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羊羹と白玉ぜんざい!

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「ふむ、これは美味いのぅ。」
『作りたてって言ってたもの、凄く美味しいわ。」
 ロイロはどら焼きを食べながらアイトネと話す。

「あの、ロイロ様。」
「なんじゃ?ケン。」
「また空を飛んでみたい・・です。」
「なんじゃ、そう言う事か、かまわんぞ。」
「「やったぁ!」」
『可愛いわねぇ。』
 ケンブリットとシュウラスは満面の笑みで喜ぶ、その姿を見ながらロイロとアイトネは微笑む。

「ほーい、羊羹出来たよー。」
『え?もう出来たの?』
「うん、冷やす作業が魔法だからね。」
 綺麗な形に切り分けた羊羹をサリナが取り分け皆の前に並べる。

「ケン君とシュウ君嬉しそうだね、何か有ったの?」
「儂が後で空の散歩に連れて行ってやるんじゃよ。」
「あー、男の子ってそう言うの好きそう。」
「チハル、白玉も出来たわよ。」
「はーい。」
 千春は厨房に戻ると、白玉を水に浸け、溶かした餡子にトッピングし器に入れる。

「はーい冷製白玉ぜんざい~♪」
「これも持って行って良いのよね?」
「うん、お願い。」
 サフィーナはトレーに乗せ皆に配っていく。

「ま、こんなもんか、私達も食べよう。」
「はい。」
 サリナに声を掛け、千春も餡子デザートを味わう。

「お?LIME来た。」
「誰から?」
「レナだね、宰相さんとデート中、んー・・っと?魔石使って良いか・・、イイよっと。」
「魔石ってダンジョンの?」
「そうそう、アルデアがくれたあの大き目の魔石、あ、アルデアも餡子食べるかな。」
 千春がふとアルデアを思い出し呟くと、外に蝙蝠が飛んでいた。

「ナイスタイミング、アルデアー。」
「おねえちゃんこの子イーナだよ?」
「蝙蝠で見分けつかないよ。」
 ユラがそう言うと、蝙蝠は幼女に変わる。

「こんにちわなのです!」
「はい、こんにちわ、イーナ、アルデア呼べる?」
「よべる・・・です。」
「なんで嫌そうなのよ。」
「怒られたばっかりなのです。」
「仲直りしなー、美味しいお菓子あるから呼んでくれる?」
「はいです!」
 イーナに言うと、すぐにイーナの影からアルデアが現れる。

「いらっしゃいアルデア、新しいお菓子作ったの、食べるでしょ?」
「えぇ、食べるわ♪、女神アイトネ御機嫌麗しく。」
「イーナ怒ったの?」
「・・・掃除の手伝いもせず遊んでばっかりだもの。」
「掃除自分でしてたんだ。」
「身の回りだけね。」
「しょうがないよ、おこちゃまだもの、ほら座って食べて。」
 千春は笑いながらアルデアを促す。

「ほら、イーナいらっしゃい。」
「・・・アルごめんなさい。」
「はいはい、ほら食べるわよ。」
 アルデアに言われ、イーナも笑顔になり一緒に座ってどら焼きを食べだす。

「空の散歩かー、良いなぁ。」
 千春は窓から見える外を見ながら呟く。

「チハルお出かけする?」
 サフィーナが千春に問いかける。

「お出かけしたいねぇ、サフィーおすすめある?」
「そうですねぇ、そろそろ南の村でキノコが取れますね。」
「南・・・松茸の所?」
「いえ、その手前の、ほら、オークを沢山退治したでしょう?」
「・・・・あ!あの村人がすごい態度悪かった所!」
「そうそう、あそこってキノコが特産なの。」
「たしかマッシュルームっぽいのが特産の村有ったね。」
「多分そこですよ。」
「キノコか、イイね、たしか2時間かかんなかったよね。」
 千春とサフィーナはキノコ狩りの話しをしているとロイロが言う。

「今なら片道1時間掛からんぞ。」
「え?マジで?」
「足ならいっぱいおるからのぅ。」
「あードラゴンいっぱい居るもんね。」
「何人連れて来るかの、行くのは誰じゃ?」
「私とサフィーとサリナは確定でしょ?」
「チハルおねえちゃん、ユラも行きたい!」
「はい、ユラ確定、ってことはレンちゃん達も行く?」
「はい!いきたいです!」
 イーレンが言うとシュウラス、ケンブリットも手を上げる。

「よし、あとはルプだね。」
「私も行くわ。」
「アルが行くならイーナもいくです!」
「それじゃ10人かな、あ、護衛いる?」
「儂も含めドラゴンが5人、サフィーとサリナ、アルデアがおるんじゃろ?」
「・・・過剰戦力だなw」
「でもハルトに言わないと怒られるから言いに行くかぁ・・・。」
「チハル様伝えてきましょうか?」
「うん、サリナお願いしていい?」
「はい。」
 サリナはすぐに部屋を出るとエンハルトに伝えに行く。

「レンちゃん達その恰好じゃまずいよね?」
 千春はイーレンの可愛いドレス姿を見ながら言う。

「そうですね、ケンブリット様とシュウラス様は問題有りませんが。」
 男の子2人は動きやすそうな恰好をしている、サフィーナは見ながら話す。

「サフィーナ様、僕の事はシュウで構いません。」
「俺もケンと呼んでください、サフィーナ様は王子殿下の第二夫人になるとお聞きしております。」
「あら、それでは私はサフィーと呼んでくださいね、お出かけの時のお決まりです。」
 サフィーナは微笑みながら答える。

「サフィーおねえさま?」
 イーレンはコクリと頭を傾けサフィーナに言う。

「はい、それで構いませんよ、レンちゃん。」
「サフィーおねえちゃん、ユラの服は?」
「そうですねぇ、ユラちゃんも着替えましょう。」
 サフィーナはユラとイーレンを連れ寝室に移動する。

「それじゃ儂は数人捕まえて来る、チハルは行く準備しておくんじゃぞ。」
「りょーかい、アイトネどうする?」
『私は戻って上から見てるわ、何か有ったら呼んでね。』
「キノコ採りに行くだけだし、何も無いっしょ。」
『チハル、それフラグって言うんじゃなかったかしら?』
「うっ・・・何か有れば呼ぶね。」
 ロイロはドラゴンに声を掛けに行き、千春も着替え準備をする、アイトネは残ったお菓子をすべて収納し持ち帰った。

「チハル様・・・申し訳ありません。」
「お帰りサリナ、どうしたの?」
 サリナの後ろからエンハルトが現れる。

「俺も行く。」
「えぇー・・・暇なの?」
「今日の予定は無いな。」
「ハルト行くと人数増えるじゃん、護衛連れて行くでしょ。」
「いや、聞いた話だと護衛は必要無いだろう、ロイロを含めたドラゴン5人だろ、子供達にはドラゴン、チハルにはサフィー、サリナ、それとアルデア嬢だろ?アルデア嬢より強い護衛はうちには居ないだろうからなぁ。」
 苦笑いしながら千春に言うと、ロイロが戻って来る。

「チハル、連れて来たぞ。」
「ほーい。」
 庭に出るとドラゴンがドラゴニュートになり整列する。

「あれ?レフ、ライ達じゃないの?」
「あぁ厩舎に居たこいつらを連れて来た。」
「へぇ、よろしくね。」
 男2人、女2人のドラゴニュートに声を掛ける。

「えっと・・・名前無いんだっけ?」
「名前は有るが聞き取れんじゃろ。」
「まぁね、呼び名付けて良い?」
「あぁ大丈夫じゃ、こ奴らでは契約出来ぬからな。」
「あー魂の何かだっけ?」
「そうじゃ。」
「それじゃ、右の男性から、ダフニー、サイマス、女性はアベリア、ミリカね。」
「ほう、何か意味があるのかの?」
「ん、花の名前だよ、鱗の色が綺麗だから、ロイロも鱗の色で名前付けたじゃん。」
「そうじゃったな、そう言う事じゃ、ダフニー、サイマス、アベリア、ミリカ、今日は頼むぞ。」
「「「「はっ!」」」」
 ドラゴニュートは頭を下げると、ドラゴンに変化する。

「えーっとエンハルト増えたけど。」
「イーナは一度私に戻りなさい。」
「はいなのです!」
「それじゃアルデアは私とロイロに。」
「分かったわ。」
「ケン君はハルトとダフニーに乗って。」
「はい。」
「わかった。」
「シュウ君、ルプとサイマスに。」
「はい!」
「おう。」
「ユラはサフィーとアベリアに乗ってね。」
「はーい!」
「はい。」
「レンちゃんはサリナとミリカにね。」
「はい!」
「了解です。」
 それぞれドラゴンに乗り込む、ケンブリットとシュウラスは嬉しそうだ。

「それじゃロイロ、あのトイレ休憩した村にレッツゴー!」
『行くぞぉー!』
「ギャォォォッゥ!!!!」
 ドラゴン達は嘶き、翼を広げ空に舞い上がった。




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