260 / 744
タコ飯!
しおりを挟む
「ただいまサフィー。」
「お帰りなさいチハル、ヨリ達は一緒じゃないんですか?」
「うん、一回帰ってから来るよ。」
学校が終わり明日から休みに入る頼子達は、お泊り準備をして千春の家に来る事になっている。
「ヨリはビェリーが荷物を持てるんじゃないんですか?」
「一回帰る用事あったらしいよ、すぐ来るっしょ。」
「そうですか、今日はどうされます?」
「んー、別に予定はないなー。」
サフィーナと千春が話しをしていると、モリアンが部屋に入って来る。
「チハルさんお帰りなさい!」
「ただいまモリー、元気だねぇ。」
「はい!あ、ルノアーさんが最近厨房で料理作ってくれないからって拗ねてましたよ。」
「そう言えば最近はココのキッチン使ってたもんねー。」
「そうなんですよー、食べに行く事はあっても王宮の厨房で作らないじゃないですかー。」
「ふむー・・・ヨリ達が来たら玄関まで迎えに行かないとだしなー。」
「チハル、ルノアーさん呼べば良いんじゃないかしら?」
千春が考えていると、サフィーナが提案してきた。
「ルノアーさんが厨房空けたらまずくない?」
「どうでしょう、王族の料理さえ問題無ければ大丈夫だとおもいますけどー。」
「それじゃモリー、ルノアーさんに聞いて来てよ、こっちで料理するけど見る?って。」
「了解でっす!!!!」
モリアンは返事をすると扉からあっという間に出て行く。
「すっごい早いなぁ、あんなにルノアーさん思いだったのか。」
「いえ、多分あれは買収されてますね。」
「ほほぉ?ルノアーさんに餌付けされてたかモリー。」
「多分ですけれどね、夜によく厨房に行くモリーを見てますから。」
「まぁそれはそれで良いけどね、本当に最近教えてなかった気がするし。」
「チハルの料理をルノアーさんに教えれば、王都の料理が美味しくなりますからね。」
「そうなんだよねー、レシピを紙に書いて渡すかなぁ、モリー買収されてるならメモくらい取って渡す気がするし。」
千春は荷物を置いて、制服を着替える、そしてエプロンを付け料理の準備をする。
「さ~て何作るかな~♪」
「千春おかえり。」
「ただいまルプー!」
庭からのっそりと帰って来たルプに千春は抱き着く。
「いやぁモフモフは良い物だにゃぁ。」
「はっはっは、その恰好、何か作るのか?」
「うん、何か食べたい物ある?」
「肉。」
「・・・生肉でいい?」
「いや、料理してくれよ。」
「料理名言いなよ。」
「千春の料理はどれも美味い、選べねえ。」
「えへ、えへへ。」
ルプが言うと、千春は嬉しそうにする。
「ただいまですー!!!」
「モリーもっと静かに入りなさい。」
「はーい!ルノアーさんと数人料理人が見学に来るそうです!」
「うん、わかったー、で、モリーはルノアーさんに何貰ったの?」
「・・・へ?・・・え?」
「買収されてるでしょ?」
「・・・えっとぉ、新作スイーツを少々。」
モリアンがホッペタをポリポリとかきながら呟く。
「別に良いけどね。」
「あ!来ましたよ!」
モリアンは話しを変える様に扉を開く。
「失礼します、あ、チハルさんよろしく頼みます。」
「はーい、他の人は?」
千春が問いかけると、3人の料理人が入って来る。
「失礼します!チハル王女殿下お久しぶりで御座います!」
「・・・あ、はい、お・・ひさしぶり・・です?」
千春は男性を思い出せずサフィーナを見る、しかしサフィーナも覚えていない人物の様だ。
「あ、申し訳ありません!ハース伯爵領、料理長をしておりますヘンスで御座います!」
「・・・ああああ!!!!思い出したぁ!!!!」
「あはは、良かったです、一度しか会ってませんので。」
「え?料理長が修行?」
「はい!チハル王女殿下の料理に関しては料理長であろうと新人と変わりません!ルノアー料理長から教えを頂いております!」
「そうなんだ、そっかー、そちらの2人も?」
「はい!」
「そっかぁ、よし、それじゃ今日は海鮮料理にしよう!」
千春はそう言うと、ルプが見てくる。
「千春、肉。」
「・・・はいはい、ステーキで良い?」
「ブラックホーンブルで頼む。」
「はいはい、料理人いっぱいいるから肉くらい焼けるよ。」
千春は厨房に入りアイテムボックスを開けると、魚介類を取り出す。
「さて、洋風にするか和風にするか、どうしよかなぁ。」
取り出した魚介類を掴むと、ふむぅと考える。
「チハルさん、下ごしらえなんかは言ってくれ、俺たちも手伝うから。」
「ありがとう、あ、でも魚介類だとルノアーさんじゃなくヘンスさんの方が慣れてるかもね。」
千春は取り出したタコを持ち上げる。
「ヘンスさん、タコの下処理出来ます?」
「ぬめりを取れば良いのですか?」
「うん、下処理したら一度茹でてほしいの。」
「了解しました。」
ヘンスはすぐに塩を塗り込みぬめりを取り出す。
「それじゃこっちはお米の準備っと。」
「チハルさん何を作るんだ?」
「タコ飯。」
「飯・・・米か。」
「そ、炊き込みご飯、あー、前松茸ご飯作ったでしょ、あれのタコバージョン。」
「おぉ、あれなら覚えているから準備出来るぞ。」
「味付け違うからメモしてくれたら良いよ。」
「了解だ。」
「んっと、ヨリ達来たら食べるし6合くらいで作るかな。」
計量カップを準備し調味料を入れて行く。
「醤油を70cc、みりんも同量、お酒も同量でいいかな。」
「結構感覚で作ってるんだな。」
「そうだねぇ、甘めにするならみりんを多めで良いんだけど焦げるんだよねぇ、おこげ美味しいけど。」
そう言って砂糖を小さじ2杯ほど入れる。
「あとは生姜をすりおろしまーす。」
「ジンジャーを入れるのか?」
「うん、あとは油揚げ・・・無いな!」
「必要なのか?」
「あった方がいいけど別に無くてもいいよ、あとは米を洗って調味料いれたら水の量を調整、これは松茸ご飯と一緒ね。」
「米は俺が洗おう。」
ルノアーが6合の米を研ぐ。
「・・・米洗うの上手になったね。」
「まぁな、最近毎日一度は米を使っているからなぁ。」
「安いから?」
「いや、美味しいからだ、チハルさんの料理は米が良いと兵士から言われるんだよ。」
「わかるー、やっぱり米だよねぇ。」
隣のコンロではお湯が沸きだした。
「チハル王女殿下、タコのぬめりは取れました!」
「ありがとー、それじゃこの鍋に入れて茹でてください、あと王女殿下要らないので。」
「いえ!そういうわk」
「いらないので!」
食い気味に言う千春。
「は、はい、チハル・・・様。」
「んー、様もいらない・・・。」
「チハルさん、まぁそこらへんで。」
ルノアーは笑いながら千春に言うと、千春も妥協する。
「はい!それじゃタコ茹であがったら小さく切りまーす、えーっと・・・ルノアーさんの親指の爪くらいのサイズで。」
皆はルノアーの爪を見る。
「ふむ、結構大きいな。」
「でも炊くと小さくなるからね。」
「フムフム。」
「それじゃ切ったタコはココに入れてね。」
米を入れ、水を調節した鍋を置く。
「それじゃルノアーさん、ご飯の火加減はお願いしていい?」
「わかった、ヘンスにも教えておこう。」
ルノアーはそう言うと鍋に火を入れヘンスに教えている。
「さて、タコ飯に合うおかずはなんじゃらほい。」
「肉。」
「ルプはブレないねぇ、それじゃブラックホーンブルのステーキは作るとして、もう一品つくりますかねっ。」
千春は肉の塊を出すと、肉を切り分けて行った。
「お帰りなさいチハル、ヨリ達は一緒じゃないんですか?」
「うん、一回帰ってから来るよ。」
学校が終わり明日から休みに入る頼子達は、お泊り準備をして千春の家に来る事になっている。
「ヨリはビェリーが荷物を持てるんじゃないんですか?」
「一回帰る用事あったらしいよ、すぐ来るっしょ。」
「そうですか、今日はどうされます?」
「んー、別に予定はないなー。」
サフィーナと千春が話しをしていると、モリアンが部屋に入って来る。
「チハルさんお帰りなさい!」
「ただいまモリー、元気だねぇ。」
「はい!あ、ルノアーさんが最近厨房で料理作ってくれないからって拗ねてましたよ。」
「そう言えば最近はココのキッチン使ってたもんねー。」
「そうなんですよー、食べに行く事はあっても王宮の厨房で作らないじゃないですかー。」
「ふむー・・・ヨリ達が来たら玄関まで迎えに行かないとだしなー。」
「チハル、ルノアーさん呼べば良いんじゃないかしら?」
千春が考えていると、サフィーナが提案してきた。
「ルノアーさんが厨房空けたらまずくない?」
「どうでしょう、王族の料理さえ問題無ければ大丈夫だとおもいますけどー。」
「それじゃモリー、ルノアーさんに聞いて来てよ、こっちで料理するけど見る?って。」
「了解でっす!!!!」
モリアンは返事をすると扉からあっという間に出て行く。
「すっごい早いなぁ、あんなにルノアーさん思いだったのか。」
「いえ、多分あれは買収されてますね。」
「ほほぉ?ルノアーさんに餌付けされてたかモリー。」
「多分ですけれどね、夜によく厨房に行くモリーを見てますから。」
「まぁそれはそれで良いけどね、本当に最近教えてなかった気がするし。」
「チハルの料理をルノアーさんに教えれば、王都の料理が美味しくなりますからね。」
「そうなんだよねー、レシピを紙に書いて渡すかなぁ、モリー買収されてるならメモくらい取って渡す気がするし。」
千春は荷物を置いて、制服を着替える、そしてエプロンを付け料理の準備をする。
「さ~て何作るかな~♪」
「千春おかえり。」
「ただいまルプー!」
庭からのっそりと帰って来たルプに千春は抱き着く。
「いやぁモフモフは良い物だにゃぁ。」
「はっはっは、その恰好、何か作るのか?」
「うん、何か食べたい物ある?」
「肉。」
「・・・生肉でいい?」
「いや、料理してくれよ。」
「料理名言いなよ。」
「千春の料理はどれも美味い、選べねえ。」
「えへ、えへへ。」
ルプが言うと、千春は嬉しそうにする。
「ただいまですー!!!」
「モリーもっと静かに入りなさい。」
「はーい!ルノアーさんと数人料理人が見学に来るそうです!」
「うん、わかったー、で、モリーはルノアーさんに何貰ったの?」
「・・・へ?・・・え?」
「買収されてるでしょ?」
「・・・えっとぉ、新作スイーツを少々。」
モリアンがホッペタをポリポリとかきながら呟く。
「別に良いけどね。」
「あ!来ましたよ!」
モリアンは話しを変える様に扉を開く。
「失礼します、あ、チハルさんよろしく頼みます。」
「はーい、他の人は?」
千春が問いかけると、3人の料理人が入って来る。
「失礼します!チハル王女殿下お久しぶりで御座います!」
「・・・あ、はい、お・・ひさしぶり・・です?」
千春は男性を思い出せずサフィーナを見る、しかしサフィーナも覚えていない人物の様だ。
「あ、申し訳ありません!ハース伯爵領、料理長をしておりますヘンスで御座います!」
「・・・ああああ!!!!思い出したぁ!!!!」
「あはは、良かったです、一度しか会ってませんので。」
「え?料理長が修行?」
「はい!チハル王女殿下の料理に関しては料理長であろうと新人と変わりません!ルノアー料理長から教えを頂いております!」
「そうなんだ、そっかー、そちらの2人も?」
「はい!」
「そっかぁ、よし、それじゃ今日は海鮮料理にしよう!」
千春はそう言うと、ルプが見てくる。
「千春、肉。」
「・・・はいはい、ステーキで良い?」
「ブラックホーンブルで頼む。」
「はいはい、料理人いっぱいいるから肉くらい焼けるよ。」
千春は厨房に入りアイテムボックスを開けると、魚介類を取り出す。
「さて、洋風にするか和風にするか、どうしよかなぁ。」
取り出した魚介類を掴むと、ふむぅと考える。
「チハルさん、下ごしらえなんかは言ってくれ、俺たちも手伝うから。」
「ありがとう、あ、でも魚介類だとルノアーさんじゃなくヘンスさんの方が慣れてるかもね。」
千春は取り出したタコを持ち上げる。
「ヘンスさん、タコの下処理出来ます?」
「ぬめりを取れば良いのですか?」
「うん、下処理したら一度茹でてほしいの。」
「了解しました。」
ヘンスはすぐに塩を塗り込みぬめりを取り出す。
「それじゃこっちはお米の準備っと。」
「チハルさん何を作るんだ?」
「タコ飯。」
「飯・・・米か。」
「そ、炊き込みご飯、あー、前松茸ご飯作ったでしょ、あれのタコバージョン。」
「おぉ、あれなら覚えているから準備出来るぞ。」
「味付け違うからメモしてくれたら良いよ。」
「了解だ。」
「んっと、ヨリ達来たら食べるし6合くらいで作るかな。」
計量カップを準備し調味料を入れて行く。
「醤油を70cc、みりんも同量、お酒も同量でいいかな。」
「結構感覚で作ってるんだな。」
「そうだねぇ、甘めにするならみりんを多めで良いんだけど焦げるんだよねぇ、おこげ美味しいけど。」
そう言って砂糖を小さじ2杯ほど入れる。
「あとは生姜をすりおろしまーす。」
「ジンジャーを入れるのか?」
「うん、あとは油揚げ・・・無いな!」
「必要なのか?」
「あった方がいいけど別に無くてもいいよ、あとは米を洗って調味料いれたら水の量を調整、これは松茸ご飯と一緒ね。」
「米は俺が洗おう。」
ルノアーが6合の米を研ぐ。
「・・・米洗うの上手になったね。」
「まぁな、最近毎日一度は米を使っているからなぁ。」
「安いから?」
「いや、美味しいからだ、チハルさんの料理は米が良いと兵士から言われるんだよ。」
「わかるー、やっぱり米だよねぇ。」
隣のコンロではお湯が沸きだした。
「チハル王女殿下、タコのぬめりは取れました!」
「ありがとー、それじゃこの鍋に入れて茹でてください、あと王女殿下要らないので。」
「いえ!そういうわk」
「いらないので!」
食い気味に言う千春。
「は、はい、チハル・・・様。」
「んー、様もいらない・・・。」
「チハルさん、まぁそこらへんで。」
ルノアーは笑いながら千春に言うと、千春も妥協する。
「はい!それじゃタコ茹であがったら小さく切りまーす、えーっと・・・ルノアーさんの親指の爪くらいのサイズで。」
皆はルノアーの爪を見る。
「ふむ、結構大きいな。」
「でも炊くと小さくなるからね。」
「フムフム。」
「それじゃ切ったタコはココに入れてね。」
米を入れ、水を調節した鍋を置く。
「それじゃルノアーさん、ご飯の火加減はお願いしていい?」
「わかった、ヘンスにも教えておこう。」
ルノアーはそう言うと鍋に火を入れヘンスに教えている。
「さて、タコ飯に合うおかずはなんじゃらほい。」
「肉。」
「ルプはブレないねぇ、それじゃブラックホーンブルのステーキは作るとして、もう一品つくりますかねっ。」
千春は肉の塊を出すと、肉を切り分けて行った。
322
お気に入りに追加
2,592
あなたにおすすめの小説
幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
転生王女は現代知識で無双する
紫苑
ファンタジー
普通に働き、生活していた28歳。
突然異世界に転生してしまった。
定番になった異世界転生のお話。
仲良し家族に愛されながら転生を隠しもせず前世で培ったアニメチート魔法や知識で色んな事に首を突っ込んでいく王女レイチェル。
見た目は子供、頭脳は大人。
現代日本ってあらゆる事が自由で、教育水準は高いし平和だったんだと実感しながら頑張って生きていくそんなお話です。
魔法、亜人、奴隷、農業、畜産業など色んな話が出てきます。
伏線回収は後の方になるので最初はわからない事が多いと思いますが、ぜひ最後まで読んでくださると嬉しいです。
読んでくれる皆さまに心から感謝です。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
転生少女の異世界のんびり生活 ~飯屋の娘は、おいしいごはんを食べてほしい~
明里 和樹
ファンタジー
日本人として生きた記憶を持つ、とあるご飯屋さんの娘デリシャ。この中世ヨーロッパ風ファンタジーな異世界で、なんとかおいしいごはんを作ろうとがんばる、そんな彼女のほのぼのとした日常のお話。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。
下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。
ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。
小説家になろう様でも投稿しています。
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる