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3名様ご案なぁぁい!

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「たーだいまっと。」
「王宮広いね。」
 青空は漠然と感想を言う。

「おかえりチハル。」
「お母様、どうされました?」
「どうもこうも無いわよ、お友達連れてきたのなら紹介してくれないと。」
「すみません。」
「冗談よ、あー、でも冗談って事はないわね。」
 ソファーに座っていたマルグリットは立ち上がり青空達の前に行く。

「マルグリット・アル・ジブラロール、チハルの保護者をしているわ、よろしくね。」
「伊吹青空ですぅ!」
「本庄大愛ですぅ!」
「弓削日葵ですぅ!」
「元気ね、フフッ、チハルこの子達もこっちに遊びにくる事になるの?」
「えーっと・・・。」
 千春はどうなんだろうと思いながら青空達を見ると、3人は揃って頭を縦に振りまくる。

「来るっぽいです。」
「そう、んー、どこの養子にしようかしら。」
 顎に指を当て考えるマルグリット。

「チハル、養子って?」
「えっとねー、こっちで安心安全に過ごせる様にってお母様が貴族籍に入れてくれてるんだよ。」
「マ?」
「マ。」
「ヨリ達も?」
「うん、ミオとレナは宰相様の娘で、ヨリはサフィーの侯爵だっけ?」
「はい、ファンギス侯爵家令嬢ですよ。」
「みんな貴族籍の養女なんだよ。」
 説明をしていると、モリアンが応接間の扉を開き外を覗く、そして人を招き入れる。

「チハルおねえちゃん!おかえりなさい!」
「ユラー、ただいま。」
 ユラはタックル気味に千春に抱きつくが、千春も慣れたもので、しっかり受け止める。

「チハル!何その子!」
「またケモ耳!」
「かわいいいいい!!!」
「私の妹、ユラちゃんだよ、ユラ挨拶できる?」
「ゆら・ある・じぶらろーるともうします。」
 ユラはヒラヒラの付いたスカートをつまみカテーシーで挨拶する。

「ヤッバ、萌え死ぬ。」
「かわゆ!」
 青空と大愛はユラに抱き付きたそうな仕草をしている。

「ユラー!早いですー!」
 叫びながら入ってきたのは小さな蝙蝠だ。

「イーナちゃん!ごめんなさーい。」
 ぽふん!と変化を解き幼女姿になるイーナはユラに抱きつく。

「イーナ何してるの?アルデアは?」
「アルは新居を改造してるです!イーナは手伝わないなら遊び行けって追い出されたです!」
 ユラの手を握り千春に答えるイーナ。

「幼女が増えた。」
「いや、突っ込む所違うよね、蝙蝠だったよね。」
「私は考えない事にしたわ、可愛いから良いじゃん。」
「で?その子は?」
「この子はバンパイアのイーナ、アルデアってバンパイアの分身なんだけど、説明すると長くなるよ?」
 めんどくさそうに答える千春。

「チハル、お昼はどうします?」
 サフィーナは壁にかけてある時計を見て千春に聞く。

「何か作ろうと思ってるよ、魔物肉で、ちびっ子たちにはドーナッツとかデザート買ってきたし、ユラ達はそれ食べてていいよ。」
 そう言うとちびっ子2人はぴょんぴょんと飛び回る、マルグリットは微笑みながら見ていた。

「私は3人の受け入れ先を考えないと行けないから、ユラ達をよろしくね。」
 少し残念そうにマルグリットは千春へ言うと、モリアンがマルグリットへ言葉を掛ける。

「王妃殿下、ウチはどうですか?」
「エルドール子爵家?・・・子爵だと弱くないかしら。」
「メグ様、モリアンの家は子爵ですが、貴族の中では影響力は大きいですよ。」
 マルグリットにサフィーナが言うと、マルグリットも「そうね。」と呟く。

「チハル達の事も把握してるし、何かあればその時考えましょう、ありがとうモリアン。」
 スッキリした顔でお礼を言うと、マルグリットはソファーに座り直す。

「イーナ、アルデア呼ぶ?デザート食べたがってたでしょ?」
「呼ばなくて良いのです!邪魔者扱いしたのです!」
「・・・あ。」
 イーナが腰に手をやりドヤ顔で言うと、イーナの後ろにハリセンを振りかぶったアルデアが影から現れた。

スバァァァン!

「痛いですうぅぅぅ!!!
「あなたが見聞きしてるの私も見えてるの忘れたの?」
「忘れてましたですぅ。」
「アルデア、来たって事は食べるよね?」
「勿論!」
「っていうかなんでイーナ出してんの?」
「出せ出せ煩いんですもの。」
 ハリセンで肩をポンポンとやりながらアルデアは答える。

「また増えた。」
「同い年くらい?」
「いや、バンパイアでしょ?」
 また増えた女の子を見ながら青空達は話す。

「さて、あとはアイトネかな?」
『呼んだ?』
「まだ呼んでなーい、見てたの?」
『帰ってきた気配したから見てたわー、呼んでくれないかと思っちゃった。』
 いつもの様に当たり前に出てくるアイトネ、青空達はアイトネの事は聞いていたが、神様と説明されていた為、こんなに簡単に出てくるとは思っていなかった。

「レナー、おかえりー。」
 外からアミの背中に乗り、リリが部屋に入ってくる。

「妖精!?」
「蜂デカい!」
「かわいいー、この蜂触っても大丈夫?」
 日葵はアミとリリに手を出すと、アミは手に乗り大人しくしている。

「いっぱい人いるねー、人以外も居るけど。」
「チハルこれで全員?」
「いや、ロイロ達が居ないんだよね。」
「例のドラゴンちゃん?」
「そ、散歩に行ってるって言ってたけど、ルプ、どこ行ってるか知ってる?」
「・・・まぁ、知ってるっちゃー知ってるが、結構遠くまで行ってるからなぁ。」
「ふ~ん、まぁいっかぁ、それじゃ魔物肉で料理しまーす!」
「ひゃっほー!」
「千春何を作るんだ?」
 ルプは魔物肉と聞いて嬉しそうに問いかける。

「ソラ達は何食べたい?」
「何肉なの?そっちが知りたいんだけど。」
「A5和牛もビックリなブラックホーンブルのお肉だよ。」
「何それマ?」
「えぇぇ!ステーキ?焼肉?しゃぶしゃぶ?」
「えっとねー、1頭丸まるあるから、どこの部位でも有るし何でもできるよ。」
「チハルのおすすめは?」
「すき焼きはこの前したからなぁ。」
「私達は食べてない!」
「うちもすき焼き食べたい!」
「私も!」
 青空達は揃って言う。

「千春、私がすき焼きするから、他のメニューも作る?」
「ウチらも手伝うし。」
「うん、なんでも手伝うよーん。」
 頼子達も青空達に色々と食べさせたいようだ。

「おっけー、それじゃサーロインと、ミスジと牛タンをステーキにしよう。」
「ウチは肉じゃが作ろ~♪」
「ミオ作れるの?」
「最近覚えた。」
「ほほ~?誰かに食べさせる為?」
「・・・そうだけど?」
「ふぅぅぅぅぅん。」
 麗奈は美桜を見ながらニヤニヤする。

「私も何か作ろっと、千春ヒレ肉って取れる?」
「取れるよーん、ルプーちょっとそこに結界張れる?」
「おう、任せろ。」
 千春は大きなキッチンテーブルの上に肉の塊を置くと水玉を浮かべる。

「いいぞ。」
「ありがとルプ・・・ウォーターカッター!」

シュパッ!

「えーっとココらへんだね。」
 大雑把に肉を切り分けると、腰肉の上をナイフで切り取りスパスパと切り分ける。

「チハルなにそれ!?魔法?」
 千春を見ていた青空が問いかける。

「そだよー、こっちの世界だと魔法が使えるよ。」
「私も使える!?」
「どうかなー、アイトネに聞いてみー?教えてくれるよ。」
 それを聞いた青空達はキッチンから走って出て行くとアイトネの所へ走って行った。

「チハルそのナイフめっちゃ切れるね、どうしたの?」
 洒落た細工が彫られたナイフを見ながら麗奈が聞く。

「なんか王族の証らしいよ、ミスリル製らしくてめっちゃ切れるから便利なんだよねー。」
「それ使って良い物なの?」
「いんじゃない?なにかあったら使って良いって言われたし。」
「それ多分使って良いって意味違うよ。」
「いいじゃん、はい!ヒレ肉ね!」
 千春達はそれぞれ魔導コンロに火を点けると料理を始めた。











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