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モート国にママさんズ!

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「たーだいまっ!」
「千春おかー、デザート出来た?」
「バッチリ!めっちゃ作ったよ。」
 そう言いながら千春はマルグリットを見る、マルグリットは優しく微笑む。

「3時のオヤツには過ぎちゃってるけど、食べる?」
「もち!」
「食べる!」
「あれ?ユラとレンちゃんは?」
「お昼寝してるよ。」
「起こしてこようか。」
 話をしていると、寝室の扉が開き、ルプとユラ、イーレンが出てきた。

「おかえり千春。」
「ただいま、ルプいつもありがとうね。」
「寝顔が見れるからな、俺の特権だ。」
 フッと笑い床に寝転がるルプ、ユラはまだ眠いのか、ルプにもたれ掛かる。

「ユラ、お菓子あるけどまだ寝るの?」
 マルグリットはユラに優しく問いかけると、耳をピンと立て目を開く。

「たべる!」
「フフッこちらにいらっしゃい。」
 ユラとイーレンは手を繋ぎソファーに座ると、先程とは打って変わり目をキラキラさせている。

「さてと、アイトネー、モートさーん。」
 千春は二柱に声をかける。

「・・・あれ?」
「どうしたの?」
 頼子は千春に聞くが、千春は頭を傾げる。

「来ないなぁ、忙しいのかな?」
「もう一回呼んでみたら?」
「ふみゅ、アーイートーネー、モーーートさぁぁん。」
「聞こえてるよチハル。」
「おおぉぅ、モートさん、アイトネ知らない?」
「今チハルの世界に行ってるな。」
「ありゃ?んじゃ聞こえないか、LIMEしてみよっ。」
 ポチポチとスマホを弄ると、直ぐに返事が来る。

「・・・ママさんズ来るってよ。」
「え?早くね?明後日のはずなんだけど。」
「うん、うちも明後日って聞いてる。」
「パパ達追い出して遊びに来るのかな、4連休暇って言ってたし。」
 頼子達が話していると、アイトネとママさんズが現れる。

「はぁーい千春ちゃん、アイちゃんに玄関開けてもらっちゃった、勝手に入ってごめんね。」
 頼子の母、智美は申し訳なさそうに千春へ謝る。

「大丈夫ですよ、神様が開けてるんですから。」
 千春は笑いながら答える、美桜と麗奈は心配そうに美咲と麗子に問いかける。

「お母さん、お父さんは?」
「昨日から友達と釣りに行ってるわ、泊まりで船に乗って行くって、暇だったのよお母さん。」
「ママ、パパは?」
「家に居たけど、トモミとミサキから連絡あったから、お小遣いあげたら遊びに行ったわ、ママも遊びたいもん。」
 ママさんズはケラケラと笑いながら答える。

「アイトネありがとう。」
『気にしないで良いわよ、トモミ達と居ると楽しいもの、あ、メグ、例の件は片付けきたわよ、第二騎士団の子に渡してきたわ。」
「ありがとうございますアイさん。」
「何かあったんです?」
「『たいした事じゃ無いわ』」
 アイトネとマルグリットがハモって千春に返し、クスクスと笑う。

「それじゃぁ新作デザートを出しますねー。」
「あら、何作ったの?」
 千春が言うと、智美はのぞき込む。

「へぇ、寒天ゼリー?」
「美味しそうねぇ、この果物は何?」
「世界樹の実です。」
 智美、美咲が聞くと、千春は笑顔で答える。

「・・・なにそのヤバそうな実。」
 麗子はゼリーを見ながら呟く。

「あとはコレ、生チョコ風チョコ寒天、ミルク寒天で~す。」
「うわぁ美味しそう!」
『チハル!食べて良い?』
「うん、モートさんも食べてね。」
「有難うチハル。」
 皆は大きく切り分けた寒天ゼリーをそれぞれ器に入れ食べる。

『ん~~~~~美味しい!』
「チハル、アレは出さないの?」
「お母様、出しますよ。」
 そう言うとアイテムボックスからスイートポテトを出す、サフィーナはそれを器に入れ皆に配る。

「チハルおねえちゃんおいしい!」
「チハル様おいしいです!」
「この芋も王国で探すね、焼き芋とかしたいもんねー。」
「焼き芋?芋を焼けば良いの?」
 マルグリットはスイートポテトを食べながら問いかける。

「遠赤外線で焼くとめちゃくちゃ甘く焼けるんです。」
「へぇ・・・良く分からないけれど、あ!ルイーズにも食べさせてあげたいわ。」
「お呼びしてきますね。」
 アルベルはそう言うと部屋を出て行く。

「うん、チハルこのお菓子もこの国で作れるんだよな?」
 モートは美味しそうに食べながら聞いてくる。

「うん、全部この国で全部材料買ったから。」
「レシピは分かるのかい?」
「えーっと、メモすれば?」
「チハル、私が覚えてますから作っておきますよ。」
「流石サフィー!お願い!」
 皆は各種寒天ゼリーを食べ、スイートポテトも食べるとまったりと過ごす。

「聖女様、御馳走になりました。」
 ルイーズは深々とお辞儀をする。

「レシピはサフィーが書き込んでくれたので、これで作れると思います。」
「有難うございます、作らせていただきます、因みにこの果実は何なのですか?初めて食べたのですが。」
「あ、その果物だけ持ってきた物でー・・・・え~~~~っと。」
 言葉に詰まりマルグリットを見る千春。

「ルイーズそれはエルフの森で採れる珍しい物だから出回らないわよ。」
「そうなのね、でも他の果実でも美味しそう、モート様にお供えさせて頂きますわ。」
「俺もこれで食べれるな。」
『モートに捧げる時私の分もお願いね♪』
「はい、二柱分を供えさせていただきます。」
 ホクホク顔のアイトネと、それをみて微笑むモート。

「それで?ココは元帝国なのよね?」
 智美が言うと、マルグリットが頷く。

「千春ちゃん面白い食材あった?」
「この国では乾物や芋ですね、あと昨日教国で鰻見つけて買いましたよ。」
「へぇ、良いわね鰻。」
「チハルちゃん他に食材ある?」
「お肉は一通り揃ってますよ、あとは魚介類が大量に。」
「ふぅん、夕食の予定決まってる?」
「いえ、まだですけれど。」
 ママさんズはそれを聞き、ニッコリと笑う。

「メグさん今日はこの国に泊まるの?」
「王国に戻っても良いけれど?」
「メグ!今日は泊まって!色々話したい事もあるわ!お礼もしたいの。」
 ルイーズはマルグリットの手を取りお願いをする。

「それじゃ決まりね、キッチンは借りても良いかしら?」
 智美が言うと、美咲と麗子も笑顔だ。

「お母さん何か作んの?」
「そうねぇ、ヨリ何食べたい?」
「うまいもーん。」
「そう、それじゃヨリには袋ラーメンね。」
「うそ!うそ!うそ!そうだなぁ、魚介類一杯あるし、エビチリとか?」
 智美と頼子が話をしていると同じ様に美桜と美咲、麗奈と麗子がそれぞれ話をしている。

「ミオちゃん何食べたい?」
「ヨリが中華っぽいし、ウチも中華食べたいな。」
「へぇ、中華ね。」
「レナちゃんは?」
「何でも~ママの料理何でもおいしいもん。」
「何でもが困るのよー、まぁ良いわ食材見てから考えましょ。」
 その後千春にアイテムボックスから食材を出してもらうと、何を作るか3人はあーだこーだと話をし、皆で厨房に向かう事にした。




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祝300話!
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筆者は凄く力を貰ってます、これからも頑張ります!



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