234 / 748
デートに行こう!
しおりを挟む
「おー!終わってるじゃーん!」
千春は朝から訓練所に足を運ぶと、解体が終わり休憩を取っている冒険者達を見ていた。
「王女殿下おはよう御座います。」
「冒険ギルマスさん!おはようー!終わった?」
「はい、後は商業ギルドの者が仕分けして運び出します。」
「そっか、ビェリー、レフ、ライ、よろしくぅ。」
「ほいよー。」
「影を作るのですね。」
レフトとライトはドラゴンになり翼を広げると、ビェリーは広場の中央にまた魔物の山を作って行く。
「・・・俺は一回ギルドに戻る。」
「ギルマス!逃げちゃダメです!」
「バカモン!応援を呼ぶんだよ!低ランクの冒険者でも解体くらい出来るだろ!」
パトリスはジト目でレオを見る。
「戻って来てくださいよぉ?」
「・・・。」
レオはパトリスの視線を無視し、馬に乗ると去っていった。
「おー!頑張ってんねーパトリス。」
「ユーリン、お前何してたんだよ。」
「え?チハルちゃんの所で・・・色々?」
「色々が気になるけどょー、終わったら戻ってこいよー。」
「王女様のお誘いだもん、終わらなかったんだよ。」
そう言うユーリンと、シャルルはケラケラと笑う。
「朝食を準備したぞ!皆食べてくれ!」
ルノアーが大きな声で言うと、解体組は歓声を上げる。
「はい、パトリス達の分は持って来てあげたから。」
ユーリンはアイテムボックスからテーブルを出すと、次に朝食を取り出しシャルルが並べる。
「おぉぉぉ!!」
「私達も作ったんだからね。」
そう言って取り出したのは色取り取りのサンドイッチだ。
「ユーリン、シャルル、こんなモン作れたのかよ。」
「チハルちゃんから教えてもらったんだよ。」
男達は直ぐにサンドイッチを手に取り齧り付く。
「うめぇ!」
「でっしょー。」
「ユーリンは食べねぇのか?」
「あー、うん、みんなで食べて良いよ。」
「ユーリンは摘み食いしたもんねー。」
「シャルルだって食べてたじゃん!」
男達は両手にサンドイッチを持ち、ガツガツと食べた。
「千春、とりあえず置けるところに置いたけん。」
「ありがとビェリー、まだ有るんだよね。」
「そやね、半分くらいは出したばい。」
「まだ半分くらいあんのかぁ、夕方にはヨリの出せるかな?」
「おはようチハル。」
「ハルトおはよー。」
「次の分を出したんだな、ビェリーありがとう。」
「問題ないばい、昨日たらふく酒貰ったけんね!」
ビェリーはそう答えながら尻尾をプルプル振る。
「チハル今日の予定は有るのか?」
「ないよ、強いて言うなら日本に買い出しかなぁ、マジで昨日お酒飲み尽くしてくれたし、お菓子も残らなかったからね。」
「そうか、まぁ昨日は大変だっただろうからなぁ。」
「どうしたの?何か用事あった?」
「いや、暇なら街に出掛けるかと思ってな。」
「んー・・・あ、ハルト日本行ってみる?」
「は?」
「行った事ないじゃん?見てみたくない?」
ニヤリと笑う千春はハルトを覗き込む。
「ふむ、行ってみるか。」
「オッケー、ちょっとお父さんの服取ってくるから後で私の部屋に来てね。」
千春はそう言うと部屋に戻って行った。
「ただいー!」
「おかえー。」
「ヨリ、日本に買い出し行こー。」
「オッケー、解体の方は?」
「めっちゃ出してたから昼までおわんないと思うよ。」
「了解。」
「なにー?日本行くの?」
美桜が髪を縛りながら声を掛けてくる。
「うん、ハルト連れてくからお父さんの服取ってくるわ。」
「何だよーデートかよー。」
「ち!ちがうわ!皆んな行くじゃん!?」
「2人で行くなら邪魔はしませんことよ?」
「んじゃ私はアリンさんとデートしてこっかなー。」
「えー!ヨリズルい!ウチもエーデルさんとデートしたい!」
「エーデルさん解体指示してね?」
相手の居ない麗奈はテーブルに座ったまま呟く。
「んじゃ解体一緒に見てよかな。」
「デートか?それ。」
笑いながら麗奈は言う。
「麗奈はホーキンさんとデートしたら?」
「ホーキンさんは違うじゃん?」
「いやぁ、脈アリだと思うけどなぁ。」
話をしていると、コンが美桜の頭に乗っかり言う。
「皆さんで日本のデートすれば良いのでは?」
「エーデルさんは獣人じゃん、無理じゃん?」
「僕、人に幻術掛けれますよ?」
「へ?」
「近くに居ないとダメですけど、エーデルさんを人間に見せれます。」
「でも解体忙しいし、服も無いよ。」
「大丈夫です!服も幻術で変えれます!」
小さな体で胸を張るコン、すると扉からノックの音がする。
「チハル、すまん、アリンも日本に行ってみたいらしいんだが・・・何してるんだ?」
千春と頼子はエンハルトにサムズアップしながら笑顔を向ける。
「ハルト、エーデルさんとホーキンさんも連れて行こう!」
「は?あっちには獣人は居ないんだろう?」
「そこは問題ないよ、誤魔化すから、忙しいからダメ?」
「いや、解体チームも組み終わって指示もしているから問題はない。」
エンハルトは扉を開け、外の兵士に一言二言話すと部屋に戻る。
「それで?あの2人も連れて行って何するつもりなんだ?」
「別に?」
「何だそりゃ。」
「クアドラプルデートじゃ、ハルトよ、無粋な事を聞くでないわ、楽しんでくれば良いんじゃよ。」
ソファーで話しを聞いていたロイロは笑いながらハルトに言う。
「あー、そうだな、服はどうするんだ?」
「コンが誤魔化すよ。」
「そうか、まぁたまには良いか。」
しばらくすると、アリンハンドが、その後直ぐにエーデルとホーキンが入ってくる。
「お待たせしました、殿下。」
「急にすまん、少し出掛けるから付き合ってくれ。」
「はっ!どちらへ?!」
「異世界だ。」
「・・・了解しました。」
「自分もですか?!」
ホーキンは驚き、エンハルトとエーデルを見る。
「そうらしいぞ?」
エンハルトは、スマホで検索しながらどこに行くか話している千春達を親指で差し苦笑いをする。
「よし!ちょっとお昼過ぎちゃうけどいいよね。」
「解体は休憩して貰ったらいんじゃん?昨日の夜からやってんでしょ?」
「ねぇねぇ、メンズならココも行きたくね?」
「あー、イイね、コーディネートしよう!」
「レナ、着せ替え人形にしたいだけじゃん?」
「違いまーす!」
「・・・・・なに?ハルト。」
キャッキャしている千春達を苦笑いしながら見ていたエンハルトに千春が問いかける。
「別に?まだ出かけて無いのに楽しそうだなってな?」
「ま、まぁね!」
「千春初デートだもんねー。」
「ヨリだってそうでしよ!?」
「さぁー?どうでしょーかー?」
「もー!準備できた?!いくよ!ほら!」
千春は立ち上がり、腰に手を当て皆に言う。
「はいはいお姫様、アリン行くぞ。」
「はい、楽しみですねー。」
「エーデル、ホーキン、向こうでは俺の事はハルトと呼べよ、間違っても殿下呼びするなよ?」
「はっ!」
「返事も、おう!くらいでいいからな。」
エーデルはお忍びで飲み屋に連れていかれ、ハルト呼びしたことがあるが、ホーキンは青ざめていた。
「ほら!ホーキンさん!元気ないよー!」
麗奈はホーキンの背中を叩き、門の部屋に促す。
「みんな行くよー!」
千春は満面の笑みで皆を日本へ連れ出した。
千春は朝から訓練所に足を運ぶと、解体が終わり休憩を取っている冒険者達を見ていた。
「王女殿下おはよう御座います。」
「冒険ギルマスさん!おはようー!終わった?」
「はい、後は商業ギルドの者が仕分けして運び出します。」
「そっか、ビェリー、レフ、ライ、よろしくぅ。」
「ほいよー。」
「影を作るのですね。」
レフトとライトはドラゴンになり翼を広げると、ビェリーは広場の中央にまた魔物の山を作って行く。
「・・・俺は一回ギルドに戻る。」
「ギルマス!逃げちゃダメです!」
「バカモン!応援を呼ぶんだよ!低ランクの冒険者でも解体くらい出来るだろ!」
パトリスはジト目でレオを見る。
「戻って来てくださいよぉ?」
「・・・。」
レオはパトリスの視線を無視し、馬に乗ると去っていった。
「おー!頑張ってんねーパトリス。」
「ユーリン、お前何してたんだよ。」
「え?チハルちゃんの所で・・・色々?」
「色々が気になるけどょー、終わったら戻ってこいよー。」
「王女様のお誘いだもん、終わらなかったんだよ。」
そう言うユーリンと、シャルルはケラケラと笑う。
「朝食を準備したぞ!皆食べてくれ!」
ルノアーが大きな声で言うと、解体組は歓声を上げる。
「はい、パトリス達の分は持って来てあげたから。」
ユーリンはアイテムボックスからテーブルを出すと、次に朝食を取り出しシャルルが並べる。
「おぉぉぉ!!」
「私達も作ったんだからね。」
そう言って取り出したのは色取り取りのサンドイッチだ。
「ユーリン、シャルル、こんなモン作れたのかよ。」
「チハルちゃんから教えてもらったんだよ。」
男達は直ぐにサンドイッチを手に取り齧り付く。
「うめぇ!」
「でっしょー。」
「ユーリンは食べねぇのか?」
「あー、うん、みんなで食べて良いよ。」
「ユーリンは摘み食いしたもんねー。」
「シャルルだって食べてたじゃん!」
男達は両手にサンドイッチを持ち、ガツガツと食べた。
「千春、とりあえず置けるところに置いたけん。」
「ありがとビェリー、まだ有るんだよね。」
「そやね、半分くらいは出したばい。」
「まだ半分くらいあんのかぁ、夕方にはヨリの出せるかな?」
「おはようチハル。」
「ハルトおはよー。」
「次の分を出したんだな、ビェリーありがとう。」
「問題ないばい、昨日たらふく酒貰ったけんね!」
ビェリーはそう答えながら尻尾をプルプル振る。
「チハル今日の予定は有るのか?」
「ないよ、強いて言うなら日本に買い出しかなぁ、マジで昨日お酒飲み尽くしてくれたし、お菓子も残らなかったからね。」
「そうか、まぁ昨日は大変だっただろうからなぁ。」
「どうしたの?何か用事あった?」
「いや、暇なら街に出掛けるかと思ってな。」
「んー・・・あ、ハルト日本行ってみる?」
「は?」
「行った事ないじゃん?見てみたくない?」
ニヤリと笑う千春はハルトを覗き込む。
「ふむ、行ってみるか。」
「オッケー、ちょっとお父さんの服取ってくるから後で私の部屋に来てね。」
千春はそう言うと部屋に戻って行った。
「ただいー!」
「おかえー。」
「ヨリ、日本に買い出し行こー。」
「オッケー、解体の方は?」
「めっちゃ出してたから昼までおわんないと思うよ。」
「了解。」
「なにー?日本行くの?」
美桜が髪を縛りながら声を掛けてくる。
「うん、ハルト連れてくからお父さんの服取ってくるわ。」
「何だよーデートかよー。」
「ち!ちがうわ!皆んな行くじゃん!?」
「2人で行くなら邪魔はしませんことよ?」
「んじゃ私はアリンさんとデートしてこっかなー。」
「えー!ヨリズルい!ウチもエーデルさんとデートしたい!」
「エーデルさん解体指示してね?」
相手の居ない麗奈はテーブルに座ったまま呟く。
「んじゃ解体一緒に見てよかな。」
「デートか?それ。」
笑いながら麗奈は言う。
「麗奈はホーキンさんとデートしたら?」
「ホーキンさんは違うじゃん?」
「いやぁ、脈アリだと思うけどなぁ。」
話をしていると、コンが美桜の頭に乗っかり言う。
「皆さんで日本のデートすれば良いのでは?」
「エーデルさんは獣人じゃん、無理じゃん?」
「僕、人に幻術掛けれますよ?」
「へ?」
「近くに居ないとダメですけど、エーデルさんを人間に見せれます。」
「でも解体忙しいし、服も無いよ。」
「大丈夫です!服も幻術で変えれます!」
小さな体で胸を張るコン、すると扉からノックの音がする。
「チハル、すまん、アリンも日本に行ってみたいらしいんだが・・・何してるんだ?」
千春と頼子はエンハルトにサムズアップしながら笑顔を向ける。
「ハルト、エーデルさんとホーキンさんも連れて行こう!」
「は?あっちには獣人は居ないんだろう?」
「そこは問題ないよ、誤魔化すから、忙しいからダメ?」
「いや、解体チームも組み終わって指示もしているから問題はない。」
エンハルトは扉を開け、外の兵士に一言二言話すと部屋に戻る。
「それで?あの2人も連れて行って何するつもりなんだ?」
「別に?」
「何だそりゃ。」
「クアドラプルデートじゃ、ハルトよ、無粋な事を聞くでないわ、楽しんでくれば良いんじゃよ。」
ソファーで話しを聞いていたロイロは笑いながらハルトに言う。
「あー、そうだな、服はどうするんだ?」
「コンが誤魔化すよ。」
「そうか、まぁたまには良いか。」
しばらくすると、アリンハンドが、その後直ぐにエーデルとホーキンが入ってくる。
「お待たせしました、殿下。」
「急にすまん、少し出掛けるから付き合ってくれ。」
「はっ!どちらへ?!」
「異世界だ。」
「・・・了解しました。」
「自分もですか?!」
ホーキンは驚き、エンハルトとエーデルを見る。
「そうらしいぞ?」
エンハルトは、スマホで検索しながらどこに行くか話している千春達を親指で差し苦笑いをする。
「よし!ちょっとお昼過ぎちゃうけどいいよね。」
「解体は休憩して貰ったらいんじゃん?昨日の夜からやってんでしょ?」
「ねぇねぇ、メンズならココも行きたくね?」
「あー、イイね、コーディネートしよう!」
「レナ、着せ替え人形にしたいだけじゃん?」
「違いまーす!」
「・・・・・なに?ハルト。」
キャッキャしている千春達を苦笑いしながら見ていたエンハルトに千春が問いかける。
「別に?まだ出かけて無いのに楽しそうだなってな?」
「ま、まぁね!」
「千春初デートだもんねー。」
「ヨリだってそうでしよ!?」
「さぁー?どうでしょーかー?」
「もー!準備できた?!いくよ!ほら!」
千春は立ち上がり、腰に手を当て皆に言う。
「はいはいお姫様、アリン行くぞ。」
「はい、楽しみですねー。」
「エーデル、ホーキン、向こうでは俺の事はハルトと呼べよ、間違っても殿下呼びするなよ?」
「はっ!」
「返事も、おう!くらいでいいからな。」
エーデルはお忍びで飲み屋に連れていかれ、ハルト呼びしたことがあるが、ホーキンは青ざめていた。
「ほら!ホーキンさん!元気ないよー!」
麗奈はホーキンの背中を叩き、門の部屋に促す。
「みんな行くよー!」
千春は満面の笑みで皆を日本へ連れ出した。
335
お気に入りに追加
2,593
あなたにおすすめの小説
幸子ばあさんの異世界ご飯
雨夜りょう
ファンタジー
「幸子さん、異世界に行ってはくれませんか」
伏見幸子、享年88歳。家族に見守られ天寿を全うしたはずだったのに、目の前の男は突然異世界に行けというではないか。
食文化を発展させてほしいと懇願され、幸子は異世界に行くことを決意する。
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
転生王女は現代知識で無双する
紫苑
ファンタジー
普通に働き、生活していた28歳。
突然異世界に転生してしまった。
定番になった異世界転生のお話。
仲良し家族に愛されながら転生を隠しもせず前世で培ったアニメチート魔法や知識で色んな事に首を突っ込んでいく王女レイチェル。
見た目は子供、頭脳は大人。
現代日本ってあらゆる事が自由で、教育水準は高いし平和だったんだと実感しながら頑張って生きていくそんなお話です。
魔法、亜人、奴隷、農業、畜産業など色んな話が出てきます。
伏線回収は後の方になるので最初はわからない事が多いと思いますが、ぜひ最後まで読んでくださると嬉しいです。
読んでくれる皆さまに心から感謝です。
ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
大聖女の姉と大聖者の兄の元に生まれた良くも悪くも普通の姫君、二人の絞りカスだと影で嘲笑されていたが実は一番神に祝福された存在だと発覚する。
下菊みこと
ファンタジー
絞りカスと言われて傷付き続けた姫君、それでも姉と兄が好きらしい。
ティモールとマルタは父王に詰め寄られる。結界と祝福が弱まっていると。しかしそれは当然だった。本当に神から愛されているのは、大聖女のマルタでも大聖者のティモールでもなく、平凡な妹リリィなのだから。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる