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出陣!
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「あ!ユラまで来ちゃった。」
「ユラもおてつだいするー!」
「えぇー、大丈夫かなぁ。」
「ユラは俺に乗っていれば良いだろ、結界を掛けておく。」
「私も居るから大丈夫よ。」
「ルクレツィア、お前はマルグリットの護衛してろ。」
「ルプ様と一緒に居ます!」
ドワーフの城の前に着くと、ドワーフ兵が50人程整列していた。
「メグ、こっちは準備終わっているぞ。」
「・・・ゲルダム、何故あなたフル装備なのよ。」
「俺も行くからだが?」
「あなた王様でしょう?」
「だから何だ、俺が行きたいから行く、何も問題無いだろ。」
マルグリットは溜息を吐くが、頑固者が多いドワーフにこれ以上言っても無駄だと思い話を進める。
「それでは、妖精喰い殲滅作戦を行いますわ。」
マルグリットは皆に声を掛けると作戦を説明して行く。
「ドワーフ軍はドライアド様率いる妖精達と共に探索しながら進軍、ジブラロールからの援軍はロイロ率いるドラゴニュートによる魔力探索をしながら、千春達回収組は中央突破します。」
「中央突破ですか!?」
千春は驚き、マルグリットに聞き返す。
「大丈夫よ、チハルは回収する事だけ考えてなさい。」
マルグリットはニッコリ微笑むとアイトネに合図を送る。
『それじゃ行くわねー。』
アイトネはまた手を振ると、次はエルフの村に移動する。
「ドライアド様お待たせしました。」
「いえ、ありがとう御座います、それではこちらから移動していただきます、チームになりフェアリーリングにお入りください。」
ドライアドが指す先にはいくつものフェアリーリングが設置されていた。
「魔物を囲むように設置しております、案内は妖精達にお任せ下さい。」
ドワーフ達はそれぞれチームを組み入っていくと、妖精が一緒に入り消えていく。
「私達も行きましょうか。」
「はーい。」
マルグリットの横にドライアドが立ち、皆も続いて入る。
「それでは行きます。」
淡い光を発してフェアリーリングが発動し千春達も移動した。
-----------------
「ココだな。」
モートは空から森を見ていた、そして魔物の様子を見ていたが、発生源と思われる場所に違和感を感じ、そこへ移動していた。
「洞穴か、そう深くはないな。」
地面に降り立ち洞穴へ足を踏み入れる、妖精喰いがモートに気付くと触手を伸ばして来る。
「ふむ、召喚されているのか。」
モートが指を鳴らすと、妖精喰いは蒸発する。
「襲ってきたヤツに手を出すのはセーフだよな?」
ぽつりと独り言を呟く、そして少し開けた場所を見つけ気配を探る。
「・・・バグの残滓か、管理者案件じゃないか・・・アイトネ。」
『なーに?モート。』
「アレだ。」
『・・・バグの影響で魔物になった人間ね。』
「例のバグを解放した人間か?」
『いえ、あの人間は魂まで砕けてるわ、1人じゃ無かったのね不死の魔物になってるわ。』
モートとアイトネは入口から見る、不死の魔物は洞穴の奥に立ち、戻ってきた妖精喰いの魔力を吸い取り、新たに妖精喰いを召喚する。
『アレは私が処分するわ、可哀想だけどあの魂は救済出来ないかも知れないけれど。』
「召喚された魔物はどうする?バグ関連なら管理者が手を出しても良いだろう?チハル達を戻らせるか?」
二柱は千春達の様子を覗き見る。
『・・・楽しそうね。』
「あぁ、あっちはチハル達に任せておくか、この付近の魔物は処理しておこう。」
千春達はキャーキャー言いながら魔物を退治しながら進んでいる、怪我人も無く余裕の進軍だ。
『アレの処理が終わったら私も行くから、モートそれまでお願いするわね。』
アイトネはそう言うと元人間のソレに歩いて近づく、ソレはアイトネに気付き、手に持つ杖を向けた、しかしその杖は何も起こらず、ソレの腐った肉体、そして骨までが蒸発する様に消えた。
『さて、魂のカケラだけでも戻せるかしら。』
黒く禍々しい魔石を拾い上げ、今にも消えそうな光の塊をそっと手に乗せると、アイトネは姿を消した。
--------------
「チハルおねえちゃんあっち!」
ユラは耳をピクピク動かしながら指を差す。
「お、いたいた!うりゃ。」
ポッコリ空いた穴に落ちる妖精喰いと呼ばれたスライム。
「結構居るわね。」
マルグリットは視野に入るスライムを次々と凍らせていく。
「魔法効き難いって言ってましたよね。」
ユーリンはそう呟きながら凍ったスライムをアイテムボックスに収納していく。
「えぇ、だからスライムの周りを凍らせて動けなくしてるのよ。」
そう言いながらまた凍らせる、それを頼子と麗奈も影に落としていく。
「動かない物なら私でも出来るわ。」
麗奈は使い慣れない影魔法を必死で使う。
「私はしょっちゅう使ってるからねー。」
頼子は鼻歌交じりで収納していく。
「しっかし・・・いっぱい居るなぁ。」
千春はアイテムボックスを閉じると呟く、すると奥から蝙蝠が2匹飛んできた、そしてその後に続き真っ黒な狼が走って来る。
「チハル、奥はほとんど収納したわよ。」
「アルデア、イーナおつかれ~。」
「奥の方は一匹も居ないのです!」
「そうそう、この一帯から奥は全く見当たらなかったわ、眷属を走り回らせたけれど。」
「ありゃ?それじゃここは終わり?」
「向こう、ドワーフの方にはまだ居るわね。」
眷属を巻き散らし、森を探索するアルデアが答える。
「応援に行く?」
「もう終わりそうよ、あっちの方もこのまま進めば殲滅終わるわね。」
千春とアルデアが話をしていると、エーデル達も合流する。
「王妃殿下、こちらは殲滅終了したようです、途中から敵が居なくなりました。」
「・・・そう、こちらも同じような感じね、この先から一帯の敵が消滅した様な感じね、被害は?」
「ありません、多少の怪我はポーションで回復しております。」
「そう、接近戦ですものね、ドワーフ軍と合流するわ、皆を集めておいてちょうだい。」
「はっ、了解しました。」
エーデルはそう言うと戻ってジブラロールの援軍を集める。
「ん~、やっぱり何かおかしいです?」
「えぇ、殲滅戦は冒険者時代にも良くやったわ、勿論王国に来る魔物もね、こういう終わり方は不自然ね。」
マルグリットが訝しげに呟いていると、モートが現れた。
「やぁ、チハル、マルグリット。」
「モートさん来てくれたの?」
「あぁ、この魔物の件で話す事が合ってな。」
モートはそう言うと、マルグリットと周りの千春達に説明を始めた。
--------------
「・・・この先の魔物は?」
「俺が消しておいた。」
「原因が分かって良かったわ、それでバグと言うのは?」
「そこは気にしなくて良い、見て分かるのはそこの者達だけだ。」
モートはロイロ、ルプ、ビェリーを見ながら言う。
「で、アイトネは原因の魔物を処理中と。」
「魔物に残った残滓の処理だな。」
「へぇ~・・・。」
「千春、分かってないだろ。」
「失礼だなぁルプ、なんとなくわかるもん!」
「まぁ分からなくて良いんだがな、それじゃぁ今居る魔物を殲滅したら解決だな。」
ルプはドワーフ軍の方を見ながら耳を立てる、千春達は少し歩き広い所に出ると、左右からもドワーフ軍がポツポツと合流を始める。
「ゲルダムさんお疲れ様です!」
「おぉ!嬢ちゃん怪我はないか?」
「はい!大丈夫です、皆さん大丈夫でしたか?」
「問題無いな、良い運動だったぞ。」
ガハガハと笑いながら答えるゲルダム、そしてマルグリットに合流し話始めた。
--------------
「ふむふむ、ほう、そう言う事じゃったか。」
「殲滅出来たみたいだからミッション終了ね、ゲルダムありがとう。」
「構わん、たまにはウチの兵も実践させんとな!はっはっはっは!」
全員の合流が終わり、兵士達をドワーフ国に、そしてジブラロールの援軍はジブラロールへモートが送り届け、千春達は一度エルフの村へ戻った。
「ユラもおてつだいするー!」
「えぇー、大丈夫かなぁ。」
「ユラは俺に乗っていれば良いだろ、結界を掛けておく。」
「私も居るから大丈夫よ。」
「ルクレツィア、お前はマルグリットの護衛してろ。」
「ルプ様と一緒に居ます!」
ドワーフの城の前に着くと、ドワーフ兵が50人程整列していた。
「メグ、こっちは準備終わっているぞ。」
「・・・ゲルダム、何故あなたフル装備なのよ。」
「俺も行くからだが?」
「あなた王様でしょう?」
「だから何だ、俺が行きたいから行く、何も問題無いだろ。」
マルグリットは溜息を吐くが、頑固者が多いドワーフにこれ以上言っても無駄だと思い話を進める。
「それでは、妖精喰い殲滅作戦を行いますわ。」
マルグリットは皆に声を掛けると作戦を説明して行く。
「ドワーフ軍はドライアド様率いる妖精達と共に探索しながら進軍、ジブラロールからの援軍はロイロ率いるドラゴニュートによる魔力探索をしながら、千春達回収組は中央突破します。」
「中央突破ですか!?」
千春は驚き、マルグリットに聞き返す。
「大丈夫よ、チハルは回収する事だけ考えてなさい。」
マルグリットはニッコリ微笑むとアイトネに合図を送る。
『それじゃ行くわねー。』
アイトネはまた手を振ると、次はエルフの村に移動する。
「ドライアド様お待たせしました。」
「いえ、ありがとう御座います、それではこちらから移動していただきます、チームになりフェアリーリングにお入りください。」
ドライアドが指す先にはいくつものフェアリーリングが設置されていた。
「魔物を囲むように設置しております、案内は妖精達にお任せ下さい。」
ドワーフ達はそれぞれチームを組み入っていくと、妖精が一緒に入り消えていく。
「私達も行きましょうか。」
「はーい。」
マルグリットの横にドライアドが立ち、皆も続いて入る。
「それでは行きます。」
淡い光を発してフェアリーリングが発動し千春達も移動した。
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「ココだな。」
モートは空から森を見ていた、そして魔物の様子を見ていたが、発生源と思われる場所に違和感を感じ、そこへ移動していた。
「洞穴か、そう深くはないな。」
地面に降り立ち洞穴へ足を踏み入れる、妖精喰いがモートに気付くと触手を伸ばして来る。
「ふむ、召喚されているのか。」
モートが指を鳴らすと、妖精喰いは蒸発する。
「襲ってきたヤツに手を出すのはセーフだよな?」
ぽつりと独り言を呟く、そして少し開けた場所を見つけ気配を探る。
「・・・バグの残滓か、管理者案件じゃないか・・・アイトネ。」
『なーに?モート。』
「アレだ。」
『・・・バグの影響で魔物になった人間ね。』
「例のバグを解放した人間か?」
『いえ、あの人間は魂まで砕けてるわ、1人じゃ無かったのね不死の魔物になってるわ。』
モートとアイトネは入口から見る、不死の魔物は洞穴の奥に立ち、戻ってきた妖精喰いの魔力を吸い取り、新たに妖精喰いを召喚する。
『アレは私が処分するわ、可哀想だけどあの魂は救済出来ないかも知れないけれど。』
「召喚された魔物はどうする?バグ関連なら管理者が手を出しても良いだろう?チハル達を戻らせるか?」
二柱は千春達の様子を覗き見る。
『・・・楽しそうね。』
「あぁ、あっちはチハル達に任せておくか、この付近の魔物は処理しておこう。」
千春達はキャーキャー言いながら魔物を退治しながら進んでいる、怪我人も無く余裕の進軍だ。
『アレの処理が終わったら私も行くから、モートそれまでお願いするわね。』
アイトネはそう言うと元人間のソレに歩いて近づく、ソレはアイトネに気付き、手に持つ杖を向けた、しかしその杖は何も起こらず、ソレの腐った肉体、そして骨までが蒸発する様に消えた。
『さて、魂のカケラだけでも戻せるかしら。』
黒く禍々しい魔石を拾い上げ、今にも消えそうな光の塊をそっと手に乗せると、アイトネは姿を消した。
--------------
「チハルおねえちゃんあっち!」
ユラは耳をピクピク動かしながら指を差す。
「お、いたいた!うりゃ。」
ポッコリ空いた穴に落ちる妖精喰いと呼ばれたスライム。
「結構居るわね。」
マルグリットは視野に入るスライムを次々と凍らせていく。
「魔法効き難いって言ってましたよね。」
ユーリンはそう呟きながら凍ったスライムをアイテムボックスに収納していく。
「えぇ、だからスライムの周りを凍らせて動けなくしてるのよ。」
そう言いながらまた凍らせる、それを頼子と麗奈も影に落としていく。
「動かない物なら私でも出来るわ。」
麗奈は使い慣れない影魔法を必死で使う。
「私はしょっちゅう使ってるからねー。」
頼子は鼻歌交じりで収納していく。
「しっかし・・・いっぱい居るなぁ。」
千春はアイテムボックスを閉じると呟く、すると奥から蝙蝠が2匹飛んできた、そしてその後に続き真っ黒な狼が走って来る。
「チハル、奥はほとんど収納したわよ。」
「アルデア、イーナおつかれ~。」
「奥の方は一匹も居ないのです!」
「そうそう、この一帯から奥は全く見当たらなかったわ、眷属を走り回らせたけれど。」
「ありゃ?それじゃここは終わり?」
「向こう、ドワーフの方にはまだ居るわね。」
眷属を巻き散らし、森を探索するアルデアが答える。
「応援に行く?」
「もう終わりそうよ、あっちの方もこのまま進めば殲滅終わるわね。」
千春とアルデアが話をしていると、エーデル達も合流する。
「王妃殿下、こちらは殲滅終了したようです、途中から敵が居なくなりました。」
「・・・そう、こちらも同じような感じね、この先から一帯の敵が消滅した様な感じね、被害は?」
「ありません、多少の怪我はポーションで回復しております。」
「そう、接近戦ですものね、ドワーフ軍と合流するわ、皆を集めておいてちょうだい。」
「はっ、了解しました。」
エーデルはそう言うと戻ってジブラロールの援軍を集める。
「ん~、やっぱり何かおかしいです?」
「えぇ、殲滅戦は冒険者時代にも良くやったわ、勿論王国に来る魔物もね、こういう終わり方は不自然ね。」
マルグリットが訝しげに呟いていると、モートが現れた。
「やぁ、チハル、マルグリット。」
「モートさん来てくれたの?」
「あぁ、この魔物の件で話す事が合ってな。」
モートはそう言うと、マルグリットと周りの千春達に説明を始めた。
--------------
「・・・この先の魔物は?」
「俺が消しておいた。」
「原因が分かって良かったわ、それでバグと言うのは?」
「そこは気にしなくて良い、見て分かるのはそこの者達だけだ。」
モートはロイロ、ルプ、ビェリーを見ながら言う。
「で、アイトネは原因の魔物を処理中と。」
「魔物に残った残滓の処理だな。」
「へぇ~・・・。」
「千春、分かってないだろ。」
「失礼だなぁルプ、なんとなくわかるもん!」
「まぁ分からなくて良いんだがな、それじゃぁ今居る魔物を殲滅したら解決だな。」
ルプはドワーフ軍の方を見ながら耳を立てる、千春達は少し歩き広い所に出ると、左右からもドワーフ軍がポツポツと合流を始める。
「ゲルダムさんお疲れ様です!」
「おぉ!嬢ちゃん怪我はないか?」
「はい!大丈夫です、皆さん大丈夫でしたか?」
「問題無いな、良い運動だったぞ。」
ガハガハと笑いながら答えるゲルダム、そしてマルグリットに合流し話始めた。
--------------
「ふむふむ、ほう、そう言う事じゃったか。」
「殲滅出来たみたいだからミッション終了ね、ゲルダムありがとう。」
「構わん、たまにはウチの兵も実践させんとな!はっはっはっは!」
全員の合流が終わり、兵士達をドワーフ国に、そしてジブラロールの援軍はジブラロールへモートが送り届け、千春達は一度エルフの村へ戻った。
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