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教国司祭のおっちゃん達!

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「次はどうするー?」
 頼子は聖女の客間で寛ぎながら千春に問いかける。

「一応晩御飯はまた別に作るけど、まだ早いからなぁ。」
 千春はユラとイーレン、3人でトランプをしながら答える。

「ユラ、レンちゃん3時のおやつにしよっかー。」
「わーい!」
「はーい!」
 2人は満面の笑みで答えると、ソファーに座る。

「チハル、どっちを食べるの?」
 サフィーナがアイテムボックスから白玉きな粉団子とカボチャプリンを取り出す。

「両方とも食べて良いんじゃない?夜も何か作る予定だし、アイトネー。」
『はーい!』
「食べるでしょ?」
『勿論♪』
 アイトネはユラとイーレンに並んでソファーに座るとワクワクした顔でサフィーナを見ている。

「千春、鰻の蒲焼はまだあるのか?」
 ルプが獣人姿で聞いてくる。

「ん?あるけど、また食べるの?」
「鰻を肴に一杯・・・。」
「あぁ~、まぁいいかぁ、鰻って何が合うのかな。」
「日本酒だな!」
「冷酒やない?」
「良いですね、冷でいきたいですねー。」
「儂は何でもいいんじゃがなぁ。」
「はいはい、それじゃ、冷酒ね。」
 千春はアイテムボックスから冷酒と鰻を出すと、ペット達はすぐにテーブルにつき酒盛りを始めた。

「アイトネ、この白玉ユラ達が作ったんだよ。」
「アイトネさまおいしい?」
『美味しいわよ♪』
「アイトネ様は女神さまなんですよね?」
『えぇ、どうしたの?』
 イーレンはキラキラした目でアイトネを見つめる。

「綺麗ですぅ・・・。」
『ありがとう、白玉団子美味しいわよ。』
 アイトネはイーレンに微笑みながら頭を撫でる。

「エーデルさんとホーキンさんどこ行ったん?」
 美桜がキョロキョロしながら応接間に入って来る。

「今警備してるよー、なんでミオ眼鏡してんの?」
「ん?頭良く見えるっしょ。」
「その言い訳が頭悪いんだよなぁ。」
「レナひっどぉ!まぁ伊達眼鏡だけどさ。」
「伊達かよ!せめて度入りつけろよ!」
「だって目良いもんウチ。」
 麗奈と美桜が漫才をしていると、ドアのノックが鳴る。

「誰か来たよ?」
 千春がそう言うとすでに扉の前にサフィーナとサリナが移動し、オクナ、サビアもすぐに動けるように待機していた。

「はい。」
「教会の者が手紙をお持ちしました。」
 外からホーキンの声が聞こえる、サリナがドアを開けると、手紙を受け取り、扉を閉める。

「チハル様。」
「サフィー、なんて書いてある?」
 サフィーナがサリナから受け取り、丁寧に封を切ると読んでいく。

「えー、教会の枢機卿ではない別の者、ここには司祭と書いていますが、チハルと話がしたいと言う事ですね。」
「何の?」
「さぁ、文章には聖女の恩恵、女神様への信仰的な事のお礼の様な事を書いていますが。」
「恩恵・・何もしてないけど、アイトネは何かしたの?」
 ユラ達と一緒にプリンを食べているアイトネに問いかける。

『して無いわよ?』
「なんだろねぇ、めんどくさいなぁ。」
『私がこういう事をしない様に言うわよ、チハルに来てもらったのは私の独り言のせいだもの。』
「それは別に良いんだよー、予定無かったし、新しい食材増えたし、鰻見つけたし?」
『そう?話があるなら私が居る前でさせたら?馬鹿な事は流石に言わないでしょ。』
 ニコニコとしながらアイトネが言うと、サフィーナは頷く、千春はそれを見て笑顔で答える。

「サフィーよろしく♪」
 サフィーナはそれを聞くと、笑顔で返し、ドアに向かう、そして二言三言話をすると戻って来た。

「なんてー?」
「今なら時間が有るので、大丈夫ですと伝えておきました、多分時間を置かずにすぐ来るでしょう。」
「アイトネが居る事は?」
 千春はサフィーナに言うと、サフィーナはにっこり笑うだけで答えなかった。


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「アミア様、カルバ様、お手紙を届けて参りました。」
「そうか!返事は貰えたか!?」
「はい、今でしたら時間が有ると言う事で、お会いできるそうで御座います。」
「そうか、他の者は居なかっただろうな?」
「はい、中も少し見えましたが、女子供ばかり、護衛の男2人は外で立っていました。」
「ふむ、チャンスだな、よし、アミア司祭行こうか。」
「そうだな、他の司祭には悪いが、早い物勝ちって事で動かせてもらおう。」
 2人は部下を連れ、千春の部屋へ向かう、千春の部屋の前には報告通り、エーデルとホーキンが立ち警備をしていた。

「おっほん!私は司祭をしておるカルバと申す、聖女様へお目通しをお願いする。」
「・・・・暫し待て。」
 エーデルは上からの物言いをするカルバを一瞥すると、中にお伺いを立てる、直ぐに声が掛かり、司祭と教会の者を中へ促す。

「聖女様、ご機嫌麗しく、私は司祭をさせて頂いておりますカルバと申します。」
「同じく司祭をさせて頂いておりますアミアと申します、お見知りおきを。」
「ご丁寧に、私はチハル・アル・ジブラロールです。」
 アミアとカルバは千春が名乗り終わると頭を上げる、すると皆は好きなようにデザートを食べ、獣人と子供2人、ドラゴニュートは良い香りのする魚で酒盛りをしていた。

「えーっと、お話と言う事でしたけど、取りあえず座りましょう、ユラ~ちょっと詰めてー。」
「はーい。」
 千春は並んで座るユラとイーレン、アイトネを横に座らせ、対面にアミアとカルバを座らせる。

「どうぞ?」
「えっ?あ、はい、失礼致します。」
 2人はキョトンとした顔で返事をすると、ソファーに座る。

「それで、お話って何です?」
「はい、えー・・・その・・・。」
 言い難そうに千春を見て、ユラ達にも視線を動かすが、アイトネと目が合いビクッとする。

「・・・どうされました?」
「い!いえ!聖女様が来ていただき!恐悦至極!お話する事すら烏滸がましい所で御座います!!」
「はぃ!その通りで御座います!女神様の寵愛を受けし聖女様へのご挨拶をさせて頂き!恐悦至極で御座います!!!」
「はぁ、えっと・・・アイトネぇ?」
『フフフ、この子達、チハルに口添えしてもらって元の役職に戻りたかったみたいねぇ。』
 アイトネはずっと微笑みながら見ていたが、目は笑っていなかった。

「そなの?」
『えぇ、それだけならまだ良かったのだけどぉ、ねぇ、モート♪』
 アイトネが少し不機嫌に声を掛けると、仮面をつけたモートが現れる。

「・・・ふむ・・・攫う様な事までは考えていなかったか、まぁ人間これくらいの濁りは有るだろう、連れて行く程ではないが?」
『一度だけチャンスをあげましょうかしら?』
 千春は苦笑いしながらアイトネとモートから視線をアミア、カルバに戻すと、ソファーから降り土下座していた。

「ははぁぁぁぁぁ!!!!」
「精進いたしますぅぅぅっぅぅぅ!!!!!」
「あ、はい・・・がんばれー・・・。」
 2人は立ち上がりペコペコと何度も何度も頭を下げると這う這うの体で部屋を飛び出る様に去って行った。

「・・・・モートさんお疲れさまー、団子食べる?」
「頂こう。」
 モートは仮面を外すと、満面の笑みで千春から団子を受け取った。





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