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魔法教えて!

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「アイトネさまー!」
『あら、どうしたの?料理一緒に作ってたんじゃないの?』
 アイトネはユラとイーナに交じりドーナッツに齧り付いていた。

「私達も魔法使えますか?」
『んー、ソラは風魔法ね、無属性魔法は基本誰でも使えるんだけど、バフが掛かってるわ相性が良いわね。』
「うちはどうでしょう!?」
『ダイアは水ね、頑張れば氷魔法も使えるようになるわ。』
「わ・・・わたしはどうですか?」
『ヒマリは~へぇ、風、水、土、3属性使えるわ、その中でも土が相性良いわね、器用貧乏にならない様にしっかり練習すれば大丈夫よ。』
「やったー!」
 3人は魔法が使えると知ると大喜びだ。

『ところでソラ達はこっちの事ってチハルに教えてもらったの?』
「あー、えっと、チハル達が日本でデート中に私が写真撮っちゃったんです、エーデルさんとミオを、ついでにコンちゃんも写っちゃいまして。」
『あら、それでバレちゃったのね。』
「はい。」
『身近な人間には効きにくくしてたものねぇ。』
「え?どういう事ですか?」
『こっちの世界の事は広まり難くしてるの、私とウカちゃんで。』
「でも私達は気付いちゃったと。」
『そ、簡単に言うと、チハルやこっちから日本に行った人物を認識し難くしてるのよ、でも認識できないと危険でしょ?だから居る事は分かっても認識しない術を掛けてるのよ。』
「私達はすぐ見つけて抱き着きましたよ。」
『身近な人には特に効き難いわ、学生だもの、教室に居るのに居ないと思われたら嫌でしょ?』
 それを聞いて青空達はウンウンと頷く。

『赤の他人には見えても見えてないわ、居ると言う事だけが分かるだけ。』
「・・・ごめん、うち良く分かんない。」
「なんとなーく分かる、って事は防犯カメラとかに撮られてたら、画面にチハル達が映っているけど認識出来ないって事です?」
『そうよ、意識して見ようとしないわね、居るって事だけが残るわ、この術はウカちゃんが得意なの、それをチハルの家の玄関に私が仕込んでるのよ。』
「・・・・あ。」
 それを聞いて青空が思い出す。

「そういえばミオに声かけるまでエーデルさん見えてなかったわ。」
「・・・そうだよ、私もソラから呼ばれた時4人しか見えてなかった!」
「言われたらそうだ!それも今言われるまで思い出せなかった!」
『そう言う事、だからチハルにこっちの事を聞いたのかと思ったんだけど、術の方ちょっと変えた方が良いかしら、ウカちゃんと話してみるわ、ありがとう。』
 アイトネはそういうと微笑み、ユラとイーナに交じりまたドーナッツを食べだした。

「さて、魔法はどうやって使うんでしょうか!」
「チハル達に聞けばいんじゃね?」
「そだね、さっきチハル魔法使ってたし。」
 そう言うと3人はまた厨房に突撃する。

「チハル様!魔法教えてください!」
「あとでね~♪」
「えー!今使いたいー!」
「料理中で~す。」
「ヨリ!」
「あ~と~で~♪」
「ミオ!」
「しばし待てい!」
「レナちゃ~ん?」
「・・・草w」
 料理をしている4人にあしらわれる青空達。

「チハルって何の魔法使えるの?」
「ん?聖魔法あと水と風。」
「何それカッケぇ。」
「ヨリは?」
「影と土だよ。」
「は?なにそれ闇落ちしてんの?」
「ミオは?」
「最近炎属性と雷属性使えるようになったよ。」
「・・・なにそれ強そう。」
「レナちゃーん。」
「私?魔だよ。」
「何?魔魔法?」
「そ、全属性使えるの。」
 千春達は料理をしながら青空達の質問に答える。

「なに?皆凄くない?」
「普通?私達。」
「3属性で喜んでたのに・・・。」
「そんな事無いですよ、この世界の人達は大半が魔法属性を持ってませんから。」
 サフィーナは千春の手伝いをしながらソラ達に言う。

「らしいねー、使えても無属性の生活魔法くらいって言ってたし。」
「そうなの?」
 千春は肉に胡椒とニンニクを擦り込みながら言う。

「皆属性あったんだよね?」
「私は風、無属性にバフ掛かってるって言ってた。」
「うちは水だって、氷も使える様になるって。」
「私は風と水と土、土魔法相性いいんだってさ。」
「凄いじゃん。」
「いや!チハル達の方が凄いじゃん!?」
「そうかなぁ、実際使ってるのってアイテムボックスくらいだしなぁ。」
「水使ってたじゃん!?シュパーッって肉切ってたよね!?」
 しっかり魔法を使っている所を見ていた青空は千春に突っ込む。

「あー最近無意識に使うからなー。」
「あとアイテムボックスって何!?何属性なの?!」
「空間魔法って言ってた気がする、今使えるのは4人知ってるよ。」
「へぇ、結構居るんだね、使えるのかな。」
 千春はいつもの様に青空、大愛、日葵の胸元を見る。

「チッ・・・多分使えなーい。」
「なんで舌打ちした?」
「目線が下だったよね。」
「何?条件は何なのさ。」
「おっぱい大きい人は使えませーん!」
「「「はぁぁ!?」」」
「あはははwおっぱいはわかんないけど、結構レアっぽいよ、アリンさん曰く魔導師団で使える人居なかったらしいから。」
 大笑いしながら頼子が3人に言う。

「マジかー、めっちゃ便利そうだったのに!」
「学校手ぶらで行けるじゃん。」
「あ、みんな、日本で魔法使ったらダメだよ。」
「なんで?」
「多分発動しないし、MP回復しないから、使ったらぶっ倒れて数日寝込むよ。」
「マ?」
「やっべぇ、帰って練習しようと思ってたわ。」
「うちも。」
「練習はこっちでするしかないのかー。」
「あ、魔力循環とかは出来るよ、やり方はお母様が知ってる。」
 千春がそう言うと、3人はまた応接間に戻ると、マルグリットに突撃し、魔力循環と魔力操作を教えてもらっていた。

「これで暫く静かだね。」
「楽しくていいじゃん。」
「ウチらも最初はあんなんだったねぇ。」
「確かに、めっちゃ楽しかったからね。」
 4人は青空達が扉の向こうでキャッキャ言う声を聞きながら料理を続けた。









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