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海洋国家フリエンツ王国!

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「んー・・・知らない天井だ。」
「そりゃそうだろ、おはよう千春。」
 千春が言うとルプはクックックと笑いながら声を掛ける。

「一度は言ってみたいセリフってやつだ~よ。」
「ちょくちょく出かけてるからどれも知らない天井だろ。」
「まぁねー。」
 千春はベッドから降りると着替える。

「チハルおはよう。」
「おはようサフィー。」
「朝食は予定通り街で食べるんですよね?」
「ういっす!」
 千春は敬礼をし着替えを終わらせるとサフィーナからお茶を入れてもらいのんびり皆が起きるのを待つ。

「おっす千春おはよう~。」
「ヨリおはー、みんなは?」
「ミオとダイアがあと5分だってさ。」
「急ぐ用事無いしゆっくりしよ。」
「そだね、でも起こさないとずっと寝てそうだけどなぁ。」
 ヨリもお茶を飲みながら寛ぐ、そして麗奈や青空、日葵が起きて来る。

「おふぁぁぁぁぁぁぁ。」
「おはよーミオ。」
「お、5分で起きてきたw」
「んー・・・。」
「まだ寝てんじゃん?」
 頼子が言うと青空は笑いながら話す。

「あとはダイアか。」
「ダイアもおきたよぉー。」
「そっか、それじゃ出かける準備しよっか。」
「おっけーって何の準備するのさ。」
「はい!みんなコレ。」
 千春は巾着袋を7つ並べる。

「今日のお小遣いでーす。」
「私お金持ってるよ?」
「ウチもあるよ?」
「私もー。」
「んっとね、こっちのお金ってちょっと違うらしいのよ、換金してきてもらったから。」
「へぇ、こっち特有の金貨?」
「価値は変わんないらしいんだけどねー。」
「で、幾ら入ってんの?」
「それぞれ金貨100枚づつ入ってるよー。」
 千春はそう言いながら渡していく。

「また、多すぎだって。」
「金貨っていくらだっけ。」
 青空があれ?っと頭を傾げながら問いかける。

「金貨1枚10万円くらい、100枚で1千万円!」
「・・・チハル、おばかさんなのかな?」
「なんでよ!」
「お小遣いの桁違うんだよなぁ!」
「少ないより良いっしょ?」
 皆はそれぞれアイテムボックスになったポシェットに金貨を入れる。

「侍女はチハル達一人ずつ付くように、離れるとしても2人以上、竜騎士団とドラゴニュートは離れて動く時必ず連れて行く、いいですね?」
「はーい!サフィーママー。」
「ママかよw」
「はーい!ママー!」
「同じ年でこの差!!!!www」
「チハルが幼く見えるなwww」
「たまに幼児化するからなーチハル。」
「わかりましたー!」
 それぞれが返事をし、モリアン達は侍女の姿でそれぞれに付くと部屋を出る。

「馬車を準備しているとの事です、それに乗って行きますよ。」
「りょ~。」
「あの走竜車かな?」
「そうじゃね?」
「こっち馬は居ないのかな。」
 城を出るとやはり昨日の走竜車が待っていた。

「走竜ちゃんよろ!」
 頼子は走竜に寄ると鼻をナデナデする。

「レナ良く触れるな、怖くない?」
「超かわいい、スベスベしてる。」
「おーほんとだー。」
 日葵も走竜を触り撫でる、走竜は目を軽く閉じ気持ちよさそうにしている、そして走竜車に乗り込むと走り出し街へ向かった。

「まずは朝食?」
 頼子は千春に問いかける。

「うん、私は卵の塩漬け以外にも食材探したいから適当に分かれて買い物しようか。」
「私も食材見たいから千春と一緒に行くよ。」
 それぞれ外を見ながらどんな店があるのか物色しつつ中央の広場のような所に到着する。

「ここに走竜を停めておくそうです、集合はココになります、オクナ、サビアはミオ、レナに、サリナ、モリアン、フアナはソラ、ダイア、ヒマリに、何か有れば魔道具で連絡、もしくは・・・護衛と思われる兵士に声を掛ける様に。」
 サフィーナは軽く目を動かすと、サリナとオクナも視線を動かし頷く。

「了解しました。」
「了解です。」
 視線の先にはマリーナ女王が付けた護衛が数人要た、それを確認しサリナとオクナが返事をする。

「さて、何食べようか。」
「食べ歩きもするでしょう?軽くそこで食べましょうか。」
 サフィーナが差す方を見ると、オープンテラスの洒落た食事処が有った、店に入ると魚介類の料理が豊富に有った、千春達はそれぞれが注文をする、そしてすぐにテーブルに並べられた。

「「「「「「「いただきまーす!」」」」」」」
「・・・うん、磯の香が素敵だわ。」
「これか、食材の味を生かした料理っての。」
「こっちは微妙に香辛料効いてる気がする!気のせいかもしんないけど!」
「えーミオひとくち頂戴・・・・・うーん・・・・気のせいじゃね?」
「チハル、醤油無い?」
「有るけどそれはやめとこう、色々とめんどくさくなったら困る。」
「そりゃそうか、うん、頑張って食べるわ。」
 それぞれが料理の感想を言いながら食べる。

「うーん、屋台の料理もあんまり期待出来ないかなぁ。」
 頼子が呟く。

「どうだろね、まぁ海外っぽくて良いんじゃない?」
 青空は頼子に答える。

「それじゃ面白い物あったらLIMEしてー、私は食材市場に行くから。」
「おっけ~送るわ~。」
 千春と頼子は食材市場に、他は衣類やアクセサリーが有る市場へ移動した。

「チハル、この国はラム酒が美味いらしいんじゃ。」
「ラム酒?そう言えばお父様も言ってたなぁ。」
「じゃろ?」
「はいはい、ママドラさんにもお土産買って行くつもりだしいっぱい買っとこう。」
「チハル!あそこ!干物売ってる!」
「卵の塩漬けあるかなー。」
 千春と頼子は干物屋へ突撃した。



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「へぇ、ドラゴンに乗った兵士と馬車を運ぶドラゴンねぇ。」
 目つきが鋭く、露出の激しい服を着た女は報告をする男に言う。

「へい、かなり身分の高い者のようで、リヴァイアサンが城へ案内するほどでした、聞いた所によると街へ買い物に来たと言ってたそうで。」
「ふぅぅん、さぞ攫えば金になりそうだねぇ。」
「しかしドラゴンですぜ?1頭でもヤバいのが4頭いやす。」
「けっ!な~にショボい事言ってんだい!そこを何とかして攫って来るのがお前たちの仕事だろ。」
 女はグラスに入った琥珀色のラム酒を飲み干す。

「へ・・へい。」
「リヴァイアサンが戻って来てからウチらの仕事はあがったりだ、商人の船すら襲えやしない、ここらで一発噛まさないでどうするんだい!」
 空になったグラスをテーブルに叩きつけ、部下で怒鳴り散らす。

「了解しやした、女ばかりの旅行者、男は2人だけでやす、隙を見て攫ってきやす!」
「わかってんならさっさと行きな!!!!」
 男は頭を下げ、他の部下に声を掛けると一目散に街へ走って行った。

「まったく、使えない男ばっかりだよ。」
 女はラム酒をグラスに注ぎながら呟いた。





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