家から地下を通り出入りもすべて護衛と見張りを付けている、王族の特殊部隊でも監視は無理だ。」
「では何故!」
「わからぬ、まさか女神の・・・。」
「それは無いだろう、人の政には関心を持たないと聞いているからな。」
片眼鏡の男はそう言うとゴールマン伯爵の話を始める。
「二日後にゴールマン伯爵家長女の誕生祭がある。」
「あぁイーレンだったか。」
「そうだ、そこにロドラス男爵を送る。」
「ロドラスは目を付けられていないからな。」
「あぁ、長女イーレンと同級生の娘が居る、そこでゴールマンに一泡吹かせてやる。」
「バレたら私達も危ないのでは?」
「問題無い、手は打ってある。」
ニヤリと笑う片眼鏡、そして男達は今後の派閥の話を進めた。
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「イーナ楽しそうね。」
不意にイーナの影から現れたのはヴァンパイアのアルデアだ。
「アル!楽しいのです!」
「よかったわねー、あまり羽目を外してはダメよ?」
「わかってるのです!」
ニパッっと笑みを浮かべるとそのままユラ達と花を摘んで遊ぶ。
「ユラ、誕生日おめでとう、あとでプレゼントあげるわね。」
「アルデアおねえちゃんありがとう!」
微笑みながらアルデアは手を振り部屋に入ると、マルグリットの横に当たり前の様に座る。
「メグ、はいコレ。」
アルデアはアルデアに紙を一枚手渡す。
「あら・・・へぇ、ありがとう。」
「こういう場で渡すのもアレなのだけれど、早い方が良いでしょ?」
「助かるわ。」
マルグリットは手をパンパンと軽く叩く、すると一人の女性が気配を消したまま現れる。
「警告しておきなさい。」
「はっ。」
「ロドラス男爵は注意で良いわ、次は無いとだけ言っておいて。」
「了解しました。」
マルグリットが言うと女性は扉から出て行った。
「中々良い人材使ってるわねぇ。」
「アルデアには負けるわよ、いくらあの子達でも諜報出来ない事も有るわ。」
アルデアはフフッと笑う。
「報酬は何が良いかしら?」
「必要ないわよ、至れり尽くせりで面倒見てもらって、チハルやヨリ達の血まで貰ってるのよ?私がやってるのはメグが気になる貴族の家に蝙蝠を忍ばせてるだけだもの。」
「それがどれだけ助かってるか分かってるでしょう?」
「さぁ?」
クスクス笑いながらアルデアは庭を見る、千春達がケーキを運び頼子達もそれを手伝う、日葵はユラ達の面倒を見ている。
「私もこの中に入れる事が有難いのよ?ずっと1人だったから。」
自分の分身であるイーナはチラリとアルデアを見てニッコリ笑う。
「あの子もね。」
「イーナにもお礼しないといけないわねぇ、気付けばユラ達の護衛をしてるでしょう?」
「好きでやってるから良いのよ、あの子も楽しんでるわ。」
「・・・ありがとうアルデア。」
横に座るアルデアの手にマルグリットは手を重ねお礼を言う。
「アルデア!いらっしゃい♪」
「チハル、大変そうね。」
「そうでもないよ?楽しいからね!」
「見たら分かるわよ。」
「今日は血居る?」
「今は忙しいでしょ。」
「準備終わったから大丈夫だよ~、血あげるの私の番だからいつでも言ってね~♪」
パタパタと厨房に入っていく千春を見てアルデアは微笑む。
「ヴァンパイアに喜んで血をくれる人間って変よね。」
「あら、私があげても良いわよ?」
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