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4連休最終日!

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「おはようチハルちゃん。」
「おはようございます。」
「あら?あの子達は?」
 智美は千春の部屋に入り声を掛ける。

「まだ寝てまーす。」
「もう、あの子ったら。」
 寝室に入るママさんズ、そして頼子達を起こし戻ってくる。

「おふぁよぉぉぉ。」
「おはー。」
「ママはやぁぁぁい。」
「・・・ねむっ。」
 4人はソファに雪崩れ込みだらける。

「レナちゃぁぁん。」
「なにぃ?」
「ホーキンさんといい感じなんだって?」
「ふぇ?!」
 急に話を振られ、キョドる麗奈。

「ヨリ、そこんとこどうなの?」
「いいじゃん別にぃ、ほっときなよぉ。」
「気になるじゃない?」
 智美も気になる様だ、顔はニヤニヤと笑っている。

「朝ごはんどうするー?」
 千春はだらける頼子達に問いかけるが、「なーんでもいー」と適当に返事が返ってくる。

「ジャンクな物食べたいなー。」
「あーわかる。」
「何気に食生活潤いすぎてたからねぇ。」
「チハル今日戻るんだよね?」
「うん、戻るよ、朝まっくする?」
「「「「イイネ!」」」」
「お母さん達車?」
「うん、でも全員乗れないからお持ち帰りで買ってきましょうか。」
「よっしゃー!それじゃ帰ろう!」
「いやいや、まだお父様達が来てないよ。」
 立ち上がる頼子達、千春は待ったを掛ける、そのタイミングでエイダン、マルグリットが部屋に入って来た。

「おはようチハル。」
「お母様おはようございます。」
「あら、もう準備終わったの?」
「はい、向こうに戻って朝マックすることになったので。」
「そう、それじゃもう少し待ってくれる?ファーグス陛下とイショナ王妃に挨拶してくるわ。」
「はい、よろしくお願いします。」
 エイダンとマルグリットはそう言うと部屋を出る、暫く部屋でマッタリしていると竜騎士達も庭に集まり帰る準備は整った。

「待たせたなチハル。」
「いえ、お父様。」
「聖女チハル様お世話になりました。」
 ファーグスも入って来ると頭を下げる。

「いえ!こちらこそお世話になりました!」
 ファーグスが言うと、イショナも一緒に頭を下げる、千春はそれを見てオロオロとしながらマルグリットを見る。

「フフフッ、チハルの知らない所でお世話しちゃったものねぇ。」
「・・・?」
「良いのよ、チハル、それじゃ帰りましょうか。」
「はーい、アイトネー。」
『はぁ~い♪』
「ジブラロールまでお願いしていい?」
『もちろんよ、私達が誘った旅行ですもの♪』
 千春達が外に出ると、皆が集まる。

「それでは、ファーグス殿また。」
「エイダン殿も、近々お伺いさせて頂きます。」
 2人が挨拶をしていると、マルグリットとイショナも挨拶をし、手を振っている。

『それじゃいくわよ~♪』
 アイトネはえい!と声を掛け手を振ると、桜の木の下に移動した。

「アイトネありがとう、朝マックするけど食べる?」
『頂くわ♪玉子マフィンとハッシュポテトで♪』
「あれ?アイトネ食べた事あんの?」
『ウカちゃんに連れて行ってもらったわぁ』
「いつの間に!?」
『チハルが学校に行ってる平日よ?』
「あぁ、そりゃ気付かないわ。」
 千春とアイトネが話をしている間に、竜騎士団はそれぞれ戻り、エイダン、マルグリットも城に戻る、ママさんズは頼子達から注文を聞き、スマホで注文を入れ、サフィーナ達侍女は部屋に入りテキパキと動いていた。

「はぁ、楽しかったなぁ。」
 千春は皆を見た後桜の木を見る、アミ達軍隊蜂がフヨフヨと楽しそうに飛び回っている。

「チハル。」
「ん?」
 呼ばれた方を見るとエンハルトが片手を上げながら歩いて来た。

「お帰り。」
「ただいまー。」
「楽しかったか?」
「めっっっっっっっちゃ楽しかった。」
「はっはっは、それは良かったな。」
「ハルトは?」
「ん~、チハルの顔を見ない日が3日も続くと寂しかったな。」
「ありゃ、ごめんにゃー。」
 そう言うと千春は自分の両手を握りハルトに見せる。

「ハルトこれ見て。」
「ん?なんだ?」
 エンハルトは千春の手をのぞき込む。

「ちょっと目瞑って。」
「ん。」

チュッ

「ん!?」
「おわび♪」
「・・・チハルからは初めてだな。」
「・・・そう・・・だね。」
 腰を落とし目を瞑ったエンハルトの口にキスをする千春、エンハルトに言われ耳まで真っ赤にしながら答える。

「あっついなぁ!!!!」
「こっち夏終わったんじゃないんだっけぇー!!!!」
「あめぇぇぇ!!!!!」
「爆発しろぉぉぉぉっぉ!!!!!!」
 一部始終を見ていた頼子達は部屋から大きな声で叫ぶ。

「エーデルさん!!!」
 美桜は庭で兵士に指示をしているエーデルに走り寄る。

「ん!」
「!?」
「ん!」
 美桜は目を瞑り上を剥く、エーデルは千春とエンハルトを見ない様にはしていたが、目には入っていた、美桜のおねだりが何かも把握していたが躊躇う。

「ん!!!!!!」
 再度言われエーデルは軽く口を当てる。

「んっふー♪」
 満足した美桜は部屋に走って帰って来る。

「・・・満足か?ぉ?満足したんか?」
 ジト目で美桜を見る麗奈。

「満足じゃぁ!」
「チッ!」
「ほら、ホーキンさんおるでよ?」
「・・・いや、違うじゃん!」
「あれ?ヨリは?」
「・・・聞くなょぉ。」
「はっはぁ~んアリンさんの所か!」
「多分ね。」
「くっそ、あんたらは相手居るから良いよね!」
 日葵はそう言うが、顔は笑っていた、暫く話をしているとママさんズが帰って来る、しれっと一緒に行ったアイトネは手にシェイクを持ちニコニコしている。

「いっただきまぁす!」
「ユラ、コーラあるよ。」
「いるー!」
「レンちゃんもコーラで良い?」
「はーい!」
「チハル、明日学校じゃん?」
「うん、休み終わるねー。」
「今日の予定は?」
「無し!」
「おっけ~♪アリンさんとデートしてくるわ。」
「いいなー、エーデルさんお出かけ出来るかなぁ。」
「・・・うん・・・よし、ホーキンさんに声かけてこ。」
「お!覚悟決めたかレナ。」
「がんばれ~。」
 千春達が話をしていると、シュシュが部屋に入って来る。

「なにそれー!美味しそう!」
「あれ?シュシュ!どうしたの!」
 リリとルルがシュシュの周りをくるくる回りながら声をかける。

「イショナママがルペタを連れて遊びに行って良いって許可くれたから♪」
「おはようございまーす。」
 ルペタは男性に手を引かれ挨拶をする。

「ルペタちゃん!きたの!?」
「うん、おわかれのあいさつできなかったから。」
 ユラとイーレンはルペタの手を取り部屋に入る。

「ハチェット様も来たんですか?」
「あぁ、母上にルペタを連れていけと言われたのです、ルペタが遊んでいる間はジブラロールの街でも見てくるようにと言われまして。」
 困ったように言うハチェット、ママさんズは昨日の呑み会で話を聞いていた為、少しだけおせっかいを焼く。

「ヒマリちゃん、みんな用事あるみたいだし一緒にお出かけしてきたら?」
「そうそう、道案内も居るわよねぇ。」
「チハルちゃん、護衛に部隊借りて良い?」
「はい、オクナさん、フアナさんお願いしていい?部隊編成もお願いします。」
「「はっ!」」
「え?え?」
 日葵は何も言って無いのに予定が決まりオロオロとする。

「ヒマリ様でよろしかったですか?」
 ハチェットは胸に手を当て自己紹介をする。

「ルペタの兄、ハチェット・ジル・ブルーワグと申します、本日はよろしくお願い致します。」
「はぇ!?・・・はぃ!」
 エンハルトやアリンハンドと引けを取らない美形のハチェットを前にしてまた狼狽える。

「アミー。」
「ブゥゥッゥゥゥゥゥン」
 麗奈はアミを呼ぶ。

「子供達にヒマリの警護で何匹か付けておいて。」
「ブゥゥン!!!」
 アミは桜の木に戻ると30匹程の子アミが空で待機する。

「うん、これで安心。」
「レナ、あと何匹くらい出せる?」
「んー・・・・呼べば100匹くらい大丈夫みたいよ?」
「それじゃ私にもすこし付けておいて。」
「りょ~。」
 美桜は麗奈に言うとまたマフィンを食べだす。

「えっと!ハチェット様!おたべになりましゅか!?」
 日葵はマフィンを持った手を出し問いかける。

「えっと、良いのですか?」
「良いわよ~、多めに買って来たもの。」
「そうそう、ヒマリちゃん、こっちに座って食べてもらいなさいな。」
 おせっかいママさんズはニコニコしながら2人で座らせる。

「チハル、エーデルとホーキンを連れて来た、今日はミオとレナを警護するように指示しているからな。」
「ナイスハルト!」
「おはようございます。」
「あー!もう食べてる!」
 頼子とアリンハンドも部屋に入って来ると、頼子が叫んでいる。

「さて、それじゃ今日は各自好きなように過ごすと言う事で!」
「うぃー!」
「ほーい!」
「あいぉー!」
「えっと・・・はぁ~い。」
 日葵だけがチラリとハチェットを見ながら返事をする、そして4連休の最終日は皆デートに繰り出した。





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